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119話 オール魔道具化

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 夕食後のリビングでは、リシア達が主婦らしく明日の献立などを話し合い。
 メガネをかけたイルミナさんが、俺の渡した魔導書ⅠとⅡを読みながら、片手間でフィローラとセシルに魔道具作成の講習会を開催されていた。
 トトとメリティエが生まれたばかりの仔犬と毛糸を固めたようなボールで戯れ、よしのんは疲労からか自室で御就寝。
 皆が思い思いにくつろぐ中、俺は魔導書Ⅲを取り出しぺらぺらとめくり、求めている知識を探す。
 探しているのは当然〈マナ消失〉に対抗する知識だ。
 これを知っているといないとでは、敵にマナロードが現れた際の命に関わる。
 そんな魔導書の最初のページには、著者の祈りか、こんな言葉が記されていた。

 異世界より訪れし者へ
 この書が君の一助となり
 より多くの笑顔へ繋がることを切に願う

 それは著者から宛てられた優しい願い。
 実際どんな想いが込められているかは分からないが、素直に受け取っても別に罰は当たらないだろう。
 これが〝世界を滅ぼす程の力をくれてやろう!〟なんて悪意しかなさそうな言葉だったとしても、曲解してでも良い方向に持って行ってやるが。

 そして今は必要な知識を得るために、それらしい箇所まで流し見る。

 マナロードは――この辺か。

 真剣な面持ちで読み流していると、そこへ遊び疲れた仔犬が寄って来た。
 仔犬と言っても既に中形犬くらいの大きさで、口を半開きにし、つぶらな瞳でこちらを見つめてくる。
 何処からどう見ても全身真っ黒な柴犬だ。

「犬殺すべし、慈悲は無い」

 犬はお呼びじゃないのであっちにいけよ、くっそ可愛いなぁ。

 座布団の上で正座をしている俺に顔を近付き、太腿に前脚を置いて来たので顔を撫でた。

「はぁ、犬は駄目だな。お前も猫だったらよかったのに……」

 願望を垂れ流しつつ、寝転び腹部を見せるわんこの腹を、情け無用にわしゃわしゃと撫でまくる。

 わんこかーわーいーいー!
 わんわんお! わんわんおー!

 仔犬も撫でられてうれしいのか、尻尾を高速で振っている。
 俺も大興奮して両手でもふり始める。
 猫好きな手前それ以外の動物、特に犬を蔑む言動をしているが、基本動物全般好きなので、内心なんてこんなものである。

 まどうしょ? ちやない。

「トシオ様、言ってることと行っている行動が乖離かいりしていますよ?」

 献立の打ち合わせを終えたリシアが隣に座るなり、呆れの混じった声を発した。
 その表情に目を向けると、まるで泥だらけで帰って来た子供を見て苦笑いする母親のそれである。

「気にしないで、自己保身の一種だから。あ、そうだ忘れてた、こいつは猫。猫だから愛でても問題ない、なにも問題はないのだよリシアくん」
「ふふっ、なんですかその残念な自己暗示は」

 タレ猫耳の美少女が小さな笑いを零すと、オルトロスに手を伸ばし、何を思ったか指を熊手のように立てて毛並みに逆らうように指を這わせ始めた。
 仔犬を彼女に明け渡して代わりにリシアの髪を撫でさせて貰う。
 ミルクティー色の白金は軟らかく、滑らかな手触りを与えてくれる。

 さらさらでやわやわできらきらだ。

 その髪の上で垂れた長毛の猫耳がまた愛らしい。
 リシアはうっとりとした表情を浮かべて撫でられるが、その彼女に撫でられているオルトロスは、ゾワゾワするのかなんとも言えない呻きを漏らして悶えていた。

 その撫で方はたぶん気持ち良くないと思いますよリシアさん。

 案の定、悶えていたオルトロスが耐え切れなくなり、リシアの手から逃げ出し俺を盾にするように身を隠す。

 一応この家の家長である俺を盾にするとは良い度胸だ、貴様には再びリシアに撫でられる権利をやろう。

 子犬をリシアに差し出すと、今度は正座していた足を開いて間に挟み、逃げられなくしてからまたも指を立ててぽっこりお腹をなぞり始めた。

 それはなんの拷問なんだ……。

 悶える仔犬の口からは、悲哀に満ちた鳴き声が零れ、俺に助けてと訴えてくる。
 流石に可哀想なので、リシアの手に優しく触れ、普通に撫でさせる。

「ところでこの子の名前はもう決められたのですか?」
「え、ローザが付けたんじゃないの?」
 
 鑑定眼を起動するも、名前の欄はオルトロスのままだった。
 魔物契約で主となったローザに目を向けると、当の本人はむっちりぷにょぷにょな太ももに頭をのせて寝息を立てるケットシーのルーナの白い毛を撫でていた。

 羨ましい。
 どちらがと聞かれれば〝どちらも〟だ。

「トシオさんが名付けるものとばかり思っていましたわ」
「ん~、ローザは付けたい名前とか無いの?」
「そうですねぇ……」

 ローザが部屋の中を見回すと、台所の方で視線が止まった。

「……では、ごま擦り棒ペスルなんて如何ですか?」
「よーし、今日からお前の名はペスルだ。良かったねペスル~。早く大きくなって火が噴けるようになるんだぞ~」
「わんわん!」

 にこやかに提案するローザの命名を間髪入れず採用してやると、仔犬が嬉しそうに吠えた。
 それを間近で聞いていたリシアの眉間に小さな皺が寄り困った顔をするが、俺はなにも見ていない。

「酷い名前を付けられたものじゃのぅ」

 魔導書Ⅱから目を放したイルミナさんが、リシアの気持ちを代弁する。

「家の番犬なので、ローザが呼びやすい名前なら何でもいいですよ」

 ネーミングセンスに関しては俺もそう思う。

 それはそうと、イルミナさんの眼鏡着用はも素晴らしいな。
 フィローラのロリ眼鏡っ娘も可愛いが、よしのんの眼鏡も文学少女感が出ていて実に好いものだ。
 だがイルミナさんのような美女が付けると、エロ美人教師感が出て魅力が当社費2割増しである。
 もしくは美人秘書だな。
 是非ブラウスにスーツを着てほしい。
 ……ずっと見ていたいが、今は魔道書だったな。

 ペスルの相手はリシア達に任せ、指で挟んで止めていたページを開く。

 マナ消失マナ消失……あった。

 マナ消失は周囲のマナを消し去るもので、魔法であっても例外ではない。
 だが魔道書に書かれているマナ消失の説明はというと――

1.発動時間は短い。
2.MPの回復は主に周囲のマナを取り込む形で行うため、発動地点ではMP回復力が著しく低下する。
3.魔法の威力が一定値を超えた分は消去できない。過信はするな。
4.大魔王や側近の者には通用しない。

 と、著者の経験談的なモノが書かれていた。

 なんだ、マナ消失は効果発動時間中は魔法を消せるが、消せる容量には限度があり、それを超えると機能しなくなるのか。
 完全に罠スキルだな。
 魔法使い相手に絶対無敵の防御性能と過信していたら、直撃されるのだから。
 一定以上のダメージが来ると無効化できないとか、とあるごった煮ロボットシミュレーションゲームのAでTなフィールドかな?
 これ知らなかったら俺も対魔法封殺スキルとして利用するところだぞ。
 でもマナや魔法を消すことは事実なため、やはりロイヤルガードとの相性は良いかもしれない。
 病気云々に関してだが、アスリートが競技後の極限まで体力を消耗している状態では病気にかかり易くなるってのと似てるな。
 でも、大魔王やその側近には効かないってどういう原理だ?
 てかこれを書いた著者って、魔王とやり合ったことあるのかよ。
 ……まぁそれは置いといて、ちょっと実験してみるか。

 俺はワープゲートで夜のクレアル湖の湖畔に出る。
 湖畔と森に挟まれた場所は、真夏でも涼しさを感じさせてくれる。

 それでは効果時間と消失限界の検証スタート。

 実験状況は省略するが、結果としては効果時間は約三十秒、クールタイムも三十秒。
 ビショップの〈マナチャージ〉同様ボーナススキルのクールタイム減少が効いていない。
 効果の程はと言うと、信じられないことにフルパワーの荷電粒子砲が打ち消された。

 おいおいおい、やっぱりしゃれにならんだろコレは。
 魔力260オーバーの全力荷電粒子砲が消されるとか、最上級職であるセージでも突破できないじゃないか。
 ましてや中級冒険者の三倍以上の魔力を用いて70倍の魔法を発動させ、それが消されたのだから強力に過ぎる。
 何が過信するなだよと思ったが、逆に考えるとこれを過信するなとか言っちゃう程に魔道書を書いた人はすごいという事か。
 これはちゃんと対抗策を考えないとまずいな。
 魔法遮断結界発生器である〈魔滅の守護環〉の例もあるし。

 ぱっと思いつく限りで対抗案を2つ程思い浮かべながら、早々に切り上げることにした。
 30センチくらいの馬鹿でかい蚊がわらわらと寄って来たのには本気であせった。
 即燃やしたが。

 あんなのに刺されたら場所によっては死にかねない。
 それに軽い先端恐怖症と虫嫌いのシナジー効果もすさまじい。

 その炎に釣られてか、湖から体長7メートル程の水陸両用の魚が上陸して襲って来たのでまた燃やす。
 焼き魚にしてやったら更にそれを追って〈クロコダイルマン〉なるリザードマンの親類のような鰐人間が水辺から団体で押し寄せ、森のほうからは巨大熊が駆けてきた。

 くっくっくっ、やはりこの世界に来て、俺のモテ期は最高潮だ!(やけくそ)

 ワニ人の方には知性のようなものが感じられたが、水辺なので熊に襲われても危なかったら逃げるだろうと、熊共々放置して、今度こそワープゲートで退散した。

 所詮この世は弱肉強食である。
 
 こうして実験で得た情報を、シンくんに伝えておく。

『それじゃ、他の皆にも伝えといて』
『もう抜けるんですか? 馬車の旅って暇なんですよ、ねこさんが攻略したダンジョンの話とか聞かせてくださいよ~』

 用件は済んだのでチャットから抜けようとしたところ、シンくんにせがまれた。
 まぁ御者やら付き添いの人など、第三者が居る馬車の中では、恋人とエロエロなことも出来ないだろうから暇なのはわかるけど、暇人の暇つぶしには流石に付き合っていられない。

『ごめん、これからまだ実験しなきゃいけない事があるからまた今度ね』

 適当に理由を付けて断らせてもらう。

 あと2日くらいで目的地のなんちゃらって帝国の首都に入るんだっけか?
 そこでどんな奴かはまだ分からないが、勇者と対面しなきゃいけないんだから心配しかない。
 なので、今は彼の暇つぶしよりも、不測の事態に対抗できる手段を授けるために、色々と実験や検証をしなければならない。
 いやまぁ仮に敵対したとしても、呼ばれたて早々の勇者ならシンくんの敵じゃないと思うけど。

 話を打ち切りチャットルームから抜けると、午後の狩りでマナロードに転職したイルミナさん達が、テーブルに置きっぱなしの魔道書Ⅲを囲み、あれやこれやと話をしていた。
 
「やはりマナロードは便利じゃのう。マナ感知とマナ操作をスキルで容易に習熟出来るのじゃから。これならお主達の魔道具の作成も捗ると言うものじゃ」
「はいお師匠ししょ-さま、後は素材でしゅね」
「素材?」
「はい……、魔法を付与する品物と……、魔法を定着させるのに必要な触媒です……」

 フィローラの言葉をオウム返しで聞き返すと、セシルがオドオドしながら小さな声で教えてくれる。 

「魔道具なんだから、そりゃ何かの素材は必要か」
「主な触媒は属性石じゃな。蛇口に水属性石アクアクリスタルを用いて魔道具化を施せば、子供でもウォータークリエイトが使えるようになるからのう。マジックショップを経営していた頃の主な収入源の一つでもある。このまま冒険者を引退しても、我の収入だけでお主達を養うことも可能え」

 イルミナさんが〝どうじゃ、すごかろう?〟といわんばかりに魔乳を突き出した。
 仕草が可愛いが、相変わらず胸がエロい。

 魔道具屋すごいなぁ。
 そして便利だ。

「属性石では水は火と並んで高く取引されている由縁ですね。相場ですと、水と火が金貨1枚、他は銀貨1~40枚で取引されていますね」

 リシアが属性石の価値を教えてくれた。

「ちなみに土属性は?」
「銀貨1枚です」
ohオゥ、マジですか……」
「土木作業にしか使えませんから。あ、土の属性石って確か……」

 リシアの言葉に大仰に苦笑いを浮かべてお道化てみせると、リシアも俺の反応の理由に気付き、一緒になって苦笑い。

「エキドナのしゅで大量に拾っていましたね」
「サンドワームも落としていました……」

 フィローラとセシルが、リシアの飲み込んだ言葉を代弁する。
 収納袋様には1万を超える土属性石があり、要らないからと銀貨1枚にしかならないものを大量放出しようものなら、それこそ二束三文の大暴落だ。

「土は落とす魔物も多い故な。むしろ魔道具化の手数料の方が高く付くほどじゃ」

 イルミナさんに寄るダメ出しに、仕方なくも納得せざるを得なかった。

「まぁ生活に直結する品の魔道具化とは違うし、利便性を考えるとそうなるわなぁ」
「火でしたら、実家でもかまどやお風呂などに使っていましたわ」
「王都程ではありませんが、ライシーンの裕福な家庭や食事を提供するお店では使われています。この街は水道設備が整っていますから、水に関しては無理に魔道具化する必要もありませんが」

 ローザがリベクさん宅を思い浮かべ、リシアもライシーンの水道普及率などを教えてくれる。

「人種の街は便利ですな。私の故郷には魔道具を作成する術者など居ませんから、魔道具とは狩りなどに使う武具のことを指していましたが」

 人馬のユニスが大きな座布団に伏せた状態でそう述べた。
 領地を失ったケンタウロスは部族単位で散り散りとなり、小さな村を作って生活を営んでいる。
 
「ケンタウロスに術者って居ないの?」
「どうも種族的に魔法に適正が無いようです。魔法を唱える前に弓で仕留めた方が速いですしね」

 ユニスが苦笑する。
 恐らくケンタウロス全体がそんな思考なのだろうが、弓スキルも魔法に匹敵する程高火力であるため致し方なしだ。

「この際じゃ、我が家もオール魔道具化しておくかえ? 水道やかまどなどはお茶の子さいさいじゃぞ」
「頼めます? 他にも冷蔵庫や冷暖房とかあると便利なんですが」
「任せるがよい」

 オール電化みたいな感覚で言うイルミナさんに、迷宮で拾っていた属性石のいくつかを多めにテーブルの上に並べてみせる。

「これだけあれば十分じゃな」
「台所なら、消火器なんかもあるといいかもねぇ」
「確かにのう」

 モリーさんの案にイルミナさんが頷く。

「そうじゃ、ついでにお主の店にも冷房を施してやるかのう」
「本当に!?」
「そいつは助かる。昼は蒸し風呂状態で敵わなかったとこだよ」
「イルミナさん大好きー!」
「任せよ任せよ」
 
 モティナがイルミナさんの腰に抱き着くと、イルミナさんも頼られるのが嬉しいのか、鼻高々に再び胸を張る。

 土属性石アースクリスタル、何かに利用できないかなぁ。

 そんな3人のやり取りをしり目に、土属性石の産廃気味に納得しきれない俺は、その利用法に思考を傾けた。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 今回投稿させていただいた119話は、本来の119話に当たる話を1/3にして加筆したモノです。
 本来の119話はこの世界のルールに関わる話なため、修正作業に手をこまねいている状況です。
 投稿が滞り申し訳ありません。
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