100 / 102
後日談
後日談:お酒の力 *R18
しおりを挟む最近シリウス様の機嫌がかなり悪い・・・。特に皇太子殿下とシェリーが一緒の時より、リーディアが皇太子殿下と話す時に、さらに不機嫌な表情をみせるのだ。
前者なら皇太子殿下がシェリーに近づくのが気に食わないのはわかる。ペンキ事件から、殿下がシェリーに近づくのは減っていたのだが、2年も経てば、また元に戻っていたから。さすがに殿下も2年前と違い厳しい教育をされたようで、女性の扱いを幼いシェリーにもし始めたし、距離も適切ではあった。
のだが・・・何故それよりも自分と殿下が話す時の方が機嫌が悪くなるのか不思議でならなかった。
聞いても答えてはくれず、気のせいだと言われてしまう。そんなわけがないのにと、リーディアは気になって仕方なかった。
シリウス様のパターンでいえば、嫉妬なのではあろうが、何処に嫉妬する部分があるのかはさっぱりで、だとすれば原因がまったく検討がつかない。
リーディアに対しての態度は、いつも通りだと思うのだが、殿下にむける視線はかなり鋭いし、リーディアを殿下の視界に入れないようにしているような感じくらいだった。
リーディアが聞いても答えないならと、お酒の力を借りる事にした。シリウス様を酔わせて白状させようと・・・。
リーディアは思い立ち、直ぐに1番強いワインを選んでもらいシリウス様が帰ってくるのを待った。
今日はシリウス様は遅くなると聞いていたので、食事も入浴も済ませて準備した。準備したのはもう一つ、この作戦がダメならリーディアの奥の手・・・色仕掛け作戦だ。
リーディアは、レティシアにもらった際どい黒のレースで作られたネグリジェを身につけて、シリウス様を迎えうつ準備をして待った。
だが、なかなかシリウス様は帰ってはこなかった。確かに遅くなるとは聞いていたが、この格好のまま待っては風邪をひくかもと思った。だがベッドに入れば寝てしまいそうで、リーディアは悩む。
そして、目の前にあるワインを見て思いつくのだ。ワインを飲めば身体はポカポカすると・・・。ほんの少しだけなら大丈夫だろうとリーディアは、数口口にする。
そこからリーディアの記憶は曖昧で、結局ソファで寝てしまうのだった。
しばらくして、シリウス様が帰宅し、ソファで寝ているリーディアに声をかけ、起こしてきた。
「ディア・・・こんな所でどうした。風邪をひくぞ」
シリウス様の声にリーディアはうっすら覚醒する。
「シリウス様・・・お帰りなさい。遅かったです」
「遅くなると伝えていたはずだが・・・ワインを飲んだのか?」
「寂しかったですッ」
リーディアはシリウス様の問いには答えず、シリウス様に抱きついた。
「・・・飲んだようだな。それに、随分強いワインだ」
シリウス様はワインを傾けながら確かめている。
「誰がこれを用意したんだ?」
「?私です。シリウス様に飲んでもらおうと思って」
リーディアはシリウス様の問いに素直に答える。
「そうか・・・」
「一緒に飲みませんか?」
リーディアは既に作戦の事は頭にはない。ただ残っているのはシリウス様にお酒を飲ませなければいけないということだった。
リーディアはシリウス様がもっているワインを両手で持ち一気に口に含んだ。
「ディアッ」
そしてシリウス様の首に腕を回して口付け、ワインを流し込んだ。
「どうですか?おいしいれすか?」
リーディアは満足気にシリウス様に問いかけるのだが、シリウス様からはため息がもれた。
「はぁ・・・・・・酔いそうだ」
リーディアは酔いそうだという言葉に、シリウス様を酔わさなくてはいけないのも思い出す。
だが、何故酔わさなくてはいけないのかは思いだせず、酔わなかったら、色仕掛けという結論に陥った。
「よっちゃいますか?」
「ああ・・・ディアにな」
シリウス様はソファにもたれかかりながら、ディアを膝の上に抱きかかえる。
「ほんとう?うれしいッ」
リーディアは着ていた羽織を脱ぎ捨てて、シリウス様の顔に胸を押し当てるようにだきついた。
「ディアッ」
シリウス様は慌てたように、リーディアの胸の中で暴れだす。
「あッ、ごめんなさい。くるしかったですか?」
リーディアは直ぐにシリウス様を解放する。
「はあ、はぁ・・・その技は禁止だ」
「わたしのむね、きらいですか」
「いや・・・大好きだが・・・」
シリウス様は視線をリーディアの胸から逸らした。
「ほんとう?ならなんでぎゅーしたらだめなんですか?」
お酒に酔ったリーディアの呂律はなんとかまわっているが、辿々しく少し幼さを感じるしゃべりになっている。
「あれでは、窒息しそうになるだろう」
「やっぱりきらいなんだ・・・」
リーディアは悲しくなった。
「嫌いではない、大好きだから泣くな」
「ならッ、だいすきな、しょうこみせてくださいッ」
リーディアはシリウス様の目の前に自身の胸を突き出した。
シリウス様は突き出された胸を見て喉元をごくりとさせ、布ごしに胸の突起を触り出した。
「んッ、シリウスさまのゆび、きもちいぃです。りょうてでもいっぱいさわって」
シリウス様はリーディアの言う通りに両手でつつむように揉みながら、先端も人差し指で刺激する。
「シリウスさまッ、わたしのむね、すき?」
リーディアは胸を触るシリウス様の手に自身の手を重ね尋ねる。
「ああ、誰にも見せたくないくらいな」
「うれしい、みても、さわってもいいのは、シリウスさまだけにしますからッ、もっとかわいがってください。シリウスさまのおくちにふくんで、かわいがって?」
リーディアは肩紐をずらし、自分の舌をだして舐める仕草をした。
「~~ッ、私の妻は、なんて淫乱なんだ」
シリウス様は突き出された突起に引っかかる布地を見つめ、口元が緩みまくる。
「シリウスさま。わたし、シリウスさまが、なめてくれるの、すきです。シリウスさまのしたでなめられて、かたくされるのがすきないんらんなんです」
リーディアの先端は既に与えられる刺激で固くなっているが、もっとともとめた。
シリウス様は引っ掛かっている布地を下げて、直接赤い舌をリーディアに見せつけるように出してゆっくりと舐め出した。だが、リーディアのほしい刺激は先端になのに、シリウス様は絶妙に触れないように周りを舐める。
「シリウスさまッ、じらさないでちゃんとなめて・・・ここですよ」
リーディアはシリウス様を誘導するように両手で胸を強調し自身で先端を弾いてみせる。
「ディアのは熟した果実のようで堪らないな・・・。仕事の疲れも吹き飛ぶ、私だけの果実だな。あやつの目に触れないようにしたかったとこだが、そんな悩みは些細な事であったようだな」
「シリウスさま・・・なら、あなただけのかじつをたっぷりごしょうみください・・・なくなったりしないので、いっぱいおくちでほおばって?」
リーディアの煽りに、シリウス様はとうとう我慢がならずに果実に貪りついた。
「あッ、んッ、シリウスさまのおくちッきもちいいのッ、すいつかれるのッ、すきぃ」
リーディアはもっともっととシリウス様の頭をかかえておねだりする。
「もっとよがって、ディアの可愛いところをみせてくれ、私しかしらないディアをみたいんだ」
シリウス様は両手で胸を支え寄せるようにリーディアに言い、リーディアは言われた通り従った。
「あッ、ん。りょうほうどうじになめられちゃってるッ」
シリウスはリーディアに寄せさせた両方の胸の先端を刺激する。それと同時に下の湿り気を帯びた蜜口にも手を這わせ、かき乱した。
「いっしょにだなんてッ、ダメッきもちよすぎちゃいますッ」
「熟れているのはこちらだけではないようだな・・・」
シリウス様は乱れながらも、リーディアの誘うような腰つきに自身のそそり立つ逸物をあてがい滑らせる。
「あッシリウスさまの、おっきいのがッ」
リーディアは自身で腰を振り、シリウス様のを中へしずめていった。
「随分とッ熟れているな。欲しかったのだろう。私のが溶けてしまいそうなくらい熱いぞ」
「あッ、ダメ、とけちゃッ、もっとおく、いっぱいついてくれなきゃいやッ」
リーディアはいつもよりも甘えるようにシリウス様の上で腰を振り続け、最後には完全に意識がなくなるまで、どろどろに溶かされるのだった。
