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「凪、おはよう」
日曜日なのでいつもより遅く起きてきた章は、昨夜のことがなかったことのように普通に挨拶をしてきた。
「章、おはよう」
凪もできるだけ自然に見えるように挨拶を返した。昨夜激情に駆られて二十三歳の女だと告白しなくて本当に良かったと思いながら。
女性が十人もの人を殺す場面に遭遇してしまったのだから、章が女性を恐れるのは当然だと凪は思う。凪が女だとバレてしまったら章をとても傷付けただろうし、もう一緒に暮らすことはできないに違いない。それが凪には怖かった。
これまで以上に気をつけて十六歳の少年として生活しなければならないと、凪は気を引き締める。
それでも、自分だけは昨夜のことを覚えておこうと凪は思った。何よりも大切な思い出だから。
いつものように、少し距離を開けて椅子に座り朝食を食べる二人。章が美味しそうに食べているのを見て、これで良かったのだと凪は思った。
「章、お昼に何か食べたいものはある? これから買い物へ行くけれど」
皿洗い機を備えた広いキッチンでは、後片付けも楽に終わる。洗濯は章が干してくれていた。もうすぐ九時になるので、近所のスーパーが開店する。
「凪が作るものなら何でもいいよ。全部美味いから」
「じゃあ、餃子にしようかな。今日は豚ひき肉が特売なんだ」
凪が貰ってきておいたスーパーの特売チラシを確認しながらそう言った。
「凪がひき肉から作るのか? すげー楽しみ」
今朝食を食べたばかりなのに、章は今すぐ食べたいとでも言うように物欲しそうな顔をする。
「今日は特売日だから、いっぱい買ってくるね」
財布の入ったリュックを背負って玄関へ行こうとした凪を章が止めた。
「買い物へ行くのなら、車使うか? このマンションにはシェアカーがあるんだ。電気自動車なんであまり遠くへは行けないけど」
「でも、僕は免許を持っていないから」
アパート代を払い二人分の生活費を出せば、凪の給料はほとんど残らなない。働きながら家事もこなしていたので自動車学校へ通う時間的余裕もなかった。よしんば運転免許を取得しても自動車の購入は無理なので運転免許は無駄だと思っていた。
「わかっているよ。凪はまだ十六歳だから免許取れないし」
失言してしまったと凪は思ったが、何とか平静を保つ。章はそんな凪を疑問にも思っていなかった。凪の少年のような容姿は、男性としてなら十六歳というのは全く違和感がない。
「章は運転免許を持っているのか?」
「一応な。外国で十六歳の時取得していたので、普通より簡単に取れたんだ。日本では十八歳にならないともらえなかったけど。車が必要なら借りるよ」
「ただの買い物に自動車を借りるのはもったいないと思うよ」
こんな高級なところに住んでいるから感覚が麻痺しそうになるけれど、実家がいくらお金持ちでも、章は高校に通いながら工場に勤めている勤労高校生である。そして、そんな章のところに居候している凪は無給。贅沢なんてできないと凪は思う。
「管理費に入っているから、金がかかる訳じゃない」
管理費っていくらするのだろうと凪は心配になったが、おそらく振込で章が払っている訳ではないと凪は納得した。
「それなら。お願いできる。特売のものをいっぱい買いたい」
ただならば遠慮なく使わせてもらおうと凪は思った。
「俺はスーパーの中までついていけないけどいいか? 人混みが苦手だから。車で待っている」
「もちろん」
凪は女性の多い開店間際のスーパーに章を連れて行くなんてできないと、首を縦に振る。
シェアカーをスマホで予約した章は、凪をつれて地下の駐車場までエレベーターに乗って降りる。
エレベーターを出ると、警備室があって警備員が座っていた。章が声をかけてシェアカーの鍵を受け取る。
スーパーの駐車場に着くと、章は車を降りて凪が座っている助手席のドアを開ける。
「気をつけて行って来い」
「ありがとう。いっぱい買ってくるから、待っていて」
日曜日に二人一緒で買い物に来るなんて、まるで新婚夫婦みたいだと思ってしまった凪は、少し頬を赤くしてスーパーの中に消えていった。
「すごい量だな」
物であふれているカートを押しながら近付いてきた凪を見つけて、章は車から降りてきた。
