駿河ノ国妖怪物語 ～知られざる妖怪ワールド～

番外編４ 妖ゲー

ワクワク惑星（レベル制ゲーム）編０２ 浅間妖怪ネトゲ日記

あっゲームの掲示板に早速ゲーム内に降り立った勇者が降臨しています。

情報によると舞台は空洞型の単一惑星のようです、恒星間移動が可能かは不明。

時間経過は一定で、静岡時間うちゅうひょうじゅんじかんと同じ模様。

単一惑星か～、そうなると話は変わってくるなぁ。

宇宙を行き来するゲームだと気体種族が楽そうだけど、重力があるところだと、不利そうだね。

恒星サイズの種族が選べるみたいなんですけど、ログインしたら地面に埋まって身動きがとれん！とかありそうだしなぁ。

そうなると機械生命体か有機生命体あたりが無難なのかしら？

有機生命体選ぶ利点は、いまのところ報告されていない。

機械生命体はパーツ拡張で飛べるようになるし、これでいっとくかなぁ？

うげぇ…いまは解決されている機械生命体の活動コストがあるよ。

活動コストの貯めが必要とか、どの石器時代の機械生命体だよって感じ。

そうなると飛行できるタイプの虫系がいいのかなー。

ハチは強力だけど、イメージが悪いのよ、主にスペーススズメバチのせいなんだけど。

あいつら星系ごとエサにしちゃうので見つけたら、即、宇宙艦隊出動レベルの害虫なのよ。

ハチはやめとこ、他に長距離飛行可能な虫系の生物となると…あっ！大気のあるとこに住んでる虫系って寒いところだと活動できないじゃん！

こりはいけませんぞ、季節に寄ってはプレイできない可能性があります。罠種族ってやつかー。

恒温動物で飛行可能な種族にしとけってことなのかな？

ログインした勇者にメッセージを送ってみよう、「NPCの文明レベルはどんなもんですか～？妖怪ウィングとか売ってます？」ホホホィっとな。

「６足の有機動物が居たよ石器時代っぽい、街はなさそうだねー」って回答があった、街すらねぇのかＹＯ！惑星開拓モノだったのか。

う～む困ったぞぅ。昼夜関係なく飛行可能な妖怪系を選んでおいたほうが良いのか？

一反もめんイッちゃいます？彼らの移動速度は最高でマッハ超えるものなぁ。

できれば妖怪以外の生命体を選択したい。

活動コストかかるけど機械生命体でいっちゃうかな。レベルが上がると活動コスト減るかもしれないし。

サブキャラ作成に制限もないから、機械生命体の活動限界が来たら、別キャラで遊ぶとかそういう前提かもしれない。

よし！１２脚の飛行系の機械生命体！ガッションガッション地面を這いつつ偶たまに飛ぶ感じでいってみる！

大きさは推奨の軽トラサイズだ！名前は適当にアッサマにしとこ～。

さ～ってログインしましょう。

「ドゴン！　ぐほぁ？」ログイン早々、地面にめり込んでしまいました。

ストーリーも世界観説明もなく、始まっていきなり地面に埋まっております。

地面から這い出そう、あっ動きがスンゴイ鈍い、機械生命体ってこういう種族だったのか。

やっべ！降り立って３分しか経過してないのに、活動コストを１割消費してますよ！


あっ！ネトゲフレンドの「惑星型戦闘メカ種族：タマちゃん」がゲームにログインしてる！

「タマちゃん助けて！機械生命体選んだんだけど活動コストが高すぎてスグに動けなくなりそう！」フレンドメッセージを飛ばしてみる。

「あっ、アッサマじゃない、今何処？」タマちゃんが応答してくれました。

「わかんない！」わたしは答えます。

「助けようがないのですが？」

そうですよね、ログインしたてでマップ作成が進んでいないので何処なのかサッパリだよう。

せめてゲーム座標の表示があれば良いのだろうけど基準点を見つけていないのだよね。


「ううう、ログインしたら、いきなり地面に埋まっちゃって這い出すのに活動コスト１割使っちゃったの」

「あー…重力結構きついみたいだよね、レベルが上ったら動きやすくなるんじゃない？」

「タマちゃんは何の種族を選んだの？」

「トカゲ！シャカシャカ動けて楽しい！」

「変温動物ですかー、寒いところだと移動できなくなるのでは？」

「うん？そうなの？気温低そうな土地だけど、今のところ問題ないね」

しまったー、変温動物を選んでも、気温低くても移動可能なのか。

もしや、虫系を選択しても問題なかったのかな、機械生命体は選んだのは失敗か？

フレンドのユニットサーチをかけてみるも、対象が別大陸で未踏破とかでてパーティに誘えない。

別大陸とかに飛ばされることがあるんだ、これは合流を諦あきらめるしか無いのかな？

てか無駄にエリアが広くないですか？このゲーム。

サブキャラ作成のロック解除に静岡時間で２４時間か…これは一旦キャラ削除して作成し直したほうがいいのかもしれない。


「ゴチン！」

なんぞ！？

あっ、コレってもしや敵？いわゆる雑魚モンスターってやつ？５匹のニンゲン型に囲まれていた。

わたしの美しいアーマーを殴る不届き者は許せません！　死あるのみ！

モンスターのいるゲームだったのか、そういやレベル制だったね、レベル上げ用の敵なのかな。

「タマちゃん、ちょっとまってて。今なんか敵っぽいのに殴られたから殴り返す！」