クレハンの涙

藤枝ゆみ太

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【クレハンの涙】第二章

105話

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「うぅ、確かに一理ある。取り敢えず、休めそうな場所を探しに行くか」

 二人は静まり返った屋敷の更に奥にあった、大きなベッドが置かれている部屋を見つけ、ここで一晩過ごす事にした。

 今日はここまで、と言うようにふくろうがホーホーと鳴き出す。

 ラビはおっかなびっくり埃臭いベッドに腰掛けてみるが、不気味なきしみ音が下から聞こえる度に、小さく飛び上がっては腰掛ける場所を変えていた。

 とても体を横たえて眠る気にはなれず、先ほど床に寝転んだフェグを覗き込んでみる。

 すると彼は、ボロきれに包まるなり大あくびを連発しだしたではないか。

「それじゃあな、お休みラビ……ぐぅ」

「はっ、早ぁっ!」

「……ぐぅ」

「ちちちょっとっ!ふ、フェグッたらっ!……うわ~ん!フェグ~ッ!」
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