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第一印象 3
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「突然の申し出にも関わらず足を運んでいただいてありがとうございます」
「はぁ……」
「お姫様です」
案内されるままになぜか大きなお屋敷に連れてこられた私達。
そしてエルエルの呟きは、そのまま私の心の声である。
家について早々にとてもかわいいオレンジ色のドレスで現れたお姉さん。
さっきまでの布の服を着た人形使いのお姉さんは、脅威のモデルチェンジを果たしている。
あんぐり口をあけている私達をお姉さんは応接室に招きいれる。
私はかちりと音がしたのをかすかに耳に捕らえた。
これから一体何の話をするつもりなのだろうか?
真っ赤なソファーに座らされた私とエルエルの前には、金縁のティーカップに注がれた紅茶がおかれていて、歓迎されてはいるようだった。
優しい笑顔でお姉さんは私達に挨拶した。
「これも何かのご縁……いえ、兆しと言ってしまっていいかもしれない。申し送れました、私はフランソワーズ。この土地を治める領主の娘です」
「本当にお姫様なんですね」
私が驚いてそう言うと、人形のお姉さん、フランソワーズさんは上品に首を横に振る。
「そんなたいそうな物ではありません。ただの田舎娘ですよ。それに最近では人形劇のお姉さんの方がわかる人が多いくらいなの」
上品に笑う彼女だが、考えて見れば確かに妙だった。
「ああ、さっきの人形劇。とても面白かったですでもなぜ人形劇を?」
そう尋ねた私に、フランソワーズさんは頬を染めていた。
「趣味みたいな物ね。お人形で遊ぶのは昔から得意なの。なんだか恥ずかしいわ」
「そんな事ありませんよ。ねぇエルエル?」
「面白かったです」
無表情なエルエルは、しかし力強く頷いてかなり人形劇を気に入っていたみたいだった。
私もさっきの人形劇はすごかったように思う。
人形はまるで生きているように動いていたし、何より熱が入っていて見ごたえがあった。
「タローさんが・かっこいいのは・とても良いことです」
そしてエルエルは別の部分にも満足しているみたいだ。
ああ、そういうこと。
確かにタローが持ち上げられているのはあまり見ない。
別人のようだと言っていたがタローがほめられると嬉しいようだ。
私はほほえましい気分になって紅茶を手に取る。
だがしかし、同時になんとなく顔を上げると、そこに妙に興奮したフランソワーズさんを見た。
フランソワーズさんは眼の色を変えて私達に詰め寄った。
「そうなの! あの方はとても格好良かったのよ!」
やはり近い。
鼻息まで感じられそうな距離は、プレッシャーすら感じるが。彼女の台詞を否定するほどではなかった。
「ええ。それはなんというか……素晴らしいですね」
「ええ! とても素晴らしいことだわ! あの炎の海で見た光景は生涯忘れることがないほどに鮮烈でした!」
が、そこで祈るように手を組んだままハタと止まるフランソワーズさん。
やはり少々興奮しすぎたことに気が付いたようで、ストンと椅子に座りなおした彼女は、一見冷静さを取り戻し笑ってはいたのだが少し恥ずかしそうである。
「失礼しました。ちょっと興奮しすぎましたね」
「ええ、あ、いや」
だがここまで露骨な態度をとられると、私にすら彼女の気持は察することができた。
なるほど。どうやらこのフランソワーズさんは太郎に好意を持っているようだ。
太郎のことだから、事故の時に格好つけてしまったのだろう。
実際、本気を出した太郎はそれはすごい。
本人にしてみたらたいしたことがなくても命を救われた方からしてみたら、衝撃的なインパクトがあることも頷ける。
「……そうなの。あのお方のお名前はタロー様というのね。フフフそうなのね」
ん?
だけど、一瞬浮かべた目が怖い。
どうにもその点には違和感があった。
「それで……あなた方はあの方とはどう言ったご関係なのかしら?」
なぜだかはわからない。
直感的に私の勘は詳しく答えるべきではないととっさに感じ取っていた。
「いえ……その。実は私達も彼を探していまして、色々な場所を訪ねて回っているんです。参考までに彼がこの町でなにをしたのか、お尋ねしたいなと思っています」
一先ずまったく嘘は言っていないはず。
私はなるべく警戒心を抱かせない様に笑い、穏やかに話すことに勤める。
するとまたフランソワーズさんの目が輝いた。
しかし今度は、なにが原因だったのか先ほどとはまた興奮の仕方が一段違っていた。
「そうなのですか! 確かにアレだけのお力を持っていらっしゃるのだものね! あなた方には何かあの方を探す理由がおありになると! そう、そうなのね……言われて見れば当たり前のことね、注目する人間がいないことの方がおかしいわ!」
何か言いようのない不安を感じたが私は話を続けた。
「え、ええ。彼の足跡は目立ちますから。それで……この町では一体なにを? 火災を消し止めたのはお聞きしたんですが」
「ええ。石像を作っていただきました」
「?」
一瞬何を言われたのかわからなかった。だから私はフランソワーズさんをじっと見て疑問符を浮かべる。
石像とは広場にあったやつだろうか? しかしアレは太郎自身をかたどった物だった気がするが?
「え? 石像って広場にあった魔法使いの?」
「はい」
「……自分で作ったんですか? その魔法使いが?」
「ええ。それは父が頼みました。とっさにいい案が浮かばなかったそうです。町を救った英雄のあの方にあまり自分達の頼みごとをするのもどうかと思ったようで。……まったくどうせなら娘をもらってくれとでも言ってくだされば面倒はなかったものを」
「え?」
「こちらの話ですよ。ええ。それであの像は広場に設置されました。あの像自体は、素晴らしい物ですが……」
「……」
いやそうだったかな? そこはかとなく間抜けな像だった気がしたが。
フランソワーズさんは心からそう思っているみたいだが、同時に心残りもあるらしい。
「さすがに気まずかったのか、その後すぐに姿を消してしまわれて……」
「そうかもしれませんね」
「ええ。痛恨の極み……でした。ええ。本当に」
ここまで聴けば私にはなんとなく経緯はわかる。
極力意に沿わない面倒ごとを嫌う傾向にある太郎にして見たら、すぐにでも逃げ出したことだろう。
これで、ここでのあらましは大体理解できた。
事故に居合わせて、像を作って逃げ出したのなら、太郎の残した物はここにはもうない。
「いや。本当に面白いお話をありがとうございました。それでは私達は――」
すぐに立ち上がった私の肩はガシリとつかまれた。
「……なんです?」
私を捕まえたフランソワーズさんは言う。
「お待ちくださいな。もう少しいいではないですか」
ものすごい力である。
そして何より目が怖い。血走った目の彼女は、恋する乙女というには少々鬼気迫りすぎていた。
「いえ。そのあまり長居をするわけにも」
「あのお方のお話、もう少し聞かせていただけます? あの方の足取りを追っているんですよね?」
「いやー……その私達もそれほどたいしたことを知っているわけでは」
「お名前は知っていたではありませんか。他にも、何でもいいの。何かないですか?」
「いえ、残念ながら。私は彼に会うために役立つことは何も言えないというか」
「……」
「……」
そのまま私達は固まる。
その膠着を動かしたのは今まで黙っていた、エルエルの質問だった。
「フランソワーズは・タローさんが・好きなのですか?」
あまりにもストレートな質問にぎょっとする私。
しかしフランソワーズさんはしかしまったく動揺した風ではない。
「好き? そのような感情ではないですね」
「え? そうなんですか?」
これまた予想していなかった答え。
ええと頷くフランソワーズさんはおもむろに片手を上げる。
瞬間、部屋中に漂い始める魔力。だがそれ以上に彼女の台詞に私は恐怖した。
「それ以上のものですよ? 愛というにも生ぬるい……これはいうなれば、純粋なる信奉でしょうか?」
私が見たのは、一点の曇りもない狂気の瞳だった。
「いぃ……」
「私はあの方のすべてを理解したいのですよ。たとえどんな手を使おうともです」
私はやっとこの瞬間、理解した。
時として、度を越えた精神的衝撃は様々な印象を人の心に与える。
普通に収まれば、それは信頼だったり友情だったり、恋だったりするはずだ。
しかし衝撃が大きすぎた場合、相当こじらせることもある。
要するに太郎はやりすぎたらしい。
「はぁ……」
「お姫様です」
案内されるままになぜか大きなお屋敷に連れてこられた私達。
そしてエルエルの呟きは、そのまま私の心の声である。
家について早々にとてもかわいいオレンジ色のドレスで現れたお姉さん。
さっきまでの布の服を着た人形使いのお姉さんは、脅威のモデルチェンジを果たしている。
あんぐり口をあけている私達をお姉さんは応接室に招きいれる。
私はかちりと音がしたのをかすかに耳に捕らえた。
これから一体何の話をするつもりなのだろうか?
