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『グロウ』幼稚園探索
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ハヤテを捜しに、グロウ幼稚園にはいる。関係者ではないので、咎められたら困るな。
グロウ幼稚園は 、想像したよりはこじんまりと見えた。
園庭の広さは、テニスコート二面分ぐらいだろう。花壇やブランコ滑り台があって、人工芝がしきつめられていることを除けば、普通の幼稚園とかわりない。外で遊んでいるこどもはいない。
幼稚園にしては異様に静かな気がする。
園庭の奥にゴシック建築2階だての園舎がある。
正面玄関から入るのは気後れするし、給食室って、きっと勝手口とか裏口とかの近くにありそうだから、まあ、裏口を捜すことにしよう。
うろうろしていると、やまのような野菜を抱えたまま、ドアをあけようと四苦八苦している女性を見つけた。
野菜のいくつかを持ってあげる。
「ありがとうございます。他のドアは全部スマートキー自動開閉なんですけど、この給食室だけは、数字錠なんですよー」
そういってにっこり笑ったのは、二十歳そこそこにしかみえない可愛らしい女性だった。
名札に「花田」とかいてある。
給食の花田さんって、てっきり50才ぐらいのおばちゃんかと思ってた。。
「大きな声では言えないんですけどね。給食室への出入りを許可されてる園児さんがひとりいらっしゃって、そのために数字錠にしてあるらしいです」
ああ、みなまで言わないでください。誰だかわかりますから。
で、その大ぐらい特権坊やは、こちらにお邪魔してませんでしょうか。
「ハヤテ君は、さっきリンゴとバナナ食べて、でていきましたよ。多分、地下2階の遊技場じゃないかしら。」
なるほど地下2階まであるのか、園庭に子どもがいなかったのは、そういうわけなのか。
礼を言って、去ろうとする私に花田さんが付け加える。
「地下2階にいなかったら、地下53階のアスレチック広場かもしれません」
ち、、地下53階?
だれだ。さっき、意外とせまいなあなんて、おもったやつは。
グロウ幼稚園は 、想像したよりはこじんまりと見えた。
園庭の広さは、テニスコート二面分ぐらいだろう。花壇やブランコ滑り台があって、人工芝がしきつめられていることを除けば、普通の幼稚園とかわりない。外で遊んでいるこどもはいない。
幼稚園にしては異様に静かな気がする。
園庭の奥にゴシック建築2階だての園舎がある。
正面玄関から入るのは気後れするし、給食室って、きっと勝手口とか裏口とかの近くにありそうだから、まあ、裏口を捜すことにしよう。
うろうろしていると、やまのような野菜を抱えたまま、ドアをあけようと四苦八苦している女性を見つけた。
野菜のいくつかを持ってあげる。
「ありがとうございます。他のドアは全部スマートキー自動開閉なんですけど、この給食室だけは、数字錠なんですよー」
そういってにっこり笑ったのは、二十歳そこそこにしかみえない可愛らしい女性だった。
名札に「花田」とかいてある。
給食の花田さんって、てっきり50才ぐらいのおばちゃんかと思ってた。。
「大きな声では言えないんですけどね。給食室への出入りを許可されてる園児さんがひとりいらっしゃって、そのために数字錠にしてあるらしいです」
ああ、みなまで言わないでください。誰だかわかりますから。
で、その大ぐらい特権坊やは、こちらにお邪魔してませんでしょうか。
「ハヤテ君は、さっきリンゴとバナナ食べて、でていきましたよ。多分、地下2階の遊技場じゃないかしら。」
なるほど地下2階まであるのか、園庭に子どもがいなかったのは、そういうわけなのか。
礼を言って、去ろうとする私に花田さんが付け加える。
「地下2階にいなかったら、地下53階のアスレチック広場かもしれません」
ち、、地下53階?
だれだ。さっき、意外とせまいなあなんて、おもったやつは。
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