そして次の日には、記憶のないリーディアは足腰がたたかず1日をベッドの上で過ごすはめになる。仕事から早めに帰ってきたシリウス様から詳細を聞き、もうワインには手を出さないと決意を新たにし、リーディアは本来の目的を忘れるのだった。
(シリウス様が機嫌が悪かったのは、殿下がリーディアと話すのに視線が胸にいくためであり、そんな殿下はシェリーもリーディア様のような胸になるのかと思い自然に胸に視線がいっていた・・・だけなのはまた別の話)
0
お気に入りに追加
508
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
冷徹御曹司と極上の一夜に溺れたら愛を孕みました
せいとも
恋愛
旧題:運命の一夜と愛の結晶〜裏切られた絶望がもたらす奇跡〜
神楽坂グループ傘下『田崎ホールディングス』の創業50周年パーティーが開催された。
舞台で挨拶するのは、専務の田崎悠太だ。
専務の秘書で彼女の月島さくらは、会場で挨拶を聞いていた。
そこで、今の瞬間まで彼氏だと思っていた悠太の口から、別の女性との婚約が発表された。
さくらは、訳が分からずショックを受け会場を後にする。
その様子を見ていたのが、神楽坂グループの御曹司で、社長の怜だった。
海外出張から一時帰国して、パーティーに出席していたのだ。
会場から出たさくらを追いかけ、忘れさせてやると一夜の関係をもつ。
一生をさくらと共にしようと考えていた怜と、怜とは一夜の関係だと割り切り前に進むさくらとの、長い長いすれ違いが始まる。
再会の日は……。
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
【R18】聖なる☆契約結婚
mokumoku
恋愛
東の聖女セラフィナは西の聖騎士クライドと国同士の友好の証明のために結婚させられる。
「これは契約結婚だ。……勘違いするな、ということです。この先、何があったとしても」
そんな夫は結婚初日にそう吐き捨てるとセラフィナの処女を「国からの指示だ」と奪い、部屋を出て行った。
一人部屋に残されたセラフィナは涙をポツリと落としはせずに夫の肩に噛みついた。
聖女として育ったわんぱく庶民セラフィナと謎の聖騎士クライドの契約結婚生活がはじまる。
全裸で異世界に呼び出しておいて、国外追放って、そりゃあんまりじゃないの!?
猿喰 森繁
恋愛
私の名前は、琴葉 桜(ことのは さくら)30歳。会社員。
風呂に入ろうと、全裸になったら異世界から聖女として召喚(という名の無理やり誘拐された被害者)された自分で言うのもなんだけど、可哀そうな女である。
日本に帰すことは出来ないと言われ、渋々大人しく、言うことを聞いていたら、ある日、国外追放を宣告された可哀そうな女である。
「―――サクラ・コトノハ。今日をもって、お前を国外追放とする」
その言葉には一切の迷いもなく、情けも見えなかった。
自分たちが正義なんだと、これが正しいことなのだと疑わないその顔を見て、私はムクムクと怒りがわいてきた。
ずっと抑えてきたのに。我慢してきたのに。こんな理不尽なことはない。
日本から無理やり聖女だなんだと、無理やり呼んだくせに、今度は国外追放?
ふざけるのもいい加減にしろ。
温厚で優柔不断と言われ、ノーと言えない日本人だから何をしてもいいと思っているのか。日本人をなめるな。
「私だって好き好んでこんなところに来たわけじゃないんですよ!分かりますか?無理やり私をこの世界に呼んだのは、あなたたちのほうです。それなのにおかしくないですか?どうして、その女の子の言うことだけを信じて、守って、私は無視ですか?私の言葉もまともに聞くおつもりがないのも知ってますが、あなたがたのような人間が国の未来を背負っていくなんて寒気がしますね!そんな国を守る義務もないですし、私を国外追放するなら、どうぞ勝手になさるといいです。
ええ。
被害者はこっちだっつーの!
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる