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はじめての……4
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「……」
水が欲しいのなら、川から汲んでいけばいいじゃない。
そう思ったのに、上質な水を得るにはそう言うわけにもいかないらしい。
水源の泉で汲んだ水にしか、噂ほどの劇的な効果はないと言うのは村人達の言葉だった。
「うっさんくさい設定だよねー。そう思わない? エルエル?」
「それは問題ではありません・目的の達成には・多少の困難はつきものなのでは?」
口調こそ淡々としているが、拳を握りしめ、フンスと鼻息も荒いエルエルは初めてのお使いに気合が入っているようだ。
「うはー。難しい事を言うようになったね」
わたしはエルエルの頭の上で胡坐を掻いてそうぼやく。
どうにも発言が偏ってる気がするし、変な所で生真面目である。
そしてわたしはもう一人のちびっこに暇つぶしに声をかけてみた。
彼の名前はトムというらしい。
わたし達に最初に話しかけられたばっかりに、人身御供に仕立てられた哀れな少年である。
本人にも自覚はあるのか、彼はものすごく不機嫌そうだった。
「あんたもついてないよねー。まさか話しかけられただけでこんな事になるなんて」
「全くだ。ひどい話だよ……」
「おやおや、なんだか態度が大きいんじゃなくって? ちびっこ君?」
「ちびっこ君じゃない! トムだ! 天使様ならともかく、妖精に気を使う意味がないじゃん!」
こいつは予想の外の台詞だった。
なにこの生意気な生き物、ちょっとむかつく。
わたしは空に飛び上がって、生意気なトムの鼻先をピンと突いてやる。
「おいおい、おねぇさんかっちーんっときたよ? 妖精舐めたら命ないぜ?」
凄んでみると、ちびっこから何とも言えない呆れかえった視線を向けられた。
「……ああ、はいはいゴメンゴメン」
「なんか腹立つっちびっこだ!」
「お前には言われたくないよ!」
よしわかった! このちびっこ後で泣かす。
だがわたしはぐっとその場はこらえて、今すぐ反撃には出ない。
そいつはちょいともったいないかもしれないと思ったからだ。
このトム君、チラチラとエルエルの事を横目で見るその視線は……おやおや、エルエルちゃんに興味津々ではないですか。
わたしが大人の態度で水に流して、エルエルの頭に戻るとトム少年はたどたどしいながらも積極的にエルエルに話しかけてくるわけだ。
「ところで天使様は……本当に天使様なんですか?」
「違います」
「でも羽が生えてるじゃないですか?」
「生えてますが・天使では・ありません」
「そうなんですか? でもとても綺麗だと思います!」
とてもわかりやすくて初々しい。……どうにも脈はないようだけどね。
「おやおや会話が続きませんねーぷぷーくすくす!」
「……」
わたしが口元に手を当てそう言うと、トムはやはり仏頂面だった。
そしてどうにも気にくわなげにわたしのみにジトッとした視線を向けてくる。
「よくわからないけど……だいたいなんで天使と妖精が一緒にいるんだよ?」
「そりゃいるでしょ? 同じ所に住んでるんだから。いい? もう一回だけ言っとくけど、その子の付添いはわたしなんだからね? わたしの方が上、お分かり? 本当ならあんたなんて手も足も出せずに泣きべそかくくらい実力に差があるんだからもうちょっと敬いなさいよ!」
「な、なんだと!」
やっぱり我慢できずにわたしがそう主張すると、トムは顔を真っ赤にして腕まくりする。
「おう! ちびっこ! やるって言うならやってやるぞ!」
