49 / 158
シーズン2-旅立ち編
049-クズシダンへ
しおりを挟む
『こちら傭兵ギルド所属、アドアステラ。離星申請を申請したい』
『こちらバガンⅢ警備隊、申請を受諾した。...良い旅を!』
『ありがとう』
アドアステラはバガンⅢより離脱し、ワープ軌道へと入る。
すぐに光速へと達し、次のジャンプゲートを目指す。
「次のクズシダンへのゲートまでは40分だ、各自自由行動とする」
カルはブリッジを皆に任せ、自分は階下へと降りる。
そして、まずはその足で機関室へと向かった。
「一応繋げておかないとね」
そう言いつつ、機関室に積んである大型キャパシターバッテリーに、電力盤から配線を伸ばして繋げる。
これで、ブリッジからの直接操作で充填が開始できる。
「ハイパードライブは問題なしか」
冷却が完全に完了したのですぐにハイパースペースへと入ることができる。
その確認を終えたカルは、次は砲塔下のスペースへと移動し、砲台のメンテナンスを行う。
「何しろ、初めてのゼロ・セキュリティ宙域だからね...」
ゼロ・セキュリティとは、王国の支配すら及ばない危険宙域である。
この場合カルメナスに繋がっているらしいゲートのせいで、ロー・セキュリティ宙域のど真ん中にポツンと出来た海賊の駐留地帯であった。
カルメナスの海賊は、そこらの海賊とは全く違う。
練度も、艦船の質も。
「出来る限り調整しておかないと....」
カルは変調クリスタルの調整を行う。
少しでも削れていたり、劣化していると戦闘中に消滅したり破断する可能性があるからである。
すぐにリロードは出来るが、その時間がもったいないとカルは思っている。
「あー....やっぱり」
カルはヒビの入ったクリスタルを取り換え、砲台を上へと戻す。
それが終わると同時に、アドアステラはゲートの前にワープする。
ゲート周辺に展開する警備隊に見守られながら、アドアステラはロー・セキュリティ宙域であるクズシダンへとジャンプした。
ゲートの先には、何もいなかった。
当然ながら、ハイ・セキュリティ宙域に繋がるゲートでゲートキャンプをすれば、たちまち警備隊が飛んでくるからだ。
『艦長、ハイパードライブを起動しますか?』
「ああ、ハイパーインしろ!」
『了解、衝撃に備えてください!』
ブリッジからノルスの声が響き、直後廊下のあちこちから手摺が出てくる。
カルは手摺に掴まり、アドアステラが次元回廊内で安定するのを待った。
『こちらバガンⅢ警備隊、申請を受諾した。...良い旅を!』
『ありがとう』
アドアステラはバガンⅢより離脱し、ワープ軌道へと入る。
すぐに光速へと達し、次のジャンプゲートを目指す。
「次のクズシダンへのゲートまでは40分だ、各自自由行動とする」
カルはブリッジを皆に任せ、自分は階下へと降りる。
そして、まずはその足で機関室へと向かった。
「一応繋げておかないとね」
そう言いつつ、機関室に積んである大型キャパシターバッテリーに、電力盤から配線を伸ばして繋げる。
これで、ブリッジからの直接操作で充填が開始できる。
「ハイパードライブは問題なしか」
冷却が完全に完了したのですぐにハイパースペースへと入ることができる。
その確認を終えたカルは、次は砲塔下のスペースへと移動し、砲台のメンテナンスを行う。
「何しろ、初めてのゼロ・セキュリティ宙域だからね...」
ゼロ・セキュリティとは、王国の支配すら及ばない危険宙域である。
この場合カルメナスに繋がっているらしいゲートのせいで、ロー・セキュリティ宙域のど真ん中にポツンと出来た海賊の駐留地帯であった。
カルメナスの海賊は、そこらの海賊とは全く違う。
練度も、艦船の質も。
「出来る限り調整しておかないと....」
カルは変調クリスタルの調整を行う。
少しでも削れていたり、劣化していると戦闘中に消滅したり破断する可能性があるからである。
すぐにリロードは出来るが、その時間がもったいないとカルは思っている。
「あー....やっぱり」
カルはヒビの入ったクリスタルを取り換え、砲台を上へと戻す。
それが終わると同時に、アドアステラはゲートの前にワープする。
ゲート周辺に展開する警備隊に見守られながら、アドアステラはロー・セキュリティ宙域であるクズシダンへとジャンプした。
ゲートの先には、何もいなかった。
当然ながら、ハイ・セキュリティ宙域に繋がるゲートでゲートキャンプをすれば、たちまち警備隊が飛んでくるからだ。
『艦長、ハイパードライブを起動しますか?』
「ああ、ハイパーインしろ!」
『了解、衝撃に備えてください!』
ブリッジからノルスの声が響き、直後廊下のあちこちから手摺が出てくる。
カルは手摺に掴まり、アドアステラが次元回廊内で安定するのを待った。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
四十路のおっさん、神様からチート能力を9個もらう
霧兎
ファンタジー
ブラック企業に勤めるおっさんが女神様のミスで死んでしまったのでおっさんの若返りと希望するチート能力(スキル)を9個授けられ異世界(セレスティーダ)でまったり旅をしながら美味い物を食べまくり、知らず知らず地球の技術で世界を混乱に導くようなそうでも無いような感じで進みます
最初の内は凄くゆっくりと進んでいってます。
話の切れ目っぽい所で1話にしてるので文字数が揃わずこの場を借りて謝罪します( ノ;_ _)ノ
何分、初投稿作品なので、誤字脱字があるかと思いますが、暖かい目で見守っていただけたら幸いです。
投稿間隔も不定期になると思います。
2020年4月2日
HOTランキング1位
ファンタジー小説部門1位になりました‼️
2020年8月の下旬に書籍化されることになりました!
