女子小学五年生に告白された高校一年生の俺

友達以上彼女未満

20話 バイト

月曜日、帰宅中に考えた。

お金がない・・・。

よくよく考えたら、当たり前の話だ。

優里ちゃんは小学生、
お金を出させる訳にはいかない。

慶さんや真矢さんは、
お金を持たせてくれるだろうが、
小学生と割り勘は嫌だ！

学園はバイト禁止ではなく、
両親に相談したら、
別に構わないが、
学業を優先させることが条件だった。

火曜日の学校帰り、

よく通っている本屋に、
募集があったので
行ってみた。

結構大きな店で、
専門書など多数の品揃えだ。

「やあ、いらっしゃい、犬飼くん」

「西木さん、どうもです」

店長の西木さんとは顔見知りだった。

眼鏡をかけた優しいおじさんだ。
四十代くらいかな？

「あの、バイトの募集を、
してるみたいですけどいけますか？」

「えっ！？やってくれるのかい？」

「はい。お願いしたいのですが」

「かまわないよ！
シフトはどんなのがいいかな？」

「そうですね、
日曜日だけはあけていただけたら、
後はいつでも大丈夫です」

「わかったよ。
一応履歴書と親御さんのサインを、
もらっておいてくれるかな？」

「わかりました」

「じゃあ明日から来れる？」

「いきなりですか！？」

「結構人手が足りないんだよね」

「わかりました」

「じゃあ！よろしく」

「よろしくお願いします」

帰りのコンビニで、履歴書を買う。

家に帰り記入して、
父さんにサインを書いてもらった。

明日から、働くのか・・・。
ドキドキするな。

でも優里ちゃんの為だ！
頑張るぞ！