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13話
しおりを挟む「そもそも、婚約破棄したことはさして問題ではありません。問題なのはその後あなた達のした行動ですよ。それを一ヶ月間でしっかりと考えて下さいね」
「…………」
ロバートたちから反応は返ってこない。
どうやら観念したようだった。
これから彼らに待つのは地獄だろう。
「それでは、頑張ってくださいね」
◯
そして、翌日。
全校生徒が集められている集会所。
壇上にロバートたち三人が並んで立っている。
集まった生徒たちは彼らが謝罪をするのはいつだと待ちわびていた。
「大変、申し訳ありませんでした」
ロバートが腰を曲げ、謝っている。
レオとドミニクもだ。
ロバートから今回の事の顛末と、私に冤罪をかけていたことが説明された。
そして、三人とも廃嫡されたことも。
生徒たちから歓声があがった。
彼らは今まで権力を傘にきてやりたい放題を働いていたので、生徒たちからの反感は強かった。
三人の拳は固く握られ、震えている。
屈辱に歯を食いしばり、目を閉じている。
これから一ヶ月間、彼らは学園に強制的に通わせられるはずだが、恨みを買った生徒たちからどんな仕打ちを受けるのか想像するのは容易い。
これでロバートたちはの刑は一区切りだ。
後は一ヶ月間学園に通わせ続けるだけだ。
王家、そしてドミニクとレオの家からはもちろんこれだけでは無く、慰謝料などもろもろを貰うことになっている。
それだけでなく、騎士団長はその地位から降ろされ、ドミニクの家は公爵から伯爵へと降格された。
王家からはプレスコット家に謝罪として、国の政治に絶大な権力を持つ、予算を握るポジションが贈呈された。
つまり、プレスコット家は国内の貴族の中でも比類する者はいないほどの地位と権力を得たことになる。
そして、今回の騒動は一応の結末を迎えた。
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