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シーズン1-ブライトプライム編
030-夕食
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私は集中して、前に構えたレーザーガンの引き金を押し込む。
軽い音がして、的の中心近くに穴が開いた。
「お見事です、主人」
「うん、中々だね」
私は今、レーザーガンの射撃訓練をしている。
エイムはなかなかだけど、撃つまでが難しい。
あと、いつかカルセールの試射もしたいけど、戦艦の装甲も貫く威力の関係上、艦内ではそうそう撃てない。
ファイス曰く、「虚仮脅しではないように感じます」との事だったし。
「それに、あの店主の言葉のわりに整備性もあれだし....」
基本的に再装填にかかる時間が長すぎる。
Ve’z? の技術に無理やり伝導システムを組み込んでいるからか、エナジーの充填にニケの数倍の時間がかかる。
正直なところ、六発撃ってから充填して.....っていうのは現実的ではない。
「あとこれ、ちょっと怖いんだよね」
非アクティブ状態でも、重低音が響いているのだ。
なんだかこっちの生命力を吸ってそうな....
「まあいいや」
私はニケだけを腰に差して、カルセールを机の上に置く。
「ニケは連射性が高いし、弾倉交換が楽なんだよね」
成金ピストルと、アンティークアーティファクト銃のセットだ。
もっとも、あの店主のカスタムは見事で、ニケは反動が少なくて撃ちやすい。
「ごめんね、ファイスには今のところ警棒だけで.....」
「ツメを使わず制圧できるので、主人には感謝しております」
「...そう」
ファイスは種族故か、私よりよっぽど身体能力が高い。
あと、基本はシュッとしていてモフモフはしていないが、お風呂に入った後はモフモフしている.....ってそれはどうでもいいか。
「ファイスは私を除くと唯一の戦力だから、頑張ってね」
「はっ」
ノルスは頭脳担当で身体は貧弱だし、アリアとケインは普通の子供だ。
となると、知性があってちゃんと戦えるのはファイスだけになる。
「じゃあ、夕ご飯にしよう」
「わかりました」
私はファイスと共に、食道へと向かうのだった。
この世界のあらゆる食事は、基本的に冷食と缶詰である。
宇宙に飛び出して想像するのは、ペースト状のディストピア食や藻から何でも作れる調理器具とかだけど、この世界ではその辺の技術はまだ未発達だ。
「今日はピロエットルだよ」
ピロエットルとは、ガゼラーク星系という場所で開発された料理で、冷食が安かったので買った。
何かの肉の串焼きで、つまみ食いしてみたけれどタレが甘辛くて美味しかった。
「おお! この間の....!」
ノルスが目を輝かせている。
タコ頭だけど、食事は人間と同じように食べられるのがクローリア星人なのだ。
「ごしゅじんさまは、いつもとおんなじ?」
「そうだね」
私はいつも通りチキントマト風缶詰を頂く。
こればっかりは飽きないし、好きなんだからしょうがない。
ケインも段々体の扱い方に慣れてきたみたいで、カレー的なモノを食べている。
味は全く違うんだけど、郷土料理が広く出回るのはこの世界でも同じようだ。
「アリア」
「.....っ!」
その時、私の目にある光景が飛び込んできた。
アリアが野菜の缶詰を開けていないのだ。
「.....お野菜はしっかり食べないと、死ぬよ」
「...はい」
アリアは缶詰を開けて食べ始めた。
野菜だって美味しいんだけどなぁ、この世界の缶詰は基本調理済みの状態を完璧にキープしているものが多くて、熱々の肉も新鮮な貝類も何でも食べられる。
アリアが食べやすいように、ちゃんと煮込んだ野菜の缶詰も買ったし。
「ファイスはピロエットルでいいの?」
「主人がお出しになられるのであれば」
ファイスはあんまり欲を出さない。
本質が狼だからかもしれないけど、群れのボスである私に遠慮しているようだ。
「気に入ったものがあったら言ってね、高くなければ買っておくから」
「はっ」
ファイスはスタンスを曲げない。
でも、甘える時はちゃんと甘えてくるので、そこが可愛い。
流石にお兄ちゃんを犬に見ることはできなかったので、私は犬が大好きだ。
でも猫は嫌いだ、お兄ちゃんに厳しい態度を取るから。
軽い音がして、的の中心近くに穴が開いた。
「お見事です、主人」
「うん、中々だね」
私は今、レーザーガンの射撃訓練をしている。
エイムはなかなかだけど、撃つまでが難しい。
あと、いつかカルセールの試射もしたいけど、戦艦の装甲も貫く威力の関係上、艦内ではそうそう撃てない。
ファイス曰く、「虚仮脅しではないように感じます」との事だったし。
「それに、あの店主の言葉のわりに整備性もあれだし....」
基本的に再装填にかかる時間が長すぎる。
Ve’z? の技術に無理やり伝導システムを組み込んでいるからか、エナジーの充填にニケの数倍の時間がかかる。
正直なところ、六発撃ってから充填して.....っていうのは現実的ではない。
「あとこれ、ちょっと怖いんだよね」
非アクティブ状態でも、重低音が響いているのだ。
なんだかこっちの生命力を吸ってそうな....
「まあいいや」
私はニケだけを腰に差して、カルセールを机の上に置く。
「ニケは連射性が高いし、弾倉交換が楽なんだよね」
成金ピストルと、アンティークアーティファクト銃のセットだ。
もっとも、あの店主のカスタムは見事で、ニケは反動が少なくて撃ちやすい。
「ごめんね、ファイスには今のところ警棒だけで.....」
「ツメを使わず制圧できるので、主人には感謝しております」
「...そう」
ファイスは種族故か、私よりよっぽど身体能力が高い。
あと、基本はシュッとしていてモフモフはしていないが、お風呂に入った後はモフモフしている.....ってそれはどうでもいいか。
「ファイスは私を除くと唯一の戦力だから、頑張ってね」
「はっ」
ノルスは頭脳担当で身体は貧弱だし、アリアとケインは普通の子供だ。
となると、知性があってちゃんと戦えるのはファイスだけになる。
「じゃあ、夕ご飯にしよう」
「わかりました」
私はファイスと共に、食道へと向かうのだった。
この世界のあらゆる食事は、基本的に冷食と缶詰である。
宇宙に飛び出して想像するのは、ペースト状のディストピア食や藻から何でも作れる調理器具とかだけど、この世界ではその辺の技術はまだ未発達だ。
「今日はピロエットルだよ」
ピロエットルとは、ガゼラーク星系という場所で開発された料理で、冷食が安かったので買った。
何かの肉の串焼きで、つまみ食いしてみたけれどタレが甘辛くて美味しかった。
「おお! この間の....!」
ノルスが目を輝かせている。
タコ頭だけど、食事は人間と同じように食べられるのがクローリア星人なのだ。
「ごしゅじんさまは、いつもとおんなじ?」
「そうだね」
私はいつも通りチキントマト風缶詰を頂く。
こればっかりは飽きないし、好きなんだからしょうがない。
ケインも段々体の扱い方に慣れてきたみたいで、カレー的なモノを食べている。
味は全く違うんだけど、郷土料理が広く出回るのはこの世界でも同じようだ。
「アリア」
「.....っ!」
その時、私の目にある光景が飛び込んできた。
アリアが野菜の缶詰を開けていないのだ。
「.....お野菜はしっかり食べないと、死ぬよ」
「...はい」
アリアは缶詰を開けて食べ始めた。
野菜だって美味しいんだけどなぁ、この世界の缶詰は基本調理済みの状態を完璧にキープしているものが多くて、熱々の肉も新鮮な貝類も何でも食べられる。
アリアが食べやすいように、ちゃんと煮込んだ野菜の缶詰も買ったし。
「ファイスはピロエットルでいいの?」
「主人がお出しになられるのであれば」
ファイスはあんまり欲を出さない。
本質が狼だからかもしれないけど、群れのボスである私に遠慮しているようだ。
「気に入ったものがあったら言ってね、高くなければ買っておくから」
「はっ」
ファイスはスタンスを曲げない。
でも、甘える時はちゃんと甘えてくるので、そこが可愛い。
流石にお兄ちゃんを犬に見ることはできなかったので、私は犬が大好きだ。
でも猫は嫌いだ、お兄ちゃんに厳しい態度を取るから。
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