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第6章 魔法乱舞
8 お手並み拝見…アメリアside
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「良い皆、初めの内は私達は一切攻撃をしない。とにかく防御するの。相手の力量を図るのと、油断を誘うためにね。反撃のタイミングは私がするわ」
「分かったわ」
「分かりました」
「お任せ下さい」
私が指示を出すと皆は相手から目を逸らさずに返事を返す。
「じゃあ行くわよ!」
気合を入れるように声を上げると、それに反応するように男子チームから早速攻撃が飛んで来るのが目に映る。
初手で使いやすく魔力もそこまで使わずに発動出来る火属性魔法、ファイアーボール。
少し威力は強いようだけど――
「シールド」
相手の攻撃に一早く動いたのはチームメイトのマリン。高く結い上げた長い髪が靡く様が凛としていて美しいわ。
「アメリア様、お怪我はありませんか?」
「ええ、大丈夫よ。ありがとう、マリン」
傷一つない事、そして守ってもらった事に対してのお礼を述べると、普段はポーカーフェイスな彼女の頬がぽっと赤く染まる。
基本人の前では無表情でクールな彼女なんだけど、私の前でだけ色々な顔を見せてくれるからついその可愛い顔が見たくてからかってしまう。
もう、マリンったら本当に可愛いんだから。
「アメリア様!遅れてすみません、私もお守りします」
まるで妹を思わせるマリンの可愛さに癒されていると、一つ年下のオリバーが元気な声を上げて駆け寄って来た。
「遅いわよオリバー」
「ごめんなさいマリン先輩」
本気ではないけれど遅れてやって来たオリバーに注意をするマリン。それにオリバーは気を悪くする事なく素直に謝る。
何だか姉妹みたいね。二人のやり取りを見ていていつも思う。
と言うか、オリバーは私以外のメンバーを先輩、って呼ぶのにどうして私だけ様なの?
この疑問は呼ばれるたびに思っていた事で、聞いてみた事があるけど、オリバー曰く「アメリア様のような高貴な方を他の人と同じ呼び方なんて出来ません」と言う事らしい。
高貴?私が?侯爵家だからって事?
そう聞くとそれだけじゃありません、って言うからますます分からなくなって、まあオリバーが良いならいっか、って自己解決した事があったわね。深く考えるのは面倒だもの。
私を慕ってくれるチームメイトがいてくれるだけで幸せだと思っているし。
「二人とも駆け付けてくれてありがとう。防御は任せるわ」
「「はい!」」
二人の自信満々な返事を聞いて思わず笑みが零れる。
「アメリア様は私達の事は気にせず、相手チームの様子を偵察して下さい」
「ありがとう。そうさせてもらうわ」
マリンの気遣いに感謝しながら言われた通り相手の様子を伺う事に専念する。
「それじゃ私は二人でも防げないような攻撃が来た時に手助けに入れば良いのね」
私の隣で同じく様子を伺っていたエイミィがぽつりと呟く。
「ええ、それでお願いエイミィ。その時は二人を助けてあげて」
「分かったわ」
私の申し出にエイミィは穏やかに頷いた。
さてと。
思考を切り替えて相手の観察を行う。
視線を相手に移せば新たに魔法を放つところだった。
今度は水属性魔法、アクアカノン。放たれた水の球が一直線にこちらに向かって来る。
「「シールド」」
だけどそれをいとも簡単に防ぐ二人。それを見て若干相手に焦りが見え始めている事を私は見逃さなかった。
あれだけの大口を叩いておいて、二度も攻撃を防がれたのだから恥ずかしくもなるわよね。
本当に世間を知らないお坊ちゃんだ事。
貴方達が思っているよりずっと、この世界の女は強いのよ。
