46 / 437
第46話 仔犬がやってきた
しおりを挟む
桜の頭を撫でる。
番犬にもなるかも知れない。
幸い犬の場合は、足が太いと大きくなると聞いたことがある。
桜が抱きかかえている犬も、精悍な顔つきをしているし足も太い。
何というかシベリアンハスキーみたいな感じだ。
桜を異世界と関わらせるのなら、俺は今までのような受け身の態度ではダメだろう。
ノーマン辺境伯は、血筋の子供が居たら自領の後継者にしたいような事を言っていたが――、其のことに関しても桜を守るという凛とした態度で交渉に応じなければいけない。
その結果、異世界との取引が無くなったとしても……、桜を守るのは俺しか居ないのだから――。
「しっかりとしないとな」
「桜、しっかりするの!」
俺の言葉を違う風に解釈して取ったのか桜が答えてきたが――、それに思わず苦笑いしてしまう。
「根室さんですか?」
「おお、五郎か――、どうかしたのか?」
「じつは牛乳を分けてもらえないかと思いまして――」
「別に構わないが、どのくらいほしいんだ?」
「毎日1リットルは欲しいのですが――」
「分かった。毎日――、昼頃で良いなら取りにくるといい」
「ありがとうございます」
電話を切ると、仔犬のフーちゃんを抱きかかえたまま心配そうな表情で見上げてきている桜の頭を撫でる。
「根室さんが、牛乳を分けてくれるみたいだ」
「ほんとうに? やったー」
「今度、根室さんにお礼を言わないと駄目だぞ?」
「うん!」
桜が元気よく頷いてくる。
根室さんからは、色々な物を貰ってばかりいるな。
今度、何か差し入れでもしよう。
「それじゃ、貰いにいくか」
丁度、お昼を少し過ぎたくらいだしな。
「いくのー」
「わん!」
「いや、今日は業者の人が来るかもしれないから、10分くらいお留守番をしていてくれるか?」
「えー」
「わん!」
まるで、人間の言葉が分かっているみたいなタイミングで吠えてくるな。
たぶん桜の反応に同調しているだけだと思うが……。
――仕方なく、桜とフーちゃんを車に乗せて3分の距離にある根室さんの家に向かう。
根室さんの敷地内に車を停めたところで、チャイルドシートから桜を下ろす。
そして、桜の横のシートに乗っていたフーちゃんと言えば、跳躍するとフワリと音も立てずに桜の肩の上に器用に着地したあと頭の上にまで移動して座ってしまう。
「異世界の犬は、身軽なんだな……」
「フーちゃんは、すごいの!」
根室さんの家の玄関の呼び鈴を押したところでガララと音を立てて玄関が開く。
「ずいぶんと早かったな」
「はい。今日は、業者が来る予定なので――、あまり時間も取れないと思い急いで伺う事になってしまいました」
「そうかそうか。もうすぐ開店か――、月山雑貨店が開くのは20年ぶりだが楽しみだな。今度、開店する時には花でも贈らせてもらおう」
「ありがとうございます」
「よし、時間がないのなら、すぐに用意した方がいいな。待っていろ」
年を感じさせない軽快な動きで玄関口から家の中に戻っていった根室正文さんは、すぐにペットボトルの容器を2つ持って戻ってきた。
「これが約束のものだ」
「どうも、すいません」
「気にすることはない。牛乳は体を成長させるにはもってこいだからな! それに、うちの牛乳を毎日飲んでくれるのは嬉しいものだよ。不味かったら、毎日飲みたいなんて言わないからな」
そんな言葉を返してくる根室正文さんに俺は「ハハハッ」と言葉を返す。
そこまで言われると犬の為とは言えない。
「まぁ、桜ちゃんだけじゃなく仔犬のご飯にもなるんだろう?」
「すいません」
「気にするな、見た目からしてシベリアンハスキーの仔犬と言ったところだろう? なら――、番犬には丁度いい。きちんと桜ちゃんを守るボディーガードとして躾けるんだぞ?」
「はい」
「それと、予防接種はきちんとしておくようにな」
「分かっています。それじゃ、また来ます。根室さん、何か欲しい物があったら今度、うちの雑貨店で取り扱いたいと思っていますけど何かありますか?」
