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第2章
第132話
しおりを挟む「本当だ」
言葉を濁らせることなく、そう言い放つ。
「返事だけでは判断出来ない。その証拠は?アテは?」
キルハは、キリトを睨みつける様な、表情を窺っている様な、そんな疑いの眼差しで見ている。
「まず、最初の質問だが、証拠は俺の周りにいるだろ?」
「周り?お前の仲間のあの4人の事か?」
「うん。あの4人のステータスは軽く1000を超えてるぞ?」
「何?」
「あ、それと、あと一人仲間が増えて、そいつは俺とタイマン張れるぐらい強いぞ」
「……」
無言でジッと睨みつけてくる。
確かに、キル八にも、あの4人が有り得ないほど強い事は分かっている。たが、まだ信じきれてはいないようだ。
「お前の様子から、まだ信じてないことはわかっているが、説明を続けさせてもらうぞ。次は、何処にアテがあるのかって、聞いたよな?」
「……あぁ」
「で、そのアテ何だが、それは俺だ」
「何?」
また、キルハが表情を変える。その表情は「こいつ、何を言っているんだ?」と疑問を浮かべる様なものである。
「詳しく説明すると、アレックスとレイがいるよな?」
「あぁ、あの金髪の青年と凛とした感じの黒髪の女性か」
アレックスの事を青年呼ばわりするキルハだったが、彼も十分青年の域である。
「あの2人は、さっき話したいた兵士なんだよ」
「つまり、お前も兵士を雇って、パーティーに入れているのか?」
先程の話の流れでこうなるのは自然だが、アレックスとレイはキリトが創り出した者なので不正解だ。
「違う違う。オーナーが俺なんだよ。つまり、雇われじゃなくて、正式な直属の部下?って、言った方がいいのかな?そんな感じ」
「オーナー、つまり会長か。で、どうしてその会長殿が、兵士をこちらに提供して頂けるのかな?聞かせてくれるか?」
ここで、キリトはサーべジスを見る。
「いいんじゃないか別に言っても?こいつは賢いから何が利益か不利益か分かるだろ」
「そうか。なら、いいか。実は、こっちから兵士を提供?まぁ、派遣なんだが、それに一つだけ条件を付けさせてもらったんだよ」
「その条件とは?」
「召喚された勇者達に加担しないこと」
「なっ!良いのですか!?」
「良いんじゃないか?あんな胡散臭そうな奴らよりも、こっちの方がよっぽど信用できる。それに、本当に勇者以上の化物兵士がこっちに来るんだったら、こっち側に俺は着く」
そう言ってキリトの肩を抱える。
「そういう事だ。そんな訳でサーべジス様を少々お借りするぞ」
「そんな訳で、また後でな」
キリトとサーべジスは、王の間からキルハを出す。
「それじゃあ」
バタンっ!!
「もう、何が何だかわかんない……」
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