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一章
7話 ※
しおりを挟む突然のことに美琴は目を一度大きく見開いたが妻として甘んじて受け入れた。
最初は啄むように重ねては離れての可愛らしいキスが様子をかえて段々と深く情熱的に絡まるものになっていく。
歯列をなぞり、舌が美琴の小さな口内を蹂躙する。
清鷹の大きな手が美琴の後頭部と背中に回り後退を許さない。
ちゅっ…くちゅ…ちゅぷ……
美琴は清鷹の胸に手を置き、息をするので精一杯だった。
「…っは、………ん……ふは………」
そのまま美琴のその柳の枝のようにしなやかで華奢な身体を押し倒した。
美琴は内心重いし清鷹の筋肉質な身体は威圧感があって怖かったが、体格差の大きい清鷹に覆い被さられては為す術もなかった。
服を脱がしながら美琴の感触を確かめるように清鷹の手が無遠慮に這う。衣擦れの音が静かな寝室に響く。
清鷹はようやく顕になった美琴のほくろひとつない絹のように真っさらな肌を見下ろし、胸に慎ましやかに綻ぶ蕾をみつけて手を伸ばした。夢中になって片方の乳首を乳輪からそっと摘んで弾いたり押し込んだりして弄び、もう片方に顔を押し付け口に含み執拗に吸い上げ舌で責めあげる。
そんなことをするものだから美琴の愛らしく初心な乳首は直ぐに紅く熟れ、芯を持つのだった。
「…あ…あっ」
美琴は今まで触られたことのないそこを責められ、羞恥心と感じたことのない快感で溶けてしまいそうだった。
清鷹は自らの上衣を脱ぎ捨てると、美琴のルームウェアパンツを下着ごと一気に引きおろした。姿を現した飾りのように可愛らしい果実をそっと撫でた。愛おしそうにそのまま弄ぶ。
美琴は産胎とは言え自分の粗末な象徴を見られて恥ずかしくて顔から火が出そうだった。
自分の手で目元をおおい清鷹のなすがままになっていた。
美琴の股の間に手を忍び込ませ清鷹は後孔を探る。きつく閉ざされた慎ましやかなそこを見つけると戯れるような動きで入り口を捲るように弾いた。
美琴のそこは既に愛液で濡れそぼっていた。
産胎の身体は性交に強い。滅多なことでは怪我をしないようにできている。
そのうちに清鷹の冷たく長い指が隘路に侵入し、より奥を目指す。クチュクチュと指の腹で擦り当て何かを探し当てるかのように時折押し上げる。
あまりの刺激にびくっびくっと美琴の身体がしなる。
美琴はまるで自分の身体が別の生き物になったような妙な感覚に陥った。
「あっ、…あん… んぅ」
1本2本…3本まで増えた時、清鷹はくちゅりと音を立てて指を抜いた。
「ひぐぅ…」
乱れる美琴を満足そうに見下ろす清鷹。
「いい眺めだ…」
清鷹は美琴の中から指をそっと引き抜くとその小さな入り口を愛おしそうになぞった。
にわかに清鷹が下穿きをおろし己の性器を取り出す。それは既に限界まで熱り立っていた。
(何これ…僕のと全然違う…こんなのっ…)
既に息も絶え絶えの美琴に休息を与えずその身体をうつ伏せに転がす。
(えっ)
余裕のない清鷹は美琴の腰を引き寄せ尻を上向かせて狙いを定めるように固いその先端をあてがった。
そしてゆっくりとその巨大な剛直が美琴の狭い内側をぐぐぐっと押し開きながら貫いた。
内臓が押し上げられる感覚がしてかすかな悲鳴をあげ、美琴は自分の視界に火花が散ったような錯覚を覚えた。
美琴の中に収めるには大きすぎるそれがずぶずぶと割り入ってくる。あまりの圧迫感に美琴の額に冷や汗が浮いた。ミチミチと内壁を押し広げられて腹を破られるのではないかと思った。
「あ…あ……」
僅かにパクパクと無意識に口元が動いた。
細い身体に見合わないモノが収められ美琴は自分の腹がポコリと清鷹のその形に膨らんでしまったような気がした。
清鷹は美琴の様子を見ながらゆっくりと腰を動かし始める。
ズッ、ズッっと清鷹の亀頭が内側を引っ掻き、充分濡れているとは言え内壁が引き摺られた。
初めての抽挿にゆるゆると美琴の身体が揺れる。シーツをグッと引き掴み声を抑える。
シンとした空間にだんだん荒くなる清鷹の息遣いと美琴の口から僅かに漏れる嬌声、ベッドの軋み、愛液による卑猥な音が響いた。
清鷹が美琴の脇腹を掴み少しでも奥を侵そうとする。
「あっ……!!っーーー~!!!」
美琴のナカの良いところに当たったのか身体が跳ね美琴から艶かしい声が漏れる。
それを機に清鷹が激しく腰を打ちつけ始めた。
ーーーパンッパンッパンッーー
穿つうちに卑猥な拍子は一層高らかに烈しくなる。
「あんっ…あっ…あっ…あっ!… んぅっ…!あぁ!」
悩ましい喘ぎ声が清鷹の興奮を駆り立てた。
「ああぁっっ!!」
「…くっ…!!」
ぴくりと清鷹の身体が強張り、ナカに熱い精液が放たれたのを美琴は感じとった。
清鷹はふぅーーっ、と静かに深く息を吐き美琴のナカから一度己のモノを抜く。
ずろろろっ、と好き放題蹂躙していたそれが出ていった。
圧迫感から解放され全身の力が抜けていく。
とろりと濃いものが熟れた後孔から流れでた。
(終わった……)
「次はこっち向きでしよう。」
「え…?」
軽々と体勢をかえられ再び清鷹に覆い被された。
何度達したのかわからなくなり怒涛の快楽の波に美琴が気を失いかけた頃に、清鷹は満足げにちゅっと口付けてようやく身体を離してくれた。
大量の精液が留まることを知らず狭い美琴の中から溢れ腿を濡らす。こぽっと下品な音がした気がした。
浅くか弱い呼吸を肩でしながら脱力して虚に手脚を投げ出したまま思った。
(これ、すごい…夫婦の営みってこんなに大変なんだ……僕こんなんで体力的について行けるのかな…?)
朧げな意識の中で、かろうじてこれからの生活に覚悟を決め、意識を手放した。
どのくらい眠っていたのだろうか、もぞもぞと寝返りを打ち美琴は重たい瞼を上げた。
(今何時…?なんか身体が怠い…)
「美琴、起きたのか?具合はどうだい?…その…、昨日は俺がはしたないことを……。
そうだ、朝食を用意したんだ。一緒に食べて出かける準備をしよう。」
清鷹は昨日に増して上機嫌であった。
(あれ?へ…!?朝っ…!?僕、昨日夜食の用意…はっ、そう言えば今日、役所行くんだった!?準備しないとっ…)
よく考えたら美琴達は入籍前でその日に婚姻届を出すのだった。
斯くして結婚生活の幕開けであった。
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校正が苦手の為、誤字脱字や矛盾は順次直して行こうと思います。
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