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シーズン6-ビージアイナ戦線編

168-道中(後編)

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ラッカンへとジャンプした私たちは、再びゲート前で襲撃に遭う。
だが、今回は悪い事ばかりではない。
戦闘を開始した直後、ワープインしてきた王国軍が加勢してくれたのだ。

『傭兵のお方、我々が引き付けます、先へ!』
「感謝する!」

注意が王国軍に向いているすきに、私たちとクロスは妨害フィールドを抜け、ワープへと入る。
今回は惑星付近へとワープ、そこから更に別の惑星へとワープする形で移動する。

「皆、この星系を抜けたらそこは戦場だ。気を引き締めろ」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
『うん、そうだね』

いつでも発進できるように、ラビは格納庫で作業をしている。
宣言をした私は、王国軍のローカル通信で戦況を確認する。

「.....状況はかなり悪いみたいだ」
「どうなっているのですか?」

ファイスが尋ねてくる。
私は、信じがたいその情報を口にした。

「.....主力艦がいるみたいだ」
「「「『!』」」」

その場にいて、かつ主力艦というものが何か理解できる仲間は全員絶句する。
戦艦なんて比類にもならない、超強力な国家のナイフ。
『主力艦は主力艦でしか倒せない』という言葉があるように、通常の戦力では足止めがやっとである。

『どうする? 尻尾を巻いて逃げるのか?』
「いいや? お前こそ、その艦で主力艦の相手は無理だろう?」
『そうだな....だが、我には逃げる理由がない、最後まで征くのみよ』
「......お前にも家族はいるだろう、無茶だけはするなよ」
『フッ』

クロスは笑った。
やっぱり変な奴だ。

「ワープを抜けるぞ!」

アドアステラとルークスは通常空間へと出る。
そして、そこは惑星の外周部にあるアステロイドベルトであった。
すぐさま、別の惑星の方へ回頭する。

『これに何の意味がある?』
「妨害フィールドはゲートからゲートの間に直線状に配置されている。だからこそ、この飛び方をすることでそれを回避できるはずだ」
『フン、まあ中々いい知恵だ』

ムカつくが、旅は道連れ世は情け。
再び連動ワープで高速ワープに入る。

『何故お前は傭兵を志した? この船があれば、海賊にでもなった方がいいだろうに』
「言うに事を欠いてそれか? 海賊に興味はない」

社長崩れの海賊所属研究者ならお友達にいるけどね。

『野望もなければ欲もない、厄介な奴が最悪の艦の持ち主という訳か』
「撃墜するぞ?」
『我を撃墜して困るのは貴殿だ』

くっ、厄介だ。
ブラックボックスに残ってる以上、この流れでこいつを殺すことはできない。

『くだらない質問をして悪かった。これ程の強さ、疑わなければ性分に反する』
「分かればいい」
『フッ』

雑談をしながら、私たちはラッカンを飛んでいく。
そして.....ついに、ハダウガゴゲートへと辿り着いた。
ゲート前には大量の王国艦船が待機している。

『IDを照合した、アドアステラ、ルークスだな?』
「そうだ」
『そうである』

私とクロスは同時に答える。
そして、アドアステラとルークスに対して、情報が送信されてくる。

『現在の戦域データを共有する。.......幸運を祈る』
「ああ」
『任せよ』

私とクロスは、共にゲートへと突入する。
そして、ハダウガゴへと入るのであった。
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