25 / 50
旅立ち。
隣国12✳︎クロノ視点
しおりを挟む
俺ことクロノが、殿下に報告に行っている間に闖入者がタスクの膝の上にいた。
何処からどう見てもまごう事なき白兎が、タスクの膝の上に乗っている。その兎は、神聖な気を帯びていて、神そのものの神気を帯びていたが、今まで獣がそこまでの神気を纏うのは、いなかった。
タスクと兎が見つめ合うと、兎が俺に向かって人語を喋り出した。
「私は尊き身の者なり!」
「えっ?それ自分でいうの?」
タスクが突っ込みを入れるが俺も入れたい。兎が喋るのもだけれど、タスクがコレの存在を分かっていそうな所も気になる。
「神気を帯びているな。何者だ?」
魔術師団長としても気にはなるが、得体の知れないモノを救世主の側に置かせてはいけない。そうしないと、殿下とかロードが煩い。特にロードがな。ロードは、タスクを見た瞬間に運命を感じたらしいからな。揶揄うと楽しいんだけど面倒になる。
「えー?なんだ、バレてるのか‥。私は神。とはいえ、この世界とは違う所のだけれどね。」
兎の姿をした自称神が、エヘンって言いながら宣う。
「俺の世界の神様みたい‥。」
タスクが挙手しながら言った。タスクの世界の神様‥。こんな小さいのが世界の創造神なのか?そんな事を思いながら見ていると
「私は創造神ではないの!八百万の神の1柱なのよ!」
「タスクの世界は、神は1柱ではないんだな。」
この世界の神は、創造神だけだ。世界は広い。そうすると、俺の中の知的好奇心がムクムクと膨れ上がってしまう。もっと聞きたい。もっと研究したい。解剖させてくれないかな‥。そんな危ない思考に陥ってしまう。
「神を解剖とか暴挙にでないでくれますー?!」
兎の神が、ぎゃわぎゃわと喚いている。知るか!こちとら研究者でもなければ、ここまでの地位にはいってないんだよ。研究したい対象がいれば疼くんです!だが、顔には出さずに兎を睨め付ける。
「そんな事は、言ってないが?」
「心の声が聞こえるんですー!」
「クロノさんって‥美人なのに結構えぐい事考えてるんですね‥。」
残念なモノを見る目でタスクが見つめてくる。そんなに残念そうに溜息までするなよ‥。しかもずっと気になっていたが、俺を美人っていうのは、タスクだけだからな!
「俺は、美人ではないし、残念そうな顔をするなよ‥。」
そう。俺は、この時から自称神の兎が気になり出したのだった。
__________________________________
作者の戯言
兎さんの相手役が決定?
魔術師団長は、可愛いものがお好き。いやいや、唯の好奇心です。
少し間が空いてしまいすみません。不定期更新ですが、コレからもよろしくお願いします。
次は、いつも通り主人公の一人称に戻ります。
何処からどう見てもまごう事なき白兎が、タスクの膝の上に乗っている。その兎は、神聖な気を帯びていて、神そのものの神気を帯びていたが、今まで獣がそこまでの神気を纏うのは、いなかった。
タスクと兎が見つめ合うと、兎が俺に向かって人語を喋り出した。
「私は尊き身の者なり!」
「えっ?それ自分でいうの?」
タスクが突っ込みを入れるが俺も入れたい。兎が喋るのもだけれど、タスクがコレの存在を分かっていそうな所も気になる。
「神気を帯びているな。何者だ?」
魔術師団長としても気にはなるが、得体の知れないモノを救世主の側に置かせてはいけない。そうしないと、殿下とかロードが煩い。特にロードがな。ロードは、タスクを見た瞬間に運命を感じたらしいからな。揶揄うと楽しいんだけど面倒になる。
「えー?なんだ、バレてるのか‥。私は神。とはいえ、この世界とは違う所のだけれどね。」
兎の姿をした自称神が、エヘンって言いながら宣う。
「俺の世界の神様みたい‥。」
タスクが挙手しながら言った。タスクの世界の神様‥。こんな小さいのが世界の創造神なのか?そんな事を思いながら見ていると
「私は創造神ではないの!八百万の神の1柱なのよ!」
「タスクの世界は、神は1柱ではないんだな。」
この世界の神は、創造神だけだ。世界は広い。そうすると、俺の中の知的好奇心がムクムクと膨れ上がってしまう。もっと聞きたい。もっと研究したい。解剖させてくれないかな‥。そんな危ない思考に陥ってしまう。
「神を解剖とか暴挙にでないでくれますー?!」
兎の神が、ぎゃわぎゃわと喚いている。知るか!こちとら研究者でもなければ、ここまでの地位にはいってないんだよ。研究したい対象がいれば疼くんです!だが、顔には出さずに兎を睨め付ける。
「そんな事は、言ってないが?」
「心の声が聞こえるんですー!」
「クロノさんって‥美人なのに結構えぐい事考えてるんですね‥。」
残念なモノを見る目でタスクが見つめてくる。そんなに残念そうに溜息までするなよ‥。しかもずっと気になっていたが、俺を美人っていうのは、タスクだけだからな!
「俺は、美人ではないし、残念そうな顔をするなよ‥。」
そう。俺は、この時から自称神の兎が気になり出したのだった。
__________________________________
作者の戯言
兎さんの相手役が決定?
魔術師団長は、可愛いものがお好き。いやいや、唯の好奇心です。
少し間が空いてしまいすみません。不定期更新ですが、コレからもよろしくお願いします。
次は、いつも通り主人公の一人称に戻ります。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
クラスメイトのなかで僕だけ異世界転移に耐えられずアンデッドになってしまったようです。
大前野 誠也
ファンタジー
ー
子供頃から体の弱かった主人公は、ある日突然クラスメイトたちと異世界に召喚されてしまう。
しかし主人公はその召喚の衝撃に耐えきれず絶命してしまった。
異世界人は世界を渡る時にスキルという力を授かるのだが、主人公のクラスメイトである灰田亜紀のスキルは死者をアンデッドに変えてしまうスキルだった。
そのスキルの力で主人公はアンデッドとして蘇ったのだが、灰田亜紀ともども追放されてしまう。
追放された森で2人がであったのは――
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
うちの娘が悪役令嬢って、どういうことですか?
プラネットプラント
ファンタジー
全寮制の高等教育機関で行われている卒業式で、ある令嬢が糾弾されていた。そこに令嬢の父親が割り込んできて・・・。乙女ゲームの強制力に抗う令嬢の父親(前世、彼女いない歴=年齢のフリーター)と従者(身内には優しい鬼畜)と異母兄(当て馬/噛ませ犬な攻略対象)。2016.09.08 07:00に完結します。
小説家になろうでも公開している短編集です。
実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…
小桃
ファンタジー
商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。
1.最強になれる種族
2.無限収納
3.変幻自在
4.並列思考
5.スキルコピー
5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる