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嵐の予感

魔族との攻防12

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「‥すまない。」

「?」何故か魔王に謝られている。どういう事か誰か説明してくれ!そう思うが上手く言葉が出てこない。

「その、お前を喚び寄せたのは、俺の元婚約者様だからな。」

そういえば、ノイシュ王子が言っていたか。『私の婚約者が魔王になった。魔王を助けてくれ。』そんな事を言っていた。

「そっか。あんたは元人間か‥。」

誰よりも魔力量があり、そして初代勇者の血を引く者。その為に、魔族討伐に抜擢されて、何故か魔王になってしまったという。だけれども、皆が魔王になってしまった人を救おうと動いている。

「怖い思いをさせてしまってすまない‥。」

魔王にしては、とても優しい人の様だ。本当に俺の事を気にかけてくれている。ならばどうして人を襲わせているのだろうか。と、疑問に思った。

「あんた、優しいんだな。何で優しいのにお仲間に人、襲わせてんの?」

疑問に思っていた事を聞いてみる。

「それは、この世界は壊さなければいけないからだ。」

が、魔王から放たれた言葉は、考えられない事だった。
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