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第8章 ノスタルジア
1 殿下の頼み事
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温かい日差しが降り注ぐ日中。
こんな日は外で景色を見ながら紅茶を嗜みたい。心底そう思う。
それなのに――。
私は今とある事情でとある人物と、ある場所に向かい行動を共にしていた。
遡る事数時間前。
それはその人の唐突な訪問から始まる。
「エル!私が来てやったぞ!」
元気の良い、凄く聞き覚えのある声が侯爵邸に響き渡る。そうかと思ったら勢い良く扉が開きキラキラオーラ全開のおなじみ、アルフレッド殿下がその姿を現した。相変わらず躊躇なく堂々とした態度で部屋に入って来る。
そしてこちらも相変わらずの満面の笑みで王子様スマイル。本当に眩しい限りの笑顔です。
毎回の如く突然の訪問だけど、もう皆慣れてしまったのか道行く人達は驚く事なく、殿下の無駄に多い行動力に笑みを浮かべるのみ。
それにどうせ父様には連絡をしてから来られたのだろうけど、私聞いてないですよ、父様。
全くと思いながらもそれはいつもの事と割り切り、うずうずしているかまってちゃんの殿下に声をかけた。
「こんにちは殿下。今日もまた急な訪問ですね。まあいつもの事ですけどね」
分かりやすく殿下の顔がぱあっと輝く。見慣れた光景ですね。
「ここしばらく忙しくて会いに来られなかったからな。元気そうで何よりだ」
「殿下こそ、お元気そうで何よりです。今日も侯爵邸にわざわざ遊びに来たのですか?」
挨拶もそこそこに尋ねると、
「いや、今日は重要な話があって来た」
と何やらいつもと違う様子を見せた。
えっ、重要な話?
てっきり遊びに来たものとばかり思っていたから、いつもと違う反応に一瞬戸惑ってしまった。
「殿下、重要な事でしたら私ではなく父様にお話しするべきだと思うのですが…」
あの子どものような(まだ子どもだけど)笑みで皆に慕われている殿下が、珍しく真剣な顔をしておられる…。
どんな話か聞かない事にははっきり判断出来ないけど、それでも殿下のこの表情。相談と言う雰囲気ではない。
そう言う場合は父様に相談するのが一番、だと思ったんだけど…。
「もう話してある。その上でエルに頼みたい事があるんだ」
当たり前だと言わんばかりに告げられたその一言にまた唖然。
え?父様にはもう話が通っている?それなのに私は何も教えてもらっていませんけど!?
今この場に父様がいたら問い詰めたいところ。だけど今は殿下の話を聞く事を優先しないと。
それにしても父様を通して私に頼みって何だろう?
「お二人とも、立ち話もなんですから座ってから話の続きをして下さいね」
「あ、そうですね。どうぞ掛けて下さい」
控えていたルカに言われ今更ながら立ちっぱなしだった事に気が付く。殿下は気にしないだろうけどいつまでも彼を立たせたまま話を進めるのは失礼だ。
「すまないな」
二人して椅子に座るといつ間に用意したのか、机の上にティーカップが置かれ、良い香りのする紅茶が注がれていく。ルカは律義に私の分も用意してくれて、用が済むと直ぐに私の後ろへ控える。
ルカも相変わらずの手際の良さ。毎度の事ながら一つ一つの動作に感心する。
殿下はティーカップに手を伸ばし、淹れたての紅茶を口に含み喉を潤すと本題を話し出した。
「それで頼みと言うのは――」
前置きの後に続く言葉に私は耳を傾けた。
話によると、ここオルデシア王国と古い親交と友好関係にある王国で謎の現象が起きているとの事。その現象が王国のあらゆる場所で発生し、人々の暮らしが侵害されつつあるらしい。
その現象は急に起き始めて、現象の正体に心当たりはあるもののその対処方がなく困っているらしい。
その事に頭を悩ませた国王陛下が親交の深いオルデシア王国に助けを求め、アレクセイ国王陛下に話をしたところ、その調査を請け負う事になり、視察を殿下に一任したとの事だった。
殿下が直接その国に赴いて調査するって事だよね?それは分かったけどどうして私?