やる気満々でグルングルン腕を回していたのだけれど、エルエルに手を握られて、すぐに止められてしまった。
「やめてください・ケンカはダメです。暴力はいけないと・タローさんが言っていました」
ぬぬぬ、流石にエルエルに仲裁をさせてしまうのは情けない。
こんな人間の子供相手にムキになりすぎた事を反省して、わたしも拳を引っ込めた。
「むー。まぁ許してあげるよ」
「……天使様が言うなら仕方がない」
「ありがとうございます」
「い、いえ……」
顔を赤くするトムに、わたしはおやまぁと鼻を鳴らした。
だが和やかな空気の中にいつの間にか漂うピリッと張り詰めた緊張感に気が付いて、いつしかわたしもへらへらするのをやめていた。
「―――飛来する物体を確認、防御します」
エルエルがそう告げ、ふわりと羽が大きく広がったのはその直後だ。
彼女の張った障壁が何かを弾く。
飛んできたそれは、鈍い音を立てて地面に落ちる。
砕け落ちたのは石斧だった。
「なぁ……!」
いきなりかばうようにエルエルに抱きかかえられて、耳まで真っ赤にしているトムは別の意味で余裕がなさそうだけど、とりあえず無事らしい。
やっと出て来たかとわたしは、柔軟体操に余念がなかった。
「例のゴブリン見つけたの?」
すでに警戒しているエルエルにそう言うと、分析までもう終えたらしいエルエルはその結果を口頭で押しえてくれる。
「はい・すでに囲まれています・脅威度・下・数153」
「153って、結構多いね」
「お、おい……囲まれてるって?」
まだいまいち事態についていけていないのんきなトムだが、役には立たないので正直どうでもいい事である。
「だからそのまんまっしょっ? 出て来たみたいだよ? 問題のゴブリンが」
「なんでそんなに落ち着いてるんだよ!」
魔獣に取り囲まれている現状が恐ろしくてたまらないのだろう、トムの顔は青く挙動は明らかに不審で、さっきまでの威勢はどこに行ったのかと言いたい。
「落ち着いてください・騒いでも・危ないだけです」
「……!」
エルエルの指摘にトムは口を慌ててふさぐが、あんまりもう意味はないだろう。
その手にやたら手入れの悪そうな武器を持ち、そいつらは姿を現した。
緑色の肌を持った小さめの魔獣は、すでに数歩駆ければ手が届くくらいすぐそばで待ち伏せていた。
「ゲッゲッゲ!」
「ゴブゴウボブ!」
言語なのか鳴き声なのかよくわからないものを叫ぶゴブリン達がぞろぞろと出てくる。
隙間なくいるゴブリン達にわたし達はぐるりと取り囲まれたようである。
「敵対する・目標を確認・排除します」
「あ、あぶない! 無理だよこんな数! 逃げよう!」
何を思ったかエルエルを咄嗟に止めようとするトムだったが、エルエルが聞く耳を持っているわけもない。
「問題ありません・貴方は待機していてください」
「そ、そんなわけにはいかないだろ! 村の奴らは馬鹿だ! 空から来たからってこんな沢山の魔獣に勝てるわけないじゃないか!」
あー混乱してる、混乱してる。
肝心のエルエルはすごい邪魔そうな顔してるけど。
しかしちょっと待ってほしい、そこのちびっこ達?
わたしはすっかり興奮している二人をちょいちょいと触ると、満を持して言ってやったのだ。
「あーチビ達、チビ達? 盛り上がってるとこ悪いんだけどさ? 何か重大な事、忘れてない?」
「……忘れるって何をだよ!」
「どう・したのですか?」
半泣きのトムと小首をかしげるエルエルに、わたしはちっちと人差し指を揺らして、力強く親指で自らを指し示した。
「チビ達に非常時の判断はまだ早いってもんでしょう! I'm 保護者! こういう時の決定権はわたしにこそあるんじゃないかな!」
これ、大事な事である。
非常時に頼れる妖精を崇め奉らないでどうします?
「何言ってんだこのチビ……」
「大丈夫・なのですか?」
ポカンとする二人は若干気に障るものの、待ちに待った状況が楽しくって仕方がないから、二人の発言はスルーしてあげることにした。
この数ならザコでも多少の手ごたえはあるかもしれない。
たかがお使いで、こうも盛り上がるとは不幸中の幸いだった。
エルエルが戦わなければならない場面、それすなわち非常事態である。
こんな時、わたしはタロからあるアイテムの封印を解く許可をもらっていた。
それはアレのプロトタイプでありながら、今日のために更なる改良を加えられた禁忌のアイテムであり、わたし専用のとっておきの切り札―――。
「ついに来たか……ジャスティスの目覚めが」
わたしは腕を組んでその場に浮きあがる。
ギラギラと殺気だったゴブリン達の視線を集めるが、わたしはぺろりと唇を湿らせ、それ以上に完全に獲物としてそいつらを捕らえていた。
水が欲しいのなら、川から汲んでいけばいいじゃない。
そう思ったのに、上質な水を得るにはそう言うわけにもいかないらしい。
水源の泉で汲んだ水にしか、噂ほどの劇的な効果はないと言うのは村人達の言葉だった。
「うっさんくさい設定だよねー。そう思わない? エルエル?」
「それは問題ではありません・目的の達成には・多少の困難はつきものなのでは?」
口調こそ淡々としているが、拳を握りしめ、フンスと鼻息も荒いエルエルは初めてのお使いに気合が入っているようだ。
「うはー。難しい事を言うようになったね」
わたしはエルエルの頭の上で胡坐を掻いてそうぼやく。
どうにも発言が偏ってる気がするし、変な所で生真面目である。
そしてわたしはもう一人のちびっこに暇つぶしに声をかけてみた。
彼の名前はトムというらしい。
わたし達に最初に話しかけられたばっかりに、人身御供に仕立てられた哀れな少年である。
本人にも自覚はあるのか、彼はものすごく不機嫌そうだった。
「あんたもついてないよねー。まさか話しかけられただけでこんな事になるなんて」
「全くだ。ひどい話だよ……」
「おやおや、なんだか態度が大きいんじゃなくって? ちびっこ君?」
「ちびっこ君じゃない! トムだ! 天使様ならともかく、妖精に気を使う意味がないじゃん!」
こいつは予想の外の台詞だった。
なにこの生意気な生き物、ちょっとむかつく。
わたしは空に飛び上がって、生意気なトムの鼻先をピンと突いてやる。
「おいおい、おねぇさんかっちーんっときたよ? 妖精舐めたら命ないぜ?」
凄んでみると、ちびっこから何とも言えない呆れかえった視線を向けられた。
「……ああ、はいはいゴメンゴメン」
「なんか腹立つっちびっこだ!」
「お前には言われたくないよ!」
よしわかった! このちびっこ後で泣かす。
だがわたしはぐっとその場はこらえて、今すぐ反撃には出ない。
そいつはちょいともったいないかもしれないと思ったからだ。
このトム君、チラチラとエルエルの事を横目で見るその視線は……おやおや、エルエルちゃんに興味津々ではないですか。
わたしが大人の態度で水に流して、エルエルの頭に戻るとトム少年はたどたどしいながらも積極的にエルエルに話しかけてくるわけだ。
「ところで天使様は……本当に天使様なんですか?」
「違います」
「でも羽が生えてるじゃないですか?」
「生えてますが・天使では・ありません」
「そうなんですか? でもとても綺麗だと思います!」
とてもわかりやすくて初々しい。……どうにも脈はないようだけどね。
「おやおや会話が続きませんねーぷぷーくすくす!」
「……」
わたしが口元に手を当てそう言うと、トムはやはり仏頂面だった。
そしてどうにも気にくわなげにわたしのみにジトッとした視線を向けてくる。
「よくわからないけど……だいたいなんで天使と妖精が一緒にいるんだよ?」
「そりゃいるでしょ? 同じ所に住んでるんだから。いい? もう一回だけ言っとくけど、その子の付添いはわたしなんだからね? わたしの方が上、お分かり? 本当ならあんたなんて手も足も出せずに泣きべそかくくらい実力に差があるんだからもうちょっと敬いなさいよ!」
「な、なんだと!」
やっぱり我慢できずにわたしがそう主張すると、トムは顔を真っ赤にして腕まくりする。
「おう! ちびっこ! やるって言うならやってやるぞ!」
やる気満々でグルングルン腕を回していたのだけれど、エルエルに手を握られて、すぐに止められてしまった。
「やめてください・ケンカはダメです。暴力はいけないと・タローさんが言っていました」
