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16話

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「私はずっと無実を主張していたはずです。それなのに、あなたは全く聞かずに一方的に決めつけ、私に冤罪を着せた」

「……」

 マックスは冷や汗をかきながら、エリナを睨む。

「ですから、私はあなたの話は絶対に聞き入れません。たとえ泣き喚こうとも、情に訴えても」

「い、嫌だ……」

 マックスの声が震え始める。

 目の前に迫る明確な「終わり」に、恐怖しているようだった。

「それが、あなたの行動の結果です」

「嫌だ!」

 マックスは叫ぶ。

「嫌だ嫌だ! 俺はこんなところで終わらない! 平民なんかにならない! 誰か助けてくれ!」

 悲痛な叫びが部屋の中に響く。

 しかし、マックスの行いを知っているものは、全くマックスに同情したりしなかった。

「もういいだろう」

 国王が口を開く。

「エリナ、セシル。望む罪を聞こう」

「私は、永遠に牢屋に入れていただきたいと思います」

「私もエリナ様と同じです」

 エリナとセシルは国王に要望を伝えた。

「意外だな。処刑を望むかと思っていたが」

「永久に牢屋に繋がれていた方が罰になるかと」

「それもそうだな。それでは、マックスに対する罰は永久に牢屋に繋ぐこととする」

「待て! 待ってくれ! もう一度チャンスをくれ! 許してほしい! お、俺は……」

「衛兵!」

 国王が部屋の外にいた衛兵を部屋の中に呼び戻した。

「こいつを連れて行け」

 衛兵はマックスの近くに近づき、腕を掴んだ。

「はっ、離せ!」

 マックスは抵抗するが、衛兵からは逃れられない。

 そして、マックスは牢屋へと連れて行かれた。

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みんなの感想(49件)

atsuko
2023.08.19 atsuko

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