上 下
17 / 44

第17話:王女様との関係

しおりを挟む
 オレは自由を手にして、北の名門キタエル剣士学園に入学。
 謎の激ヤセでイケメン風に、クラスの女の子からも高い好感度を。

 転入生のお姫様マリエルの暴走を助け、彼女と同居することになった。

 ◇

同居初日の朝。

「ねぇ、マリエル。朝だよ」

「えっ? ハリト様⁉ キャッ!」

 マリエルは寝ぼけていた、ベッドから落ちてしまう。
 ネグリジェの大きくまくれて、彼女のピンクの下着と太ももがあらわなる。

 プライベートの彼女は、かなり“うっかりさん”なのだ。

「大丈夫? マリエル?」

「は、はい。大変お見苦しいところを」

「オレは大丈夫だけど、その……マリエルの、か、可愛い下着が、丸見えでして……」

「ひゃっ? し、失礼いたします!」

 顔を真っ赤にして、マリエルは奥の部屋に逃げていく。
 メイドの控える衣装室に、制服に着替えに行ったのだ。

「ふう……なんか、騒がしくなりそうだけど、オレも準備ないと!」

 オレの汚れた制服は、昨夜のうちにメイドさんが洗濯くれた。
 制服に着替えて、学園に向かう準備をする。

 その後は、案内に従って、屋敷の朝食会場に。

「「いただきます!」」

 マリエルと一緒に挨拶をして、朝食に口をつけていく。

 うん、美味しい!
 すごく美味い!

出された食事は全てが、最高に美味い。

 何でも、この屋敷には専用の料理人がいるという。
 キタエル地方の特産品を使って、朝から豪華な食事を頂く。

 あまりの美味しさに、何回もお替りしてしまった。

「ハリト様、そろそろお時間です」

「あっ、本当だ! それじゃ、行こう。マリエル」

「はい!」

 二人で一緒に、屋敷の玄関を出ていく。
 屋敷中の使用人が、全員で見送ってくれる。

 門番の剣士さんたちが、最後に送りだしてくれた。

「これはマリエル様。それにハリト殿。お気をつけて」

「学園でのマリエル様ことは、頼みましたぞ、ハリト殿!」

 どんな大貴族でも生徒は、学園内に従者や護衛を連れていけない。
 王女マリエルも一人前の剣士になるため、ここから先は一人で歩いていくのだ。

二人で一緒に、校舎に向かって歩いていく。
まだ時間に余裕はある。

「うっふふ……」

 歩いていると、マリエルが急に笑いだす。
 いったいどうしたのかな?

「ん? どしたの?」

「いえ、こうしてハリト様と歩いていると、自然と笑みが出てきました」

「えっ? どうしてかな?」

「私もよく分かりません。不思議ですね。ふふふ……」

 今日のマリエルは、朝から気分が良さそうだった。
 とにかくよく笑って、元気に歩いている。

(もしかしたら王都のことをオレに告白して、心が軽くなったのかもな……)

 昨日の襲撃の後、マリエルからたくさん話を聞いた。
 ずっと溜まっていたもやが、心から消えたのであろう。

 話を聞いてあげたオレも、なんか気分が良い。

「あっ、校舎ですわ、ハリト様」

「そうだね。そういえば、学園内で、どうする、オレたち?」

 校舎に入る前に、確認したかったのは、二人の関係。

 何しろマリエルは、一国の王女。
 一方でオレは辺境の村出身の平民。

同居しているのを知られたら、王女であるマリエルは困るはずなのだ。

「いえ、私は知られても一向に構いません」

「えっ……でも、オレは田舎出で、普通の身分だけど……」

「この剣士学園では、身分は関係ありません。それに我が王国では、最終的“強い剣士”こそが、国を制することが出来ます」

「あっ、そっか……」

 王国の国土は常に、魔物や魔獣の脅威にさらされている。
 そのため有能な剣士の権力は、国内でも大きい。

手柄さえ立てたら、信じられないほど出世も可能。
 過去には奴隷だった剣士が、腕一本で大貴族まで伸し上がった前例もある。

今回はオレの将来性を、当主イザベーラさんが先買い物した感じかな?
そのため先ほどの屋敷の皆も、オレとマリエルの仲を、快く認めてくれたのだ。

「だからハリト様が私と一緒にいても、問題ありません。むしろ私の方こそ、ハリト様に後れをとらないように、これから頑張ってついていきます!」

「マリエル……わかった。キミの決意が、そこまで固いなら、オレも大丈夫。マリエルに付いていくよ!」

 こうして二人の公での関係が、決まった。
 仲良く二人で校舎に、入っていくことにした。

 校舎に入ってから、すぐ。
白衣を着た女性が、目の前を横切る。

「あっ、カテリーナ先生。おはようございます!」

「先生、おはようございます」

 通りかかったのは、担任のカテリーナ先生。
 真面目な口調の人だけど、今日も白衣と眼鏡で、どこかエロスを発している。

「あら、おはようございます。マリエルさんも、その顔色だと、体調は大丈夫そうですね?」

「はい、ご心配おかけいたしました。お陰様で、この通りに回復いたしました」

 満面の笑みでマリエルは、先生に感謝を述べる。
 本当に眩しい笑顔。

 昨日とは別人のような雰囲気だ。

「あら? マリエルさん、あなた……?」

 そんなマリエルの内面の変化に、同じ女性の先生も気が付く。

「もしかして……昨夜“大人”になったかしら?」

いきなり先生は変なことを口走る。

「大人……ですか?」

「昨夜、『ハリト君と夜を共に』? という意味よ?」

 早朝からカテリーナ先生はすごい言葉を、真顔で発してきた。

 きっと、気分が爽快になったマリエルの顔を見て、勘違いしているのであろう。

 これは急いで、訂正しないと。

「はい、昨夜は、“ハリト様とベッドを共”にいたしました」

 だがマリエルも先走る。
 真顔で先生に答えてしまう。

 いや……ちょっと、待って、マリエルさん。

 たしかに昨夜、同じベッドで寝たけど、その言い方だと、更に誤解が大きく……。

「やっぱり、そうでしたか。ちなみに昨夜のハリト君は、どのような感じでしたか?」

「昨夜のハリト様は優しくて、でも気がついたら私、意識を失っていました。目を覚ましたら、ハリト様の腕の中で、朝日を迎えていました……」

 ぶっはー!

 それを聞いてオレは、口から変な液が出てしまう。

 な、なに、頬を赤くして答えているんだ、マリエルさん⁉

 い、いや……たしかに、マリエルの言っていることは、間違いではない。

 昨夜、彼女は疲れで、すぐに寝てしまった。
それこそ気絶してしまったように。

 それに朝もマリエルの方が寝ぼけて、オレに抱きついていた。

 だから彼女は嘘を言っていない。

けど、今の返答で、ますます先生に誤解を与えてしまいそうだ。

「あら、そうでしたか。それにしても“はじめて”だったマリエルさんを、昇天させるとは。見かけによらず、ハリト君は技巧派だったのですね」

(い、いえ……だから、先生、それ誤解で……)

 テンパリすぎて、オレは言葉が出てこない。
 真顔で褒めてくる先生に、どうやって誤解を解けばいいのか分からない。

「でもハリト君、卒業までは、ちゃんと避妊してください、マリエルさんは王女ですから」

「ひ、ひにん……って、いやっ……だから……」

「あと、校舎内での性行為は禁止です。でもハリト君が“どうしても我慢できない”ときは、私の個室に来てください。善処します」

「だ、だ、だから……」

カテリーナ先生のエスカレートぶりが半端ない。
もはや言い訳の言葉すら出てこない。

「おや? それでは、そろそろ午前の授業です。二人とも遅刻しないように」

 真顔でそう一方的に言い残して、カテリーナ先生は立ち去っていく。
 
「あっ、あっ……はぁ……」

 一方で残されたオレはため息をつきながら、呆然と立ち尽くす。
 朝から精神エネルギーが、ごっそり吸い取られた感じだ。

もしかしたらカテリーナ先生は、裏で【精気吸収】の剣術技を使えるのかもしれない。
あり得そうで……少し怖い。

「あの……ハリト様。少しお尋ねしても、よろしいですか?」

 そんな時、マリエルが小声で訊ねてきた。
すごく真面目な顔だ。

 どうしたんだろうか?

「先ほど先生が口にしていた『ひにん』と『せいこうい』とは、いったいどういう意味ですか?」

「ふぇっ⁉」

思わず変な声が出てしまう。

(カ、カテリーナ先生……オレはアナタを恨みますよ……はぁ……)

 とりあえず真顔で聞いてきたマリエルには、適当に誤魔化しておいた。
 
『オレは上手く説明できないから、イザベーラさんかカテリーナ先生に、詳しく聞いてみて?』という感じで言っておいた。

「よ、よし。とりあえず、教室に行こう!」

「はい、ハリト様」

 こうして朝からバタバタしながら、オレたちは教室に駆けていく。

 ◇

 その後、教室に入ってからも、色々と大変だった。

 何しろ転入してきたばかりの王女が、平民でのオレと一緒に、仲良く登校したのだ。

 入った瞬間に、教室中がザワついていた。

 でもクラスでの騒ぎは、オレの予想とは違う方向だった。

 何故なら多くの生徒が、何かを納得していたのだ。

『我がクラス随一のイケメンのハリト……早くも王女様を陥落させたのか……』

『ああ……さすがは“魔道具クラッシャー”……女子に対しても、凄まじい破壊力……』

『あいつが相手なら、マリエル様のことは、オレたちも諦めるしかないな……』

『そうだな。敵わないな……』

 男子生徒は称賛の目で、オレのことを見てくる。
 中には小さく拍手してくる奴いた。

 いや、ありがたいけど、その“魔道具クラッシャー”って何だ⁉

 たしかに適性検査の時に、大事な魔道具を壊した。
けど、誰が、そんな変なあだ名をつけていたんだ。

 しかも騒いでいるのは、男子だけはなかった。
 女子の多くもザワザワしている。

『あーん、ハリト君が、奪われちゃったよー』

『でも、マリエル様が相手なら、仕方がないわよね……』

『そうね……美少年と美少女で、お似合いのカップルだからね……』

『だね。みんなで、応援していかないとね……』

『ねぇ、ねぇ、二人の結婚式には、何着ていく?』

『楽しみだねー♪』

 男子よりも女子の話は、エスカレート度が凄い。
 話は飛躍して、結婚式の話までしている。

 いや、祝福されるのは嬉しいけど。
 なんかみんな話が飛躍しすぎていて、いろいろと怖い。

 でも、これでクラスの女の子のオレに対する態度が、少しでも落ちついてくれるといいな。

 だが――――オレのこの予想も外れる。

「ねぇ……ハーリト君♪」

「やっほー、ハリト君♪」

 クラスで一番積極的な、例の女の子たち。
またオレの密着してきたのだ。

 いったいいつの間に、接近していたのでろうか?
 油断していた訳でないのに、虚をつかれた。

もしかしたら、この子たちは将来すごい隠密型の剣士になるのでは。

「ねぇ、ハリト君。本命はマリエル様で、構わないから、私ともデートしようよ……」

「王家は一夫多妻制みたいだから、こっそりとね……」

油断していたので、いつも以上にグイグイくっつかれてしまう。
しかもマリエルから見えない角度から。

「楽しみだね、ハリト君との夜は……なんか夜の方も、“すごい”みたいだら……ね♪」

「マリエル様の“小さくて可愛いの”を食べ飽きたら……私の“大きいの”を食べてもいいんだよ……」

 今日の密着度は、いつも以上に強引。
 たしかにマリエルの胸は、形は良いけど少しだけ小ぶり。

 対抗するように大きくて柔らかい胸を、オレの手に押し当ててアピールをしてくる。

「い、いや……だから……ご、ごめんさい!」

 これはまずい。
今日の説得は不可能。
どうにもならないので、男子の集団の方に走って逃げることにした。

ふう……あとはカテリーナ先生が来るまで、この子たちから逃げ切るしかない。

(まったく……みんなで、オレのことをイジって遊んできて。まぁ、数日もすれば落ち着くか……)

 あまり気を落とさないように、自然体で授業に励むことにした。

 ◇

 その後の一週間、クラスの中は相変わらずザワザワしていた。
みんなでオレとマリエルの仲の良さを、何かと祝ってくる。

 だが金曜日ともなれば、騒ぎも落ち着いていった。

 オレもほっとひと息。
これでゆっくり剣の鍛錬に励める。

 あと、もう一つのオレの心配事。
マリエルとの同居も、なんとか上手いっていた。

 というかマリエル邸の生活は快適すぎた。

 何しろ食事が美味しくて、家事も全部メイドさんがやってくれる。
 お蔭でオレは授業と剣士の修行に、前より専念できるようになった。

本当に有り難い同居生活だ。

 あっ、でも。
唯一大変なのは“夜の方”。

 あれから毎晩、マリエルと一緒に同じベッドで寝ている。
一人用のシングルベッドで。

「お、おじゃまします、マリエル……」

「はい、今日もよろしくお願いします、ハリト様……」

 ベッドに入る時、互いの肌がくっつかないように、オレは気を付けて横になる。
 
でも狭いベッドなので、どうしても肌が触れ合ってしまう時もある。
そんな時は、お互いの心臓の鼓動が、聞こえてくるほどドキドキしてしまう。

「ハリト様……」

「マ、マリエル……あっ、そういえば、今日は授業でさ……」

そんな時は、二人で話をして心を落ち着かせる。
一杯いろんな話を。

「そういえばハリト様、私は今日……」

「へー、そうだったんだ……それは凄いね……」

ベッド中で静かに楽しく話をしていく。
本当に幸せな時間だ。

「ハリト……様……すぅ……すぅ……」

 いつも先に寝落ちしてしまうのは、マリエルの方。
 天使のように可愛い寝顔が、すぐ横にある。

そんな天国のような雰囲気の中、オレも眠りに入る。

 だいたい二人とも毎晩、熟睡。
あっとう間に朝になる。

「むにゃ……むにゃ……ふぇ、ハリト様⁉」

 相変わらずマリエルの抱きクセは、すごい。
 いつもネグリジェから真っ白な胸元や、太ももを出してオレに抱きつてくる。

「も、申し訳ございません……また……」

 話によると彼女は幼い時、母親を亡くした。
また父親は厳しいことで有名な国王。

 そのため家族の愛情に飢えているのだ。

 だから彼女の抱き癖のことは、オレも気にしないことにした。

 まぁ……ちょっと……ドキドキするのを、オレが我慢すればばいいからね。



 そんな感じで同居してから一週間は、あっとう間に経つ。

 そして今日は土曜日。
待ちに待った週末がやってきたのだ。

 土曜と日曜は学園の授業なく、生徒は休み。
自由な時間なのだ。

「おはよう、マリエル。予定通り、今日は特訓にいくよ!」

「はい、ハリト様。そういえば向かう先は、どちらに?」

「それは着いてのお楽しみ!」

 オレたちは制服姿に剣を装備、キタエルの街を飛び出す。
 向かう先は、少し離れた所にある深い森。

 そこは通称“魔の森”。
魔獣が出没する危険な場所だ。

「よし、着いたよ!」

 こうしてオレたちは一人前の剣士になるために、魔獣相手に実戦訓練に挑むのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

残滓と呼ばれたウィザード、絶望の底で大覚醒! 僕を虐げてくれたみんなのおかげだよ(ニヤリ)

SHO
ファンタジー
15歳になり、女神からの神託の儀で魔法使い(ウィザード)のジョブを授かった少年ショーンは、幼馴染で剣闘士(ソードファイター)のジョブを授かったデライラと共に、冒険者になるべく街に出た。 しかし、着々と実績を上げていくデライラとは正反対に、ショーンはまともに魔法を発動する事すら出来ない。 相棒のデライラからは愛想を尽かされ、他の冒険者たちからも孤立していくショーンのたった一つの心の拠り所は、森で助けた黒ウサギのノワールだった。 そんなある日、ショーンに悲劇が襲い掛かる。しかしその悲劇が、彼の人生を一変させた。 無双あり、ザマァあり、復讐あり、もふもふありの大冒険、いざ開幕!