ぬぬぬ、流石にエルエルに仲裁をさせてしまうのは情けない。
こんな人間の子供相手にムキになりすぎた事を反省して、わたしも拳を引っ込めた。
「むー。まぁ許してあげるよ」
「……天使様が言うなら仕方がない」
「ありがとうございます」
「い、いえ……」
顔を赤くするトムに、わたしはおやまぁと鼻を鳴らした。
だが和やかな空気の中にいつの間にか漂うピリッと張り詰めた緊張感に気が付いて、いつしかわたしもへらへらするのをやめていた。
「―――飛来する物体を確認、防御します」
エルエルがそう告げ、ふわりと羽が大きく広がったのはその直後だ。
彼女の張った障壁が何かを弾く。
飛んできたそれは、鈍い音を立てて地面に落ちる。
砕け落ちたのは石斧だった。
「なぁ……!」
いきなりかばうようにエルエルに抱きかかえられて、耳まで真っ赤にしているトムは別の意味で余裕がなさそうだけど、とりあえず無事らしい。
やっと出て来たかとわたしは、柔軟体操に余念がなかった。
「例のゴブリン見つけたの?」
すでに警戒しているエルエルにそう言うと、分析までもう終えたらしいエルエルはその結果を口頭で押しえてくれる。
「はい・すでに囲まれています・脅威度・下・数153」
「153って、結構多いね」
「お、おい……囲まれてるって?」
まだいまいち事態についていけていないのんきなトムだが、役には立たないので正直どうでもいい事である。
「だからそのまんまっしょっ? 出て来たみたいだよ? 問題のゴブリンが」
「なんでそんなに落ち着いてるんだよ!」
魔獣に取り囲まれている現状が恐ろしくてたまらないのだろう、トムの顔は青く挙動は明らかに不審で、さっきまでの威勢はどこに行ったのかと言いたい。
「落ち着いてください・騒いでも・危ないだけです」
「……!」
エルエルの指摘にトムは口を慌ててふさぐが、あんまりもう意味はないだろう。
その手にやたら手入れの悪そうな武器を持ち、そいつらは姿を現した。
緑色の肌を持った小さめの魔獣は、すでに数歩駆ければ手が届くくらいすぐそばで待ち伏せていた。
「ゲッゲッゲ!」
「ゴブゴウボブ!」
言語なのか鳴き声なのかよくわからないものを叫ぶゴブリン達がぞろぞろと出てくる。
隙間なくいるゴブリン達にわたし達はぐるりと取り囲まれたようである。
「敵対する・目標を確認・排除します」
「あ、あぶない! 無理だよこんな数! 逃げよう!」
何を思ったかエルエルを咄嗟に止めようとするトムだったが、エルエルが聞く耳を持っているわけもない。
「問題ありません・貴方は待機していてください」
「そ、そんなわけにはいかないだろ! 村の奴らは馬鹿だ! 空から来たからってこんな沢山の魔獣に勝てるわけないじゃないか!」
あー混乱してる、混乱してる。
肝心のエルエルはすごい邪魔そうな顔してるけど。
しかしちょっと待ってほしい、そこのちびっこ達?
わたしはすっかり興奮している二人をちょいちょいと触ると、満を持して言ってやったのだ。
「あーチビ達、チビ達? 盛り上がってるとこ悪いんだけどさ? 何か重大な事、忘れてない?」
「……忘れるって何をだよ!」
「どう・したのですか?」
半泣きのトムと小首をかしげるエルエルに、わたしはちっちと人差し指を揺らして、力強く親指で自らを指し示した。
「チビ達に非常時の判断はまだ早いってもんでしょう! I'm 保護者! こういう時の決定権はわたしにこそあるんじゃないかな!」
これ、大事な事である。
非常時に頼れる妖精を崇め奉らないでどうします?
「何言ってんだこのチビ……」
「大丈夫・なのですか?」
ポカンとする二人は若干気に障るものの、待ちに待った状況が楽しくって仕方がないから、二人の発言はスルーしてあげることにした。
この数ならザコでも多少の手ごたえはあるかもしれない。
たかがお使いで、こうも盛り上がるとは不幸中の幸いだった。
エルエルが戦わなければならない場面、それすなわち非常事態である。
こんな時、わたしはタロからあるアイテムの封印を解く許可をもらっていた。
それはアレのプロトタイプでありながら、今日のために更なる改良を加えられた禁忌のアイテムであり、わたし専用のとっておきの切り札―――。
「ついに来たか……ジャスティスの目覚めが」
わたしは腕を組んでその場に浮きあがる。
ギラギラと殺気だったゴブリン達の視線を集めるが、わたしはぺろりと唇を湿らせ、それ以上に完全に獲物としてそいつらを捕らえていた。
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