クラス転移～俺は異世界で魔王になる～

第2章

第82話

「ん？、もう朝か」

 昨日はかなりハチャメチャな1日を過ごしたキリトは何故かいつもよりかなり早い時間に起きてしまった。

「今、何時だ？」

 アレックスを起さないようにベッドから静かに立ち上がると部屋に一つしかない窓を開ける。
 外は、まだ薄暗く、朝の冷気が部屋の中に入っていく。

「まだ、5時ぐらいか？かなり早く起きちゃったな。それに目が覚めちゃったよ」

 キリトはこの時間に起きると学校に行かない休日等は大体は二度寝を始めるのだが目が覚めてしまってはそれも出来ない。

「………あ、そう言えば、あれがあるじゃないか」

 キリトはアイテムボックスに手を突っ込みガサゴソやると2冊の本を出す。
 1冊は銀、もう1冊は黒と対称的な組み合わせである。

「あって良かったおじいちゃん印の魔書」

 この2冊はキリトが初めて神様が経営(趣味)でやっている古書堂で手に入れた物だ。普通、物によれば魔書は結構な値段どころか下手をしたら国一つ買える程の物なのだが無料で貰ったキリトには分かっていない。

「まずは『神書』から」

  『七つの大罪』を隣に置き『神書』を開く。

「え～、なになに。この魔書は？」

『この魔書は大技が使えたり、全身を某ライダーの様に変身する事は出来ません。ですが、持ち主つまり今見ている貴方の知っている空想上、創造上、擬似的な神を一時的に呼び出し、纏神てんしんする事ができます。纏神とは、言葉の通り召喚した神の力を纏い、疑似的に神になる事ができるモノです。その力は纏神した神によって変わります。以上がこの魔書の力です』

「へぇ～、何か面白そうだから後でやってみるかな。じゃあ、次は『七つの大罪』の方だな」

『Hey！！これを見てるってことはこの魔書に認められたってことだよな？だったら読む必要ないぜ？この本を適当な場所に置いて10秒ぐらい待っていてくれ！そうしたらこの俺七つの大罪直々に説明するからよ！てな訳でカウントスタートだ！い～ち、に～い………』

トスッ

 キリトは『七つの大罪』をベッドの上に置く。すると、10秒経ったが魔書に変化がない。すると

コンッコンッコンッ、ガチャッ

 鍵を掛けていたはずの扉が開き誰かが中に入ってきた。

「は～い、呼ばれてきました！『七つの大罪』の怠惰『正隆ただたか』で～す！ご主人様！これから末永くお願いします！」

 かなりハイテンションのヤンキーが入ってきた。

「changeで」