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第一章 凡庸で悪いか
僕が継続回復魔法の開発者です
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クリフト病院は四階建ての大きな建物で、日本の大病院とさほど変わらない。一階に受付や待合所、事務所、等があり、二階に診察室や、検査施設、手術室等があり、三階、四階が、入院患者の病室になっている。
一応、専門分野もあるが、外傷対応局、内臓疾患対応局、神経疾患対応局と疾患部位毎に診療科分類になっていて、外科や内科に関わらず、担当医が全て熟すシステムになっていた。
僕は医療局にはどう行けばいいのか分からず、暫くうろうろ歩きまわり、警備員に尋ねて、事務所と書かれている下のドアを開けた。
そこは大部屋で、沢山の人が忙しそうに働いていた。
「すみません。治癒魔法を勉強したいのですが、ここが医療局でいいんでしょうか」
すると、一人の女性がやってきた。
「医療局は、王都ラクニスですが、ここでも治癒魔法の習得は可能です。ただ、適性がないと、習得できませんので、医療適正検査をさせて頂きます。申し訳けありませんが、こちらにお越し頂けますか」
別室に案内され、そこの聴覚検査室のような狭いブースの中に座わらされ、頭にリングを取り付けられ、次々といろんな色の光を二秒程照射され、検査が終了した。
「これは、素晴らしいですね。基礎能力は凡庸なので、蘇生魔法系は習得できませんが、あなたの適正なら、全ての部位治癒が可能ですし、万能ヒールや、エクストラヒールの習得も可能です」
事務所に戻りながら、検査結果を見て、そんなことを言ってきた。
「蘇生魔法なんて存在するんですか?」
「ええ。と言っても、死んだ人は生き返れません。瀕死状態の対象の時間経過を止め、死亡する状態にならなくする魔法です。その間に止血処理や治療等を施したり、病院に運んだりでき、対処治療が可能となるので、厳密には蘇生処理可能化魔法と呼ぶべきなんでしょうが」
ゲームの世界のような蘇生魔法ではなかったが、その者の時間経過を止めることができるだけでも驚きだ。
「蘇生魔法を習得できないのは分かりましたが、それ以外の魔法の習得には、どれくらいの期間がかかるんですか?」
「正規手順に従い、王都医療局の専門学校に通う場合は四年ですが、クリフトには短期習得コースがあるので、短期間で習得できます。あなたなら、僅か二年で治癒魔法を習得できるかもしれません」
「そんなにかかるんですか」
「本来なら、四年かけて習得するものなのですよ。うちだからこそ二、三年で習得できるんです。まあ、それでも、四年かかってしまう人もいますけどね」
どうやら飛び級要素がある特殊コースということらしい。
「その短期習得コースの費用はいかほどなんでしょう」
「こちらになります」
短期習得コースの詳細パンフレットを貰ったが、入会金に加え、月謝が平均月収の半分程度もかかる。二年間払い続けるとなると、とんでもない額になる高額コースだった。
「安心してください。この誓約書にサインしてもらえれば、入会金だけで、あとは無料で受講できますから」
詳しく話を聞くと、このコースには、治癒魔法習得後、半年間のクリフト病院での研修が義務付けられていた。短期間で習得させてやったのだから、半年間安月給で、クリフト病院に恩返ししろという医師不足を補うコースだったのだ。
この契約書は、受講料を無料にするかわり、受講日数分、その研修期間が延長されるという契約になっている。安い給金で、できるだけ長期間、奉仕させようという魂胆らしい。
二年間で習得できたとしても、その後、二年半安月給でこき使われ、合計四年半もの期間、ダンジョン攻略に参加できないことになる。だが、僕は躊躇なく、サインした。
実は、僕は東大医学部の六回生で、春からは研修医として二年間働く予定だったので、病院勤務して見たかったし、この異世界の病院治療がどんなものなのか知りたいという欲もあり、この契約は大歓迎だったのだ。
そんな訳で、アルバイトで生活費を稼ぎながら、短期習得コースの座学を受けたが、一概にヒールと言っても、実は無数のヒールが存在する。勿論、ラノベの中で描かれるヒールも、万能ヒールとして存在するが、このヒールは、鎮痛作用と細胞活性化を促すだけなので、本来のヒール程の効果は得られない。
ヒールは、実は複数の治癒効果魔法の中から適切な処理順を選び、適当に強度調整して融合発動する医療行為なのだ。
外傷だけでも、切り傷、擦過傷、裂傷、刺し傷、熱傷、凍傷、咬み傷で、鎮痛処理や、活性化手順等が異なるし、骨折、内臓損傷、打撲等では、全く別の治癒術式を組み合わせる必要がある。
また損傷個所や程度によっても、最大効果を発揮する治療術式調整が必要になる。
まさに現在医学での治療法と同じで、患者の状態を見て、その人に最適な処理を選択する必要があるのだ。
だから、身体の基礎から勉強する必要があり、医療専門学校に通う必要があるという事なのだが、僕の場合は、既に六年間も医学部で勉強して学んできた知識があった。現代医学はこちらの医学知識よりも、進んでいるので、講師の先生なんかよりも、僕の方が知識があるくらいだった。
そんな訳で、筆記テストは満点で、治癒魔法もほとんど一発で習得していき、天才児ともてはやされた。
お蔭で、二年掛かると言われていた全治癒魔法習得も、わずか一年で習得できた。
これにより、クリフト病院での研修期間は一年半だけとなったが、働き始めるととんでもない激務だった。
この街には二十人の治癒魔法士がいるという話だがったが、半数は町医者として開業しているようで、この病院で、治癒魔法が使えるのは、医院長と医師が六人だけしかおらず、僕は全ての治癒が使えるという事で、巡回往診医を任じられたのだ。
一人前の医師として扱ってくれて、患者を任せてもらえるのは嬉しいが、巡回往診医は看護士の様に頻繁に入院患者を診て、患者毎に適切なヒールを掛けて回るという仕事。患者の多くは一日、三、四回で良く、一日、一回だけでいい患者もいるが、二時間毎にヒールを掛けなければならない患者もいる。
一応、主治医も居て、助けてはくれるが、寝る時間も充分にとれない程の激務だ。
患者に「先生、ありがとうございます」と感謝されるのは嬉しいが、当初考えていたような、異世界医療を見学して、学ぶ時間なんて取れるわけがない。どうにか効率よくこなし、他の医療現場を見学することはできないかと真剣に考えるようになった。
その時に、思いついたのが点滴の様に継続的に回復魔法を発動し続ける魔法だ。僕のいた世界のゲームでは当たり前にある魔法だが、この世界には存在せず、これができれば往診頻度を大幅削減でき、効率が何倍にも上がる。
そんな訳で、継続回復魔法の開発に取り組み、三か月程である特定部位のリジェネ開発に成功。全入院患者毎のリジェネ開発は勿論、更にそれを発展させ、効果は低くなるが、万能リジェネ開発にも成功した。
結果は全く問題なしどころか、ヒール効果が切れて患者が痛み苦しむこともなくなり、より短期間で退院可能となった。
病院の医師たちに驚かれ、感謝され、レポートを書かされ、この世界の医学界への革命にすらなった。
そのお蔭で、手術の見学だけでなく、急患の治療補助もさせてもらえるようになったし、実際に外来患者の診察を任せてもらえるまでになった。
研修期間が終了の時には、医院長室に呼び出され、病院に残ってほしいと懇願され、多額の契約金を提示された。
正直、迷った。外科医になって、一人でも多くの命を救うのが夢だったからだ。この世界に召喚された時点で、諦めた夢だが、この世界にも外科手術はあり、この病院で腕を磨けば、それを実現できる。
でも、僕は断った。僕に大罪スキルというチートスキルまで授けてくれた神の意向を無視することはできないし、今の夢は、勇者一行の一員として、勇者ユリをサポートすることだからだ。
一応、専門分野もあるが、外傷対応局、内臓疾患対応局、神経疾患対応局と疾患部位毎に診療科分類になっていて、外科や内科に関わらず、担当医が全て熟すシステムになっていた。
僕は医療局にはどう行けばいいのか分からず、暫くうろうろ歩きまわり、警備員に尋ねて、事務所と書かれている下のドアを開けた。
そこは大部屋で、沢山の人が忙しそうに働いていた。
「すみません。治癒魔法を勉強したいのですが、ここが医療局でいいんでしょうか」
すると、一人の女性がやってきた。
「医療局は、王都ラクニスですが、ここでも治癒魔法の習得は可能です。ただ、適性がないと、習得できませんので、医療適正検査をさせて頂きます。申し訳けありませんが、こちらにお越し頂けますか」
別室に案内され、そこの聴覚検査室のような狭いブースの中に座わらされ、頭にリングを取り付けられ、次々といろんな色の光を二秒程照射され、検査が終了した。
「これは、素晴らしいですね。基礎能力は凡庸なので、蘇生魔法系は習得できませんが、あなたの適正なら、全ての部位治癒が可能ですし、万能ヒールや、エクストラヒールの習得も可能です」
事務所に戻りながら、検査結果を見て、そんなことを言ってきた。
「蘇生魔法なんて存在するんですか?」
「ええ。と言っても、死んだ人は生き返れません。瀕死状態の対象の時間経過を止め、死亡する状態にならなくする魔法です。その間に止血処理や治療等を施したり、病院に運んだりでき、対処治療が可能となるので、厳密には蘇生処理可能化魔法と呼ぶべきなんでしょうが」
ゲームの世界のような蘇生魔法ではなかったが、その者の時間経過を止めることができるだけでも驚きだ。
「蘇生魔法を習得できないのは分かりましたが、それ以外の魔法の習得には、どれくらいの期間がかかるんですか?」
「正規手順に従い、王都医療局の専門学校に通う場合は四年ですが、クリフトには短期習得コースがあるので、短期間で習得できます。あなたなら、僅か二年で治癒魔法を習得できるかもしれません」
「そんなにかかるんですか」
「本来なら、四年かけて習得するものなのですよ。うちだからこそ二、三年で習得できるんです。まあ、それでも、四年かかってしまう人もいますけどね」
どうやら飛び級要素がある特殊コースということらしい。
「その短期習得コースの費用はいかほどなんでしょう」
「こちらになります」
短期習得コースの詳細パンフレットを貰ったが、入会金に加え、月謝が平均月収の半分程度もかかる。二年間払い続けるとなると、とんでもない額になる高額コースだった。
「安心してください。この誓約書にサインしてもらえれば、入会金だけで、あとは無料で受講できますから」
詳しく話を聞くと、このコースには、治癒魔法習得後、半年間のクリフト病院での研修が義務付けられていた。短期間で習得させてやったのだから、半年間安月給で、クリフト病院に恩返ししろという医師不足を補うコースだったのだ。
この契約書は、受講料を無料にするかわり、受講日数分、その研修期間が延長されるという契約になっている。安い給金で、できるだけ長期間、奉仕させようという魂胆らしい。
二年間で習得できたとしても、その後、二年半安月給でこき使われ、合計四年半もの期間、ダンジョン攻略に参加できないことになる。だが、僕は躊躇なく、サインした。
実は、僕は東大医学部の六回生で、春からは研修医として二年間働く予定だったので、病院勤務して見たかったし、この異世界の病院治療がどんなものなのか知りたいという欲もあり、この契約は大歓迎だったのだ。
そんな訳で、アルバイトで生活費を稼ぎながら、短期習得コースの座学を受けたが、一概にヒールと言っても、実は無数のヒールが存在する。勿論、ラノベの中で描かれるヒールも、万能ヒールとして存在するが、このヒールは、鎮痛作用と細胞活性化を促すだけなので、本来のヒール程の効果は得られない。
ヒールは、実は複数の治癒効果魔法の中から適切な処理順を選び、適当に強度調整して融合発動する医療行為なのだ。
外傷だけでも、切り傷、擦過傷、裂傷、刺し傷、熱傷、凍傷、咬み傷で、鎮痛処理や、活性化手順等が異なるし、骨折、内臓損傷、打撲等では、全く別の治癒術式を組み合わせる必要がある。
また損傷個所や程度によっても、最大効果を発揮する治療術式調整が必要になる。
まさに現在医学での治療法と同じで、患者の状態を見て、その人に最適な処理を選択する必要があるのだ。
だから、身体の基礎から勉強する必要があり、医療専門学校に通う必要があるという事なのだが、僕の場合は、既に六年間も医学部で勉強して学んできた知識があった。現代医学はこちらの医学知識よりも、進んでいるので、講師の先生なんかよりも、僕の方が知識があるくらいだった。
そんな訳で、筆記テストは満点で、治癒魔法もほとんど一発で習得していき、天才児ともてはやされた。
お蔭で、二年掛かると言われていた全治癒魔法習得も、わずか一年で習得できた。
これにより、クリフト病院での研修期間は一年半だけとなったが、働き始めるととんでもない激務だった。
この街には二十人の治癒魔法士がいるという話だがったが、半数は町医者として開業しているようで、この病院で、治癒魔法が使えるのは、医院長と医師が六人だけしかおらず、僕は全ての治癒が使えるという事で、巡回往診医を任じられたのだ。
一人前の医師として扱ってくれて、患者を任せてもらえるのは嬉しいが、巡回往診医は看護士の様に頻繁に入院患者を診て、患者毎に適切なヒールを掛けて回るという仕事。患者の多くは一日、三、四回で良く、一日、一回だけでいい患者もいるが、二時間毎にヒールを掛けなければならない患者もいる。
一応、主治医も居て、助けてはくれるが、寝る時間も充分にとれない程の激務だ。
患者に「先生、ありがとうございます」と感謝されるのは嬉しいが、当初考えていたような、異世界医療を見学して、学ぶ時間なんて取れるわけがない。どうにか効率よくこなし、他の医療現場を見学することはできないかと真剣に考えるようになった。
その時に、思いついたのが点滴の様に継続的に回復魔法を発動し続ける魔法だ。僕のいた世界のゲームでは当たり前にある魔法だが、この世界には存在せず、これができれば往診頻度を大幅削減でき、効率が何倍にも上がる。
そんな訳で、継続回復魔法の開発に取り組み、三か月程である特定部位のリジェネ開発に成功。全入院患者毎のリジェネ開発は勿論、更にそれを発展させ、効果は低くなるが、万能リジェネ開発にも成功した。
結果は全く問題なしどころか、ヒール効果が切れて患者が痛み苦しむこともなくなり、より短期間で退院可能となった。
病院の医師たちに驚かれ、感謝され、レポートを書かされ、この世界の医学界への革命にすらなった。
そのお蔭で、手術の見学だけでなく、急患の治療補助もさせてもらえるようになったし、実際に外来患者の診察を任せてもらえるまでになった。
研修期間が終了の時には、医院長室に呼び出され、病院に残ってほしいと懇願され、多額の契約金を提示された。
正直、迷った。外科医になって、一人でも多くの命を救うのが夢だったからだ。この世界に召喚された時点で、諦めた夢だが、この世界にも外科手術はあり、この病院で腕を磨けば、それを実現できる。
でも、僕は断った。僕に大罪スキルというチートスキルまで授けてくれた神の意向を無視することはできないし、今の夢は、勇者一行の一員として、勇者ユリをサポートすることだからだ。
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