真っ赤なソファーに座らされた私とエルエルの前には、金縁のティーカップに注がれた紅茶がおかれていて、歓迎されてはいるようだった。
優しい笑顔でお姉さんは私達に挨拶した。
「これも何かのご縁……いえ、兆しと言ってしまっていいかもしれない。申し送れました、私はフランソワーズ。この土地を治める領主の娘です」
「本当にお姫様なんですね」
私が驚いてそう言うと、人形のお姉さん、フランソワーズさんは上品に首を横に振る。
「そんなたいそうな物ではありません。ただの田舎娘ですよ。それに最近では人形劇のお姉さんの方がわかる人が多いくらいなの」
上品に笑う彼女だが、考えて見れば確かに妙だった。
「ああ、さっきの人形劇。とても面白かったですでもなぜ人形劇を?」
そう尋ねた私に、フランソワーズさんは頬を染めていた。
「趣味みたいな物ね。お人形で遊ぶのは昔から得意なの。なんだか恥ずかしいわ」
「そんな事ありませんよ。ねぇエルエル?」
「面白かったです」
無表情なエルエルは、しかし力強く頷いてかなり人形劇を気に入っていたみたいだった。
私もさっきの人形劇はすごかったように思う。
人形はまるで生きているように動いていたし、何より熱が入っていて見ごたえがあった。
「タローさんが・かっこいいのは・とても良いことです」
そしてエルエルは別の部分にも満足しているみたいだ。
ああ、そういうこと。
確かにタローが持ち上げられているのはあまり見ない。
別人のようだと言っていたがタローがほめられると嬉しいようだ。
私はほほえましい気分になって紅茶を手に取る。
だがしかし、同時になんとなく顔を上げると、そこに妙に興奮したフランソワーズさんを見た。
フランソワーズさんは眼の色を変えて私達に詰め寄った。
「そうなの! あの方はとても格好良かったのよ!」
やはり近い。
鼻息まで感じられそうな距離は、プレッシャーすら感じるが。彼女の台詞を否定するほどではなかった。
「ええ。それはなんというか……素晴らしいですね」
「ええ! とても素晴らしいことだわ! あの炎の海で見た光景は生涯忘れることがないほどに鮮烈でした!」
が、そこで祈るように手を組んだままハタと止まるフランソワーズさん。
やはり少々興奮しすぎたことに気が付いたようで、ストンと椅子に座りなおした彼女は、一見冷静さを取り戻し笑ってはいたのだが少し恥ずかしそうである。
「失礼しました。ちょっと興奮しすぎましたね」
「ええ、あ、いや」
だがここまで露骨な態度をとられると、私にすら彼女の気持は察することができた。
なるほど。どうやらこのフランソワーズさんは太郎に好意を持っているようだ。
太郎のことだから、事故の時に格好つけてしまったのだろう。
実際、本気を出した太郎はそれはすごい。
本人にしてみたらたいしたことがなくても命を救われた方からしてみたら、衝撃的なインパクトがあることも頷ける。
「……そうなの。あのお方のお名前はタロー様というのね。フフフそうなのね」
ん?
だけど、一瞬浮かべた目が怖い。
どうにもその点には違和感があった。
「それで……あなた方はあの方とはどう言ったご関係なのかしら?」
なぜだかはわからない。
直感的に私の勘は詳しく答えるべきではないととっさに感じ取っていた。
「いえ……その。実は私達も彼を探していまして、色々な場所を訪ねて回っているんです。参考までに彼がこの町でなにをしたのか、お尋ねしたいなと思っています」
一先ずまったく嘘は言っていないはず。
私はなるべく警戒心を抱かせない様に笑い、穏やかに話すことに勤める。
するとまたフランソワーズさんの目が輝いた。
しかし今度は、なにが原因だったのか先ほどとはまた興奮の仕方が一段違っていた。
「そうなのですか! 確かにアレだけのお力を持っていらっしゃるのだものね! あなた方には何かあの方を探す理由がおありになると! そう、そうなのね……言われて見れば当たり前のことね、注目する人間がいないことの方がおかしいわ!」
何か言いようのない不安を感じたが私は話を続けた。
「え、ええ。彼の足跡は目立ちますから。それで……この町では一体なにを? 火災を消し止めたのはお聞きしたんですが」
「ええ。石像を作っていただきました」
「?」
一瞬何を言われたのかわからなかった。だから私はフランソワーズさんをじっと見て疑問符を浮かべる。
石像とは広場にあったやつだろうか? しかしアレは太郎自身をかたどった物だった気がするが?
「え? 石像って広場にあった魔法使いの?」
「はい」
「……自分で作ったんですか? その魔法使いが?」
「ええ。それは父が頼みました。とっさにいい案が浮かばなかったそうです。町を救った英雄のあの方にあまり自分達の頼みごとをするのもどうかと思ったようで。……まったくどうせなら娘をもらってくれとでも言ってくだされば面倒はなかったものを」
「え?」
「こちらの話ですよ。ええ。それであの像は広場に設置されました。あの像自体は、素晴らしい物ですが……」
「……」
いやそうだったかな? そこはかとなく間抜けな像だった気がしたが。
フランソワーズさんは心からそう思っているみたいだが、同時に心残りもあるらしい。
「さすがに気まずかったのか、その後すぐに姿を消してしまわれて……」
「そうかもしれませんね」
「ええ。痛恨の極み……でした。ええ。本当に」
ここまで聴けば私にはなんとなく経緯はわかる。
極力意に沿わない面倒ごとを嫌う傾向にある太郎にして見たら、すぐにでも逃げ出したことだろう。
これで、ここでのあらましは大体理解できた。
事故に居合わせて、像を作って逃げ出したのなら、太郎の残した物はここにはもうない。
「いや。本当に面白いお話をありがとうございました。それでは私達は――」
すぐに立ち上がった私の肩はガシリとつかまれた。
「……なんです?」
私を捕まえたフランソワーズさんは言う。
「お待ちくださいな。もう少しいいではないですか」
ものすごい力である。
そして何より目が怖い。血走った目の彼女は、恋する乙女というには少々鬼気迫りすぎていた。
「いえ。そのあまり長居をするわけにも」
「あのお方のお話、もう少し聞かせていただけます? あの方の足取りを追っているんですよね?」
「いやー……その私達もそれほどたいしたことを知っているわけでは」
「お名前は知っていたではありませんか。他にも、何でもいいの。何かないですか?」
「いえ、残念ながら。私は彼に会うために役立つことは何も言えないというか」
「……」
「……」
そのまま私達は固まる。
その膠着を動かしたのは今まで黙っていた、エルエルの質問だった。
「フランソワーズは・タローさんが・好きなのですか?」
あまりにもストレートな質問にぎょっとする私。
しかしフランソワーズさんはしかしまったく動揺した風ではない。
「好き? そのような感情ではないですね」
「え? そうなんですか?」
これまた予想していなかった答え。
ええと頷くフランソワーズさんはおもむろに片手を上げる。
瞬間、部屋中に漂い始める魔力。だがそれ以上に彼女の台詞に私は恐怖した。
「それ以上のものですよ? 愛というにも生ぬるい……これはいうなれば、純粋なる信奉でしょうか?」
私が見たのは、一点の曇りもない狂気の瞳だった。
「いぃ……」
「私はあの方のすべてを理解したいのですよ。たとえどんな手を使おうともです」
私はやっとこの瞬間、理解した。
時として、度を越えた精神的衝撃は様々な印象を人の心に与える。
普通に収まれば、それは信頼だったり友情だったり、恋だったりするはずだ。
しかし衝撃が大きすぎた場合、相当こじらせることもある。
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