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第7話 ドラゴン襲撃
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上手くキャラバンの護衛に冒険者の身分で入れたので、今の所は順調。
このまま何の問題もなく隣国との境である国境を抜けられれば、それでいいのだけれど……。
「そういえばエミ」
一人物思いに耽っているとアネットさんが話しかけてきました。
「何でしょうか?」
「いや、何かぼーっとしているように見えたから、話しかけたんだが――。今回は、初めての仕事だろう? あまり根を詰める必要はないとは言えないが、過度な気負いは仲間全てを危険に晒すことになるからな」
「ご忠告ありがとうございます。ただ、ちょっと色々というか索敵魔法を常時発動していますと、他から見ると呆けているように見えてしまったのかも知れません」
「なるほどな。ここ100年ほどで、力のある魔術師は減ったし冒険者としての志願者も減ったから、魔術師を殆ど見かけなかったが、色々とあるのだな」
「いえいえ。気になさらないでください」
それにしても、力のある魔術師が減ったというのは、どういうことなの?
王妃として教育を受けていた時には、王国内での魔術師は、減ったという話を聞いたことがない。
もしかしたら、王国側が戦力の維持の為に、魔術師の囲い込みをしている?
そう考えるのが妥当な気がする。
「――あっ……」
「どうかしたのか?」
アネットさんと話をしていた時に何かが索敵魔法に引っかかるけど、この世界の魔物を知らない私としては何が近づいているのか分からない。
だけど――、相当早い。
「何かが近づいてきています」
「何? それは、どのくらいの速さだ?」
「今、移動している商隊よりも……3倍以上速いです」
私の言葉に、サイさんが反応する。
「アネットさん、それは――」
「もし、エミが言っていることが本当なら――」
すでに私が居る荷馬車の中は、私以外の全員が顔色を青くしていた。
「うちの考えが間違っていないなら、それはドラゴン――」
静かにしていたユーリエさんが小さく吐露する。
それを聞いていた私は首を傾げる。
ドラゴンって、あのファンタジーにおける代表格とも言えるモンスターだから。
「ドラゴンですか?」
「最悪を想定すると、そうなるが……さすがにドラゴン相手だと国軍を投入して討伐できるかどうかのレベルだ。Sランク冒険者なら何とかなるかも知れないが……」
アネットさんが震える声で呟く。
なるほど……。
つまり、この世界におけるドラゴンは相当やばいと。
「つまり、ドラゴンだと迎撃しないと死んでしまうという事ですよね?」
「ああ、だから私達だと逃げるしか出来ない」
悲壮感を漂わせながら、アネットさんがポツリと呟く。
「こうなっては仕方ありません。冒険者の皆さんには悪いのですが――」
そのサイさんの言葉に、アネットさんもユーリエさんも覚悟を決めた表情で頷く。
でも、私には何のことかサッパリ。
「エミさん。後続の商隊を逃がす時間を稼ぐために私達はドラゴンの注意を引く必要があります。始めての仕事が、死ぬことなのは……」
「――え?」
それって、私達がドラゴンの餌になっている間に、他のキャラバンの人は逃げるってこと!?
だから、皆、悲痛な表情をしていたのね。
「あの! でも、ドラゴンを倒せばいいんですよね?」
「そんなの無理に決まっている! ドラゴンの中でもアレは最強のモンスターだ! それを討伐する為には国軍を全投入して半数を失ってようやく討伐できるレベルなんだぞ?」
「そうなのですか……」
そんなにヤバイとは……。
「エミ。君は魔術師でも見習いだ。本当は、こんなところで死ぬような人間ではないのかも知れない。だが――、魔術師が居れば、私達の存在をアピールできる。だから……」
「分かりました」
せっかく国から逃げてきたのに死ぬのなんて絶対嫌なので、全力でドラゴンを迎撃します。
「サイさん! 西の方に赤竜の姿が!」
荷馬車を引いていた馬の手綱を握っている御者の人が大声で荷馬車にいる私達に向けて話しかけてくる。
「皆、死ぬ覚悟をしてくれ」
悲痛なサイさんのお願い。
それと、共に御者席に顔を出した私達の視線の先には20メートル近い巨大な赤い竜の姿が見えた。
「最悪だ! あれは、ここら一帯を縄張りにしている最強の竜インフェルノだ!」
もはや絶叫に近い声がサイさんの口から漏れる。
私は、それを聞きながら、思考内の索敵魔法のモンスターの移動速度から接触が20秒ほどと推察する。
「エミ。何か魔法で……頼む」
私にアネットさんはお願いしてくる。
きっと私が、ドラゴンの気を引く魔法を使ったら、それで、もう終わりだという事を理解しているからこその、お願いなのでしょう。
その瞳には絶望の色を湛えています。
「分かりました」
私は頷き、魔法で身体強化をし――、荷馬車の上へと跳躍し降り立つ。
「すまないな。エミ」
「アネットさん」
「何だ?」
「別に、アレを倒してしまってもいいのですよね?」
「――え?」
私は、アイテムボックスから部屋から拝借した物を取り出す。
それは、大部分を金属で作られた三面式の化粧台。
それを空中に投げ魔法を発動。
「超電磁砲(レールガン)!」
魔法により磁界を発生させ――、それにより金属のみで作られた化粧台を加速しドラゴンの顔目掛けて打ち出す。
化粧台の高さは2メートル近くあり、重さは100キロ以上。
その物体が、超加速により音速を突破し周囲にソニックブームを撒き散らしながら、ドラゴンの頭を粉々に粉砕した。
このまま何の問題もなく隣国との境である国境を抜けられれば、それでいいのだけれど……。
「そういえばエミ」
一人物思いに耽っているとアネットさんが話しかけてきました。
「何でしょうか?」
「いや、何かぼーっとしているように見えたから、話しかけたんだが――。今回は、初めての仕事だろう? あまり根を詰める必要はないとは言えないが、過度な気負いは仲間全てを危険に晒すことになるからな」
「ご忠告ありがとうございます。ただ、ちょっと色々というか索敵魔法を常時発動していますと、他から見ると呆けているように見えてしまったのかも知れません」
「なるほどな。ここ100年ほどで、力のある魔術師は減ったし冒険者としての志願者も減ったから、魔術師を殆ど見かけなかったが、色々とあるのだな」
「いえいえ。気になさらないでください」
それにしても、力のある魔術師が減ったというのは、どういうことなの?
王妃として教育を受けていた時には、王国内での魔術師は、減ったという話を聞いたことがない。
もしかしたら、王国側が戦力の維持の為に、魔術師の囲い込みをしている?
そう考えるのが妥当な気がする。
「――あっ……」
「どうかしたのか?」
アネットさんと話をしていた時に何かが索敵魔法に引っかかるけど、この世界の魔物を知らない私としては何が近づいているのか分からない。
だけど――、相当早い。
「何かが近づいてきています」
「何? それは、どのくらいの速さだ?」
「今、移動している商隊よりも……3倍以上速いです」
私の言葉に、サイさんが反応する。
「アネットさん、それは――」
「もし、エミが言っていることが本当なら――」
すでに私が居る荷馬車の中は、私以外の全員が顔色を青くしていた。
「うちの考えが間違っていないなら、それはドラゴン――」
静かにしていたユーリエさんが小さく吐露する。
それを聞いていた私は首を傾げる。
ドラゴンって、あのファンタジーにおける代表格とも言えるモンスターだから。
「ドラゴンですか?」
「最悪を想定すると、そうなるが……さすがにドラゴン相手だと国軍を投入して討伐できるかどうかのレベルだ。Sランク冒険者なら何とかなるかも知れないが……」
アネットさんが震える声で呟く。
なるほど……。
つまり、この世界におけるドラゴンは相当やばいと。
「つまり、ドラゴンだと迎撃しないと死んでしまうという事ですよね?」
「ああ、だから私達だと逃げるしか出来ない」
悲壮感を漂わせながら、アネットさんがポツリと呟く。
「こうなっては仕方ありません。冒険者の皆さんには悪いのですが――」
そのサイさんの言葉に、アネットさんもユーリエさんも覚悟を決めた表情で頷く。
でも、私には何のことかサッパリ。
「エミさん。後続の商隊を逃がす時間を稼ぐために私達はドラゴンの注意を引く必要があります。始めての仕事が、死ぬことなのは……」
「――え?」
それって、私達がドラゴンの餌になっている間に、他のキャラバンの人は逃げるってこと!?
だから、皆、悲痛な表情をしていたのね。
「あの! でも、ドラゴンを倒せばいいんですよね?」
「そんなの無理に決まっている! ドラゴンの中でもアレは最強のモンスターだ! それを討伐する為には国軍を全投入して半数を失ってようやく討伐できるレベルなんだぞ?」
「そうなのですか……」
そんなにヤバイとは……。
「エミ。君は魔術師でも見習いだ。本当は、こんなところで死ぬような人間ではないのかも知れない。だが――、魔術師が居れば、私達の存在をアピールできる。だから……」
「分かりました」
せっかく国から逃げてきたのに死ぬのなんて絶対嫌なので、全力でドラゴンを迎撃します。
「サイさん! 西の方に赤竜の姿が!」
荷馬車を引いていた馬の手綱を握っている御者の人が大声で荷馬車にいる私達に向けて話しかけてくる。
「皆、死ぬ覚悟をしてくれ」
悲痛なサイさんのお願い。
それと、共に御者席に顔を出した私達の視線の先には20メートル近い巨大な赤い竜の姿が見えた。
「最悪だ! あれは、ここら一帯を縄張りにしている最強の竜インフェルノだ!」
もはや絶叫に近い声がサイさんの口から漏れる。
私は、それを聞きながら、思考内の索敵魔法のモンスターの移動速度から接触が20秒ほどと推察する。
「エミ。何か魔法で……頼む」
私にアネットさんはお願いしてくる。
きっと私が、ドラゴンの気を引く魔法を使ったら、それで、もう終わりだという事を理解しているからこその、お願いなのでしょう。
その瞳には絶望の色を湛えています。
「分かりました」
私は頷き、魔法で身体強化をし――、荷馬車の上へと跳躍し降り立つ。
「すまないな。エミ」
「アネットさん」
「何だ?」
「別に、アレを倒してしまってもいいのですよね?」
「――え?」
私は、アイテムボックスから部屋から拝借した物を取り出す。
それは、大部分を金属で作られた三面式の化粧台。
それを空中に投げ魔法を発動。
「超電磁砲(レールガン)!」
魔法により磁界を発生させ――、それにより金属のみで作られた化粧台を加速しドラゴンの顔目掛けて打ち出す。
化粧台の高さは2メートル近くあり、重さは100キロ以上。
その物体が、超加速により音速を突破し周囲にソニックブームを撒き散らしながら、ドラゴンの頭を粉々に粉砕した。
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