女だからって今まで馬鹿にされた事はない。それは私が侯爵家の娘だから。
でも世の中には女だからって言う理由だけで馬鹿にされたり、見下される事が残念ながらあるのよね。
そしてそれを言うのは大抵男。そう言う紳士ぶっている奴が私は一番嫌いで、本当に腹立たしい。
私の性格が負けず嫌いって言うのもあるんでしょうけど。
話が逸れちゃったわね。まあ、とにかく女は強いのよって事を身を持って知りなさいって事。
さあ次の攻撃はどんな魔法を使ってくるのかしら。
「お前らあんな女だけのチームに負けるなよ。次はアレを発動するぞ!」
相手チームの一人が何やら叫んでいる。それに対して周りの三人は驚いた顔をしているけど、何かを決意するように真剣な表情になり頷きあった。
あら、さっきまでの表情とは別物ね。やっと手加減して勝てないって気づいたのかしら。
さあ次は何を繰り出してくるのかしら。
「アレはまだ完成したばかりで一人だとコントロールが難しい。全員でやるぞ!」
リーダー格の男子生徒がそう叫ぶと、他の三人がリーダーの男子を囲むように移動をする。
大技、奥の手って事ね。
急に雰囲気の変わった男子達に前衛に立つオリバーとマリンも気を引き締める。
隣のエイミィは相変わらずおっとりした表情だけど。
この空気に呑まれないエイミィには感心するけど逆に怖いわ。
そんな事を思っていると会場の空気が急に変わったのを感じて、はっとして見ると男子達の凄まじい集中力、そして全員分が集まった大きな塊のような魔力を感じとり、その大きさに一瞬鳥肌が立った。
これは中々に凄いものが来そうね。
こちらまで流れてくる魔力がその威力を物語っている。ここにいるのが私達じゃなかったら怖気づいているかもしれない。それ程までに凄い魔力と集中力。
でも私達も負けてはいない。それに怯む事なくこちらも身構える。
そしてそれとほぼ同時に相手チーム全員が手を突き出し、巡らせた魔力を一気に開放させた。
来る!
「「「「エクスプロード・アクティベート!!」」」」
叫ぶようにして唱えた魔法は火属性魔法。そして上位に極めて近く強力な中位魔法で、確か大爆発を起こす魔法だったわよね。
これが隠し持っていた奥の手ね。偉そうな事を言うだけのお坊ちゃんかと思っていたけど、少しだけ見直したわ。
……でもね、悪いけど私のチームメイトも優秀なのよ。
「オリバー!マリン!」
前衛の二人の名前を呼ぶと、それだけで察した二人は強く頷くと呪文を唱える。
「「プロテクション!」」
シールドよりも強固な防御力を発揮するプロテクションを壁のように作るのではなく、半円型で四方からの攻撃にも対応できる形へと変化させ、尚且つ私達全員を囲める程の大きさのものを発動させる。
防御魔法は基本的に今のように変形させて使う事が難しい。決して無理なわけではないけど繊細な作業で、長時間の使用は相当な集中力を要する。
大きさは変えられるけど、シールドの基本形態は長方形の形をした壁。目の前の攻撃はそれで勿論防げる。
でも相手が応用を加え、魔法の軌道を直線から左右へと変えてしまったとしたら、左右から来る攻撃に対処出来なくなってしまう恐れがある。
それを防ぐために応用で防御魔法を様々な形に作り替える事が出来る、と言うのは凄いメリットなわけで。
それを証明するかのように、二人の展開した魔法が今まさに攻撃を受けているところ、だけどひびもなく壊れそうもない。
それに相手の放った魔法は防御の膜に当たると同時に大爆発を起こすけど、今その衝撃にもしっかりと耐えている。
ただ灼熱の炎だから熱気でサウナにいるような状態になってて暑いんだけどね。
凄い魔法だったわ、中々やるじゃない。
でもね、ここまでよ。大体分かったから、反撃開始と行こうじゃない!
