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章5 道程
餓狼に会いに行く。 準備編 服/香水/お土産
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三島駅前の呉服屋さんに併設されている洋服コーナーにてヤングなコーヂネイトをキメる。
魔界都市という名でも知られる新宿という大都会へ出撃するためだ。
魔界都市は恐ろしいところだ、少しでもイナカモン的なムーヴを見せるとSNSか晒しスレ行きだ。
「ヤマネ画廊センセイのオッパイを揉む」俺はそのために労力を惜しまない。
条件は既にクリアしているので堂々と揉めるのだ!ヒャッホイ!!!
インカ料理店で食事をした後ホテルへ直行だ。
ローズ・ド・サハラが残っていれば迷うことなく、そちらへ案内したのだがなぁ。
昔、新宿にローズ・ド・サハラというアフリカ居酒屋兼料理店があった。
ダチョーのオムレツや謎肉の唐揚げは絶品。一見ケッタイなものも多いが味は保証できるものだ。
食後にはケーキを頼むと突然店の照明が消え、店長さんがテーマとともに持ってきてくれる演出がある素敵な店だったのだ。
何故閉店してしまったのだ。商売相手と飲みに行ったり何度も利用したので、とても惜しい。
おっと過去にトリップしてしまっていたぜ。
呉服屋さんだからちょっと心配だったけど、コーヂネイトはバッチリだワラワはとても満足じゃゾ。
ベルトがバンドという名前だったり、バンドのデザインが昭和のニオイがビシバシする穴が空きまくったアレだったの以外は満足である。
このバンドまだ売ってたんだな、お祖父ちゃんのタンスにあったやつだ。
格好いいよな!ダブルピンベルト、俺は好きだぜ!人前では付けないけど。
子供向けに作って売ったら流行りそうだよ。
ライダーベルトみたいなものですよ似てますよね~?
上着のシャツもムラサキの絞り染めで襟がピンと立ってロックな感じでとてもいい。
ラッパズボンというのか?聞いたこと無いけどジーンズも良いデザインだ。
ワニ革のシューズにもピッタリ! 実にファッショナブル!これは流行るな…
ひょっとしたらヤングファッションの時代が一周(60年と言われる)してしまい、逆に新しい感じなのかもしれないね。
製造年月日は聞かないことにするぞ! 妖怪にとって60年前は一秒に満たない夢みたいなものだからな!
時代を先どったと言い張るのだ!
「とてもお似合いですよ」と店長さんであろう女性が言う、70歳くらいの和服の美人さんだ。
背中もシャンとして気品がある。
上品なご婦人の御認めするオススメファッションを馬鹿にするものは駿河ノ国の名にかけて闇に葬ってやる!
妖怪センスをフル発動し、どこまでも追い詰め、必ず棺桶に叩き込んでくれるわ。
静岡がファッションの界の中心であることを、新宿とかいう宿場町の住人に教えてやる必要があるようだな。
俺は帝王キングスルガの尖兵。必ずやり遂げますよ!見ていてください。
あっそうだ、パイセンに渡す土産物買っておかないと~。
酒呑みだし、「わさび漬け」と「バリ勝男クン」にしておこう。
受け取ったパイセンが大喜び。お礼にと爆ボインを差し出す姿が目に浮かぶ。
ーーーーー
他にも用意した装備がある。
俺は、間違いを二度繰り返さない妖怪なのだ。
前回、ニャンコ娘の悠香(はるか)先生で失敗したアレだ。
用意するのを忘れていたマタタビ香水である。
効果は沼津魚市場に何故か沢山あるニャンコ広場へ突撃して実証済みである。
キャバクラのキャストのようにカラダに沢山振りかけるのは逆効果、香水のように1滴を脈の上に擦り込んでおく程度が最適のようだ。
いくらケモナーとは言え、地べたで、うねりまくるニャンコたちはもう見たくないぞ。
本当に申し訳ないことをした。
猫娘喫茶クロノスで人の形をとっているニャンコ娘(猫娘族黒豹妖怪)のミケさんはどうだろうか?
正直ちょっと、ほんのちょっと怖いというのは内緒だ。
様子を見て使用すべきだろう。
ケモ度1~4で引っかかれたり、噛まれたり、下手を打つと喰われるかもしれん。
大丈夫…だよな?
ミケさんは妖怪なので妖怪ID交換しておいて欲しい。
べ…別に猫娘だからってことは無いんだからね!
