23 / 102
魔法少女。
しおりを挟む
マジカルレイヤー。
次元の膜、レイヤーに魂《レイス》の形、マトリクスを描《えが》き。そしてそれを自身の身体に重ね合わせて合成する。
レティーナさまに教えてもらったのは、そのコツ、みたいなもので。
結局のところ、レイヤー操作に必要なのはギアでも魔法でも無く。
単純にレイスを操作する、マナの扱い方なのだった。
マナ、とは。
実はこの世界の外側に満遍なく存在する世界の根源、のことらしい。
世界、宇宙、その空間っていうものは何もないところにあるのではなくて。
真那《マナ》という海に浮かぶ泡の様なものなのだとレティーナさまは言った。
そして。
魂《レイス》はそのマナで出来ている。
繋がってるのだ。この世界の根源と。
そのレイスをマナによって操作することで、こういった事もできるようになる。
マリアンヌの身体の上にあたし、茉莉花のマトリクスを重ね合わせる事で、表面に現れる姿をマリカに変える。
本当の茉莉花とちょっと違うのは、髪の色がちょっと薄く茶色くなっていることと、あたしの瞳が右眼がターコイズ、左眼がクリソベリルキャッツアイ、そんなオッドアイだと言うこと。
そしてこれはほんとうにありがたい効果なのだけれど、肉体的にも耐久力的にも通常の人間を超えるほどの力を手に入れられる、ということ、だった。
まるでスーパーマン?
ううん、魔法少女、みたいに?
変身して戦う魔法少女っていうのが元の世界のテレビでよくやっていたけど、そんな魔法少女にでもなったかのように体が動く。
そして身体が、怪我をしない、のだ。
人間の身体は脆いよね。
ちょっとしたことですぐに怪我をしたり骨が折れたり。
人より早く動けたら、その分身体も丈夫じゃないと耐えられない。
まあ考えたらあたりまえか。
飛んだりも跳ねたりもできるんだったら身体も超人化しなきゃね。
このマジカルレイヤーにはそんな効能もあったのだ。
そして。マリアンヌ。
彼女の場合も。
今のあたしと共有しているこの魂《レイス》に、マリアンヌのレイヤーを上書きする。
そうする事で見た目はそのままだけど、マリアンヌの意識が表に出る事が出来る様になった。
あたしとマリアンヌの意識が逆転してあたしは中から見てるだけ、みたいな? そんな状態。
そんなことで。普段おうちにいる時はマリアンヌのレイヤー。こうして聖女の修行をする時にはマリカ。
そんな風に使い分けることにした。
あ、もちろんミーコに変わる事もできるんだよ?
もふもふ。羨ましい?
次元の膜、レイヤーに魂《レイス》の形、マトリクスを描《えが》き。そしてそれを自身の身体に重ね合わせて合成する。
レティーナさまに教えてもらったのは、そのコツ、みたいなもので。
結局のところ、レイヤー操作に必要なのはギアでも魔法でも無く。
単純にレイスを操作する、マナの扱い方なのだった。
マナ、とは。
実はこの世界の外側に満遍なく存在する世界の根源、のことらしい。
世界、宇宙、その空間っていうものは何もないところにあるのではなくて。
真那《マナ》という海に浮かぶ泡の様なものなのだとレティーナさまは言った。
そして。
魂《レイス》はそのマナで出来ている。
繋がってるのだ。この世界の根源と。
そのレイスをマナによって操作することで、こういった事もできるようになる。
マリアンヌの身体の上にあたし、茉莉花のマトリクスを重ね合わせる事で、表面に現れる姿をマリカに変える。
本当の茉莉花とちょっと違うのは、髪の色がちょっと薄く茶色くなっていることと、あたしの瞳が右眼がターコイズ、左眼がクリソベリルキャッツアイ、そんなオッドアイだと言うこと。
そしてこれはほんとうにありがたい効果なのだけれど、肉体的にも耐久力的にも通常の人間を超えるほどの力を手に入れられる、ということ、だった。
まるでスーパーマン?
ううん、魔法少女、みたいに?
変身して戦う魔法少女っていうのが元の世界のテレビでよくやっていたけど、そんな魔法少女にでもなったかのように体が動く。
そして身体が、怪我をしない、のだ。
人間の身体は脆いよね。
ちょっとしたことですぐに怪我をしたり骨が折れたり。
人より早く動けたら、その分身体も丈夫じゃないと耐えられない。
まあ考えたらあたりまえか。
飛んだりも跳ねたりもできるんだったら身体も超人化しなきゃね。
このマジカルレイヤーにはそんな効能もあったのだ。
そして。マリアンヌ。
彼女の場合も。
今のあたしと共有しているこの魂《レイス》に、マリアンヌのレイヤーを上書きする。
そうする事で見た目はそのままだけど、マリアンヌの意識が表に出る事が出来る様になった。
あたしとマリアンヌの意識が逆転してあたしは中から見てるだけ、みたいな? そんな状態。
そんなことで。普段おうちにいる時はマリアンヌのレイヤー。こうして聖女の修行をする時にはマリカ。
そんな風に使い分けることにした。
あ、もちろんミーコに変わる事もできるんだよ?
もふもふ。羨ましい?
0
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
愛されなかった公爵令嬢のやり直し
ましゅぺちーの
恋愛
オルレリアン王国の公爵令嬢セシリアは、誰からも愛されていなかった。
母は幼い頃に亡くなり、父である公爵には無視され、王宮の使用人達には憐れみの眼差しを向けられる。
婚約者であった王太子と結婚するが夫となった王太子には冷遇されていた。
そんなある日、セシリアは王太子が寵愛する愛妾を害したと疑われてしまう。
どうせ処刑されるならと、セシリアは王宮のバルコニーから身を投げる。
死ぬ寸前のセシリアは思う。
「一度でいいから誰かに愛されたかった。」と。
目が覚めた時、セシリアは12歳の頃に時間が巻き戻っていた。
セシリアは決意する。
「自分の幸せは自分でつかみ取る!」
幸せになるために奔走するセシリア。
だがそれと同時に父である公爵の、婚約者である王太子の、王太子の愛妾であった男爵令嬢の、驚くべき真実が次々と明らかになっていく。
小説家になろう様にも投稿しています。
タイトル変更しました!大幅改稿のため、一部非公開にしております。
公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜
白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます!
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。
【完結】婚約者は自称サバサバ系の幼馴染に随分とご執心らしい
冬月光輝
恋愛
「ジーナとはそんな関係じゃないから、昔から男友達と同じ感覚で付き合ってるんだ」
婚約者で侯爵家の嫡男であるニッグには幼馴染のジーナがいる。
ジーナとニッグは私の前でも仲睦まじく、肩を組んだり、お互いにボディタッチをしたり、していたので私はそれに苦言を呈していた。
しかし、ニッグは彼女とは仲は良いがあくまでも友人で同性の友人と同じ感覚だと譲らない。
「あはは、私とニッグ? ないない、それはないわよ。私もこんな性格だから女として見られてなくて」
ジーナもジーナでニッグとの関係を否定しており、全ては私の邪推だと笑われてしまった。
しかし、ある日のこと見てしまう。
二人がキスをしているところを。
そのとき、私の中で何かが壊れた……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる