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2.魔法学院2年生
(27).夢のような時間
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アルフレッドと一緒に美味しい料理を堪能していると、背後からソワソワしたような声が聞こえる。
「んー、そろそろうるさくなってくる頃かな…ソフィー、デザートとって向こうで食べよう?」
「…?はい、兄様。」
美味しいものを堪能して満足していると、来客の挨拶が終わったのか音楽が鳴り始める。
「では、お嬢様。練習の成果を見させて貰おう。」
アルフレッドに誘われてダンスホールへと向かう。
夜会の為に、と密かに練習せていたのだがバレていたようだ。簡単なステップのワルツからで良かった。
「良い感じ。上手じゃないか?」
「ノアと一緒に練習しましたもの。」
青年姿のノアと一緒にひたすらステップを練習していた。ノアは陛下たちへの挨拶には行きたくないと逃げてしまっていた。城内にはいるだろうから、きっと今頃高みの見物でもしているのだろう。
踊りながら兄はキョロキョロと周りを確認して場所を移動していく。ソフィアとしてはリードについていくだけなので容易ではあるが、何かあったのだろうか?
「兄様?何かありましたか??」
「はぁ。毎回このダンスの時間になると、令嬢たちに囲まれるんだ。父上もまだ挨拶回りしているようだから、ソフィーに付いていたかったんだけどね…あの感じだと無理かな。」
少し目線をずらすと、逃がさない、とでも言うかのように列になった女の子たちが見える。
確かにあの様子じゃ難しそう。
「壁の花でもなってますので大丈夫ですょ?」
「いゃ、(多分周りが放っておかないだろう…)この曲が終わる頃にはランが見えるハズだ。こっちを見ながら動いてるだろうから。ずっと同じ相手とは踊れないから、ジルベールも探してみるといい。あいつは隠れるのが上手いからきっと踊らずにすむよう逃げていると思う。ランと散策でも構わないんだが…彼も令嬢たちに囲まれてしまうかもしれないからな。巻き込まれる前にソフィアは早々に逃げとくといい。」
そう言いながらソフィーの手を引きながらステップを踏んで会場を移動していく。
「ほら来た。ナイスタイミング。」
曲が終わる頃になって近くの壁に隠れるようにして立つランベールが見えた。
こちらを見て手をふっているが周りは気づいていない。
令嬢たちからは死角となっているようだ。
「はい、次は任せたぞ。」
終わりと同時に出されたランベールの手をとり、進む。
「続けてでごめんね。最初を逃したらソフィーちゃんとの時間が取れそうになかったからさ。」
兄の方を見ながらそう言うランベールの視界には、ダンスの順番を我先にと狙う令嬢たちの様子が見えていた。
近くにはソフィーを見つめる男性陣もチラホラ確認できる。
(できれば変な男の手は取ってほしくないな。声をかけられても断れる相手なら大丈夫だが…)
笑顔でソフィアをリードしながら、頭の中は嫉妬のような感情も抱きながら対策を練っていた。
「デビュタント、おめでとう。ドレス姿、とてもキレイだよ。」
(面と向かって言われると、恥ずかしいな…)
「ありがとうございます。」
「その後、どう?光の精霊王は相変わらず君の元にいるの?」
「はい。今日は精霊界でお留守番してますけど、いつも一緒にいます。」
「ソフィアちゃんさえ良ければ、聖女候補の教会訪問これからも参加して欲しいな。実力的にもバレちゃってる訳だしさ、能力を伸ばすためにも。」
「ん~。そうですね。…考えてみます。」
ゆったりとした音楽に合わせてステップを踏みながら会話をする。
周りのご令嬢の視線や会話が気にならないほど、ランベールはリードも会話も巧みに進めていた。
「父上に先に言われちゃったけど、一緒に婚約者の話も考えてみて?僕はソフィアちゃんなら大歓迎だから。」
「いゃ、それは…」
「そんな即答しないでよ。もっと気楽に考えて。出来ればジルみたいに2人での時間が貰えたらなぁと思ってるけど。」
「ご存知だったんですか?ジル先輩は王子だって知らずに気づいたら仲良くなってて…」
「それなら、僕とも普通の交友してみてからでも良くない?学院生活は譲るから、お忍びデートとかお家でお茶会とかさ。」
「…そうですね。」
気づけばすっかりランベールのペースだった。
曲の終わりと共に一緒にテラスへと出る。
令嬢たちが待ってるのに、強行突破していく今日の彼は心臓に悪い。
「はい、お疲れ1杯。ごめんね、こうでもしないとゆっくり話せないからさ。」
「まだ列が残ってますよ?」
「はぁ。行きたいと思う?あの娘たちは王子と踊った自分凄いでしょーって自慢したいだけなんだよ。親に言われてる子もいるかもね。踊り終わったら今度はアルやジルを追っかけるんだから、誰でも良いのさ。」
(そうなのかしら?違う人もいるんじゃ?)
「…心配しなくても、この後行くよ。初めは僕が踊りたい人とって思ってただけだから。令嬢たちにソフィアちゃんがいじめられないようにフォローしなきゃね。」
「…ありがとうございます?」
(なんだろ、恥ずかしいな。)
「少しは意識して貰えたかな?僕はソフィアちゃんが良かったんだ。」
ランベールはソフィアの頬をそっと撫でると嬉しそうに笑った。
「じゃ、仕事してくるね。落ち着いたら戻ってきなよ。今の顔は他に見せちゃダメだからね。」
(もうっ。歳上の余裕が悔しい。)
真っ赤になった顔を押さえながら、楽しそうに笑うランベールを見送ったソフィアだった。
しばらくして会場に戻ると、ランベールは他のご令嬢と踊っていた。近くに兄もいて、列が少しは減っているだろうか?
(兄様はまだ大変そうね。)
父の姿も遠目にしか見えず、時間を持て余したソフィアはノアを探すことにした。会場が見える位置にある木を探してキョロキョロする。
(あっちから出られそう。)
会場横のドアから出て庭園へ向かっていく。
中から見えた木を探していると、中央に噴水のある広い場所に出た。横切って高い木の方へ向かっていくと、ガサッと音がして後ろに何かが近づいている。
ビクッとして振り向くと、ノアを肩にのせたジルベールが立っていた。
「ジル先輩?」
(月明かりでキラキラしてる。…キレイだ。)
ジルベールはしばらく見とれていたが、ノアがソフィアに向かって飛んだことで我に還った。
「そこの木の上で休んでたらノアに見つかってな。一緒に休んで中の様子見てたんだ。」
側に佇む高い木は、ソフィアが会場で目星をつけていたものだった。
「フィアが近くにいるのが分かったんだろう。急に飛ぶもんだからついて来てしまってな。」
「ノアを見て下さってありがとうございます。」
「まだダンス中だろ?ノアを探してたのか?」
「はい。父も兄もまだ忙しそうで1人になってしまったので。先輩は、また隠れて寝てたんですか?」
「ダンスなんて柄じゃないからな。目眩しさえすればゆっくりできる。ノアに邪魔されたがな。」
ノアと絡むジルベールの姿にソフィアはふふふっと笑う。普段は薄暗い庭園だが、月明かりとほのかに漏れる会場からの灯で幻想的な空間になっていた。
かすかに音楽も聴こえてくる。
「どうせなら、お嬢さん、1曲踊りませんか?」
「喜んで。」
わざとらしく膝をつき差し伸ばされたジルベールの手を取る。ランベールよりも荒いが、力強いリードに身体を委ねる。
「先輩、ダンスお上手なんですね?」
「一応王子だからな。小さい頃に覚えたさ。踊る機会は滅多にないけど。」
「貴重な機会ありがとうございます。」
ノアは気を利かせて木の上で待っていた。
月明かりで踊る2人はまるで恋人同士のようで、お邪魔虫にはなりたくなかったので。
(学院に戻れば闘いが始まるぞ。女の戦いは予想もつかず、大変だからな…)
楽しそうなソフィアの横顔を見ながら、せめてこの場が見つからないように、と目眩しを重ねがけするのであった。
「んー、そろそろうるさくなってくる頃かな…ソフィー、デザートとって向こうで食べよう?」
「…?はい、兄様。」
美味しいものを堪能して満足していると、来客の挨拶が終わったのか音楽が鳴り始める。
「では、お嬢様。練習の成果を見させて貰おう。」
アルフレッドに誘われてダンスホールへと向かう。
夜会の為に、と密かに練習せていたのだがバレていたようだ。簡単なステップのワルツからで良かった。
「良い感じ。上手じゃないか?」
「ノアと一緒に練習しましたもの。」
青年姿のノアと一緒にひたすらステップを練習していた。ノアは陛下たちへの挨拶には行きたくないと逃げてしまっていた。城内にはいるだろうから、きっと今頃高みの見物でもしているのだろう。
踊りながら兄はキョロキョロと周りを確認して場所を移動していく。ソフィアとしてはリードについていくだけなので容易ではあるが、何かあったのだろうか?
