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シーズン4-スリーパー防衛編
111-ドローン狩り
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翌日。
私たちは、アドアステラに乗って宇宙を飛んでいた。
『敵スリーパードローンの拠点を発見。推定戦力、海賊の拠点程度と思われます』
「乗っ取られたか」
スリーパードローンは、人間の構造物を「巣」とする。
疑似生体細胞を付着させて、虐殺を行った構造物をスリーパードローンの基地へと変えてしまうのだ。
そしてこの基地は、星系内のスリーパーの掃討作戦に大いに関わっている。
数を減らせば減らすほど、ネセトⅡのステーションに陣取っているスリーパーの本隊への応援は減っていく。
現地艦隊との合流、再編成を待っている間、私たちはこれらの掃討に出た。
有難いことに、ドローン一機に懸賞金をかけてもらった。
「ワープ終了と同時にポラライズモジュール起動。今回はサブシステムは使わなくていい」
「了解」
数度の戦闘を経て、一撃で撃破する必要がないのならサブシステムを使う必要はないということが分かった。
それでも多少は効率を高めるため、ポラライズモジュールを使ってドローンを撃つ。
『ドローンの反応速度は敵をセンサー内に検知してから一律で0.025秒以内です』
「つまり、一瞬という事か」
『いいえ。追加パッチにより、私のターゲット開始速度は対象を認識してから0.0001秒以内に縮まりました』
カナードのくれた追加パッチは、シトリンを大幅に強化した。
艦船戦闘システムが最適化されただけではなく、艦内設備の操作、地上戦指揮・作戦行動が可能になった。
他にもいろいろ隠し機能があるらしいけれど、カナードが罠を仕掛けるような人間でないことを祈る。
「ちなみに、それは何か戦闘に影響するのか?」
『無駄な張り合いです、艦長』
「分かった、ありがとう」
砲撃一発ではドローンのシールドを破れないが、アドアステラの武装の強みはその連射力だ。
高火力のレーザーを短い間隔で放てるため、他の巡洋艦よりはよっぽど強い。
くわえて、シトリンがリアルタイムで誤差修正を自動で行ってくれるため、射撃精度も非常に高い。
他の艦船であれば命がけの戦いになるはずのドローン基地戦も、アドアステラにとっては大したことではない。
「ただ.....奴らからはデータを抽出できないのが厄介だな」
カナードの発明品のドローン情報エクストラクターは、正常に機能していたものの鹵獲したドローンから情報は引き出せなかった。
こいつらは何も考えてないわけではなく、そもそも考える機能を持たない雑兵なのだ。
初期命令だけは引き出せたが、それはVe’zの言語で「根を張れ」というものだけだった。
恐らくは、初期命令を定期的に更新され、それに沿って動くのだろう。
『敵性熱源の消失を確認』
「プローブに再アクセス、星系内スキャンを再開せよ」
『了解』
スキャナープローブが星系中を飛んでいるので、私たちはドローンの基地を自由に探す事が出来る。
このプローブは、それぞれがシールドを持ちスキャンに対する耐性とワープ機能を持っている。
巨大な熱源である旗艦センティネルの周辺には展開されておらず、常にスキャンの範囲外を掻い潜るように飛び回り、隠された基地を探す。
『新しい対象を発見。基地規模は大型、海賊の戦艦らしき信号を複数確認』
「分かった、そちらへ飛ぶぞ」
アドアステラは転進し、再び基地の方向へ向けてワープに入る。
一応戦闘時ではあるものの、艦内の空気は落ち着いたものだ。
戦闘は基本的に私とファイス、シトリンが行っているので、その他の面々には殆ど仕事がないのだ。
思えば、懐かしい感覚かもしれない。
アドアステラに乗っていなかった頃は、こうして気楽な気持ちで金策を行っていた。
『ワープ終了まで残り15分』
「いい機会だな...よし、各自10分休憩とする!」
私は休憩を宣言し、皆は一斉に下へと向かうのだった。
その様子を見ながら、私は座席下のタックルボックスから炭酸水を取り出し、一口飲むのだった。
私たちは、アドアステラに乗って宇宙を飛んでいた。
『敵スリーパードローンの拠点を発見。推定戦力、海賊の拠点程度と思われます』
「乗っ取られたか」
スリーパードローンは、人間の構造物を「巣」とする。
疑似生体細胞を付着させて、虐殺を行った構造物をスリーパードローンの基地へと変えてしまうのだ。
そしてこの基地は、星系内のスリーパーの掃討作戦に大いに関わっている。
数を減らせば減らすほど、ネセトⅡのステーションに陣取っているスリーパーの本隊への応援は減っていく。
現地艦隊との合流、再編成を待っている間、私たちはこれらの掃討に出た。
有難いことに、ドローン一機に懸賞金をかけてもらった。
「ワープ終了と同時にポラライズモジュール起動。今回はサブシステムは使わなくていい」
「了解」
数度の戦闘を経て、一撃で撃破する必要がないのならサブシステムを使う必要はないということが分かった。
それでも多少は効率を高めるため、ポラライズモジュールを使ってドローンを撃つ。
『ドローンの反応速度は敵をセンサー内に検知してから一律で0.025秒以内です』
「つまり、一瞬という事か」
『いいえ。追加パッチにより、私のターゲット開始速度は対象を認識してから0.0001秒以内に縮まりました』
カナードのくれた追加パッチは、シトリンを大幅に強化した。
艦船戦闘システムが最適化されただけではなく、艦内設備の操作、地上戦指揮・作戦行動が可能になった。
他にもいろいろ隠し機能があるらしいけれど、カナードが罠を仕掛けるような人間でないことを祈る。
「ちなみに、それは何か戦闘に影響するのか?」
『無駄な張り合いです、艦長』
「分かった、ありがとう」
砲撃一発ではドローンのシールドを破れないが、アドアステラの武装の強みはその連射力だ。
高火力のレーザーを短い間隔で放てるため、他の巡洋艦よりはよっぽど強い。
くわえて、シトリンがリアルタイムで誤差修正を自動で行ってくれるため、射撃精度も非常に高い。
他の艦船であれば命がけの戦いになるはずのドローン基地戦も、アドアステラにとっては大したことではない。
「ただ.....奴らからはデータを抽出できないのが厄介だな」
カナードの発明品のドローン情報エクストラクターは、正常に機能していたものの鹵獲したドローンから情報は引き出せなかった。
こいつらは何も考えてないわけではなく、そもそも考える機能を持たない雑兵なのだ。
初期命令だけは引き出せたが、それはVe’zの言語で「根を張れ」というものだけだった。
恐らくは、初期命令を定期的に更新され、それに沿って動くのだろう。
『敵性熱源の消失を確認』
「プローブに再アクセス、星系内スキャンを再開せよ」
『了解』
スキャナープローブが星系中を飛んでいるので、私たちはドローンの基地を自由に探す事が出来る。
このプローブは、それぞれがシールドを持ちスキャンに対する耐性とワープ機能を持っている。
巨大な熱源である旗艦センティネルの周辺には展開されておらず、常にスキャンの範囲外を掻い潜るように飛び回り、隠された基地を探す。
『新しい対象を発見。基地規模は大型、海賊の戦艦らしき信号を複数確認』
「分かった、そちらへ飛ぶぞ」
アドアステラは転進し、再び基地の方向へ向けてワープに入る。
一応戦闘時ではあるものの、艦内の空気は落ち着いたものだ。
戦闘は基本的に私とファイス、シトリンが行っているので、その他の面々には殆ど仕事がないのだ。
思えば、懐かしい感覚かもしれない。
アドアステラに乗っていなかった頃は、こうして気楽な気持ちで金策を行っていた。
『ワープ終了まで残り15分』
「いい機会だな...よし、各自10分休憩とする!」
私は休憩を宣言し、皆は一斉に下へと向かうのだった。
その様子を見ながら、私は座席下のタックルボックスから炭酸水を取り出し、一口飲むのだった。
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