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1.魔法学院1年生
(22).ランベールの想い
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「お待ちしておりました、ランベール王子。」
テオドールが恭しくランベールを迎える。
(お前はエリク先生の執事なのかょ!…って言ってやりたい、切実に。)
予想通り、テオドールはここでの執事役を楽しんでいるようだった。お茶を貰い、みんなと同じようにソファーに腰かける。1人出遅れてしまったようで、どことなく気後れしてしまう。
「それで、状況は?」
アルフレッドが簡潔にまとめながらさっきの出来事を伝えていく。テオドールの変装は曖昧にぼかすのが安全だろう。ランベールは嫌な顔をするに違いない。
「先生、協力頂いてありがとうございました。国を守る者として、学生たちに被害が出ず、ひと安心です。」
ランベールは王子としてお礼を伝えると、ふっと力を抜いた。
「せっかく仕事を終わらせて急いで来たのに、着いたら問題解決なんて、良いとこナシだなぁ。」
いつの間にやら素のランベールになっていたようである。
「王子の出番はこれからです。怪しい影の方を今度は解決しないと、ですから。」
「そうだねぇ。今のところ手がかりはサラ嬢と教会だけか…ソフィーちゃんは聖女候補になる気はないんだよね?」
「はい、目立ちたくありません。」
ランベールは顎に手を当て、しばらく考え事に集中する。
「ちなみに、サラ嬢と精霊の関係は修復可能?」
「おそらく…ルーシェはまだサラさんのこと好きみたいだったので。」
「ルーシェって精霊とソフィーちゃんは接触可能なんだよね?」
「はい。精霊同士で喋ったりも出来ます。」
「なるほどね…」
「ラン、考えがまとまったか?」
アルフレッドが心配そうに声をかける。
「あぁ。サラ嬢を味方につける。」
「大丈夫なんですか?」
「聖女候補として教会と接触するのは彼女が1番相応しいだろう?怪しい影を使う黒幕が本当に教会の人間なら、彼女が教会にいる間にまた接触してくるハズだ。彼女の恋心を利用するみたいで悪いけど、1番効率は良いと思う。」
「ソフィア様は彼女と友人関係になることは不可能ですか?」
「え、何で?」
さっきまで会話に入らずエリクとお茶を楽しんでいたテオドールがソフィアを見つめ、聞いてきた。
「友人を連れて、という形なら、教会に行くことも可能ではないかと思いまして…」
「なるほど。違和感はないかも。」
「おいおい、今日あれだけ睨まれてたんだぞ?友達になれるか?」
心配したアルフレッドが間に入る。
なるべく妹には危険に巻き込まれるような事をして欲しくない。
「ソフィア様が側におられることで、ライバル意識が出て良いんじゃないですかね?ランベール様がおられれば暴走はしないでしょうし、精霊とのやり取りも楽になりませんか?」
「テオ、何でソフィアを巻き込もうとするんだよ。」
「…ランベール様の心の平穏のため?仲間は多い方が良いでしょう?」
「それなら、わしも付き添いで行こうかのう。」
「「「えっ?」」」
「アルフレッドも一緒に来れば良かろう?離れた場所でやきもきするより、側にいる方が安心じゃ。」
「それは、確かに…」
結局、サラにルーシェを返すという名目で、今いるメンバー全員で明日再度会うことになった。
学院長室で預かっていると伝えたので、サラは違和感を感じずに済むであろう。
ランベールとアルフレッドが揃って女性2人を出迎えることには驚くだろうが…
寮へと戻る道すがら、ノアに促され中庭へと向かう。
レオの姿が見え、いつものように上に向かった。
「久しぶりだな。」
「いろいろとバタバタしてまして…」
「ん、なんとなくはノアから昨日聞いた。」
いつの間にやらノアと仲良くなっているようだ。
「怪しい影について調べるんだろ?…それ、俺も一緒に行っちゃダメかな?」
「えっ?学院長からはなるべく仲間増やして行くって話でしたけど…王子に許可が貰えるなら?ですかね。」
「今日兄貴に聞いてみるよ。心配だから。ノア達も、精霊も、君も。」
何だろう…すごくドキドキしてしまう。前よりももっと距離が近づいた気がしてる。ジル先輩がカッコいいからだ、きっと。
その日の夕方、王宮ランベールの執務室にて。
「兄貴、話があるんだけど。」
「ジルか、珍しいな。お前が王宮まで来るなんて。いつもレオよこしてそれきりなのに。」
「まぁな。フィア…ホスウェイト家の令嬢に協力して貰ってる件って、俺が報告した件も関係してないかなって思ってさ。いろんな視点があった方が気づくこと多いだろうし、俺も参加出来ないかな?」
