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紫の薔薇。
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お城に着くとそのまま謁見室まで通された。
赤いベルベットの絨毯の上を歩いて、玉座に座る王の前に平伏する。
あたしは一番後ろで床に頭がついちゃうんじゃないかっていう勢いで頭を下げる。
ただただ俯いて。目立たぬように。
そうして。
「ラウル・サンドリヲン男爵よ。本日は其方に確認しておきたいことがあってこうしてきてもらった。面をあげなさい」
フリーデン王が神妙な面持ちでそう仰った。
お父様は「ははっ」とひざまづき礼をとると王を仰ぎ見る。
「実はな、息子が先日の舞踏会で其方の娘を見初めたようなのだ。で、今日はその娘を確認させて貰おうと思いこちらに来てもらったのだが」
「おお、そうでございましたか。それは光栄でございます。そうであればその娘というのはこちらの二名のいずれかであると思われます。サマンサ、シャロン、一歩前に出なさい」
「サマンサでございます」
「シャロンでございます」
義姉様2人は一歩前に出てカーテシーをして。
王は鷹揚に笑うと侍従に箱を持ってこさせた。
「おお其方らのどちらかとな。ではこちらの靴に足を合わせてみせてもらえぬか」
「実はその王子が見初めた女性が帰り際に落とした靴がこちらになります。当人であればすっと履けるでしょう。お試しください」
侍従が義姉様たちの前に箱を持ってきて、開けた。
って、嘘。
あれ、あれって……。
義姉様たちはポカンとしながらも、何かを試されているのかとでも思ったのだろう。
そのままその靴を履こうとして。
2人とも、指を折り曲げてもその靴が履けなかった。
うん、そうだよね。
あれはあたしの靴だもの。
あたしの足のサイズは義姉様たちよりも二回りほど小さい。
流石に伸びないガラスの靴だ。あたしの足ぴったりに作られた魔法の靴。
義姉様たちにはどう足掻いても無理だろう。それこそ指を切り落としでもしなければ。
「これはなんの意味があるのです?」
「そうです。こんな靴、履けるか履けないかなんか関係あるのでしょうか?」
ああばかばか、義姉さまたちったら王様の前でそんなこと。不敬だっていうのがわからないの?
「あの、何かをお試しになっていらっしゃるのでしょうか? そもそもそのような靴、当家では購入したことがございませんが」
お父様もそう言って。まあ確かにね。こんな靴、そこらに売ってはいないもの。
「そうか、心当たりがないか」
王様はそう残念そうに仰って。
「しかし娘はもう一名いるのではないか? ラウルよ」
「いえ、恐れながら王よ。この末の娘は身体も悪く、舞踏会は欠席しておりましたゆえ」
「何? 身体がのう。それはいけない。だがその娘を舞踏会で見たという話を聞いたのだがな」
王はくいっと顎で侍従に指示を出した?
「ええ、サンドリヲン男爵家の令嬢、エーリカ様の踊る姿をお見かけしたという証言があちらこちらより上がっておりました」
と、侍従様。
ってあたし、バレてる?
どうしようまずいかな。
「そんなはずはございません。そもそもエーリカにはそういった教育もしておりませんし」
「なんと? そのエーリカ嬢はサンドリヲン家の正統後継者ではなかったか? そもそもお主は彼女が成人するまでの引き継ぎで男爵位を預かっている身分であろう?」
え?
「あ、いえ、それは、エーリカは身体も弱く家を継ぐには難しくて、ですね」
「なるほど。身体が弱い故に家督は継げぬ、と。そのため貴族として相応しい教育を施してこなかった、と申すのだな?」
「そうでございます。ですから何とぞ当家には養子をと。幸いアルマール伯爵家よりそういうお話も頂いておりまして」
「ふむ。しかしその前に確かめさせて貰おう。ライフェン、靴を彼女に」
「ははっ」
カツカツ、と、あたしの目の前にやってきた侍従様。
「さあエーリカ様。こちらの靴を履いてみせていただけませんか」
そう優しく囁いた。
「はい、わかりました」
あたしは反射的にそう答えて。
「おい、エーリカ」
「待ちなさいエーリカ」
そういうお父様やお義母様の声が聞こえたけど、もうどうでもいいや。
あたしはその靴をするっと履いてみせ。
そしてそのままカーテシーをすると。
「確かにこの靴はわたくしのものでございます。先日の舞踏会のおり殿下の元を去る時に脱げてしまってそのままになってしまったものに違いありません」
そうはっきりと王に告げてみせた。
「身体が弱いというのは」
「至って健康でございます」
「教育を受けてこなかったにしてはしっかりしているようだが?」
「母の残してくれた本を読み、独学で学びました」
「なるほど」
王は蓄えた白い顎髭をひと撫ですると、満足そうな笑みを浮かべ。
「入ってきなさい。ヴァイオレット」
と、そう、背後にあったベルベットの厚い幕に向かって仰って。
ドキ!
そこからすっと現れたのは先日お会いしたヴァイオレット殿下その人。
「エーリカ。君に会いたかった」
殿下はあたしの前まで来ると手を差し伸べそう仰った。
「わたくしもです。ヴァイオレット殿下」
あたしはそういうと彼の手を取って。
微笑んだ。
彼の瞳が優しくて。あたしの心は満たされて。
真っ白の灰しかなかったあたしの心の奥底に、明るい光が灯ったのだった。
Fin
ってFinマークつけてからいうのはちょっと違ったかもしれないんだけど後日談。
あたしのお父様はお母さまとの結婚前から付き合ってた義母様の存在がお祖父様に知られたことをきっかけに、お祖父様お祖母様そしてお母さまを手にかけていたとの事だった。
あたしが生かされていたのはただ単にあたしにしか男爵家を継ぐ資格がなかったからに他ならず。
もしこのまま伯爵家からの養子縁組が成っていた暁にはあたしはもういらない人間として処分されているところだった、と。
有能な侍従さんがそこまで調べてくれたところで。
お父様は刑に処され義母様義姉様たちは追放となった。
全てが明るみとなって、あたしは悲劇のヒロインとして社交界でもてはやされたのち、ヴァイオレット殿下と結ばれたのだけど……。
それはまた別の機会にーー。
赤いベルベットの絨毯の上を歩いて、玉座に座る王の前に平伏する。
あたしは一番後ろで床に頭がついちゃうんじゃないかっていう勢いで頭を下げる。
ただただ俯いて。目立たぬように。
そうして。
「ラウル・サンドリヲン男爵よ。本日は其方に確認しておきたいことがあってこうしてきてもらった。面をあげなさい」
フリーデン王が神妙な面持ちでそう仰った。
お父様は「ははっ」とひざまづき礼をとると王を仰ぎ見る。
「実はな、息子が先日の舞踏会で其方の娘を見初めたようなのだ。で、今日はその娘を確認させて貰おうと思いこちらに来てもらったのだが」
「おお、そうでございましたか。それは光栄でございます。そうであればその娘というのはこちらの二名のいずれかであると思われます。サマンサ、シャロン、一歩前に出なさい」
「サマンサでございます」
「シャロンでございます」
義姉様2人は一歩前に出てカーテシーをして。
王は鷹揚に笑うと侍従に箱を持ってこさせた。
「おお其方らのどちらかとな。ではこちらの靴に足を合わせてみせてもらえぬか」
「実はその王子が見初めた女性が帰り際に落とした靴がこちらになります。当人であればすっと履けるでしょう。お試しください」
侍従が義姉様たちの前に箱を持ってきて、開けた。
って、嘘。
あれ、あれって……。
義姉様たちはポカンとしながらも、何かを試されているのかとでも思ったのだろう。
そのままその靴を履こうとして。
2人とも、指を折り曲げてもその靴が履けなかった。
うん、そうだよね。
あれはあたしの靴だもの。
あたしの足のサイズは義姉様たちよりも二回りほど小さい。
流石に伸びないガラスの靴だ。あたしの足ぴったりに作られた魔法の靴。
義姉様たちにはどう足掻いても無理だろう。それこそ指を切り落としでもしなければ。
「これはなんの意味があるのです?」
「そうです。こんな靴、履けるか履けないかなんか関係あるのでしょうか?」
ああばかばか、義姉さまたちったら王様の前でそんなこと。不敬だっていうのがわからないの?
