上 下
30 / 171
獣人村編

30話 ○○○を堪能します!(いい湯だな編)

しおりを挟む
 お風呂場の準備も終わりいざ行かん!夏希。

 夏希達男連中は更衣室で衣服を脱ぎ浴場にか向かった。カイルとコンテは走って行きそのまま湯船に入ろうとしたところで親に捕まっていた。

 この2人実は村の中でも1、2を争うわんぱく小僧達だ。村のあちこちで悪さをしては怒られて木に吊らされているのを目にする。

 カイルはネネさんの息子で性格もネネさんに似て男気がある。破傷風になった子供の内の1人だが、アンナちゃんをフォレストウルフから庇ったのはこのカイルだ。わんぱくだが村の子供達のリーダーでもある。

 コンテはランカさんの息子で性格はカイルと似ている。あと女の子大好き少年だ。(アンナちゃん推し)

 私はアイテムボックスからお風呂セットスペシャルを取り出し、中にある石鹸とシャンプーを使って体と頭を洗い始めた。

「お~、気持ちええ。やっぱこうゴシゴシやった方が綺麗になってる気がしていいな」

 もう体も頭もアワアワだ。

「夏希あんちゃん、それすげー!俺もやるから貸してくれ!」

 カイルにアイテムボックスから余分に買ってあるお風呂セットスペシャルを出して渡してやった。(ついでに他の皆にもな。女子組はサーラさんとアンナちゃんしか渡してないけどヤバかったかな?)

 カイルは早速体中を泡だらけにして遊んでいる。(髪の毛は定番のスーパーサ○ヤ人だ)

 コンテは胸に泡の塊を2つ盛り付けている。
(それはつるぺた女の子がするヤツだろ!)

 男親連中も「スッキリするな!」とか言いながら洗っている。

 洗い終わり待望の湯船に浸かる。

「ああ~~~気持ちいい!」

 体の芯から温まっていくこの感じが堪らんな。(やっぱり風呂はいいな!)

「あ~~久々に入ったが気持ちいいな」 

「だろ?ラグ、毎日入ろうぜ。お湯は任せとけ」

「いや週に1回ぐらいで十分だな」

「そうだな。俺は熱いのはあまり好かん」

 熱いのが嫌いなのは、寡黙なダンだ。

「俺は毎日でも大丈夫だな」
  
 そんなもんかな?やはり「じゃぱにーず」だからかな?ザックは大丈夫そうだけど。

「夏希お兄ちゃんもうお風呂入ってる?」

 隣からアンナちゃんの声が聞こえる。

 このお風呂場だが衝立ての壁は上と下両方に空間がある。下はお湯を薪で沸かす薪釜が外に1ヶ所しかない為だ。(男湯女湯を一緒に沸かすようにしてある)
 上は何でか判らないな。(地球の銭湯も上が開いてるところがあるよな?)

「アンナちゃん、入ってるよ。気持ちいいねよ!」

「石鹸とシャンプー凄いね。泡がいっぱいで匂いもとってもいい匂いがするの!」

「それとあの変な帽子被ったら髪を洗う時、目が痛くならないの!お家で洗う時いつも目に石鹸が入って痛かったの!これも凄いね!」

 シャンプーハットね。(変な帽子って…)

「夏希!なんで私には無いんだ?死にたいのか?」

 いや…どうすればいいの…

「ははは…あ、ありますよちろん。ネネさん、今からそっちに投げますから受け止めてください!」

「今はいい。サーラから借りてるからな。後で必ず寄越せ。それと正座な」

「誰も母ちゃんには勝てないぞ。だって村のボスだからな!」

「カイル、お前は後で木に吊るす」

 怖え~めっちゃ怖え~後でどうなるんだ。(少し嬉しい自分が恥ずかしい)

「夏希さん、私も欲しいです。特にシャンプーがいいです。髪が今までと全然違いますよ!」

「ふふふ、そうね。ランカのお肌も髪もツルツルになったわ。とってもいい匂いもするしね」

 好評だな。多分この世界は石鹸だけでシャンプー無いみたいだからな。

「お風呂に入れた丸いの空気の泡がたくさん出て来たよ!なんかお湯が青色になってる!」

 おっ!入浴剤を入れたんだな。驚くだろうなと思ってあまり説明しなかったからな。(驚いたみたいだ)

「それは体にいいお湯になる薬なんだよ。肌がツルツルになって美人さんになれるぞ」

「ほんと!お風呂あがったら美人さんになって夏希お兄ちゃんと結婚出来る?」

 いやそこまでの効果は…

「ははは…お兄さんは大人*  *の美人さんになるまで待ってるよ」

「え~、しかたないなぁ~」

 危ない危ない。余計なことは言えないな。

 あ~でもほんと気持ちいいな。うん、毎日入ろう。

「おい夏希。こっちにはその泡が出るヤツは入れないのか?」

「ラグ…お前がツルツル肌でいい匂いさせて誰得だよ!」

 はぁ、気持ちいいがそろそろ上がらないと逆上のぼせそうだな。また入りに来ればいいしな。

「ラグ、ザック、ダンそろそろ上がろう」

「そうだな。悪ガキども上がるぞ」

「サーラさん、先に上がってますね。そっちはゆっくり入っててください」

「はぁい。もうち少し浸かってから出ますね」

 本当にスッキリしたな!この湯上がり状態がまたいいんだな。あとはこの後のビールだな。楽しみだ!
しおりを挟む
感想 63

あなたにおすすめの小説

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜

ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった! 謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。 教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。 勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。 元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。 力を持っていても順応できるかは話が別だった。 クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。 ※ご注意※ 初投稿、試作、マイペース進行となります。 作品名は今後改題する可能性があります。 世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。 旅に出るまで(序章)がすごく長いです。 他サイトでも同作を投稿しています。 更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた

甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。 降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。 森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。 その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。 協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

流石に異世界でもこのチートはやばくない?

裏おきな
ファンタジー
片桐蓮《かたぎりれん》40歳独身駄目サラリーマンが趣味のリサイクルとレストアの資材集めに解体業者の資材置き場に行ったらまさかの異世界転移してしまった!そこに現れたのが守護神獣になっていた昔飼っていた犬のラクス。 異世界転移で手に入れた無限鍛冶 のチート能力で異世界を生きて行く事になった! この作品は約1年半前に初めて「なろう」で書いた物を加筆修正して上げていきます。

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~

夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。 が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。 それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。 漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。 生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。 タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。 *カクヨム先行公開

異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?

夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。 気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。 落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。 彼らはこの世界の神。 キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。 ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。 「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」

外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~

名無し
ファンタジー
 突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。

捨てられた転生幼女は無自重無双する

紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。 アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。 ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。 アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。 去ろうとしている人物は父と母だった。 ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。 朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。 クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。 しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。 アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。 王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。 アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。 ※諸事情によりしばらく連載休止致します。 ※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。

処理中です...