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なぜ、人体模型は腕をもがれたのか
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俊がにっこり笑って話し出す
「リリアンちゃんも牛込先生も遠慮せず、召し上がってくださいね」
促されて、ふたりもおやつに手をのばす。
「リリアンちゃん。デザイン大賞おめでとう。素晴らしいですね」
「あ、ありがとうございます」
「あれは、ご自宅で作成されたのですか」
「いいえ。家ではお稽古や勉強で時間がないので、幼稚園で作っていました」
幼稚園での時間が、もっとも自由に過ごせるらしい。
「幼稚園のどこでか、きいてもよいですか」
「えっと、裁縫室です。しばらくの間、作品をおかせていただいてました」
「なるほど、なるほど。他の部屋では作業しませんでしたか?」
リリアンは記憶をさぐるように斜め上をみる
「。。。ああ、生物室で、チェックしました!」
マリエとルミが顔を見合わせる。
「裁縫室のマネキンは布でできた胴体だけのものなので、肩にのせたスカイツリーと東京タワーが顔に当たらない角度をチェックするのに、生物室のマネキンをお借りしました」
それは、マネキンじゃなくて、人体模型だけどね。
「なんで、腕をとっちゃったの?」
ルミがきく
「だって、無理に袖とおしたら、服がやぶれちゃうもの。」
「内臓の配置がめちゃくちゃだったのは?」
マリエがきく。
「え?配置なんてきまってるの?着せるときに、中身がゴロゴロおちてきたから、つめこんでおいたんだけど」
まあ、園児の年齢なら、内蔵に詳しくなくて不思議じゃない。
通常なら、正しい配置でなければ うまく収まらないだろうが、内臓部分は少し小さいものにかわっていたので、まちがっていてもおさまってしまったのだろう。
「リリアンちゃんも牛込先生も遠慮せず、召し上がってくださいね」
促されて、ふたりもおやつに手をのばす。
「リリアンちゃん。デザイン大賞おめでとう。素晴らしいですね」
「あ、ありがとうございます」
「あれは、ご自宅で作成されたのですか」
「いいえ。家ではお稽古や勉強で時間がないので、幼稚園で作っていました」
幼稚園での時間が、もっとも自由に過ごせるらしい。
「幼稚園のどこでか、きいてもよいですか」
「えっと、裁縫室です。しばらくの間、作品をおかせていただいてました」
「なるほど、なるほど。他の部屋では作業しませんでしたか?」
リリアンは記憶をさぐるように斜め上をみる
「。。。ああ、生物室で、チェックしました!」
マリエとルミが顔を見合わせる。
「裁縫室のマネキンは布でできた胴体だけのものなので、肩にのせたスカイツリーと東京タワーが顔に当たらない角度をチェックするのに、生物室のマネキンをお借りしました」
それは、マネキンじゃなくて、人体模型だけどね。
「なんで、腕をとっちゃったの?」
ルミがきく
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「内臓の配置がめちゃくちゃだったのは?」
マリエがきく。
「え?配置なんてきまってるの?着せるときに、中身がゴロゴロおちてきたから、つめこんでおいたんだけど」
まあ、園児の年齢なら、内蔵に詳しくなくて不思議じゃない。
通常なら、正しい配置でなければ うまく収まらないだろうが、内臓部分は少し小さいものにかわっていたので、まちがっていてもおさまってしまったのだろう。
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