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第28話 両親へ皆様を紹介します。
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「あっ!」
「どうしたのかしら? エリーゼ」
「何かあったのか?」
「えっと、お父様とお母様に紹介したい方がいます」
さっそく、私は外で待機しているウルリカに皆さんを集めてもらうように伝える。
一刻ほどで、こちらの館に着いた時に一緒に来ていた人達が集まり――、
「こちらの方々が、館の修繕をしてくれた方で――」
私は、普段から館の管理や修繕をしてくれている職人さんや、庭の手入れをしてくれている庭師の方を紹介していく。
お父様とお母様は、最初は、その人数に驚いていたみたいだけど、すぐに納得してくれたみたいで――。
「貴公が、カーネル殿ですか。お噂は、伺っております」
「こちらこそ、武門に名高いメレンドルフ公爵家のルーカス様に会えて光栄ですな」
どうやら、お父様とカーネルさんはお互いに知っているような様子。
「お父様、カーネルさんをご存知なのですか?」
「エリーゼは知らないのも無理はないか。カーネル殿は、ドラゴンを討伐したことで有名な方なのだぞ」
「えっと……。たしかに、カーネルさんはドラゴンと戦って片腕を無くしたと言っておりましたけど倒したなんて一言も……」
「別に、自慢することでもないから」
「それにしても、カーネル殿は、エリーゼを護衛しているのは、治療してもらったという理由ですかな?」
「うむ。この治してもらった腕が無ければ、とっくに冒険者を廃業していたところだ、そして戦うことも出来ないし、誰かを守ることも出来なかった。だがら、護衛をしている」
「なるほど……。では、カーネル殿。貴公を正式に我がメレンドルフ公爵家で雇いたいと思っているのですが……」
「それは応じかねる」
「それは、どうしてか事情を伺っても?」
お父様は、断られることを想定していなかったようで、眉を少し潜めるような仕草を見せていた。
「それは、ルーカス様が一番良く理解していると思われますが?」
「…………なるほど。そういうことですか」
「そういうことです」
カーネルさんとお父様は少しの間、見合ったあと互いに握手をしてから頷いている。
戦いに通じているという事から何かしらの共感があるのかも知れない。
そのあとは一度、全員、解散してから、今度は屋根裏へ移動。
そこにはフェンリルのフェルシアさんが、いつものように横になっている。
「来たのか。主よ」
「はい! モフモフしに――じゃなくて、お父様とお母様が来られましたので、紹介ということで」
「なるほど……。では、主。主の父と母に伝えてくれないか? 私の名は、フェンリルのフェルシア。主を守護するものなりと」
「分かりました」
フェルシアさんの言葉をそのままお父様とお母様に伝える。
そして――。
「お母様。触ってみてください」
「――え?」
私は、フェルシアさんに近づいて、銀色の艶のある毛を触りながら、お母様を手招きする。
「主……」
「フェルシアさん、少しだけ! ほんの少しだけでいいから!」
「仕方ないのう、主は……」
「お母様、許可が取れました! ほら、触ってみてください」
「い、いいのかしら?」
「問題無いです!」
私は、お母様の腕を掴んで引っ張り、そして、フェルシアさんの毛に触れてもらう。
「こ、これは――。ふわふわですわね」
「はい。そうですよね」
私は、さらにフェルシアさんのモフモフをお母様にお伝えするべく、モフモフ講座を始めます。
「どうしたのかしら? エリーゼ」
「何かあったのか?」
「えっと、お父様とお母様に紹介したい方がいます」
さっそく、私は外で待機しているウルリカに皆さんを集めてもらうように伝える。
一刻ほどで、こちらの館に着いた時に一緒に来ていた人達が集まり――、
「こちらの方々が、館の修繕をしてくれた方で――」
私は、普段から館の管理や修繕をしてくれている職人さんや、庭の手入れをしてくれている庭師の方を紹介していく。
お父様とお母様は、最初は、その人数に驚いていたみたいだけど、すぐに納得してくれたみたいで――。
「貴公が、カーネル殿ですか。お噂は、伺っております」
「こちらこそ、武門に名高いメレンドルフ公爵家のルーカス様に会えて光栄ですな」
どうやら、お父様とカーネルさんはお互いに知っているような様子。
「お父様、カーネルさんをご存知なのですか?」
「エリーゼは知らないのも無理はないか。カーネル殿は、ドラゴンを討伐したことで有名な方なのだぞ」
「えっと……。たしかに、カーネルさんはドラゴンと戦って片腕を無くしたと言っておりましたけど倒したなんて一言も……」
「別に、自慢することでもないから」
「それにしても、カーネル殿は、エリーゼを護衛しているのは、治療してもらったという理由ですかな?」
「うむ。この治してもらった腕が無ければ、とっくに冒険者を廃業していたところだ、そして戦うことも出来ないし、誰かを守ることも出来なかった。だがら、護衛をしている」
「なるほど……。では、カーネル殿。貴公を正式に我がメレンドルフ公爵家で雇いたいと思っているのですが……」
「それは応じかねる」
「それは、どうしてか事情を伺っても?」
お父様は、断られることを想定していなかったようで、眉を少し潜めるような仕草を見せていた。
「それは、ルーカス様が一番良く理解していると思われますが?」
「…………なるほど。そういうことですか」
「そういうことです」
カーネルさんとお父様は少しの間、見合ったあと互いに握手をしてから頷いている。
戦いに通じているという事から何かしらの共感があるのかも知れない。
そのあとは一度、全員、解散してから、今度は屋根裏へ移動。
そこにはフェンリルのフェルシアさんが、いつものように横になっている。
「来たのか。主よ」
「はい! モフモフしに――じゃなくて、お父様とお母様が来られましたので、紹介ということで」
「なるほど……。では、主。主の父と母に伝えてくれないか? 私の名は、フェンリルのフェルシア。主を守護するものなりと」
「分かりました」
フェルシアさんの言葉をそのままお父様とお母様に伝える。
そして――。
「お母様。触ってみてください」
「――え?」
私は、フェルシアさんに近づいて、銀色の艶のある毛を触りながら、お母様を手招きする。
「主……」
「フェルシアさん、少しだけ! ほんの少しだけでいいから!」
「仕方ないのう、主は……」
「お母様、許可が取れました! ほら、触ってみてください」
「い、いいのかしら?」
「問題無いです!」
私は、お母様の腕を掴んで引っ張り、そして、フェルシアさんの毛に触れてもらう。
「こ、これは――。ふわふわですわね」
「はい。そうですよね」
私は、さらにフェルシアさんのモフモフをお母様にお伝えするべく、モフモフ講座を始めます。
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