投資家ハンターの資金管理 ~最強パーティを追放された青年は、美少女パーティにせがまれ最強へ導く~ (※ハンターは資金力がすべてです)

高美濃 四間
ファンタジー
最強パーティ『ソウルヒート』に所属していたヤマトは、動物と話せることと資金管理しかできないからと、ある日突然追放されてしまう。 その後、ソウルヒートは新しいメンバーを迎え入れるが、誰一人として気付いていなかった。 彼らの凄まじい浪費は、ヤマトの並外れた資金管理でしかカバーできないと。 一方のヤマトは、金貸しにだまされピンチに陥っている美少女パーティ『トリニティスイーツ』を助けると、彼女たちからせがまれ、最強パーティの元メンバーとしてアドバイスと資金管理をすることに。 彼はオリジナルの手法をいかし、美少女たちときゃっきゃうふふしながら、最強のハンターパーティへと導いていく。 やがて、ソウルヒートは資金不足で弱体化していき、ヤマトへ牙をむくが―― 投資家がハンターパーティを運用し成り上がっていく、痛快ファンタジー! ※本作は、小説家になろう様、タカミノe-storiesにも投稿しております。

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。 異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。 そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。 異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。 龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。 現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定

パワハラ騎士団長に追放されたけど、君らが最強だったのは僕が全ステータスを10倍にしてたからだよ。外れスキル《バフ・マスター》で世界最強

こはるんるん
ファンタジー
「アベル、貴様のような軟弱者は、我が栄光の騎士団には不要。追放処分とする!」  騎士団長バランに呼び出された僕――アベルはクビを宣言された。  この世界では8歳になると、女神から特別な能力であるスキルを与えられる。  ボクのスキルは【バフ・マスター】という、他人のステータスを数%アップする力だった。  これを授かった時、外れスキルだと、みんなからバカにされた。  だけど、スキルは使い続けることで、スキルLvが上昇し、強力になっていく。  僕は自分を信じて、8年間、毎日スキルを使い続けた。 「……本当によろしいのですか? 僕のスキルは、バフ(強化)の対象人数3000人に増えただけでなく、効果も全ステータス10倍アップに進化しています。これが無くなってしまえば、大きな戦力ダウンに……」 「アッハッハッハッハッハッハ! 見苦しい言い訳だ! 全ステータス10倍アップだと? バカバカしい。そんな嘘八百を並べ立ててまで、この俺の最強騎士団に残りたいのか!?」  そうして追放された僕であったが――  自分にバフを重ねがけした場合、能力値が100倍にアップすることに気づいた。  その力で、敵国の刺客に襲われた王女様を助けて、新設された魔法騎士団の団長に任命される。    一方で、僕のバフを失ったバラン団長の最強騎士団には暗雲がたれこめていた。 「騎士団が最強だったのは、アベル様のお力があったればこそです!」  これは外れスキル持ちとバカにされ続けた少年が、その力で成り上がって王女に溺愛され、国の英雄となる物語。

俺と合体した魔王の娘が残念すぎる

めらめら
ファンタジー
魔法が使えない中学生、御崎ソーマ。 ソーマはある事件をきっかけに、異世界からやって来た魔王の第3王女ルシオンと合体してしまう。 何かを探すために魔物を狩りまくるルシオンに、振り回されまくるソーマ。 崩壊する日常。 2人に襲いかかる異世界の魔王たち。 どうなるソーマの生活。 どうなるこの世界。 不定期ゆっくり連載。 残酷な描写あり。 微エロ注意。 ご意見、ご感想をいただくとめちゃくちゃ喜びます。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

没落令嬢カノンの冒険者生活〜ジョブ『道具師』のスキルで道具を修復・レベルアップ・進化できるようになりました〜

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 事業に失敗した父親の借金の返済期限がやって来た。数十人の金貸し達が屋敷に入って来る。  屋敷に一人残された男爵令嬢の三女カノン・ネロエスト(17歳)は、ペットの大型犬パトラッシュと一緒に追い出された。  長い金髪を切られ、着ていた高価な服もボロ服に変えられた。  そんな行く当てのない彼女に金貸しの男が、たったの2500ギルド渡して、冒険者ギルドを紹介した。  不幸の始まりかと思ったが、教会でジョブ『道具師』を習得した事で、幸福な生活がすぐに始まってしまう。  そんな幸福な日常生活の物語。

処理中です...