「どうしてこの話をしたのか、そう思っているな」
声に出していないのに。心を読まれた。のほほんとしているようでしっかりと周りを見ているんだなと、ちゃっかり失礼な考えをしてしまうのは許してください。
「先程話した通り、王国に起きている異常事態。原因は分かってもその対処が出来なければ解決はしない。そこでエル、そして精霊の出番という訳だ」
「え?ウルティナの?」
思わぬ人物の名前に驚きの声を上げる。
殿下はウルティナ――ウルの正体が精霊であり、私の守護精霊だと言う事を知っている。
けれどそのウルの力と今回の件はどう関係しているのか謎だ。
「彼女は光を司る精霊なのだろう?それはつまりあらゆるものを癒す、癒しの力を持っていると言う事ではないのか?もしそうなら是非とも彼女の力を借りたいのだ」
身を乗り出す勢いでまくし立てる殿下の気迫に私は気圧され言葉に詰まる。
するとルカが助け舟を出してくれた。
「殿下落ち着いて下さい。エル様が困っていらっしゃいます。
それと一方的に協力を求めても承諾してくれるとは限りませんよ。貴方は王太子と言う立場ですが、誰もがそれに喜んで従ってくれると言う訳ではありませんからね。ましてや彼女は精霊ですから」
「ルカ…」
的確だけど何処かとげのある言い方。まあ怒っている訳ではなさそうだけど。
「とにかくまずは彼女に話すべきです。エル様、彼女は今この場にいらっしゃいますか?」
ルカに言われ周りを見回してみる。
「えっと…ウル?いますか?」
精霊はその姿を人に見られる事を危惧し、姿を隠す事が多い。ウルも信頼している人以外には姿を見せないようにしている。
けれど大抵は私の傍にいてくれるし、いない事があっても呼べば直ぐに飛んできてくれるから今もじきに姿を現してくれると思うな。
「呼んだかしら?エルちゃん」
その声にハッとし、声のした方へと視線を向けると、相変わらずの可愛らしい幼い容姿をしたウルティナが静かに姿を現した。
「来てくれてありがとうございます、ウル。実はお話があるんですけど……」
来てもらって早々に申し訳ないと思っていると、
「大丈夫よ。話は聞いていたから」
「そうなんですか!?」
いつの間にと衝撃を受ける。ウルは悪戯が成功した子どものようにうふふと笑った。
「流石神出鬼没の精霊様ですね」
ルカは呆れたように笑って、
「それなら話が早い。どうかその力を貸してもらえないだろうか?」
殿下は躊躇なくウルに頭を下げてお願いをしているし。
その様子を見てウルは少し考えるような動作をし、その間私だけ落ち着かず、何だかソワソワしてしまった。
「良いわよ。力を貸してあげるわ」
そして了承の返事を聞き、殿下と私はホッと胸を撫で下ろす。
「本当か!ありがとう!」
「ありがとうございます、ウル。でもどうして了承してくれたんですか?」
ウルの協力は心強いし嬉しいけど、あまり積極的に人助けをしない精霊がどうして?
それに精霊は強力な力を持っているが故に、人間にその力と存在を知られると利用しようと近づいてくる連中も中にはいる。それが面倒でそもそも人間と関りを持とうとする精霊が少なく、それでも人間の傍にいるのは何かしらの理由や精霊と人間との間に絆があるからなのだと前にウルが教えてくれた。
恐れ多くもウルに主と認められたらしい私は、少なくともウルと自分との間に絆があるのだと信じている。きっとウルも同じ気持ちで私の傍にいてくれているんだと思う。
「そこの坊やの話に出てきた現象の事。それが少し気になっただけよ。大丈夫、坊やも言っていた通り私には癒しの力もあるからそんな現象、とっとと片付けちゃいましょうね!」
「ぼ、坊や……」
「簡単に言いますね」
無邪気で悪気のないウルの発言に殿下と言え太刀打ちできないみたい。ルカも何とも言えない顔をしているし。
それに殿下は自分よりも年下の容姿をした幼女に坊やと呼ばれ困惑している様子。
「ま、まあ良い。それで彼女の力も借りられるようだし、次に同行してもらう者だが――」
コホンと咳ばらいを一つし、殿下が気を取り直すように言葉を続ける。次に王国に赴き調査をする同行者の話に移って行った。
けれどその同行者が私にとってはまた意外な人物だった――。
こんな日は外で景色を見ながら紅茶を嗜みたい。心底そう思う。
それなのに――。
私は今とある事情でとある人物と、ある場所に向かい行動を共にしていた。
遡る事数時間前。
それはその人の唐突な訪問から始まる。
「エル!私が来てやったぞ!」
元気の良い、凄く聞き覚えのある声が侯爵邸に響き渡る。そうかと思ったら勢い良く扉が開きキラキラオーラ全開のおなじみ、アルフレッド殿下がその姿を現した。相変わらず躊躇なく堂々とした態度で部屋に入って来る。
そしてこちらも相変わらずの満面の笑みで王子様スマイル。本当に眩しい限りの笑顔です。
毎回の如く突然の訪問だけど、もう皆慣れてしまったのか道行く人達は驚く事なく、殿下の無駄に多い行動力に笑みを浮かべるのみ。
それにどうせ父様には連絡をしてから来られたのだろうけど、私聞いてないですよ、父様。
全くと思いながらもそれはいつもの事と割り切り、うずうずしているかまってちゃんの殿下に声をかけた。
「こんにちは殿下。今日もまた急な訪問ですね。まあいつもの事ですけどね」
分かりやすく殿下の顔がぱあっと輝く。見慣れた光景ですね。
「ここしばらく忙しくて会いに来られなかったからな。元気そうで何よりだ」
「殿下こそ、お元気そうで何よりです。今日も侯爵邸にわざわざ遊びに来たのですか?」
挨拶もそこそこに尋ねると、
「いや、今日は重要な話があって来た」
と何やらいつもと違う様子を見せた。
えっ、重要な話?
てっきり遊びに来たものとばかり思っていたから、いつもと違う反応に一瞬戸惑ってしまった。
「殿下、重要な事でしたら私ではなく父様にお話しするべきだと思うのですが…」
あの子どものような(まだ子どもだけど)笑みで皆に慕われている殿下が、珍しく真剣な顔をしておられる…。
どんな話か聞かない事にははっきり判断出来ないけど、それでも殿下のこの表情。相談と言う雰囲気ではない。
そう言う場合は父様に相談するのが一番、だと思ったんだけど…。
「もう話してある。その上でエルに頼みたい事があるんだ」
当たり前だと言わんばかりに告げられたその一言にまた唖然。
え?父様にはもう話が通っている?それなのに私は何も教えてもらっていませんけど!?
今この場に父様がいたら問い詰めたいところ。だけど今は殿下の話を聞く事を優先しないと。
それにしても父様を通して私に頼みって何だろう?
「お二人とも、立ち話もなんですから座ってから話の続きをして下さいね」
「あ、そうですね。どうぞ掛けて下さい」
控えていたルカに言われ今更ながら立ちっぱなしだった事に気が付く。殿下は気にしないだろうけどいつまでも彼を立たせたまま話を進めるのは失礼だ。
「すまないな」
二人して椅子に座るといつ間に用意したのか、机の上にティーカップが置かれ、良い香りのする紅茶が注がれていく。ルカは律義に私の分も用意してくれて、用が済むと直ぐに私の後ろへ控える。
ルカも相変わらずの手際の良さ。毎度の事ながら一つ一つの動作に感心する。
殿下はティーカップに手を伸ばし、淹れたての紅茶を口に含み喉を潤すと本題を話し出した。
「それで頼みと言うのは――」
前置きの後に続く言葉に私は耳を傾けた。
話によると、ここオルデシア王国と古い親交と友好関係にある王国で謎の現象が起きているとの事。その現象が王国のあらゆる場所で発生し、人々の暮らしが侵害されつつあるらしい。
その現象は急に起き始めて、現象の正体に心当たりはあるもののその対処方がなく困っているらしい。
その事に頭を悩ませた国王陛下が親交の深いオルデシア王国に助けを求め、アレクセイ国王陛下に話をしたところ、その調査を請け負う事になり、視察を殿下に一任したとの事だった。
殿下が直接その国に赴いて調査するって事だよね?それは分かったけどどうして私?
「どうしてこの話をしたのか、そう思っているな」
声に出していないのに。心を読まれた。のほほんとしているようでしっかりと周りを見ているんだなと、ちゃっかり失礼な考えをしてしまうのは許してください。
「先程話した通り、王国に起きている異常事態。原因は分かってもその対処が出来なければ解決はしない。そこでエル、そして精霊の出番という訳だ」
「え?ウルティナの?」
思わぬ人物の名前に驚きの声を上げる。
殿下はウルティナ――ウルの正体が精霊であり、私の守護精霊だと言う事を知っている。
けれどそのウルの力と今回の件はどう関係しているのか謎だ。
「彼女は光を司る精霊なのだろう?それはつまりあらゆるものを癒す、癒しの力を持っていると言う事ではないのか?もしそうなら是非とも彼女の力を借りたいのだ」
身を乗り出す勢いでまくし立てる殿下の気迫に私は気圧され言葉に詰まる。
するとルカが助け舟を出してくれた。
「殿下落ち着いて下さい。エル様が困っていらっしゃいます。
それと一方的に協力を求めても承諾してくれるとは限りませんよ。貴方は王太子と言う立場ですが、誰もがそれに喜んで従ってくれると言う訳ではありませんからね。ましてや彼女は精霊ですから」
「ルカ…」
的確だけど何処かとげのある言い方。まあ怒っている訳ではなさそうだけど。
「とにかくまずは彼女に話すべきです。エル様、彼女は今この場にいらっしゃいますか?」
ルカに言われ周りを見回してみる。
「えっと…ウル?いますか?」
精霊はその姿を人に見られる事を危惧し、姿を隠す事が多い。ウルも信頼している人以外には姿を見せないようにしている。
けれど大抵は私の傍にいてくれるし、いない事があっても呼べば直ぐに飛んできてくれるから今もじきに姿を現してくれると思うな。
「呼んだかしら?エルちゃん」
その声にハッとし、声のした方へと視線を向けると、相変わらずの可愛らしい幼い容姿をしたウルティナが静かに姿を現した。
「来てくれてありがとうございます、ウル。実はお話があるんですけど……」
来てもらって早々に申し訳ないと思っていると、
「大丈夫よ。話は聞いていたから」
「そうなんですか!?」
いつの間にと衝撃を受ける。ウルは悪戯が成功した子どものようにうふふと笑った。
「流石神出鬼没の精霊様ですね」
ルカは呆れたように笑って、
「それなら話が早い。どうかその力を貸してもらえないだろうか?」
殿下は躊躇なくウルに頭を下げてお願いをしているし。
その様子を見てウルは少し考えるような動作をし、その間私だけ落ち着かず、何だかソワソワしてしまった。
「良いわよ。力を貸してあげるわ」
そして了承の返事を聞き、殿下と私はホッと胸を撫で下ろす。
「本当か!ありがとう!」
「ありがとうございます、ウル。でもどうして了承してくれたんですか?」
ウルの協力は心強いし嬉しいけど、あまり積極的に人助けをしない精霊がどうして?
それに精霊は強力な力を持っているが故に、人間にその力と存在を知られると利用しようと近づいてくる連中も中にはいる。それが面倒でそもそも人間と関りを持とうとする精霊が少なく、それでも人間の傍にいるのは何かしらの理由や精霊と人間との間に絆があるからなのだと前にウルが教えてくれた。
恐れ多くもウルに主と認められたらしい私は、少なくともウルと自分との間に絆があるのだと信じている。きっとウルも同じ気持ちで私の傍にいてくれているんだと思う。
「そこの坊やの話に出てきた現象の事。それが少し気になっただけよ。大丈夫、坊やも言っていた通り私には癒しの力もあるからそんな現象、とっとと片付けちゃいましょうね!」
「ぼ、坊や……」
「簡単に言いますね」
無邪気で悪気のないウルの発言に殿下と言え太刀打ちできないみたい。ルカも何とも言えない顔をしているし。
それに殿下は自分よりも年下の容姿をした幼女に坊やと呼ばれ困惑している様子。
「ま、まあ良い。それで彼女の力も借りられるようだし、次に同行してもらう者だが――」
コホンと咳ばらいを一つし、殿下が気を取り直すように言葉を続ける。次に王国に赴き調査をする同行者の話に移って行った。
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