「あの、何かをお試しになっていらっしゃるのでしょうか? そもそもそのような靴、当家では購入したことがございませんが」
お父様もそう言って。まあ確かにね。こんな靴、そこらに売ってはいないもの。
「そうか、心当たりがないか」
王様はそう残念そうに仰って。
「しかし娘はもう一名いるのではないか? ラウルよ」
「いえ、恐れながら王よ。この末の娘は身体も悪く、舞踏会は欠席しておりましたゆえ」
「何? 身体がのう。それはいけない。だがその娘を舞踏会で見たという話を聞いたのだがな」
王はくいっと顎で侍従に指示を出した?
「ええ、サンドリヲン男爵家の令嬢、エーリカ様の踊る姿をお見かけしたという証言があちらこちらより上がっておりました」
と、侍従様。
ってあたし、バレてる?
どうしようまずいかな。
「そんなはずはございません。そもそもエーリカにはそういった教育もしておりませんし」
「なんと? そのエーリカ嬢はサンドリヲン家の正統後継者ではなかったか? そもそもお主は彼女が成人するまでの引き継ぎで男爵位を預かっている身分であろう?」
え?
「あ、いえ、それは、エーリカは身体も弱く家を継ぐには難しくて、ですね」
「なるほど。身体が弱い故に家督は継げぬ、と。そのため貴族として相応しい教育を施してこなかった、と申すのだな?」
「そうでございます。ですから何とぞ当家には養子をと。幸いアルマール伯爵家よりそういうお話も頂いておりまして」
「ふむ。しかしその前に確かめさせて貰おう。ライフェン、靴を彼女に」
「ははっ」
カツカツ、と、あたしの目の前にやってきた侍従様。
「さあエーリカ様。こちらの靴を履いてみせていただけませんか」
そう優しく囁いた。
「はい、わかりました」
あたしは反射的にそう答えて。
「おい、エーリカ」
「待ちなさいエーリカ」
そういうお父様やお義母様の声が聞こえたけど、もうどうでもいいや。
あたしはその靴をするっと履いてみせ。
そしてそのままカーテシーをすると。
「確かにこの靴はわたくしのものでございます。先日の舞踏会のおり殿下の元を去る時に脱げてしまってそのままになってしまったものに違いありません」
そうはっきりと王に告げてみせた。
「身体が弱いというのは」
「至って健康でございます」
「教育を受けてこなかったにしてはしっかりしているようだが?」
「母の残してくれた本を読み、独学で学びました」
「なるほど」
王は蓄えた白い顎髭をひと撫ですると、満足そうな笑みを浮かべ。
「入ってきなさい。ヴァイオレット」
と、そう、背後にあったベルベットの厚い幕に向かって仰って。
ドキ!
そこからすっと現れたのは先日お会いしたヴァイオレット殿下その人。
「エーリカ。君に会いたかった」
殿下はあたしの前まで来ると手を差し伸べそう仰った。
「わたくしもです。ヴァイオレット殿下」
あたしはそういうと彼の手を取って。
微笑んだ。
彼の瞳が優しくて。あたしの心は満たされて。
真っ白の灰しかなかったあたしの心の奥底に、明るい光が灯ったのだった。
Fin
ってFinマークつけてからいうのはちょっと違ったかもしれないんだけど後日談。
あたしのお父様はお母さまとの結婚前から付き合ってた義母様の存在がお祖父様に知られたことをきっかけに、お祖父様お祖母様そしてお母さまを手にかけていたとの事だった。
あたしが生かされていたのはただ単にあたしにしか男爵家を継ぐ資格がなかったからに他ならず。
もしこのまま伯爵家からの養子縁組が成っていた暁にはあたしはもういらない人間として処分されているところだった、と。
有能な侍従さんがそこまで調べてくれたところで。
お父様は刑に処され義母様義姉様たちは追放となった。
全てが明るみとなって、あたしは悲劇のヒロインとして社交界でもてはやされたのち、ヴァイオレット殿下と結ばれたのだけど……。
それはまた別の機会にーー。
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