「それもまだ未解決なんだよな、最近怪しいものばかりじゃないか。構わないけど、行き先は教会だよ?ジル苦手じゃなかった?」
「胡散臭いヤツらは苦手だけど、無視すりゃいい。自分の目で見てみないと、何が問題か思いつかないからさ。」
しばらく、思考中のランベールだったが、ニコッと笑いかけ、いいよーと許可したのだった。
安心した表情で執務室から出て行くジルベールを、少し霞んだ瞳で見つめるランベールだった。
その日、就寝の準備を済ませたランベールは、天井を見つめながら考えていた。
(フィアと呼んでいたな…同じ学院内にいるとはいえ、令嬢を避けているジルが、ソフィアちゃんと交流してるなんて思わなかった。話の内容もちゃんと聞いているようだったし、ジルは気づいていないだけで、彼女を既に選んでいるんだろう…2人で話したこともない私に勝ち目なんてあるんだろうか。)
今日ジルベールが訪ねて来たことは嬉しい反面、ソフィアとの繋がりが見えてしまったことが気にかかっていた。
アルフレッドの友達としてではなく、王太子としてでもなく、1人の男としてソフィアと関われる事が出来たなら…そんな想像をしてしまう。
(弟に嫉妬してる王太子なんて、情けないな。)
翌日、授業を終えたソフィアは学院長室へと向かっていた。
エンギルにはイソールの元へ、ルーシェを迎えに行ってもらっている。
久々にソフィアの肩を独占できてご満悦のノアから、ジル先輩の伝言を聞いた。
王太子から許可を貰った。中庭で待っている、と。
いち早く知らせてくれたことが嬉しい。
学院長室へ入ると、サラ以外は揃っていた。デニス教授が兄達と話している。テオドールからお茶を貰い、兄の横に腰を下ろした。
「授業お疲れ様。デニス教授から話を聞いてた所だ。」
「残念ながら、教会へは別の先生が同行していたようでな、サラ嬢以外は様子が分からんのだよ。」
窓からエンギルが戻ってきた。
背にはルーシェと何故か妖精姿のイソールもいる。
「おかえり。イソールはどうしたの?」
「教会、イソールいるとこ。話聞く。」
光の精霊達は人の多さに驚いていたが、ソフィアの手の上で落ち着いたらしい。
光の精霊が珍しいのか、ランベールもアルフレッドもいつの間にかソフィアに近づいている。少し離れた所では興奮が隠しきれていないデニス教授も見える。
1人落ち着いているエリクはさすが学院長だな、と感じた。イソールがゆっくりと話し出す。
「私がいる教会に、彼女来てた。女の先生と一生懸命祈ってた。ルーシェ連れてキラキラした顔してたから祝福送ったもの。だけど、しばらくしたらルーシェの様子がおかしくて、ソフィアに話したじゃない?あの後、教会にも行ったの。サラがいない時にも女の先生来てた。」
「デニス教授、女の先生と言うのは?」
「ルイーズ教授ですね。この学院では歴史の先生なんですが、あの教会の孤児院出身ということで引率をお願いしたんです。」
「エリク先生の見解は?」
「彼女はシロじゃ。光の魔法の研究に熱心でな、とても純粋な方じゃよ。」
「なるほど。他には誰かいたかな?」
ランベールの問いかけに、イソールはコソコソとルーシェと話し出す。
(小さい妖精姿のやりとりは、癒されるなあ)
「男の人。神官さんがいつも同じ人だったって。」
テオドールが扉へと向かい、一度会話を止める。
サラが到着したようだ。
イソールはエンギルの上に移動し、カルディナはノアの上に移動する。
「失礼します。…え、何でお2人が。」
入って早々、ランベールとアルフレッドに驚いたようだ。エリクに促され、デニス教授の横に座る。
「第1王子は聖女候補の君の様子を心配しておられたんだよ。精霊の様子も見たいとおっしゃったので同席して頂いたのじゃ。ソフィア嬢。」
ソフィアはルーシェが見えるよう、サラに向かって手を向けた。
「ルーシェ!」
今のサラは友達を心配する女の子の表情だ。
微笑んで、ルーシェをサラの手の上に移す。ルーシェは羽をパタパタさせて嬉しそうにサラに笑いかけている。念の為イソールにお願いしてサラに浄化の魔法をかける。
これで心配ないだろう。
側にいたランベールはこの魔法に気づいていた。
慌ててエンギルが目眩しをしたが、数秒遅れた間に気づかれたようだ。
(どう見たって聖女はソフィーちゃんでしょ…)
ため息をつき、ランベールはサラへと向き直る。
「サラ嬢。次の教会への訪問は僕たちみんなで向かう。君の精霊の様子も気になるから、しばらくはソフィア嬢も一緒に来てもらうことになった。いいね?」
戸惑いながらもサラは頷く。
手元にルーシェが戻ってきたことが相当嬉しいようだ。
教会へと向かう日時を決めて解散となった。
学院長室を出て中庭へと急ぐソフィアは気づかなかった。彼女の後ろ姿を追う1人の男の視線に…。
テオドールが恭しくランベールを迎える。
(お前はエリク先生の執事なのかょ!…って言ってやりたい、切実に。)
予想通り、テオドールはここでの執事役を楽しんでいるようだった。お茶を貰い、みんなと同じようにソファーに腰かける。1人出遅れてしまったようで、どことなく気後れしてしまう。
「それで、状況は?」
アルフレッドが簡潔にまとめながらさっきの出来事を伝えていく。テオドールの変装は曖昧にぼかすのが安全だろう。ランベールは嫌な顔をするに違いない。
「先生、協力頂いてありがとうございました。国を守る者として、学生たちに被害が出ず、ひと安心です。」
ランベールは王子としてお礼を伝えると、ふっと力を抜いた。
「せっかく仕事を終わらせて急いで来たのに、着いたら問題解決なんて、良いとこナシだなぁ。」
いつの間にやら素のランベールになっていたようである。
「王子の出番はこれからです。怪しい影の方を今度は解決しないと、ですから。」
「そうだねぇ。今のところ手がかりはサラ嬢と教会だけか…ソフィーちゃんは聖女候補になる気はないんだよね?」
「はい、目立ちたくありません。」
ランベールは顎に手を当て、しばらく考え事に集中する。
「ちなみに、サラ嬢と精霊の関係は修復可能?」
「おそらく…ルーシェはまだサラさんのこと好きみたいだったので。」
「ルーシェって精霊とソフィーちゃんは接触可能なんだよね?」
「はい。精霊同士で喋ったりも出来ます。」
「なるほどね…」
「ラン、考えがまとまったか?」
アルフレッドが心配そうに声をかける。
「あぁ。サラ嬢を味方につける。」
「大丈夫なんですか?」
「聖女候補として教会と接触するのは彼女が1番相応しいだろう?怪しい影を使う黒幕が本当に教会の人間なら、彼女が教会にいる間にまた接触してくるハズだ。彼女の恋心を利用するみたいで悪いけど、1番効率は良いと思う。」
「ソフィア様は彼女と友人関係になることは不可能ですか?」
「え、何で?」
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「なるほど。違和感はないかも。」
「おいおい、今日あれだけ睨まれてたんだぞ?友達になれるか?」
心配したアルフレッドが間に入る。
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「ソフィア様が側におられることで、ライバル意識が出て良いんじゃないですかね?ランベール様がおられれば暴走はしないでしょうし、精霊とのやり取りも楽になりませんか?」
「テオ、何でソフィアを巻き込もうとするんだよ。」
「…ランベール様の心の平穏のため?仲間は多い方が良いでしょう?」
「それなら、わしも付き添いで行こうかのう。」
「「「えっ?」」」
「アルフレッドも一緒に来れば良かろう?離れた場所でやきもきするより、側にいる方が安心じゃ。」
「それは、確かに…」
結局、サラにルーシェを返すという名目で、今いるメンバー全員で明日再度会うことになった。
学院長室で預かっていると伝えたので、サラは違和感を感じずに済むであろう。
ランベールとアルフレッドが揃って女性2人を出迎えることには驚くだろうが…
寮へと戻る道すがら、ノアに促され中庭へと向かう。
レオの姿が見え、いつものように上に向かった。
「久しぶりだな。」
「いろいろとバタバタしてまして…」
「ん、なんとなくはノアから昨日聞いた。」
いつの間にやらノアと仲良くなっているようだ。
「怪しい影について調べるんだろ?…それ、俺も一緒に行っちゃダメかな?」
「えっ?学院長からはなるべく仲間増やして行くって話でしたけど…王子に許可が貰えるなら?ですかね。」
「今日兄貴に聞いてみるよ。心配だから。ノア達も、精霊も、君も。」
何だろう…すごくドキドキしてしまう。前よりももっと距離が近づいた気がしてる。ジル先輩がカッコいいからだ、きっと。
その日の夕方、王宮ランベールの執務室にて。
「兄貴、話があるんだけど。」
「ジルか、珍しいな。お前が王宮まで来るなんて。いつもレオよこしてそれきりなのに。」
「まぁな。フィア…ホスウェイト家の令嬢に協力して貰ってる件って、俺が報告した件も関係してないかなって思ってさ。いろんな視点があった方が気づくこと多いだろうし、俺も参加出来ないかな?」
「それもまだ未解決なんだよな、最近怪しいものばかりじゃないか。構わないけど、行き先は教会だよ?ジル苦手じゃなかった?」
「胡散臭いヤツらは苦手だけど、無視すりゃいい。自分の目で見てみないと、何が問題か思いつかないからさ。」
しばらく、思考中のランベールだったが、ニコッと笑いかけ、いいよーと許可したのだった。
安心した表情で執務室から出て行くジルベールを、少し霞んだ瞳で見つめるランベールだった。
その日、就寝の準備を済ませたランベールは、天井を見つめながら考えていた。
(フィアと呼んでいたな…同じ学院内にいるとはいえ、令嬢を避けているジルが、ソフィアちゃんと交流してるなんて思わなかった。話の内容もちゃんと聞いているようだったし、ジルは気づいていないだけで、彼女を既に選んでいるんだろう…2人で話したこともない私に勝ち目なんてあるんだろうか。)
今日ジルベールが訪ねて来たことは嬉しい反面、ソフィアとの繋がりが見えてしまったことが気にかかっていた。
アルフレッドの友達としてではなく、王太子としてでもなく、1人の男としてソフィアと関われる事が出来たなら…そんな想像をしてしまう。
(弟に嫉妬してる王太子なんて、情けないな。)
翌日、授業を終えたソフィアは学院長室へと向かっていた。
エンギルにはイソールの元へ、ルーシェを迎えに行ってもらっている。
久々にソフィアの肩を独占できてご満悦のノアから、ジル先輩の伝言を聞いた。
王太子から許可を貰った。中庭で待っている、と。
いち早く知らせてくれたことが嬉しい。
学院長室へ入ると、サラ以外は揃っていた。デニス教授が兄達と話している。テオドールからお茶を貰い、兄の横に腰を下ろした。
「授業お疲れ様。デニス教授から話を聞いてた所だ。」
「残念ながら、教会へは別の先生が同行していたようでな、サラ嬢以外は様子が分からんのだよ。」
窓からエンギルが戻ってきた。
背にはルーシェと何故か妖精姿のイソールもいる。
「おかえり。イソールはどうしたの?」
「教会、イソールいるとこ。話聞く。」
光の精霊達は人の多さに驚いていたが、ソフィアの手の上で落ち着いたらしい。
光の精霊が珍しいのか、ランベールもアルフレッドもいつの間にかソフィアに近づいている。少し離れた所では興奮が隠しきれていないデニス教授も見える。
1人落ち着いているエリクはさすが学院長だな、と感じた。イソールがゆっくりと話し出す。
「私がいる教会に、彼女来てた。女の先生と一生懸命祈ってた。ルーシェ連れてキラキラした顔してたから祝福送ったもの。だけど、しばらくしたらルーシェの様子がおかしくて、ソフィアに話したじゃない?あの後、教会にも行ったの。サラがいない時にも女の先生来てた。」
「デニス教授、女の先生と言うのは?」
「ルイーズ教授ですね。この学院では歴史の先生なんですが、あの教会の孤児院出身ということで引率をお願いしたんです。」
「エリク先生の見解は?」
「彼女はシロじゃ。光の魔法の研究に熱心でな、とても純粋な方じゃよ。」
「なるほど。他には誰かいたかな?」
ランベールの問いかけに、イソールはコソコソとルーシェと話し出す。
(小さい妖精姿のやりとりは、癒されるなあ)
「男の人。神官さんがいつも同じ人だったって。」
テオドールが扉へと向かい、一度会話を止める。
サラが到着したようだ。
イソールはエンギルの上に移動し、カルディナはノアの上に移動する。
「失礼します。…え、何でお2人が。」
入って早々、ランベールとアルフレッドに驚いたようだ。エリクに促され、デニス教授の横に座る。
「第1王子は聖女候補の君の様子を心配しておられたんだよ。精霊の様子も見たいとおっしゃったので同席して頂いたのじゃ。ソフィア嬢。」
ソフィアはルーシェが見えるよう、サラに向かって手を向けた。
「ルーシェ!」
今のサラは友達を心配する女の子の表情だ。
微笑んで、ルーシェをサラの手の上に移す。ルーシェは羽をパタパタさせて嬉しそうにサラに笑いかけている。念の為イソールにお願いしてサラに浄化の魔法をかける。
これで心配ないだろう。
側にいたランベールはこの魔法に気づいていた。
慌ててエンギルが目眩しをしたが、数秒遅れた間に気づかれたようだ。
(どう見たって聖女はソフィーちゃんでしょ…)
ため息をつき、ランベールはサラへと向き直る。
「サラ嬢。次の教会への訪問は僕たちみんなで向かう。君の精霊の様子も気になるから、しばらくはソフィア嬢も一緒に来てもらうことになった。いいね?」
戸惑いながらもサラは頷く。
手元にルーシェが戻ってきたことが相当嬉しいようだ。
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