「今日は特売日ですごい安かったんだ。せっかく車を出してもらったんだから、元を取らないと」
章はカートからトランクへ膨らんだ袋を移しながら少し呆れていた。
「お金は足りている?」
「大丈夫だよ。十分貰っているから」
章から受け取ったお金は十万円。章は健啖家だが、凪は特売をうまく使っているので十分な金額だった。
冷蔵庫は業務用並みに大きい。凪が来た頃は殆ど空だったが、今はかなり埋まっている。
凪はその大きな冷凍室から豚バラ肉の特売日に大量に作っておいた焼豚を取り出し、解凍プレートに置いた。
章は期待で目を輝かせている。凪手作りの焼豚で作ったチャーハンが、今まで経験したことがないほど美味かったのを思い出していた。
「今から餃子を作るね。後はラーメン。今日は麺が一袋二十円だったから」
「焼豚入のラーメンか? すげー」
外食ができない章は、インスタントラーメンぐらいしか食べたことがなかった。楽しみで自然と顔が緩む。
「相変わらず見事な手際だな」
手伝おうとキッチンに詰めている章だったが、手を出すタイミングがわからないほど鮮やかな手際で凪は餃子を作り上げていく。
「働きながら家事もしていたので、手際良くやらないと終わらないから」
仕事をしている十六歳の凪に家事もさせていたのかと、章は凪の家族に憤っていた。しかし、凪が餃子を焼き始めると、その食欲をそそる音と匂いに思考がとらわれる。
もやしを茹でてねぎを刻む凪。
「焼豚はたくさん入れて欲しい」
章は我慢できずに凪に頼んでいた。
「任せておいて」
凪が出来上がったラーメンの麺が見えないぐらいの焼豚を並べたラーメン鉢をカウンターに置くと、章が嬉しそうにテーブルに運んだ。
「美味い、美味すぎる」
幸せそうに目を細めながらラーメンを平らげていく章。十六個焼いた餃子は綺麗になくなっていた。
「章は外食をしたことがないから、美味いのハードルが低いんだ。世の中にはもっと美味しいものがたくさんある」
凪は手放しに褒められて少しこそばゆい思いがする。
「そんなことはない。凪の作る飯が世界一美味い」
幸せそうに章が笑うので、凪も幸せな気持ちになった。好きな人に褒められるのは本当に嬉しかった。
「映画でも観ないか」
午後になり、部屋に行こうとした凪を章が誘った。
章が大きなガラスの壁面にロールカーテンを下げると、リビングは薄暗くなる。
昨夜の情交を思い出して顔を赤らめる凪だったが、平常心だと自分に言い聞かせてソファに座った。
「何が観たい?」
少し距離を開けてソファに座った章が聞いた。
「コメディかな。章に任せるよ」
章は映画視聴サイトで少し古めの日本のコメディを選んだ。
「これでいいか?」
「うん、楽しみ」
大きな画面で見る映画は、まるで映画館のように迫力があった。音は前後左右から迫るように聴こえてくる。
凪はまるでデートのようだと思って、映画を楽しむことにした。
こうして再び平穏な生活が訪れた。
凪と章が結ばれた日から四日目、水曜日の午後。章の授業がない日だったので凪はキッチンで夕食の用意をしていた。
「あなたは誰、ここで何をしているの!」
甲高い女性の声が響く。
振り返った凪の目に入ったのは、高級そうな和服を着た中年の女性だった。凪をきつい目で睨んでいる。
「あ、あの」
高級マンションの部屋に人が入ってくると思ってもみなかった凪は対応できない。
「泥棒なの。警察を呼ぶわよ」
スマホを取り出し今にも電話をかけそうな素振りの女性を凪は慌てて止める。
「違います。家事を請け負っている者です。今夕飯の用意をしているのです」
「嘘おっしゃい。章が女性に家事を頼むことはないわ。あの子は、母親である私のことも怖がるのだから」
しばらく凪を睨んでいた章の母親が叫んだ。やはり、女だとバレているのかと凪は絶望する。
「本当です。信じてください」
凪には頭を下げることしかできない。
「わかったわ。章が戻れば本当のことがわかるわね。荷物を片付けて掃除をしたら帰ろうと思っていたけれど、章が帰ってくるまで待つことにする」
一ヶ月に一回ほど章の暮らし向きを確認するためにマンションにやってくる母親だが、章に恐れられることが辛くて会わずに帰ることにしていた。しかし、見知らぬ女が部屋に上がり込んでいるのを見て、確かめないままに帰ることはできないと思っていた。
凪はその言葉を最後の審判を待つ気分で聞いていた。
日曜日なのでいつもより遅く起きてきた章は、昨夜のことがなかったことのように普通に挨拶をしてきた。
「章、おはよう」
凪もできるだけ自然に見えるように挨拶を返した。昨夜激情に駆られて二十三歳の女だと告白しなくて本当に良かったと思いながら。
女性が十人もの人を殺す場面に遭遇してしまったのだから、章が女性を恐れるのは当然だと凪は思う。凪が女だとバレてしまったら章をとても傷付けただろうし、もう一緒に暮らすことはできないに違いない。それが凪には怖かった。
これまで以上に気をつけて十六歳の少年として生活しなければならないと、凪は気を引き締める。
それでも、自分だけは昨夜のことを覚えておこうと凪は思った。何よりも大切な思い出だから。
いつものように、少し距離を開けて椅子に座り朝食を食べる二人。章が美味しそうに食べているのを見て、これで良かったのだと凪は思った。
「章、お昼に何か食べたいものはある? これから買い物へ行くけれど」
皿洗い機を備えた広いキッチンでは、後片付けも楽に終わる。洗濯は章が干してくれていた。もうすぐ九時になるので、近所のスーパーが開店する。
「凪が作るものなら何でもいいよ。全部美味いから」
「じゃあ、餃子にしようかな。今日は豚ひき肉が特売なんだ」
凪が貰ってきておいたスーパーの特売チラシを確認しながらそう言った。
「凪がひき肉から作るのか? すげー楽しみ」
今朝食を食べたばかりなのに、章は今すぐ食べたいとでも言うように物欲しそうな顔をする。
「今日は特売日だから、いっぱい買ってくるね」
財布の入ったリュックを背負って玄関へ行こうとした凪を章が止めた。
「買い物へ行くのなら、車使うか? このマンションにはシェアカーがあるんだ。電気自動車なんであまり遠くへは行けないけど」
「でも、僕は免許を持っていないから」
アパート代を払い二人分の生活費を出せば、凪の給料はほとんど残らなない。働きながら家事もこなしていたので自動車学校へ通う時間的余裕もなかった。よしんば運転免許を取得しても自動車の購入は無理なので運転免許は無駄だと思っていた。
「わかっているよ。凪はまだ十六歳だから免許取れないし」
失言してしまったと凪は思ったが、何とか平静を保つ。章はそんな凪を疑問にも思っていなかった。凪の少年のような容姿は、男性としてなら十六歳というのは全く違和感がない。
「章は運転免許を持っているのか?」
「一応な。外国で十六歳の時取得していたので、普通より簡単に取れたんだ。日本では十八歳にならないともらえなかったけど。車が必要なら借りるよ」
「ただの買い物に自動車を借りるのはもったいないと思うよ」
こんな高級なところに住んでいるから感覚が麻痺しそうになるけれど、実家がいくらお金持ちでも、章は高校に通いながら工場に勤めている勤労高校生である。そして、そんな章のところに居候している凪は無給。贅沢なんてできないと凪は思う。
「管理費に入っているから、金がかかる訳じゃない」
管理費っていくらするのだろうと凪は心配になったが、おそらく振込で章が払っている訳ではないと凪は納得した。
「それなら。お願いできる。特売のものをいっぱい買いたい」
ただならば遠慮なく使わせてもらおうと凪は思った。
「俺はスーパーの中までついていけないけどいいか? 人混みが苦手だから。車で待っている」
「もちろん」
凪は女性の多い開店間際のスーパーに章を連れて行くなんてできないと、首を縦に振る。
シェアカーをスマホで予約した章は、凪をつれて地下の駐車場までエレベーターに乗って降りる。
エレベーターを出ると、警備室があって警備員が座っていた。章が声をかけてシェアカーの鍵を受け取る。
スーパーの駐車場に着くと、章は車を降りて凪が座っている助手席のドアを開ける。
「気をつけて行って来い」
「ありがとう。いっぱい買ってくるから、待っていて」
日曜日に二人一緒で買い物に来るなんて、まるで新婚夫婦みたいだと思ってしまった凪は、少し頬を赤くしてスーパーの中に消えていった。
「すごい量だな」
物であふれているカートを押しながら近付いてきた凪を見つけて、章は車から降りてきた。
「今日は特売日ですごい安かったんだ。せっかく車を出してもらったんだから、元を取らないと」
章はカートからトランクへ膨らんだ袋を移しながら少し呆れていた。
「お金は足りている?」
「大丈夫だよ。十分貰っているから」
章から受け取ったお金は十万円。章は健啖家だが、凪は特売をうまく使っているので十分な金額だった。
冷蔵庫は業務用並みに大きい。凪が来た頃は殆ど空だったが、今はかなり埋まっている。
凪はその大きな冷凍室から豚バラ肉の特売日に大量に作っておいた焼豚を取り出し、解凍プレートに置いた。
章は期待で目を輝かせている。凪手作りの焼豚で作ったチャーハンが、今まで経験したことがないほど美味かったのを思い出していた。
「今から餃子を作るね。後はラーメン。今日は麺が一袋二十円だったから」
「焼豚入のラーメンか? すげー」
外食ができない章は、インスタントラーメンぐらいしか食べたことがなかった。楽しみで自然と顔が緩む。
「相変わらず見事な手際だな」
手伝おうとキッチンに詰めている章だったが、手を出すタイミングがわからないほど鮮やかな手際で凪は餃子を作り上げていく。
「働きながら家事もしていたので、手際良くやらないと終わらないから」
仕事をしている十六歳の凪に家事もさせていたのかと、章は凪の家族に憤っていた。しかし、凪が餃子を焼き始めると、その食欲をそそる音と匂いに思考がとらわれる。
もやしを茹でてねぎを刻む凪。
「焼豚はたくさん入れて欲しい」
章は我慢できずに凪に頼んでいた。
「任せておいて」
凪が出来上がったラーメンの麺が見えないぐらいの焼豚を並べたラーメン鉢をカウンターに置くと、章が嬉しそうにテーブルに運んだ。
「美味い、美味すぎる」
幸せそうに目を細めながらラーメンを平らげていく章。十六個焼いた餃子は綺麗になくなっていた。
「章は外食をしたことがないから、美味いのハードルが低いんだ。世の中にはもっと美味しいものがたくさんある」
凪は手放しに褒められて少しこそばゆい思いがする。
「そんなことはない。凪の作る飯が世界一美味い」
幸せそうに章が笑うので、凪も幸せな気持ちになった。好きな人に褒められるのは本当に嬉しかった。
「映画でも観ないか」
午後になり、部屋に行こうとした凪を章が誘った。
章が大きなガラスの壁面にロールカーテンを下げると、リビングは薄暗くなる。
昨夜の情交を思い出して顔を赤らめる凪だったが、平常心だと自分に言い聞かせてソファに座った。
「何が観たい?」
少し距離を開けてソファに座った章が聞いた。
「コメディかな。章に任せるよ」
章は映画視聴サイトで少し古めの日本のコメディを選んだ。
「これでいいか?」
「うん、楽しみ」
大きな画面で見る映画は、まるで映画館のように迫力があった。音は前後左右から迫るように聴こえてくる。
凪はまるでデートのようだと思って、映画を楽しむことにした。
こうして再び平穏な生活が訪れた。
凪と章が結ばれた日から四日目、水曜日の午後。章の授業がない日だったので凪はキッチンで夕食の用意をしていた。
「あなたは誰、ここで何をしているの!」
甲高い女性の声が響く。
振り返った凪の目に入ったのは、高級そうな和服を着た中年の女性だった。凪をきつい目で睨んでいる。
「あ、あの」
高級マンションの部屋に人が入ってくると思ってもみなかった凪は対応できない。
「泥棒なの。警察を呼ぶわよ」
スマホを取り出し今にも電話をかけそうな素振りの女性を凪は慌てて止める。
「違います。家事を請け負っている者です。今夕飯の用意をしているのです」
「嘘おっしゃい。章が女性に家事を頼むことはないわ。あの子は、母親である私のことも怖がるのだから」
しばらく凪を睨んでいた章の母親が叫んだ。やはり、女だとバレているのかと凪は絶望する。
「本当です。信じてください」
凪には頭を下げることしかできない。
「わかったわ。章が戻れば本当のことがわかるわね。荷物を片付けて掃除をしたら帰ろうと思っていたけれど、章が帰ってくるまで待つことにする」
一ヶ月に一回ほど章の暮らし向きを確認するためにマンションにやってくる母親だが、章に恐れられることが辛くて会わずに帰ることにしていた。しかし、見知らぬ女が部屋に上がり込んでいるのを見て、確かめないままに帰ることはできないと思っていた。
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