「エイミィ!」
「ついに反撃開始ね。任せて」
未だ炎が消えず前衛の二人は魔法を展開中。だから私は隣に立っているエイミィを呼んだ。
察しの良い彼女の事だ、私の言いたい事が分かっているでしょうから。
エイミィは待ってました、とばかりに自信満々の笑みを浮かべると手を前に突き出した。
やる気満々ね。そう思った私は彼女に釣られて気づけば笑みを浮かべていた。
「分かったわ」
「分かりました」
「お任せ下さい」
私が指示を出すと皆は相手から目を逸らさずに返事を返す。
「じゃあ行くわよ!」
気合を入れるように声を上げると、それに反応するように男子チームから早速攻撃が飛んで来るのが目に映る。
初手で使いやすく魔力もそこまで使わずに発動出来る火属性魔法、ファイアーボール。
少し威力は強いようだけど――
「シールド」
相手の攻撃に一早く動いたのはチームメイトのマリン。高く結い上げた長い髪が靡く様が凛としていて美しいわ。
「アメリア様、お怪我はありませんか?」
「ええ、大丈夫よ。ありがとう、マリン」
傷一つない事、そして守ってもらった事に対してのお礼を述べると、普段はポーカーフェイスな彼女の頬がぽっと赤く染まる。
基本人の前では無表情でクールな彼女なんだけど、私の前でだけ色々な顔を見せてくれるからついその可愛い顔が見たくてからかってしまう。
もう、マリンったら本当に可愛いんだから。
「アメリア様!遅れてすみません、私もお守りします」
まるで妹を思わせるマリンの可愛さに癒されていると、一つ年下のオリバーが元気な声を上げて駆け寄って来た。
「遅いわよオリバー」
「ごめんなさいマリン先輩」
本気ではないけれど遅れてやって来たオリバーに注意をするマリン。それにオリバーは気を悪くする事なく素直に謝る。
何だか姉妹みたいね。二人のやり取りを見ていていつも思う。
と言うか、オリバーは私以外のメンバーを先輩、って呼ぶのにどうして私だけ様なの?
この疑問は呼ばれるたびに思っていた事で、聞いてみた事があるけど、オリバー曰く「アメリア様のような高貴な方を他の人と同じ呼び方なんて出来ません」と言う事らしい。
高貴?私が?侯爵家だからって事?
そう聞くとそれだけじゃありません、って言うからますます分からなくなって、まあオリバーが良いならいっか、って自己解決した事があったわね。深く考えるのは面倒だもの。
私を慕ってくれるチームメイトがいてくれるだけで幸せだと思っているし。
「二人とも駆け付けてくれてありがとう。防御は任せるわ」
「「はい!」」
二人の自信満々な返事を聞いて思わず笑みが零れる。
「アメリア様は私達の事は気にせず、相手チームの様子を偵察して下さい」
「ありがとう。そうさせてもらうわ」
マリンの気遣いに感謝しながら言われた通り相手の様子を伺う事に専念する。
「それじゃ私は二人でも防げないような攻撃が来た時に手助けに入れば良いのね」
私の隣で同じく様子を伺っていたエイミィがぽつりと呟く。
「ええ、それでお願いエイミィ。その時は二人を助けてあげて」
「分かったわ」
私の申し出にエイミィは穏やかに頷いた。
さてと。
思考を切り替えて相手の観察を行う。
視線を相手に移せば新たに魔法を放つところだった。
今度は水属性魔法、アクアカノン。放たれた水の球が一直線にこちらに向かって来る。
「「シールド」」
だけどそれをいとも簡単に防ぐ二人。それを見て若干相手に焦りが見え始めている事を私は見逃さなかった。
あれだけの大口を叩いておいて、二度も攻撃を防がれたのだから恥ずかしくもなるわよね。
本当に世間を知らないお坊ちゃんだ事。
貴方達が思っているよりずっと、この世界の女は強いのよ。
女だからって今まで馬鹿にされた事はない。それは私が侯爵家の娘だから。
でも世の中には女だからって言う理由だけで馬鹿にされたり、見下される事が残念ながらあるのよね。
そしてそれを言うのは大抵男。そう言う紳士ぶっている奴が私は一番嫌いで、本当に腹立たしい。
私の性格が負けず嫌いって言うのもあるんでしょうけど。
話が逸れちゃったわね。まあ、とにかく女は強いのよって事を身を持って知りなさいって事。
さあ次の攻撃はどんな魔法を使ってくるのかしら。
「お前らあんな女だけのチームに負けるなよ。次はアレを発動するぞ!」
相手チームの一人が何やら叫んでいる。それに対して周りの三人は驚いた顔をしているけど、何かを決意するように真剣な表情になり頷きあった。
あら、さっきまでの表情とは別物ね。やっと手加減して勝てないって気づいたのかしら。
さあ次は何を繰り出してくるのかしら。
「アレはまだ完成したばかりで一人だとコントロールが難しい。全員でやるぞ!」
リーダー格の男子生徒がそう叫ぶと、他の三人がリーダーの男子を囲むように移動をする。
大技、奥の手って事ね。
急に雰囲気の変わった男子達に前衛に立つオリバーとマリンも気を引き締める。
隣のエイミィは相変わらずおっとりした表情だけど。
この空気に呑まれないエイミィには感心するけど逆に怖いわ。
そんな事を思っていると会場の空気が急に変わったのを感じて、はっとして見ると男子達の凄まじい集中力、そして全員分が集まった大きな塊のような魔力を感じとり、その大きさに一瞬鳥肌が立った。
これは中々に凄いものが来そうね。
こちらまで流れてくる魔力がその威力を物語っている。ここにいるのが私達じゃなかったら怖気づいているかもしれない。それ程までに凄い魔力と集中力。
でも私達も負けてはいない。それに怯む事なくこちらも身構える。
そしてそれとほぼ同時に相手チーム全員が手を突き出し、巡らせた魔力を一気に開放させた。
来る!
「「「「エクスプロード・アクティベート!!」」」」
叫ぶようにして唱えた魔法は火属性魔法。そして上位に極めて近く強力な中位魔法で、確か大爆発を起こす魔法だったわよね。
これが隠し持っていた奥の手ね。偉そうな事を言うだけのお坊ちゃんかと思っていたけど、少しだけ見直したわ。
……でもね、悪いけど私のチームメイトも優秀なのよ。
「オリバー!マリン!」
前衛の二人の名前を呼ぶと、それだけで察した二人は強く頷くと呪文を唱える。
「「プロテクション!」」
シールドよりも強固な防御力を発揮するプロテクションを壁のように作るのではなく、半円型で四方からの攻撃にも対応できる形へと変化させ、尚且つ私達全員を囲める程の大きさのものを発動させる。
防御魔法は基本的に今のように変形させて使う事が難しい。決して無理なわけではないけど繊細な作業で、長時間の使用は相当な集中力を要する。
大きさは変えられるけど、シールドの基本形態は長方形の形をした壁。目の前の攻撃はそれで勿論防げる。
でも相手が応用を加え、魔法の軌道を直線から左右へと変えてしまったとしたら、左右から来る攻撃に対処出来なくなってしまう恐れがある。
それを防ぐために応用で防御魔法を様々な形に作り替える事が出来る、と言うのは凄いメリットなわけで。
それを証明するかのように、二人の展開した魔法が今まさに攻撃を受けているところ、だけどひびもなく壊れそうもない。
それに相手の放った魔法は防御の膜に当たると同時に大爆発を起こすけど、今その衝撃にもしっかりと耐えている。
ただ灼熱の炎だから熱気でサウナにいるような状態になってて暑いんだけどね。
凄い魔法だったわ、中々やるじゃない。
でもね、ここまでよ。大体分かったから、反撃開始と行こうじゃない!
「エイミィ!」
「ついに反撃開始ね。任せて」
未だ炎が消えず前衛の二人は魔法を展開中。だから私は隣に立っているエイミィを呼んだ。
察しの良い彼女の事だ、私の言いたい事が分かっているでしょうから。
エイミィは待ってました、とばかりに自信満々の笑みを浮かべると手を前に突き出した。
やる気満々ね。そう思った私は彼女に釣られて気づけば笑みを浮かべていた。
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