56 / 171
腕試し編ートバルの街ー
56話 冒険者登録
しおりを挟む
冒険者ギルドに着いた夏希。
冒険者ギルドは体育館並みの広さがある木造2階建てだ。(この街のギルドは何故か大きい)
1階は、受付と事務所、素材処理場、あと軽食(お酒もあるよ)や待機、打合せなどをする休憩スペースと洗い場(シャワーもあるよ)がある。
2階は、資料室、応接室、会議室、ギルド長室、Bランク以上が使用できる休憩スペースがある。あと、併設された大きな訓練場もある。
夏希はそのギルドに見合った大きな両開きのスイングドアを開けて中には入った。
今日の夏希はスーパーハイテンションモードになっている。その夏希は今日、定番を求めているのだ!
受付は5人居る。朝の依頼受付で忙しそうに冒険者の対応をしている。休憩スペースでは、受付待ち、打合せ、依頼が終わって酒を飲んでいる冒険者達が溢れていた。(来た時間帯が悪かったな)
取り敢えず休憩スペースに行き、空いているテーブルについて椅子に座る。
夏希は受付嬢を観察中だ。
人族の女性が3人と男性が1人、獣人の女性が1人だな。
5人は若く容姿も整っている。(やっぱり若いのね。定番なのね)
内訳は以下だ!
1人目、金髪ロングで大人の色気漂う美女。
2人目、茶髪セミロングで清楚な感じの眼鏡美女。
3人目、淡いピンク髪ショートボブで可愛い女の子。
4人目、細身で真面目そうなイケメン眼鏡男子。
5人目、語尾に「にゃ」を言いそうな猫族の女の子。
定番だな!(ローテーションどうしてるんだ?)
俺はどの受付嬢にするか既に決めている。それはもちろん猫族の女性だ。どうしても「にゃ」って言うか知りたいんだ!定番の「にゃ」を聞きたいんだ!
ん?近くに寄って耳を澄ませだって?いやいや、会話のキャッチボールがしたいんだよ!
獣人村にも猫族の女性は居るが「にゃ」を語尾に付ける女性は居ない。(獣人村の猫族と言えばネネさんなんだよな。あの人が語尾に「にゃ」付けたら面白いのにな。ご飯3杯は行けるのにな)
まだ名前も知らない猫族の女の子ちゃん。頼むぞ~本当に頼むぞ~。今日は定番でお腹いっぱいに成りたいのだ!
俺は受付嬢猫ちゃんの前に並んでいる冒険者の列が少なくなるのを休憩スペースの椅子に座って待っている。
……いや!待ってる場合ではない!その間に他の定番チャンスがある筈だ!攻めろ!夏希!
夏希は考える。
あと今出来る事はなんだ?
おっ、いかん、いかん!定番の定石とも言われる「先輩冒険者に絡まれる」を忘れてた!
夏希はテーブルに頭を「ガンガン」打ち付けて反省をする。(すぐに行動だ!)
夏希は考える。
ここに座っていて絡まれるパターンもある筈だが今日は無いみたいだ。あとは歩いていてると足を出されて俺が転ぶか、足を出した先輩冒険者が痛がる2パターンだな。(行動開始だ!)
夏希は休憩スペースの一番端までわざわざ行くと、座っている冒険者の間をゆっくりと歩く。それも全ての隙間を縫うように歩く。「足を出せ!」と念じながら。
夏希の休憩スペース巡回の旅は何事も無く終りそうだ…
何故なんだ!こんないいカモ居ないだろ!ほらっ、足出せよ。獲物は目の前だぞ!俺が足出そうか?勝手に転けようか?
夏希は必死である。
だが、冒険者達は無視である。いや、寧ろ関わらないように足をテーブルより内側に引っ込め、視線を合わせない様にもしている。(あの新人?急に頭をテーブルに打ち付けたと思ったら、立ち上がって部屋の端まで行って、舐めるような視線でねちっこく歩くんだぜ。すげぇ、怖ぇえよ…。そこに居合わせた全員の思いである)
夏希は諦め受付の列に並ぶ事にした。
はぁ、何故か駄目だった…あとは受付嬢とイチャイチャして絡まれるパターンか、ステータスが凄い数値で絡まれるパターンだな。頑張るぞ!
列は順調に進み15分程で夏希の番になった。
夏希の心臓は「バクバク」と高鳴っている。(頼むぞ…頼むからまずは「いらっしゃいませにゃ」って言ってくれよ)
夏希は列に並んでいる間、受付の声が聞こえないようにずっと耳に指を突っ込んでいた。そして今、受付嬢の前に立ち、耳から指を解き放った。
「いらっしゃいませにゃーん」
「ちがーーう!それもいいけど……」
「そ・れ・は・ちがーーうにゃ!」
夏希は狂った様に叫んだ。
荒んだ心を落ち着かせ夏希は受付の椅子に座った。
「すいません、大きな声を出して。何でも無いんです…」
「い、いぇ、問題なければいいですにゃーん。初めて見る顔にゃーん。登録かな?にゃーん?」
うん…何かウザったい喋り方だけどいいや。これも定番の1つだ。(あれ、わざと語尾付けてないか?)
「はい、登録をお願いします。登録用紙はもう記入してます」
夏希は事前に書いた登録用紙と身分証を受付嬢に渡した。(村で発行した身分証があるので、簡単な内容のものだ)
受付嬢は登録用紙の内容と身分証を確認すると、机の上にあるA4サイズより少し大きめの箱に登録用紙を差し込んだ。
「この箱の上にある丸い水晶に手を乗せるにゃーん」
夏希は言われた通り手を乗せる……何も起きない。(光ったり、音がなったりとかしないの?)
受付嬢はその箱からタグを取り出して俺に差し出した。(合わせて薄い冊子もくれた)
「はい、登録終わったにゃーん。これが冒険者タグにゃーん。説明はこの冊子を読んでにゃーん」
え、ステータスは?驚くあなたは?絡む先輩冒険者は?
全て無かった……
「あ、あの…ステータスとか見ないんですか?」
「そんなの見ないにゃーん。冒険者個人の秘密にゃーん。必要な場合は申告制にゃーん」
ああ、定番の何割かはこの一瞬で終わった……
夏希は項垂れながら受付を後にしたのであった。
冒険者ギルドは体育館並みの広さがある木造2階建てだ。(この街のギルドは何故か大きい)
1階は、受付と事務所、素材処理場、あと軽食(お酒もあるよ)や待機、打合せなどをする休憩スペースと洗い場(シャワーもあるよ)がある。
2階は、資料室、応接室、会議室、ギルド長室、Bランク以上が使用できる休憩スペースがある。あと、併設された大きな訓練場もある。
夏希はそのギルドに見合った大きな両開きのスイングドアを開けて中には入った。
今日の夏希はスーパーハイテンションモードになっている。その夏希は今日、定番を求めているのだ!
受付は5人居る。朝の依頼受付で忙しそうに冒険者の対応をしている。休憩スペースでは、受付待ち、打合せ、依頼が終わって酒を飲んでいる冒険者達が溢れていた。(来た時間帯が悪かったな)
取り敢えず休憩スペースに行き、空いているテーブルについて椅子に座る。
夏希は受付嬢を観察中だ。
人族の女性が3人と男性が1人、獣人の女性が1人だな。
5人は若く容姿も整っている。(やっぱり若いのね。定番なのね)
内訳は以下だ!
1人目、金髪ロングで大人の色気漂う美女。
2人目、茶髪セミロングで清楚な感じの眼鏡美女。
3人目、淡いピンク髪ショートボブで可愛い女の子。
4人目、細身で真面目そうなイケメン眼鏡男子。
5人目、語尾に「にゃ」を言いそうな猫族の女の子。
定番だな!(ローテーションどうしてるんだ?)
俺はどの受付嬢にするか既に決めている。それはもちろん猫族の女性だ。どうしても「にゃ」って言うか知りたいんだ!定番の「にゃ」を聞きたいんだ!
ん?近くに寄って耳を澄ませだって?いやいや、会話のキャッチボールがしたいんだよ!
獣人村にも猫族の女性は居るが「にゃ」を語尾に付ける女性は居ない。(獣人村の猫族と言えばネネさんなんだよな。あの人が語尾に「にゃ」付けたら面白いのにな。ご飯3杯は行けるのにな)
まだ名前も知らない猫族の女の子ちゃん。頼むぞ~本当に頼むぞ~。今日は定番でお腹いっぱいに成りたいのだ!
俺は受付嬢猫ちゃんの前に並んでいる冒険者の列が少なくなるのを休憩スペースの椅子に座って待っている。
……いや!待ってる場合ではない!その間に他の定番チャンスがある筈だ!攻めろ!夏希!
夏希は考える。
あと今出来る事はなんだ?
おっ、いかん、いかん!定番の定石とも言われる「先輩冒険者に絡まれる」を忘れてた!
夏希はテーブルに頭を「ガンガン」打ち付けて反省をする。(すぐに行動だ!)
夏希は考える。
ここに座っていて絡まれるパターンもある筈だが今日は無いみたいだ。あとは歩いていてると足を出されて俺が転ぶか、足を出した先輩冒険者が痛がる2パターンだな。(行動開始だ!)
夏希は休憩スペースの一番端までわざわざ行くと、座っている冒険者の間をゆっくりと歩く。それも全ての隙間を縫うように歩く。「足を出せ!」と念じながら。
夏希の休憩スペース巡回の旅は何事も無く終りそうだ…
何故なんだ!こんないいカモ居ないだろ!ほらっ、足出せよ。獲物は目の前だぞ!俺が足出そうか?勝手に転けようか?
夏希は必死である。
だが、冒険者達は無視である。いや、寧ろ関わらないように足をテーブルより内側に引っ込め、視線を合わせない様にもしている。(あの新人?急に頭をテーブルに打ち付けたと思ったら、立ち上がって部屋の端まで行って、舐めるような視線でねちっこく歩くんだぜ。すげぇ、怖ぇえよ…。そこに居合わせた全員の思いである)
夏希は諦め受付の列に並ぶ事にした。
はぁ、何故か駄目だった…あとは受付嬢とイチャイチャして絡まれるパターンか、ステータスが凄い数値で絡まれるパターンだな。頑張るぞ!
列は順調に進み15分程で夏希の番になった。
夏希の心臓は「バクバク」と高鳴っている。(頼むぞ…頼むからまずは「いらっしゃいませにゃ」って言ってくれよ)
夏希は列に並んでいる間、受付の声が聞こえないようにずっと耳に指を突っ込んでいた。そして今、受付嬢の前に立ち、耳から指を解き放った。
「いらっしゃいませにゃーん」
「ちがーーう!それもいいけど……」
「そ・れ・は・ちがーーうにゃ!」
夏希は狂った様に叫んだ。
荒んだ心を落ち着かせ夏希は受付の椅子に座った。
「すいません、大きな声を出して。何でも無いんです…」
「い、いぇ、問題なければいいですにゃーん。初めて見る顔にゃーん。登録かな?にゃーん?」
うん…何かウザったい喋り方だけどいいや。これも定番の1つだ。(あれ、わざと語尾付けてないか?)
「はい、登録をお願いします。登録用紙はもう記入してます」
夏希は事前に書いた登録用紙と身分証を受付嬢に渡した。(村で発行した身分証があるので、簡単な内容のものだ)
受付嬢は登録用紙の内容と身分証を確認すると、机の上にあるA4サイズより少し大きめの箱に登録用紙を差し込んだ。
「この箱の上にある丸い水晶に手を乗せるにゃーん」
夏希は言われた通り手を乗せる……何も起きない。(光ったり、音がなったりとかしないの?)
受付嬢はその箱からタグを取り出して俺に差し出した。(合わせて薄い冊子もくれた)
「はい、登録終わったにゃーん。これが冒険者タグにゃーん。説明はこの冊子を読んでにゃーん」
え、ステータスは?驚くあなたは?絡む先輩冒険者は?
全て無かった……
「あ、あの…ステータスとか見ないんですか?」
「そんなの見ないにゃーん。冒険者個人の秘密にゃーん。必要な場合は申告制にゃーん」
ああ、定番の何割かはこの一瞬で終わった……
夏希は項垂れながら受付を後にしたのであった。
13
お気に入りに追加
2,276
あなたにおすすめの小説
異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。
異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた
甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。
降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。
森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。
その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。
協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
流石に異世界でもこのチートはやばくない?
裏おきな
ファンタジー
片桐蓮《かたぎりれん》40歳独身駄目サラリーマンが趣味のリサイクルとレストアの資材集めに解体業者の資材置き場に行ったらまさかの異世界転移してしまった!そこに現れたのが守護神獣になっていた昔飼っていた犬のラクス。
異世界転移で手に入れた無限鍛冶
のチート能力で異世界を生きて行く事になった!
この作品は約1年半前に初めて「なろう」で書いた物を加筆修正して上げていきます。
異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開
女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
土岡太郎
ファンタジー
自分の先祖の立派な生き方に憧れていた高校生の少女が、ある日子供助けて死んでしまう。
死んだ先で出会った別の世界の女神はなぜか彼女を気に入っていて、自分の世界で立派な女性として活躍ができるようにしてくれるという。ただし、女神は努力してこそ認められるという考え方なので最初から無双できるほどの能力を与えてくれなかった。少女は憧れの先祖のような立派な人になれるように異世界で愉快で頼れる仲間達と頑張る物語。 でも女神のお気に入りなので無双します。
*10/17 第一話から修正と改訂を初めています。よければ、読み直してみてください。
*R-15としていますが、読む人によってはそう感じるかもしないと思いそうしています。
あと少しパロディもあります。
小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様でも投稿しています。
YouTubeで、ゆっくりを使った音読を始めました。
良ければ、視聴してみてください。
【ゆっくり音読自作小説】女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
https://youtu.be/cWCv2HSzbgU
それに伴って、プロローグから修正をはじめました。
ツイッター始めました。 https://twitter.com/tero_oo
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる