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Love gauge:50 近過ぎる距離
*12*
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帰り支度をしてフロントに向かう途中でトイレを済ませる。トイレの前までトキがついてきてくれたのだが、周りを警戒しながら手をがっしりと繋いでくれていた。
朝日が昇る前にネットカフェを出てオフィス兼寮に戻るまで私達の手は繋がれたままだった。
───トキは優しいから私を守ろうとしてくれてるだけだ。私と距離を縮めようとしてるのも、仕事を円滑に進める為にしてることなんだし。
その考えが頭から胸にやってきて胸の内側をバラのトゲみたいにチクチクと刺す。トキと繋がって彼の手の温もりを感じていられることが嬉しくてドキドキしているのに、切ない想いが喉の奥からせり上がってくるようで苦しかった。
その苦しさからこの数日後、私は酔った勢いでトキと自分との間にバリアを張るかのように、前の会社の先輩とのひどい恋愛についてカミングアウトしてしまう。
これ以上自分の気持ちがトキに向かないように───そして、万が一でも彼の気持ちが私に向かないように。私達はビジネスパートナーなのだから。
けれど、このカミングアウトはバリアになるどころか逆に私達の関係を深めるきっかけとなったのだった。
朝日が昇る前にネットカフェを出てオフィス兼寮に戻るまで私達の手は繋がれたままだった。
───トキは優しいから私を守ろうとしてくれてるだけだ。私と距離を縮めようとしてるのも、仕事を円滑に進める為にしてることなんだし。
その考えが頭から胸にやってきて胸の内側をバラのトゲみたいにチクチクと刺す。トキと繋がって彼の手の温もりを感じていられることが嬉しくてドキドキしているのに、切ない想いが喉の奥からせり上がってくるようで苦しかった。
その苦しさからこの数日後、私は酔った勢いでトキと自分との間にバリアを張るかのように、前の会社の先輩とのひどい恋愛についてカミングアウトしてしまう。
これ以上自分の気持ちがトキに向かないように───そして、万が一でも彼の気持ちが私に向かないように。私達はビジネスパートナーなのだから。
けれど、このカミングアウトはバリアになるどころか逆に私達の関係を深めるきっかけとなったのだった。
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