それに伴い、タイトルを変更することになりました!
1巻になる範囲では【2章・20】位迄が入り、見れなくなりますので、出来れば早めにそこまで読んで頂けたらと思いますm(._.)m
【旧題:四十路のおっさん、神様からチート能力(スキル)を9個貰い異世界のグルメを満喫する!】
8月25日TSUTAYAデイリーランキングにランクインしました(^^ゞ
これからも応援よろしくお願い致します( ノ_ _)ノ
【なろう400万pv!】船が沈没して大海原に取り残されたオッサンと女子高生の漂流サバイバル&スローライフ
海凪ととかる
SF
離島に向かうフェリーでたまたま一緒になった一人旅のオッサン、岳人《がくと》と帰省途中の女子高生、美岬《みさき》。 二人は船を降りればそれっきりになるはずだった。しかし、運命はそれを許さなかった。
衝突事故により沈没するフェリー。乗員乗客が救命ボートで船から逃げ出す中、衝突の衝撃で海に転落した美岬と、そんな美岬を助けようと海に飛び込んでいた岳人は救命ボートに気づいてもらえず、サメの徘徊する大海原に取り残されてしまう。
絶体絶命のピンチ! しかし岳人はアウトドア業界ではサバイバルマスターの通り名で有名なサバイバルの専門家だった。
ありあわせの材料で筏を作り、漂流物で筏を補強し、雨水を集め、太陽熱で真水を蒸留し、プランクトンでビタミンを補給し、捕まえた魚を保存食に加工し……なんとか生き延びようと創意工夫する岳人と美岬。
大海原の筏というある意味密室空間で共に過ごし、語り合い、力を合わせて極限状態に立ち向かううちに二人の間に特別な感情が芽生え始め……。
はたして二人は絶体絶命のピンチを生き延びて社会復帰することができるのか?
小説家になろうSF(パニック)部門にて400万pv達成、日間/週間1位、月間2位、四半期/年間3位の実績あり。
カクヨムのSF部門においても高評価いただき80万pv達成、最高週間2位、月間3位の実績あり。
メトロポリス社へようこそ! ~「役立たずだ」とクビにされたおっさんの就職先は大企業の宇宙船を守る護衛官でした~
アンジェロ岩井
SF
「えっ、クビですか?」
中企業アナハイニム社の事務課に勤める大津修也(おおつしゅうや)は会社の都合によってクビを切られてしまう。
ろくなスキルも身に付けていない修也にとって再転職は絶望的だと思われたが、大企業『メトロポリス』からの使者が現れた。
『メトロポリス』からの使者によれば自身の商品を宇宙の植民星に運ぶ際に宇宙生物に襲われるという事態が幾度も発生しており、そのための護衛役として会社の顧問役である人工頭脳『マリア』が護衛役を務める適任者として選び出したのだという。
宇宙生物との戦いに用いるロトワングというパワードスーツには適性があり、その適性が見出されたのが大津修也だ。
大津にとっては他に就職の選択肢がなかったので『メトロポリス』からの選択肢を受けざるを得なかった。
『メトロポリス』の宇宙船に乗り込み、宇宙生物との戦いに明け暮れる中で、彼は護衛アンドロイドであるシュウジとサヤカと共に過ごし、絆を育んでいくうちに地球上にてアンドロイドが使用人としての扱いしか受けていないことを思い出す。
修也は戦いの中でアンドロイドと人間が対等な関係を築き、共存を行うことができればいいと考えたが、『メトロポリス』では修也とは対照的に人類との共存ではなく支配という名目で動き出そうとしていた。
赤ん坊を拾ったのは戦闘型のアンドロイドでした
ブレイブ
SF
戦争が絶えない世界。戦闘型アンドロイド、フェイリアは依頼が終わった後、廃墟で赤ん坊を見つけ、母性か何か分からないが、赤ん坊を見捨てる事ができず、その赤ん坊を育てる事を決めた
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる