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気になるあいつ
後悔❇︎タクト視点
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その日、俺はあおいを襲った事を、未遂とはいえ、後悔していた。
俺にとってのあおいは、何でもいう事を聞いて甘やかしたくなる存在だった。それは、運命の番同士だからなのか、自身の気持ちからなのか、当の本人である俺もまた、判断出来ない状態だった。
そうして、その日の帰りはお互いに、何事も無かったかのように振る舞った。が、並んで歩いていた時に、ぶつかり触れあいそうになった手を、あおいは過敏に反応し、俺は困ってしまった。
(そんな風に困らせるつもりはなかったんだがな‥。)
本当なら、もう一度抱き締めたかった。だが、俺は満足しても、あおいは嫌がるだろう。
(あおい‥。‥会いたいな‥。)
どうしてだろう。いつも会っているのに、どうしてだか、あおいの存在は大きくなっていく。
はっきり言うと、元々は、あおいみたいな面倒臭い奴は嫌いだった。どうして番う相手が、根暗の引き篭もりなのか。考えれば考える程、分からなくなった。
だが、あおいを見ていると、本能が欲しいと欲する。
αとして、Ωを欲しているのかとも思ったが違った。
純粋に、拓人は一人の男として、あおいを求めていた。
俺にとってのあおいは、何時も心を乱してやまない。
あおいが、友人のままでいたいなら、そうしてやりたい。
その位に、自身の気持ちを押し殺す程、大切な存在だった。
(あおいは、俺の事どう思ったかな‥。)
更に嫌われたら、きっと立ち直れない。
そう思う位に、愛している。
「あおい、愛している‥。」
その言葉が、あおいにいつ伝わるのか‥。そう思いはしたが、俺自身で招いた、事を及ぼそうとした事で、ゼロからの、いやマイナスからの、関係修復をしなくてはならない事に、内心頭が痛かった。
俺にとってのあおいは、何でもいう事を聞いて甘やかしたくなる存在だった。それは、運命の番同士だからなのか、自身の気持ちからなのか、当の本人である俺もまた、判断出来ない状態だった。
そうして、その日の帰りはお互いに、何事も無かったかのように振る舞った。が、並んで歩いていた時に、ぶつかり触れあいそうになった手を、あおいは過敏に反応し、俺は困ってしまった。
(そんな風に困らせるつもりはなかったんだがな‥。)
本当なら、もう一度抱き締めたかった。だが、俺は満足しても、あおいは嫌がるだろう。
(あおい‥。‥会いたいな‥。)
どうしてだろう。いつも会っているのに、どうしてだか、あおいの存在は大きくなっていく。
はっきり言うと、元々は、あおいみたいな面倒臭い奴は嫌いだった。どうして番う相手が、根暗の引き篭もりなのか。考えれば考える程、分からなくなった。
だが、あおいを見ていると、本能が欲しいと欲する。
αとして、Ωを欲しているのかとも思ったが違った。
純粋に、拓人は一人の男として、あおいを求めていた。
俺にとってのあおいは、何時も心を乱してやまない。
あおいが、友人のままでいたいなら、そうしてやりたい。
その位に、自身の気持ちを押し殺す程、大切な存在だった。
(あおいは、俺の事どう思ったかな‥。)
更に嫌われたら、きっと立ち直れない。
そう思う位に、愛している。
「あおい、愛している‥。」
その言葉が、あおいにいつ伝わるのか‥。そう思いはしたが、俺自身で招いた、事を及ぼそうとした事で、ゼロからの、いやマイナスからの、関係修復をしなくてはならない事に、内心頭が痛かった。
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