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シーズン4-スリーパー防衛編
085-アラッドの誘い
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私たちは、いつものようにギルドを訪れた。
既に奪還したアンプルは納品済みである。
「はい、今回も優良評価ですね! 流石です」
「世辞はいらない。評価額は?」
「4万MSCです」
私は自分の端末に、傭兵ギルドの口座からの送金があることを確認した。
今日は一人なので、早めに帰りたいな。
「おい、待てよ」
私がギルドを後にしようとしたとき。
腕を掴まれた。
「.....なんだ?」
「挨拶もなしか? 不正でのし上がったのに随分偉そうじゃないか」
「悪いな、先を急ぎたい」
どこにでもこういう輩はいるようだ。
なんだか、アルゴを思い出す。
彼の態度は悪かったけど、彼は悪人じゃなかったし、助けた恩は返してくれた。
「待てよ!」
「黙れ」
私は腕を放してくれない男にいら立ちを募らせる。
そもそも誰も止めないのはなんでだろう。
「おい! 何を見ている? 止めないのか?」
「...........」
だが、ギルドの面々は目を逸らす。
仕方ないなぁ。
「手荒く行くぞ」
「テメエ、何を――――ぎゃああああっあああ!?」
私は男の腕を引っ張って引き寄せる。
そのまま肩を掴んで脱臼させた。
お兄ちゃんが見せてくれた映画で、やっていた痴漢撃退法を、現実でも可能にした結果だ。
お兄ちゃんに逆らうやつは、全員これで合法的に始末できる。
「では、アデュー」
地面をのたうち回る男を放置して、私はギルドを後にした。
「お前が、カルか?」
...出たところで、また別の人間に絡まれた。
多分...男。
パイロットスーツみたいなのを着ていて、肌は褐色。
金髪だけど、染めているようだ。
「そうだが...」
「...済まない、突然だが...」
その紫の瞳が、一瞬逡巡するように揺れる。
「俺に協力してくれないか?」
「...? まず、名乗れ」
誰かもわからないのに協力できるわけがない。
「し、知らないのか? 同じシルバー上位だろう」
「シルバー? ああ、ランクか...ランクに興味はないのでな」
「......わかった。俺はアラッド・シーナスだ、主に調査任務を行っている」
「そうか、それで?」
「...公衆の面前で詳しいことは話せない...カフェにでも行かないか?」
「...まあ、いいだろう」
私、見ず知らずの人間にお茶に誘われる才能でもあるのかな。
とりあえず私は、位置情報を追うようにファイスにメールを送り、彼の後を追うのだった。
既に奪還したアンプルは納品済みである。
「はい、今回も優良評価ですね! 流石です」
「世辞はいらない。評価額は?」
「4万MSCです」
私は自分の端末に、傭兵ギルドの口座からの送金があることを確認した。
今日は一人なので、早めに帰りたいな。
「おい、待てよ」
私がギルドを後にしようとしたとき。
腕を掴まれた。
「.....なんだ?」
「挨拶もなしか? 不正でのし上がったのに随分偉そうじゃないか」
「悪いな、先を急ぎたい」
どこにでもこういう輩はいるようだ。
なんだか、アルゴを思い出す。
彼の態度は悪かったけど、彼は悪人じゃなかったし、助けた恩は返してくれた。
「待てよ!」
「黙れ」
私は腕を放してくれない男にいら立ちを募らせる。
そもそも誰も止めないのはなんでだろう。
「おい! 何を見ている? 止めないのか?」
「...........」
だが、ギルドの面々は目を逸らす。
仕方ないなぁ。
「手荒く行くぞ」
「テメエ、何を――――ぎゃああああっあああ!?」
私は男の腕を引っ張って引き寄せる。
そのまま肩を掴んで脱臼させた。
お兄ちゃんが見せてくれた映画で、やっていた痴漢撃退法を、現実でも可能にした結果だ。
お兄ちゃんに逆らうやつは、全員これで合法的に始末できる。
「では、アデュー」
地面をのたうち回る男を放置して、私はギルドを後にした。
「お前が、カルか?」
...出たところで、また別の人間に絡まれた。
多分...男。
パイロットスーツみたいなのを着ていて、肌は褐色。
金髪だけど、染めているようだ。
「そうだが...」
「...済まない、突然だが...」
その紫の瞳が、一瞬逡巡するように揺れる。
「俺に協力してくれないか?」
「...? まず、名乗れ」
誰かもわからないのに協力できるわけがない。
「し、知らないのか? 同じシルバー上位だろう」
「シルバー? ああ、ランクか...ランクに興味はないのでな」
「......わかった。俺はアラッド・シーナスだ、主に調査任務を行っている」
「そうか、それで?」
「...公衆の面前で詳しいことは話せない...カフェにでも行かないか?」
「...まあ、いいだろう」
私、見ず知らずの人間にお茶に誘われる才能でもあるのかな。
とりあえず私は、位置情報を追うようにファイスにメールを送り、彼の後を追うのだった。
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