「兄様?何かありましたか??」
「はぁ。毎回このダンスの時間になると、令嬢たちに囲まれるんだ。父上もまだ挨拶回りしているようだから、ソフィーに付いていたかったんだけどね…あの感じだと無理かな。」
少し目線をずらすと、逃がさない、とでも言うかのように列になった女の子たちが見える。
確かにあの様子じゃ難しそう。
「壁の花でもなってますので大丈夫ですょ?」
「いゃ、(多分周りが放っておかないだろう…)この曲が終わる頃にはランが見えるハズだ。こっちを見ながら動いてるだろうから。ずっと同じ相手とは踊れないから、ジルベールも探してみるといい。あいつは隠れるのが上手いからきっと踊らずにすむよう逃げていると思う。ランと散策でも構わないんだが…彼も令嬢たちに囲まれてしまうかもしれないからな。巻き込まれる前にソフィアは早々に逃げとくといい。」
そう言いながらソフィーの手を引きながらステップを踏んで会場を移動していく。
「ほら来た。ナイスタイミング。」
曲が終わる頃になって近くの壁に隠れるようにして立つランベールが見えた。
こちらを見て手をふっているが周りは気づいていない。
令嬢たちからは死角となっているようだ。
「はい、次は任せたぞ。」
終わりと同時に出されたランベールの手をとり、進む。
「続けてでごめんね。最初を逃したらソフィーちゃんとの時間が取れそうになかったからさ。」
兄の方を見ながらそう言うランベールの視界には、ダンスの順番を我先にと狙う令嬢たちの様子が見えていた。
近くにはソフィーを見つめる男性陣もチラホラ確認できる。
(できれば変な男の手は取ってほしくないな。声をかけられても断れる相手なら大丈夫だが…)
笑顔でソフィアをリードしながら、頭の中は嫉妬のような感情も抱きながら対策を練っていた。
「デビュタント、おめでとう。ドレス姿、とてもキレイだよ。」
(面と向かって言われると、恥ずかしいな…)
「ありがとうございます。」
「その後、どう?光の精霊王は相変わらず君の元にいるの?」
「はい。今日は精霊界でお留守番してますけど、いつも一緒にいます。」
「ソフィアちゃんさえ良ければ、聖女候補の教会訪問これからも参加して欲しいな。実力的にもバレちゃってる訳だしさ、能力を伸ばすためにも。」
「ん~。そうですね。…考えてみます。」
ゆったりとした音楽に合わせてステップを踏みながら会話をする。
周りのご令嬢の視線や会話が気にならないほど、ランベールはリードも会話も巧みに進めていた。
「父上に先に言われちゃったけど、一緒に婚約者の話も考えてみて?僕はソフィアちゃんなら大歓迎だから。」
「いゃ、それは…」
「そんな即答しないでよ。もっと気楽に考えて。出来ればジルみたいに2人での時間が貰えたらなぁと思ってるけど。」
「ご存知だったんですか?ジル先輩は王子だって知らずに気づいたら仲良くなってて…」
「それなら、僕とも普通の交友してみてからでも良くない?学院生活は譲るから、お忍びデートとかお家でお茶会とかさ。」
「…そうですね。」
気づけばすっかりランベールのペースだった。
曲の終わりと共に一緒にテラスへと出る。
令嬢たちが待ってるのに、強行突破していく今日の彼は心臓に悪い。
「はい、お疲れ1杯。ごめんね、こうでもしないとゆっくり話せないからさ。」
「まだ列が残ってますよ?」
「はぁ。行きたいと思う?あの娘たちは王子と踊った自分凄いでしょーって自慢したいだけなんだよ。親に言われてる子もいるかもね。踊り終わったら今度はアルやジルを追っかけるんだから、誰でも良いのさ。」
(そうなのかしら?違う人もいるんじゃ?)
「…心配しなくても、この後行くよ。初めは僕が踊りたい人とって思ってただけだから。令嬢たちにソフィアちゃんがいじめられないようにフォローしなきゃね。」
「…ありがとうございます?」
(なんだろ、恥ずかしいな。)
「少しは意識して貰えたかな?僕はソフィアちゃんが良かったんだ。」
ランベールはソフィアの頬をそっと撫でると嬉しそうに笑った。
「じゃ、仕事してくるね。落ち着いたら戻ってきなよ。今の顔は他に見せちゃダメだからね。」
(もうっ。歳上の余裕が悔しい。)
真っ赤になった顔を押さえながら、楽しそうに笑うランベールを見送ったソフィアだった。
しばらくして会場に戻ると、ランベールは他のご令嬢と踊っていた。近くに兄もいて、列が少しは減っているだろうか?
(兄様はまだ大変そうね。)
父の姿も遠目にしか見えず、時間を持て余したソフィアはノアを探すことにした。会場が見える位置にある木を探してキョロキョロする。
(あっちから出られそう。)
会場横のドアから出て庭園へ向かっていく。
中から見えた木を探していると、中央に噴水のある広い場所に出た。横切って高い木の方へ向かっていくと、ガサッと音がして後ろに何かが近づいている。
ビクッとして振り向くと、ノアを肩にのせたジルベールが立っていた。
「ジル先輩?」
(月明かりでキラキラしてる。…キレイだ。)
ジルベールはしばらく見とれていたが、ノアがソフィアに向かって飛んだことで我に還った。
「そこの木の上で休んでたらノアに見つかってな。一緒に休んで中の様子見てたんだ。」
側に佇む高い木は、ソフィアが会場で目星をつけていたものだった。
「フィアが近くにいるのが分かったんだろう。急に飛ぶもんだからついて来てしまってな。」
「ノアを見て下さってありがとうございます。」
「まだダンス中だろ?ノアを探してたのか?」
「はい。父も兄もまだ忙しそうで1人になってしまったので。先輩は、また隠れて寝てたんですか?」
「ダンスなんて柄じゃないからな。目眩しさえすればゆっくりできる。ノアに邪魔されたがな。」
ノアと絡むジルベールの姿にソフィアはふふふっと笑う。普段は薄暗い庭園だが、月明かりとほのかに漏れる会場からの灯で幻想的な空間になっていた。
かすかに音楽も聴こえてくる。
「どうせなら、お嬢さん、1曲踊りませんか?」
「喜んで。」
わざとらしく膝をつき差し伸ばされたジルベールの手を取る。ランベールよりも荒いが、力強いリードに身体を委ねる。
「先輩、ダンスお上手なんですね?」
「一応王子だからな。小さい頃に覚えたさ。踊る機会は滅多にないけど。」
「貴重な機会ありがとうございます。」
ノアは気を利かせて木の上で待っていた。
月明かりで踊る2人はまるで恋人同士のようで、お邪魔虫にはなりたくなかったので。
(学院に戻れば闘いが始まるぞ。女の戦いは予想もつかず、大変だからな…)
楽しそうなソフィアの横顔を見ながら、せめてこの場が見つからないように、と目眩しを重ねがけするのであった。
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