男女比がおかしい世界にオタクが放り込まれました

高校編

お兄ちゃん……とは？

私の兄だというこの男の人を見つめながら、ボーッと考えていた。


ちょっとこの人何言ってるんだろう……

「あの……私に兄はいますけど…えーっとその、あなたを見たことないと言うか……」

「あぁ、だって俺たち半分しか血は繋がってないし！両親は違うしな！」

「はぁ…………」

やっぱり意味が分からない。誰かこの人どうにかして……！

「はーい、そこの君、何してるのかな～？」

「……！に…先生！」

和馬兄さんだ！救世主！

「まつり、こいつは一回回収するから、詳しい話は帰ってからで良いかな？」

「あ…うん！ほんとにありがとう！」

和馬兄さんがひらひらと手を振りながら回収していった。やっぱイケメンだなぁ、うちの兄は……

「まつりちゃん、大丈夫？」

「うん、大丈夫！ありがとう、鳴宮くん。それに結城くんも！」

「ううん、まつりちゃんが無事でよかった。ていうか、あの人本当にまつりちゃんのお兄さんなの？本条家にあんな人いないよね?」

「まさか！私も初めて会った…って、なんで鳴宮くんがうちの兄さんのこと知ってるの？」

「え、なんでって…有名だよ？本条グループの５兄弟。会社もだけど、５人全員が成績優秀でイケメンって。」
「本条さんしらないの！？本条グループの５兄弟って言ったらこの学校…ううん、全日本の憧れだよ!?」

なんですと！？うちの兄たちってそんなヤバい兄弟だったの！？


「そ、そうなの？知らなかった…」


あっ、凄い哀れみの目で見られてる。
いやだって知らないものは知らないし……

「ま、まぁとにかくあの人もいなくなった訳だし！あと1時間くらいは何する？私できればお土産見たいんだけど……どうかな？」

「うん、良いね、行こっか」

「私もお父様とお母様にお土産買おう……」

結城くんとかのんちゃんが賛成してくれた。
鳴宮くんも賛成してくれてるようだ。

「よし、じゃあ行こっか！！」

そうして、無事お土産も買えて私たちの遠足は終わった。




あ………テスト嫌だなぁ………………