ケモナーだからとか、そのへんの細かいことは、この際置いておくべきだと思うんだー。
ミケさんにはお近づきに何のプレゼントを渡そう?下手なもん送ると挑戦として受け取られそうだ。
保存の効く「バリ勝男クン」は当然持っていくでしょ。
あとは、えーっと、えーっと、う~んと、ジャーキー? そうだ自作イノシシジャーキーを贈ろう!
冷凍イノシシ肉は師匠の家に大量に保管してあるからな!
3kg購入したのに1kgしかジャーキー化していない。
少し子犬たちにイノシシ焼肉パーティで振る舞うと言っていたけど、まだ残っているはずだ。
いまやスモークチップと薪しか入っていない俺の家のクローゼットという名の納屋。
イエス! イノシシジャーキーの俺ブレンドのレシピを増やすのだ!
食道楽スルガにもダイジョーカレーとウナギプリンの件で知り合いを作っておいたので、レシピをリークしてもらえるはずだ。
商売をしなければ怒られないだろう。
クルミOK! メープル?ああカエデかOK! パーシモン?なにこれ聞いたこと無い。
検索してみたら柿の木だった、柿の木高いんだよなぁ。
見事に広葉樹ばかりであるな。
配合は3タイプあるみたいだ。俺も興味あるし作ってみよう。
師匠の家に向かい、残ったイノシシ肉1kgを受け取る。
イノシシ肉を凍ったまま妖怪キッチンナイフでスパッとスライスして、自然に溶けるのを暫し待つ。
妖怪キッチンナイフは妖気を刃の周りに展開し、切断するヤバい代物である。(ニンゲンにとってはナマクラのキッチンナイフだ)
窯の温度は予め別の炭で上げておく、これはスモークに使用する木材とは別なのよ。
窯の温度を上げているうちに、肉の解凍が終わったので肉を燻しがまに吊るしてスモーク開始!
1レシピに付き、2時間半ほどかかる。
そういやハエが寄ってこないな?もしかして「摩訶不思議!恐怖の妖怪空間発生装置」ってホントに効果あったのか。
電源入れっぱなしで、まったく意識してなかったわ。
ルリ様を家に入れる時に忘れずに切っておかないと騒ぎそうだな。
ペットには大丈夫とかいう都合のいいタイプ売ってないかな?ないだろうなぁ。
ちなみにジャーキーのレシピは書きませんよ?試してください。
クルミ多めにするって事だけヒントに出しておきますね。
魔界都市という名でも知られる新宿という大都会へ出撃するためだ。
魔界都市は恐ろしいところだ、少しでもイナカモン的なムーヴを見せるとSNSか晒しスレ行きだ。
「ヤマネ画廊センセイのオッパイを揉む」俺はそのために労力を惜しまない。
条件は既にクリアしているので堂々と揉めるのだ!ヒャッホイ!!!
インカ料理店で食事をした後ホテルへ直行だ。
ローズ・ド・サハラが残っていれば迷うことなく、そちらへ案内したのだがなぁ。
昔、新宿にローズ・ド・サハラというアフリカ居酒屋兼料理店があった。
ダチョーのオムレツや謎肉の唐揚げは絶品。一見ケッタイなものも多いが味は保証できるものだ。
食後にはケーキを頼むと突然店の照明が消え、店長さんがテーマとともに持ってきてくれる演出がある素敵な店だったのだ。
何故閉店してしまったのだ。商売相手と飲みに行ったり何度も利用したので、とても惜しい。
おっと過去にトリップしてしまっていたぜ。
呉服屋さんだからちょっと心配だったけど、コーヂネイトはバッチリだワラワはとても満足じゃゾ。
ベルトがバンドという名前だったり、バンドのデザインが昭和のニオイがビシバシする穴が空きまくったアレだったの以外は満足である。
このバンドまだ売ってたんだな、お祖父ちゃんのタンスにあったやつだ。
格好いいよな!ダブルピンベルト、俺は好きだぜ!人前では付けないけど。
子供向けに作って売ったら流行りそうだよ。
ライダーベルトみたいなものですよ似てますよね~?
上着のシャツもムラサキの絞り染めで襟がピンと立ってロックな感じでとてもいい。
ラッパズボンというのか?聞いたこと無いけどジーンズも良いデザインだ。
ワニ革のシューズにもピッタリ! 実にファッショナブル!これは流行るな…
ひょっとしたらヤングファッションの時代が一周(60年と言われる)してしまい、逆に新しい感じなのかもしれないね。
製造年月日は聞かないことにするぞ! 妖怪にとって60年前は一秒に満たない夢みたいなものだからな!
時代を先どったと言い張るのだ!
「とてもお似合いですよ」と店長さんであろう女性が言う、70歳くらいの和服の美人さんだ。
背中もシャンとして気品がある。
上品なご婦人の御認めするオススメファッションを馬鹿にするものは駿河ノ国の名にかけて闇に葬ってやる!
妖怪センスをフル発動し、どこまでも追い詰め、必ず棺桶に叩き込んでくれるわ。
静岡がファッションの界の中心であることを、新宿とかいう宿場町の住人に教えてやる必要があるようだな。
俺は帝王キングスルガの尖兵。必ずやり遂げますよ!見ていてください。
あっそうだ、パイセンに渡す土産物買っておかないと~。
酒呑みだし、「わさび漬け」と「バリ勝男クン」にしておこう。
受け取ったパイセンが大喜び。お礼にと爆ボインを差し出す姿が目に浮かぶ。
ーーーーー
他にも用意した装備がある。
俺は、間違いを二度繰り返さない妖怪なのだ。
前回、ニャンコ娘の悠香(はるか)先生で失敗したアレだ。
用意するのを忘れていたマタタビ香水である。
効果は沼津魚市場に何故か沢山あるニャンコ広場へ突撃して実証済みである。
キャバクラのキャストのようにカラダに沢山振りかけるのは逆効果、香水のように1滴を脈の上に擦り込んでおく程度が最適のようだ。
いくらケモナーとは言え、地べたで、うねりまくるニャンコたちはもう見たくないぞ。
本当に申し訳ないことをした。
猫娘喫茶クロノスで人の形をとっているニャンコ娘(猫娘族黒豹妖怪)のミケさんはどうだろうか?
正直ちょっと、ほんのちょっと怖いというのは内緒だ。
様子を見て使用すべきだろう。
ケモ度1~4で引っかかれたり、噛まれたり、下手を打つと喰われるかもしれん。
大丈夫…だよな?
ミケさんは妖怪なので妖怪ID交換しておいて欲しい。
べ…別に猫娘だからってことは無いんだからね!
ケモナーだからとか、そのへんの細かいことは、この際置いておくべきだと思うんだー。
ミケさんにはお近づきに何のプレゼントを渡そう?下手なもん送ると挑戦として受け取られそうだ。
保存の効く「バリ勝男クン」は当然持っていくでしょ。
あとは、えーっと、えーっと、う~んと、ジャーキー? そうだ自作イノシシジャーキーを贈ろう!
冷凍イノシシ肉は師匠の家に大量に保管してあるからな!
3kg購入したのに1kgしかジャーキー化していない。
少し子犬たちにイノシシ焼肉パーティで振る舞うと言っていたけど、まだ残っているはずだ。
いまやスモークチップと薪しか入っていない俺の家のクローゼットという名の納屋。
イエス! イノシシジャーキーの俺ブレンドのレシピを増やすのだ!
食道楽スルガにもダイジョーカレーとウナギプリンの件で知り合いを作っておいたので、レシピをリークしてもらえるはずだ。
商売をしなければ怒られないだろう。
クルミOK! メープル?ああカエデかOK! パーシモン?なにこれ聞いたこと無い。
検索してみたら柿の木だった、柿の木高いんだよなぁ。
見事に広葉樹ばかりであるな。
配合は3タイプあるみたいだ。俺も興味あるし作ってみよう。
師匠の家に向かい、残ったイノシシ肉1kgを受け取る。
イノシシ肉を凍ったまま妖怪キッチンナイフでスパッとスライスして、自然に溶けるのを暫し待つ。
妖怪キッチンナイフは妖気を刃の周りに展開し、切断するヤバい代物である。(ニンゲンにとってはナマクラのキッチンナイフだ)
窯の温度は予め別の炭で上げておく、これはスモークに使用する木材とは別なのよ。
窯の温度を上げているうちに、肉の解凍が終わったので肉を燻しがまに吊るしてスモーク開始!
1レシピに付き、2時間半ほどかかる。
そういやハエが寄ってこないな?もしかして「摩訶不思議!恐怖の妖怪空間発生装置」ってホントに効果あったのか。
電源入れっぱなしで、まったく意識してなかったわ。
ルリ様を家に入れる時に忘れずに切っておかないと騒ぎそうだな。
ペットには大丈夫とかいう都合のいいタイプ売ってないかな?ないだろうなぁ。
ちなみにジャーキーのレシピは書きませんよ?試してください。
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