「ふーむ。そうだな……。ビールなどを置いてくれると助かるな」
「ビールですか?」
「ああ、結城村ではビールを買える店はないからな」
「分かりました。取引業者と確認してみます」
「それではな」
「牛乳ありがとうございます」
「おじいちゃん! 牛乳ありがとうなの!」
桜も根室さんに慣れたのか、元気よくお礼を言っている。
「桜ちゃん、いつでもおいで――、桜ちゃんの為なら一日1リットルでも10リットルでも牛乳をあげるからな」
「ほんとう!?」
「ああ、本当さ」
何という甘々な対応――、俺の時とは大違いだ。
まぁ、いいけど……。
話が一段落ついた所で車に乗り込み月山雑貨店に戻る。
しばらく走ると月山雑貨店の看板が見えてきた。
それと同時に駐車場に大型の運搬車が停まっており――、その荷台にはフォークリフトが積まれていた。
「おじちゃん! あの子きているの!」
桜も、店前の駐車場に停めてある運搬車に積載されているフォークリフトに気が付いたのか後部座席のチャイルドシートから声を上げている。
俺は車を裏手の実家の方へと運転し、自宅の駐車場に停めて桜をチャイルドシートから降ろしたあと、ペットボトルに入っている牛乳を車の中から持ち出す。
冷蔵庫に入れておかないと牛乳はダメになることもあり縁側から家内に入ったあと、冷蔵庫の中に入れて、すぐに桜を伴って月山雑貨店の駐車場へと向かう。
「神田さん。すいません、遅くなりました」
「いえいえ。到着時刻を知らせていなかった此方にも問題はありますから」
「それより、これが――」
「はい。息子が最後に販売した思い出のある品ですから――、きちんとメンテナンスはしておきましたよ」
工場の隅に置かれていた時は、埃が被っていて薄汚れていたフォークリフト。
それが何ということでしょう。
今では埃も綺麗に払われていて、まるで新品のように光輝いている。
「すごいですね……」
思わず感嘆の声が漏れる。
「神田自動車の総力を掛けて摩耗しているパーツで取り寄せられる物は、全て交換致しました。ただし――、エンジンが掛かるかどうかは……」
「分かっています。桜」
「はいっ」
「桜ちゃん、よろしく頼むよ」
「わかったの!」
桜が、頭の上にフーちゃんを乗せたまま神田さんからフォークリフトの鍵を預かる。
そして、フォークリフトに乗ったあと――、フォークリフトの鍵をシリンダーに差して回す。
すると、一瞬――、フォークリフトが揺れたあとエンジンが掛かる。
「おじちゃん、できたの!」
「いやー、本当にすごいですね。一体、どうやって――、あのエンジンが掛からないフォークリフトのエンジンを掛けているのか……。まるで、魔法でも見ているようですね」
「魔法なんて、この世界に存在する訳がないじゃないですか」
「そうですね」
俺の言葉に神田栄吉さんは頷く。
そんな彼を見たあと、桜をフォークリフトから降ろし、フォークリフトの運転席に座る。
「神田さん。フォークリフトを運搬車から降ろしますので」
「分かりました」
神田さんが、運搬車のレバーを引くと――、運搬車の荷台がゆっくりと後方へと迫り出し斜めに傾いていく。
「月山様、ゆっくりと降りてください」
「わかりました」
ワイヤーに極力負荷が掛からないようにフォークリフトを操作し2分ほどで運搬車から降ろす事ができた。
神田さんがトラックの荷台を元に戻したあと、近寄ってくる。
「それにしてもフォークリフトの運転が上手いですね」
「そうですか?」
「はい。このフォークリフトは特注でして――、普通なら2速まで――、49キロまでしか出せない仕様になっているのですが……」
「3速までありますね」
「かなり稀な仕様で、3速――、最大時速65キロまで出すことが可能となっています」
番犬にもなるかも知れない。
幸い犬の場合は、足が太いと大きくなると聞いたことがある。
桜が抱きかかえている犬も、精悍な顔つきをしているし足も太い。
何というかシベリアンハスキーみたいな感じだ。
桜を異世界と関わらせるのなら、俺は今までのような受け身の態度ではダメだろう。
ノーマン辺境伯は、血筋の子供が居たら自領の後継者にしたいような事を言っていたが――、其のことに関しても桜を守るという凛とした態度で交渉に応じなければいけない。
その結果、異世界との取引が無くなったとしても……、桜を守るのは俺しか居ないのだから――。
「しっかりとしないとな」
「桜、しっかりするの!」
俺の言葉を違う風に解釈して取ったのか桜が答えてきたが――、それに思わず苦笑いしてしまう。
「根室さんですか?」
「おお、五郎か――、どうかしたのか?」
「じつは牛乳を分けてもらえないかと思いまして――」
「別に構わないが、どのくらいほしいんだ?」
「毎日1リットルは欲しいのですが――」
「分かった。毎日――、昼頃で良いなら取りにくるといい」
「ありがとうございます」
電話を切ると、仔犬のフーちゃんを抱きかかえたまま心配そうな表情で見上げてきている桜の頭を撫でる。
「根室さんが、牛乳を分けてくれるみたいだ」
「ほんとうに? やったー」
「今度、根室さんにお礼を言わないと駄目だぞ?」
「うん!」
桜が元気よく頷いてくる。
根室さんからは、色々な物を貰ってばかりいるな。
今度、何か差し入れでもしよう。
「それじゃ、貰いにいくか」
丁度、お昼を少し過ぎたくらいだしな。
「いくのー」
「わん!」
「いや、今日は業者の人が来るかもしれないから、10分くらいお留守番をしていてくれるか?」
「えー」
「わん!」
まるで、人間の言葉が分かっているみたいなタイミングで吠えてくるな。
たぶん桜の反応に同調しているだけだと思うが……。
――仕方なく、桜とフーちゃんを車に乗せて3分の距離にある根室さんの家に向かう。
根室さんの敷地内に車を停めたところで、チャイルドシートから桜を下ろす。
そして、桜の横のシートに乗っていたフーちゃんと言えば、跳躍するとフワリと音も立てずに桜の肩の上に器用に着地したあと頭の上にまで移動して座ってしまう。
「異世界の犬は、身軽なんだな……」
「フーちゃんは、すごいの!」
根室さんの家の玄関の呼び鈴を押したところでガララと音を立てて玄関が開く。
「ずいぶんと早かったな」
「はい。今日は、業者が来る予定なので――、あまり時間も取れないと思い急いで伺う事になってしまいました」
「そうかそうか。もうすぐ開店か――、月山雑貨店が開くのは20年ぶりだが楽しみだな。今度、開店する時には花でも贈らせてもらおう」
「ありがとうございます」
「よし、時間がないのなら、すぐに用意した方がいいな。待っていろ」
年を感じさせない軽快な動きで玄関口から家の中に戻っていった根室正文さんは、すぐにペットボトルの容器を2つ持って戻ってきた。
「これが約束のものだ」
「どうも、すいません」
「気にすることはない。牛乳は体を成長させるにはもってこいだからな! それに、うちの牛乳を毎日飲んでくれるのは嬉しいものだよ。不味かったら、毎日飲みたいなんて言わないからな」
そんな言葉を返してくる根室正文さんに俺は「ハハハッ」と言葉を返す。
そこまで言われると犬の為とは言えない。
「まぁ、桜ちゃんだけじゃなく仔犬のご飯にもなるんだろう?」
「すいません」
「気にするな、見た目からしてシベリアンハスキーの仔犬と言ったところだろう? なら――、番犬には丁度いい。きちんと桜ちゃんを守るボディーガードとして躾けるんだぞ?」
「はい」
「それと、予防接種はきちんとしておくようにな」
「分かっています。それじゃ、また来ます。根室さん、何か欲しい物があったら今度、うちの雑貨店で取り扱いたいと思っていますけど何かありますか?」
「ふーむ。そうだな……。ビールなどを置いてくれると助かるな」
「ビールですか?」
「ああ、結城村ではビールを買える店はないからな」
「分かりました。取引業者と確認してみます」
「それではな」
「牛乳ありがとうございます」
「おじいちゃん! 牛乳ありがとうなの!」
桜も根室さんに慣れたのか、元気よくお礼を言っている。
「桜ちゃん、いつでもおいで――、桜ちゃんの為なら一日1リットルでも10リットルでも牛乳をあげるからな」
「ほんとう!?」
「ああ、本当さ」
何という甘々な対応――、俺の時とは大違いだ。
まぁ、いいけど……。
話が一段落ついた所で車に乗り込み月山雑貨店に戻る。
しばらく走ると月山雑貨店の看板が見えてきた。
それと同時に駐車場に大型の運搬車が停まっており――、その荷台にはフォークリフトが積まれていた。
「おじちゃん! あの子きているの!」
桜も、店前の駐車場に停めてある運搬車に積載されているフォークリフトに気が付いたのか後部座席のチャイルドシートから声を上げている。
俺は車を裏手の実家の方へと運転し、自宅の駐車場に停めて桜をチャイルドシートから降ろしたあと、ペットボトルに入っている牛乳を車の中から持ち出す。
冷蔵庫に入れておかないと牛乳はダメになることもあり縁側から家内に入ったあと、冷蔵庫の中に入れて、すぐに桜を伴って月山雑貨店の駐車場へと向かう。
「神田さん。すいません、遅くなりました」
「いえいえ。到着時刻を知らせていなかった此方にも問題はありますから」
「それより、これが――」
「はい。息子が最後に販売した思い出のある品ですから――、きちんとメンテナンスはしておきましたよ」
工場の隅に置かれていた時は、埃が被っていて薄汚れていたフォークリフト。
それが何ということでしょう。
今では埃も綺麗に払われていて、まるで新品のように光輝いている。
「すごいですね……」
思わず感嘆の声が漏れる。
「神田自動車の総力を掛けて摩耗しているパーツで取り寄せられる物は、全て交換致しました。ただし――、エンジンが掛かるかどうかは……」
「分かっています。桜」
「はいっ」
「桜ちゃん、よろしく頼むよ」
「わかったの!」
桜が、頭の上にフーちゃんを乗せたまま神田さんからフォークリフトの鍵を預かる。
そして、フォークリフトに乗ったあと――、フォークリフトの鍵をシリンダーに差して回す。
すると、一瞬――、フォークリフトが揺れたあとエンジンが掛かる。
「おじちゃん、できたの!」
「いやー、本当にすごいですね。一体、どうやって――、あのエンジンが掛からないフォークリフトのエンジンを掛けているのか……。まるで、魔法でも見ているようですね」
「魔法なんて、この世界に存在する訳がないじゃないですか」
「そうですね」
俺の言葉に神田栄吉さんは頷く。
そんな彼を見たあと、桜をフォークリフトから降ろし、フォークリフトの運転席に座る。
「神田さん。フォークリフトを運搬車から降ろしますので」
「分かりました」
神田さんが、運搬車のレバーを引くと――、運搬車の荷台がゆっくりと後方へと迫り出し斜めに傾いていく。
「月山様、ゆっくりと降りてください」
「わかりました」
ワイヤーに極力負荷が掛からないようにフォークリフトを操作し2分ほどで運搬車から降ろす事ができた。
神田さんがトラックの荷台を元に戻したあと、近寄ってくる。
「それにしてもフォークリフトの運転が上手いですね」
「そうですか?」
「はい。このフォークリフトは特注でして――、普通なら2速まで――、49キロまでしか出せない仕様になっているのですが……」
「3速までありますね」
「かなり稀な仕様で、3速――、最大時速65キロまで出すことが可能となっています」
601
お気に入りに追加
1,959
あなたにおすすめの小説
性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜
mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!?
※スカトロ表現多数あり
※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります
自重知らずの転生貴族は、現在知識チートでどんどん商品を開発していきます!!
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
無限の時空間の中、いきなり意識が覚醒した。
女神の話によれば、異世界に転生できるという。
ディルメス侯爵家の次男、シオン・ディルメスに転生してから九年が経ったある日、邸の執務室へ行くと、対立国の情報が飛び込んできた。
父であるディルメス侯爵は敵軍を迎撃するため、国境にあるロンメル砦へと出発していく。
その間に執務長が領地の資金繰りに困っていたため、シオンは女神様から授かったスキル『創造魔法陣』を用いて、骨から作った『ボーン食器』を発明する。
食器は大ヒットとなり、侯爵領全域へと広がっていった。
そして噂は王国内の貴族達から王宮にまで届き、シオンは父と一緒に王城へ向かうことに……『ボーン食器』は、シオンの予想を遥かに超えて、大事へと発展していくのだった……
『完結』不当解雇された【教育者】は底辺ギルドを再建して無双する〜英雄の娘である私は常識破りの教育で化け物を量産します〜
柊彼方
ファンタジー
「アリア。お前はクビだ」
教育者として上位ギルド『白金の刃』で働いていたアリアはギルド長であるクラウスに不要だと追放されてしまう。
自分の無力さを嘆いていたアリアだが、彼女は求人募集の貼り紙を見て底辺ギルドで教育者として働くことになった。
しかし、クラウスは知らなかった。アリアの天才的な教育にただ自分の隊員がついていけなかったということを。
実はアリアは最強冒険者の称号『至極の三剣』の三人を育てた天才であったのだ。
アリアが抜けた白金の刃ではアリアがいるからと関係を保っていたお偉いさんたちからの信頼を失い、一気に衰退していく。
そんなこと気にしないアリアはお偉いさんたちからの助力を得て、どんどんギルドを再建していくのだった。
これは英雄の血を引く英傑な教育者が異次元な教育法で最弱ギルドを最強ギルドへと再建する、そんな物語。
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
妹に婚約者を取られましたが、辺境で楽しく暮らしています
今川幸乃
ファンタジー
おいしい物が大好きのオルロンド公爵家の長女エリサは次期国王と目されているケビン王子と婚約していた。
それを羨んだ妹のシシリーは悪い噂を流してエリサとケビンの婚約を破棄させ、自分がケビンの婚約者に収まる。
そしてエリサは田舎・偏屈・頑固と恐れられる辺境伯レリクスの元に厄介払い同然で嫁に出された。
当初は見向きもされないエリサだったが、次第に料理や作物の知識で周囲を驚かせていく。
一方、ケビンは極度のナルシストで、エリサはそれを知っていたからこそシシリーにケビンを譲らなかった。ケビンと結ばれたシシリーはすぐに彼の本性を知り、後悔することになる。
転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う
Gai
ファンタジー
男の子は幼いながらに知ってしまった。
女の子が男の子を好きになる要因は顔なのだと。
初恋が敗れたと知った四歳のティール。
父に、母に、兄に慰めて貰ったが、直ぐに傷が癒えることは無かった。
だが、五歳になった翌日、ティールは神からのギフトを得た。
神からのギフト、それは誰しもが与えられる神からの恩恵では無く、限られた者のみしか得られないスキル。
後天的に習得出来るスキルであっても、内容は先天的に得たスキルの方が強い。
そしてティールが得たスキルは強奪≪スナッチ≫ そして知性。
この二つのスキルを得たティールの思考が、考えが、未来が一変する。
「そうだ、初恋に敗れたからなんだ。そんな消し飛ぶくらい人生を楽しんでやる!!!」
さて、ティールはその知性で何を考え、奪取≪スナッチ≫で何を奪うのか
狂乱令嬢ニア・リストン
南野海風
ファンタジー
この時代において、最も新しき英雄の名は、これから記されることになります。
素手で魔獣を屠る、血雨を歩く者。
傷つき倒れる者を助ける、白き癒し手。
堅牢なる鎧さえ意味をなさない、騎士殺し。
ただただ死闘を求める、自殺願望者。
ほかにも暴走お嬢様、爆走天使、暴虐の姫君、破滅の舞踏、などなど。
様々な異名で呼ばれた彼女ですが、やはり一番有名なのは「狂乱令嬢」の名。
彼女の名は、これより歴史書の一ページに刻まれることになります。
英雄の名に相応しい狂乱令嬢の、華麗なる戦いの記録。
そして、望まないまでも拒む理由もなく歩を進めた、偶像の軌跡。
狂乱令嬢ニア・リストン。
彼女の物語は、とある夜から始まりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる