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第10話 不治の病
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息子? つまり……、目の前に居る老人は、俺の親父の父親ということか?
「ノーマン様」
「――お、おお、すまんな」
後ろで控えていたアロイスの一言で、ノーマン様と言われた老人が、対面しているソファーへと座る。
そして指を組むと――。
「取り乱してすまないな。儂の名前は、ノーマン・ド・ルイズ辺境伯だ。君の父親である、ゲシュペンスト・ド・ルイズの父親にあたる」
「ゴロウ様、ノーマン様はユリナ様と共に異世界に渡られ消息を絶たれたご子息のお帰りをずっと待っておられたのです」
「異世界?」
ああ、そうか……。
地球から見れば、こっちの世界は異世界だが――。
異世界から見たら地球が異世界になるのか。
それにしても、どうして異世界というか地球に渡ったのかが分からないが。
それよりも、本当に祖父なのか?
担がれているのではないか?
――いや、俺の父親の名前を知っていたわけだし、騙そうという線は考えにくい。
「息子のゲシュペンストが亡くなったという話は聞いた」
「そうですか……」
ノーマンの言葉に頷くことしかできない。
そもそも、この世界は一体何なのか? という事自体、俺は分かっていないのだ。
「あの少しいいでしょうか?」
「何でも聞いてくれ」
俺の言葉に、ノーマンが頷いてくれる。
「自分の父親は、どうして異世界に渡ったのでしょうか?」
「ふむ……、簡単に言えば交易の為だな」
「交易?」
「これを見てほしい」
ノーマンが胸元から取り出した折ってある紙のような物を俺の前のテーブル上に置く。
それは特売日のチラシ。
そしてチラシの左上には、『結城村で初の商店が開業! 初売りは2割引き!』と書かれている。
もちろん、カラーではなくモノクロだが。
「これはチラシですね」
「うむ。一緒に、異世界から迷い込んできたユリナも同じような事を言っておった」
「母さんが?」
月山(つきやま) 友里奈(ゆりな)は俺の母さんの名前。
「うむ。ユリナから聞いた話によると、実家の手伝いのためにチラシを配っていたところ、こちらの世界に迷い込んでしまったと言っておった」
「そうですか……」
そんな事、母さんは何も言っていなかった。
どうして俺の両親は大事な事を何一つ言わなかったのか、生きていたら小一時間、聞いてみたいところだが。
「それで、このチラシを見て交易をしたいと考えたわけですか?」
「うむ。日本という異世界では塩が簡単に手に入ると聞いたのでな」
「塩ですか?」
塩なんて海水を蒸発させればいくらでも取れるのにか?
いや――、もしかしたら……。
「もしかして、こちらの世界では塩は貴重品なのですか?」
「そうなる。我が領地は、魔物が住まう樹海に接しているのだ。そして、南北を険しい山に挟まれておる。あとは、王都ヘルダートへ通じる道があるが……、王都ヘルダートからは殆ど塩が送られてこない。何故なら、エルム王国は塩が取れる鉱脈も無いし、海にも面していないからだ。そのために周辺諸国に少なくない金銭を払い購入しているのが現状なのだ。とてもではないが辺境まで塩を回すほどの量が確保できないのだ」
「そうですか……」
思ったより深刻そうだな。
「そんな折、異世界より一人の少女が姿を現したのだ。このチラシという物をもって! けほっけほっ!」
「ノーマン様! 興奮されませんように! ゴロウ様、申し訳ありません」
アロイスが、ノーマンに薬のような物を飲ませているが血を吐いたところから見るに体調はかなり悪いように見える。
「ゴロウ様、申し訳ありませんが、続きは後日でも大丈夫でしょうか?」
「――そ、そうですね」
そういえば、姪っ子を一人寝かせたまま、こっちに来てしまった。
起きるまでに帰らないといけない。
そう考えると居ても立ってもいられない。
「それでは、また後日にでも――、馬車の手配をいたしますので」
アロイスは、「誰か!」と叫ぶ。
すると、アロイスと同じ格好をした兵士が室内に入ってくる。
「ゴロウ様を、ゲートまでお送りしろ」
「分かりました」
すぐに馬車まで案内され乗せられると、出発前にアロイスが走って近寄ってきた。
「ゴロウ様、今回はまことに申し訳ありませんでした。一日もすれば、治まると思いますので、明日か明後日あたりに、またお願いします」
「あの、アロイスさん」
「何でしょうか?」
「ノーマン辺境伯の病は、どんな病気なんですか?」
「――え? そ、そうですね。移るとアレですからね。ノーマン様が掛かっている病は、不治の病とされていまして、微熱がずっと続いていまして、それに伴い体重が減り、食欲もなくなります。あとは倦怠感に、最近では血を吐くようになりました」
「なるほど……」
一度、家に帰って調べてみるとしよう。
もし感染するような物なら危険だろうし。
「ゴロウ様、こちらを――」
アロイスが差し出してきた革袋を受け取る。
中を見ると、それは金色に輝く硬貨。
「ノーマン様からの餞別として預かってきました。どうかお持ち帰りください」
「ありがたく頂戴します」
相手が心づけとしてくれているのだ。
断るのは不躾というものだろう。
用意された馬車に乗り、ノーマンの屋敷を出たあと町のほうへ馬車は走る。
「ゴロウ様、次に来られる日にちのことですが……」
町の外を見ていると、アロイスの部下が話しかけてきた。
「ゴロウ様は止してほしい。一応、アロイスさんとは、明日か明後日にはもう一度、来ることになっていたんですが……」
「何か問題でも?」
「こちらの世界と、俺の住む世界では時間の流れが違うんです」
「なるほど……」
「はい、俺の住む世界では夜だったんですが、こちらの世界では昼間だったみたいなので――」
「そうなると、時間を合わせるというのは難しいですね」
「そうですね」
兵士の言葉に相槌を打ちながら彼の名前を知らない事に今さらながら気が付く。
「あっ、それと自分の名前は知っていると思いますが――」
「申し遅れました。ナイルと申します」
「それではナイルさん、時間については今日と同じ時刻というのはどうでしょうか?」
「それは6の鐘の時間ということですか?」
「6の鐘?」
「はい。この世界では一日を12の鐘として分けており、それにて生活をしているのです」
「なるほど……、それは鐘が複数回なるという事ですか?」
「はい。1の鐘の時間なら1回、2の鐘の時間なら2回鳴ります」
「まさか真夜中は12回鳴ったりは?」
「良くお分かりですね」
それは、とてもはた迷惑なのでは?
もしかしたら異世界では普通なのかも知れないけど。
「見えてきました」
大通りに面した場所に、月山雑貨店は存在した。
両側は、武器屋と防具屋に挟まれている。
そして月山雑貨店と両側の建物の間はびっちりと隙間なく埋まっているため、どういう状況で異世界に建物が繋がっているのか見ることも出来ない。
「あの、この裏手は?」
「見てみますか?」
「そうですね」
ナイルさんと共に建物の裏側の路地から月山雑貨店のある建物を見たが――、裏から見えるのは煉瓦作りの壁だけ。
「どうですか?」
「いえ、ずいぶんと不思議な現象だなと思いまして……」
「ゴロウ様、元々、ここの土地はゲートを安定させるために魔法を得意とするエルフに力を借りて、力場を安定させていたのです。そして、異世界と繋ぐゲートを開く要は聖剣エクスカリバーを異世界の建物に置くという手筈だったのです」
「聖剣エクスカリバー?」
そんな神話をどこかで聞いたことがあるな。
たしかイギリスかどっかの神話だったはず。
それよりも剣と言えば、思い当たるのはテーブルの下に置かれていた錆びついた剣。
ずいぶんと大層な錆びついた聖剣だな。
「ノーマン様」
「――お、おお、すまんな」
後ろで控えていたアロイスの一言で、ノーマン様と言われた老人が、対面しているソファーへと座る。
そして指を組むと――。
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それにしても、どうして異世界というか地球に渡ったのかが分からないが。
それよりも、本当に祖父なのか?
担がれているのではないか?
――いや、俺の父親の名前を知っていたわけだし、騙そうという線は考えにくい。
「息子のゲシュペンストが亡くなったという話は聞いた」
「そうですか……」
ノーマンの言葉に頷くことしかできない。
そもそも、この世界は一体何なのか? という事自体、俺は分かっていないのだ。
「あの少しいいでしょうか?」
「何でも聞いてくれ」
俺の言葉に、ノーマンが頷いてくれる。
「自分の父親は、どうして異世界に渡ったのでしょうか?」
「ふむ……、簡単に言えば交易の為だな」
「交易?」
「これを見てほしい」
ノーマンが胸元から取り出した折ってある紙のような物を俺の前のテーブル上に置く。
それは特売日のチラシ。
そしてチラシの左上には、『結城村で初の商店が開業! 初売りは2割引き!』と書かれている。
もちろん、カラーではなくモノクロだが。
「これはチラシですね」
「うむ。一緒に、異世界から迷い込んできたユリナも同じような事を言っておった」
「母さんが?」
月山(つきやま) 友里奈(ゆりな)は俺の母さんの名前。
「うむ。ユリナから聞いた話によると、実家の手伝いのためにチラシを配っていたところ、こちらの世界に迷い込んでしまったと言っておった」
「そうですか……」
そんな事、母さんは何も言っていなかった。
どうして俺の両親は大事な事を何一つ言わなかったのか、生きていたら小一時間、聞いてみたいところだが。
「それで、このチラシを見て交易をしたいと考えたわけですか?」
「うむ。日本という異世界では塩が簡単に手に入ると聞いたのでな」
「塩ですか?」
塩なんて海水を蒸発させればいくらでも取れるのにか?
いや――、もしかしたら……。
「もしかして、こちらの世界では塩は貴重品なのですか?」
「そうなる。我が領地は、魔物が住まう樹海に接しているのだ。そして、南北を険しい山に挟まれておる。あとは、王都ヘルダートへ通じる道があるが……、王都ヘルダートからは殆ど塩が送られてこない。何故なら、エルム王国は塩が取れる鉱脈も無いし、海にも面していないからだ。そのために周辺諸国に少なくない金銭を払い購入しているのが現状なのだ。とてもではないが辺境まで塩を回すほどの量が確保できないのだ」
「そうですか……」
思ったより深刻そうだな。
「そんな折、異世界より一人の少女が姿を現したのだ。このチラシという物をもって! けほっけほっ!」
「ノーマン様! 興奮されませんように! ゴロウ様、申し訳ありません」
アロイスが、ノーマンに薬のような物を飲ませているが血を吐いたところから見るに体調はかなり悪いように見える。
「ゴロウ様、申し訳ありませんが、続きは後日でも大丈夫でしょうか?」
「――そ、そうですね」
そういえば、姪っ子を一人寝かせたまま、こっちに来てしまった。
起きるまでに帰らないといけない。
そう考えると居ても立ってもいられない。
「それでは、また後日にでも――、馬車の手配をいたしますので」
アロイスは、「誰か!」と叫ぶ。
すると、アロイスと同じ格好をした兵士が室内に入ってくる。
「ゴロウ様を、ゲートまでお送りしろ」
「分かりました」
すぐに馬車まで案内され乗せられると、出発前にアロイスが走って近寄ってきた。
「ゴロウ様、今回はまことに申し訳ありませんでした。一日もすれば、治まると思いますので、明日か明後日あたりに、またお願いします」
「あの、アロイスさん」
「何でしょうか?」
「ノーマン辺境伯の病は、どんな病気なんですか?」
「――え? そ、そうですね。移るとアレですからね。ノーマン様が掛かっている病は、不治の病とされていまして、微熱がずっと続いていまして、それに伴い体重が減り、食欲もなくなります。あとは倦怠感に、最近では血を吐くようになりました」
「なるほど……」
一度、家に帰って調べてみるとしよう。
もし感染するような物なら危険だろうし。
「ゴロウ様、こちらを――」
アロイスが差し出してきた革袋を受け取る。
中を見ると、それは金色に輝く硬貨。
「ノーマン様からの餞別として預かってきました。どうかお持ち帰りください」
「ありがたく頂戴します」
相手が心づけとしてくれているのだ。
断るのは不躾というものだろう。
用意された馬車に乗り、ノーマンの屋敷を出たあと町のほうへ馬車は走る。
「ゴロウ様、次に来られる日にちのことですが……」
町の外を見ていると、アロイスの部下が話しかけてきた。
「ゴロウ様は止してほしい。一応、アロイスさんとは、明日か明後日にはもう一度、来ることになっていたんですが……」
「何か問題でも?」
「こちらの世界と、俺の住む世界では時間の流れが違うんです」
「なるほど……」
「はい、俺の住む世界では夜だったんですが、こちらの世界では昼間だったみたいなので――」
「そうなると、時間を合わせるというのは難しいですね」
「そうですね」
兵士の言葉に相槌を打ちながら彼の名前を知らない事に今さらながら気が付く。
「あっ、それと自分の名前は知っていると思いますが――」
「申し遅れました。ナイルと申します」
「それではナイルさん、時間については今日と同じ時刻というのはどうでしょうか?」
「それは6の鐘の時間ということですか?」
「6の鐘?」
「はい。この世界では一日を12の鐘として分けており、それにて生活をしているのです」
「なるほど……、それは鐘が複数回なるという事ですか?」
「はい。1の鐘の時間なら1回、2の鐘の時間なら2回鳴ります」
「まさか真夜中は12回鳴ったりは?」
「良くお分かりですね」
それは、とてもはた迷惑なのでは?
もしかしたら異世界では普通なのかも知れないけど。
「見えてきました」
大通りに面した場所に、月山雑貨店は存在した。
両側は、武器屋と防具屋に挟まれている。
そして月山雑貨店と両側の建物の間はびっちりと隙間なく埋まっているため、どういう状況で異世界に建物が繋がっているのか見ることも出来ない。
「あの、この裏手は?」
「見てみますか?」
「そうですね」
ナイルさんと共に建物の裏側の路地から月山雑貨店のある建物を見たが――、裏から見えるのは煉瓦作りの壁だけ。
「どうですか?」
「いえ、ずいぶんと不思議な現象だなと思いまして……」
「ゴロウ様、元々、ここの土地はゲートを安定させるために魔法を得意とするエルフに力を借りて、力場を安定させていたのです。そして、異世界と繋ぐゲートを開く要は聖剣エクスカリバーを異世界の建物に置くという手筈だったのです」
「聖剣エクスカリバー?」
そんな神話をどこかで聞いたことがあるな。
たしかイギリスかどっかの神話だったはず。
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