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本編
微熱2
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一緒に登校をした日は、月曜日だった。
今は土曜日。学校がない為、朝からバイトに精を出している。
実はこのバイトは、大上からの依頼だった。
月曜日に何故朝から来たかというと、子守のバイトの勧誘をする為だったらしい。
なんで、勿体ぶったのかわからないが、
土曜日と日曜日に従兄弟の子を預かるとの事で、1人だと不安だったらしい。大上らしくないと思っていたら、大上は子供の扱いが少し苦手と判明した。従兄弟の子が来る度に、逃げられてしまい上手く遊べた事が無いんだそうだ。
それで、俺だったら警戒心を持たれない顔をしてそうだと判断したらしく、俺にお声がかかった。一言余計な事言っている自覚は無いんだろうか。
新太にも声をかけたらしいのだがバイトらしく今回は出来ないとの事だった。まあ、そんな訳で俺も暇だから引き受けた。
「美鈴ちゃん、お昼だよー!さあ、お片付けしようねー!」
大上の従兄弟の美鈴ちゃんは、5才になったばかりの女の子だ。
「はい!ハルおにいちゃん!きょうのおひるごはんはなに?」
美鈴ちゃんは、テキパキとお道具箱にお人形を入れて、元気よくお昼のご飯を訪ねる。元気があって宜しいそして可愛い。
「今日はオムライスです!」
「やったー!オムライスすきー!!」
「さあさあ、手を洗おう!」
「はい!」
と、そんなやり取りを俺と美鈴ちゃんでやってはいるが、俺は料理が出来ない。
お手伝いで、サラダとスープを手伝ったくらいだ。
料理を作ってくれたのは大上だった。大上は、とても器用にお店と同じ様なオムライスを作った。オムライスの半熟卵をケチャップライスに乗せるのを見た時の感動。アレは器用じゃないと出来ないと思う。俺だとぐちゃぐちゃになりかねない。
そして、何気にデザートにチーズケーキも作ったらしい。何でも出来て羨ましい。
「「「いただきまーす!!」」」
3人でテーブルを囲ってオムライスを食べる。
「「おいしい!!」」
俺と美鈴ちゃんの声がハモる。
楽しいお昼の後は、お勉強の時間だ。
美鈴ちゃんは、来年に小学生になる。その為にある程度の学力を身につけているんだとか。
あれ?俺の時もやったっけな?覚えてない。今の子は凄いな。
英語で挨拶や自己紹介も出来ているし、凄い頭が良い。思わずうちの子天才!って自慢する親の気持ちが分かる。
ある程度、俺と大上で美鈴ちゃんの相手をしていたら、夕方頃に美鈴ちゃんのお母さんが帰ってきた。
土日もお仕事がはいってしまったらしくて大変ですね。
「美鈴、ただいま!」
「おかあさん!おかえりー!!」
大上の従兄弟のお嫁さん。真奈さんは、美人で可愛い感じの人だ。
美鈴ちゃんは、お母さんに似ている。
今日、美鈴ちゃんがどんな様子だったのかとか細かく大上が真奈さんに話す。どこまで勉強したのかとかも話している間、俺は美鈴ちゃんの帰りの支度の手伝いをしていた。
「おにいちゃんたち、またあしたー!」
香代さんと美鈴ちゃんが帰って、少し寂しさが出てくる。
「はあ、子供って可愛いなぁ。」
俺も将来あんな子が欲しい。なんて、将来の事を考えてしまった。
「ふっ。そうだな。ハルとの子供なら可愛いだろうな。」
俺は、自分が余計な事を言ったのを把握した。大上がじっと、俺を見ている。
その眼差しは、肉食獣が、獲物に狙いを定めている時と変わらない目をしている。
いや、お願いだからそんな目をしないでもらいたい。
今は土曜日。学校がない為、朝からバイトに精を出している。
実はこのバイトは、大上からの依頼だった。
月曜日に何故朝から来たかというと、子守のバイトの勧誘をする為だったらしい。
なんで、勿体ぶったのかわからないが、
土曜日と日曜日に従兄弟の子を預かるとの事で、1人だと不安だったらしい。大上らしくないと思っていたら、大上は子供の扱いが少し苦手と判明した。従兄弟の子が来る度に、逃げられてしまい上手く遊べた事が無いんだそうだ。
それで、俺だったら警戒心を持たれない顔をしてそうだと判断したらしく、俺にお声がかかった。一言余計な事言っている自覚は無いんだろうか。
新太にも声をかけたらしいのだがバイトらしく今回は出来ないとの事だった。まあ、そんな訳で俺も暇だから引き受けた。
「美鈴ちゃん、お昼だよー!さあ、お片付けしようねー!」
大上の従兄弟の美鈴ちゃんは、5才になったばかりの女の子だ。
「はい!ハルおにいちゃん!きょうのおひるごはんはなに?」
美鈴ちゃんは、テキパキとお道具箱にお人形を入れて、元気よくお昼のご飯を訪ねる。元気があって宜しいそして可愛い。
「今日はオムライスです!」
「やったー!オムライスすきー!!」
「さあさあ、手を洗おう!」
「はい!」
と、そんなやり取りを俺と美鈴ちゃんでやってはいるが、俺は料理が出来ない。
お手伝いで、サラダとスープを手伝ったくらいだ。
料理を作ってくれたのは大上だった。大上は、とても器用にお店と同じ様なオムライスを作った。オムライスの半熟卵をケチャップライスに乗せるのを見た時の感動。アレは器用じゃないと出来ないと思う。俺だとぐちゃぐちゃになりかねない。
そして、何気にデザートにチーズケーキも作ったらしい。何でも出来て羨ましい。
「「「いただきまーす!!」」」
3人でテーブルを囲ってオムライスを食べる。
「「おいしい!!」」
俺と美鈴ちゃんの声がハモる。
楽しいお昼の後は、お勉強の時間だ。
美鈴ちゃんは、来年に小学生になる。その為にある程度の学力を身につけているんだとか。
あれ?俺の時もやったっけな?覚えてない。今の子は凄いな。
英語で挨拶や自己紹介も出来ているし、凄い頭が良い。思わずうちの子天才!って自慢する親の気持ちが分かる。
ある程度、俺と大上で美鈴ちゃんの相手をしていたら、夕方頃に美鈴ちゃんのお母さんが帰ってきた。
土日もお仕事がはいってしまったらしくて大変ですね。
「美鈴、ただいま!」
「おかあさん!おかえりー!!」
大上の従兄弟のお嫁さん。真奈さんは、美人で可愛い感じの人だ。
美鈴ちゃんは、お母さんに似ている。
今日、美鈴ちゃんがどんな様子だったのかとか細かく大上が真奈さんに話す。どこまで勉強したのかとかも話している間、俺は美鈴ちゃんの帰りの支度の手伝いをしていた。
「おにいちゃんたち、またあしたー!」
香代さんと美鈴ちゃんが帰って、少し寂しさが出てくる。
「はあ、子供って可愛いなぁ。」
俺も将来あんな子が欲しい。なんて、将来の事を考えてしまった。
「ふっ。そうだな。ハルとの子供なら可愛いだろうな。」
俺は、自分が余計な事を言ったのを把握した。大上がじっと、俺を見ている。
その眼差しは、肉食獣が、獲物に狙いを定めている時と変わらない目をしている。
いや、お願いだからそんな目をしないでもらいたい。
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