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第1章 「俺の【四大元素】編」(俺が中一で妹が小三編)

第2話 俺は部活を辞めてまで、妹と遊ぶことを優先した

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 それ以来俺は、妹と遊ぶ暇を見つけては(自分から進んでその時間を捻出した気がするが……)、公園や近くの河原へ出かけていった。
 はたから見れば、仲の良い兄妹に映ったであろう。

 だけど俺の目的は、あの【不思議な力】を体得することにあった。
 最初はわけがわからなかった。
 でも、妹と遊んでいるうちに、わかってきたことがある。
 どうやら俺には【火】【水】【土】【風】を自在に操る力があるようだ。俺はこの【不思議な力】を【四大元素】と仮に呼称した。
 俺は決して中二病なんかではない。断じて違うと明言しよう。

 初めて【四大元素】が覚醒した時、手にした力は【風】の力だったのだろう。俺の蹴ったボールは、あり得ない軌道を描いたのだ。
 同日、手にした二つ目の【四大元素】が【水】だ。手が氷のように冷たくなって、菜月の怪我を和らげた。
 ごく平凡な中学生は仮の姿。誰にも秘密なんだけど、俺は【水】の使い手、櫛木隼人だ。【水】の隼人とでも呼んでくれ……冗談だ。いや、俺は決して中二病ではない。誤解されたくないから、二回言っただけだ。

 それからも遊ぶ度に、新しい【四大元素】を手にしていった。
 しかし不思議なことに、菜月と遊んでいる時にしか新しい【四大元素】を得られないし、操れる量や力、時間などの向上は見込めないのだ。
 俺がクラスの友達と遊んでも、【四大元素】を使うことさえできない。何故だ……?

 ひょっとして、菜月のほうが【四大元素】の使い手ではないだろうか? そう考えたこともあった。
 ある日の夕食時、俺は料理上手である母さんお手製のコロッケを囓りながら、対面に座る菜月に訊いてみた。

「菜月、お前【四大元素】を使えるんじゃないだろうな?」
「んんん?」

 菜月は首をかしげてから、口の中のコロッケを麦茶で流し込むと、「なに?」と言った。
 母さんは菜月の隣で味噌汁を飲んでいたのだが、それを盛大に食卓にぶちまけてしまった。慌てて手元にあった布巾で拭いている。
 俺の隣でビールを飲んでいた父さんは、右手にグラスを持ったまま固まっている。目だけで俺を見た。まるで、かわいそうな子を見る目つきだ。

 あまりに直球過ぎたか。しかも【四大元素】だなんて、俺が勝手につけた名称だしわかるわけないか……。
 だけど、何て訊けばいいんだろう。考えをまとめてから話すか……。

「隼人……。ゲームか何かの話か? 真面目な顔して言うから、びっくりするじゃないか。なあ母さん」
「お兄ちゃん。それって何のゲームなの?」
「そうよお父さん。隼人の言葉には主語がないのよ。主語が。そう言えば、この間の期末テスト。国語は赤点だったじゃない? ちゃんと復習したの?」
「ねぇ、お兄ちゃん。何のゲーム? 教えてよぅ」
「ちゃんと補習は受けたから大丈夫だよ」
「お母さん。ねぇ、さっきの話はゲームの話なの?」
 しつこいぞ菜月……。話を振ったのは俺だけど、ややこしくなるからもうお前は黙っていてくれ……。頼むから。

 ようやく黙った菜月が食事を再開したところだが、俺はこの場で、父さんと母さんに言わなければいけないことがあった。
 本日のメインイベントと言っても過言はない。
 俺はさっきの話がなかったことになった食卓で、新たに爆弾発言をしなければならない。
 きっと怒られるんだろうなと思うと、気が重くなる。だけど、もう決心したのだ。
 このタイミングを逃すと食事を終えて、母さんは洗い物、父さんはTVでプロ野球を見始めてしまう。

「あのさ、俺……部活辞めようと思うんだ」

 勇気を出して、何とか声を振り絞る。緊張からか、声が若干裏返ってしまった。
 菜月は何事もなかったように食事を続けているが、母さんと父さんは一瞬思考停止したようだった。

 俺が父さんと母さんから、激しく詰問されたのは言うまでもない。
 小学校の頃から地元のサッカークラブに入れてもらって、中学に上がってからは三十人いる部員の中で、一年生で唯一のレギュラーだったからだ。
 母さんは勉強の苦手な俺を、サッカー推薦で高校へ入学させたかったのかも知れない。父さんは安くはないサッカークラブの費用を捻出するために、禁煙した。
 それがわかってて、俺のこの発言だ。怒るのも無理はないだろう。
 母さんは「急に何があったの!? 悩みでもあるの?」と、俺から理由を訊きだそうとする。
 理由はある。理由はあるんだが……それが妹と遊ぶためだとは、口が裂けても言えなかった。

 半ば喧嘩のような形で、俺は両親の反対を押し切って部活を辞めた。
 それからは、菜月と遊ぶ時間を増やしていった。

「菜月ー! 帰って来たか! よし、遊びに行くぞ! 今日は河原のほうに行ってみようぜ!」
「えっ!? 今日はマイちゃんの家に遊びに行くから無理」
「そ、そんなぁー……!」

 小学生の妹より早く家に帰って、待機する中学生の俺。
 また、ある日は。

「ただいまー! 菜月、お兄ちゃん帰ってきたから遊ぼうぜい! 公園に行こう!」
「えっ!? 今お母さんに宿題見てもらってるんだけど」
「あ……!」

 母さんの氷のように冷たい視線が、俺に突き刺さる。母さんこそが【水】の使い手であったか!
 繰り返して言うが、俺は決して中二病ではない。(三回目)

 菜月に拒否られる日もあったが、俺はめげずにアタックし続けた。こうやって俺は、メンタル部分のトレーニングも怠らなかった。
 そうそう。こんなこともあった。菜月が下校中のことだ。クラスメイトのマイちゃんに、「なっちゃんのお兄ちゃんってシスコン?」と言われたそうだ。
 すまない。

 だけど俺は諦めない。


 待ちに待った夏休みに突入した。これからは、朝から菜月と遊べるぞ! 俺のテンションは爆上がりだ。
 だが昼間はずっと寝てしまっていたので、夜は目が冴えてなかなか寝つけなかった。
 くそー! 貴重な一日が……!

 この蒸し暑さのせいか、無性にアイスクリームが食べたくなって、階下のリビングに足を踏み入れる。
 冷蔵庫を開けて確認したが、アイスクリームは無かった。
 たしか、一昨日、買ったカップのアイスがあったはずなのだが。おそらく、菜月が食べてしまったのだろう。
 明日は俺のアイスを食べたことをネタに、遊ぶことを強要してやろう。ふふふ……明日が楽しみだ。

 アイスを食べるために、部屋を出た俺の腹は、早くアイスをくれと悲鳴を上げている。
 俺は本当にアイスは無いのかと、冷蔵庫をまさぐった。
 あるのは、餃子やピラフなどの冷凍食品だけだった。
 俺はこんなものが食べたいんじゃない。俺の腹はアイスを求めているんだ。

 俺は自分の部屋にとって返すとパジャマを脱いで、Tシャツとジーンズに素早く着替えた。そして机の上から財布を取ると、足音を忍ばせながら両親の寝室の前を通り過ぎ、玄関に辿り着いた。
 音を立てないように、そっとスニーカーを履いて外に出た。
 ペットの柴犬が気づいて、ワン、と吠えたが、俺は唇に人差し指を当てて、「しーっ」とジェスチャーをする。柴犬は理解したのか。犬小屋に戻り、伏せた状態で俺を見上げた。

 俺は、最寄りのコンビニまでアイスを買いに行こうとしていた。
 どうしても、アイスを食べなきゃ、今日は眠れそうもない。
 時刻は、深夜三時を回っていた。
 この時間でも外はうだるような暑さだ。でも太陽の日差しがないだけマシか。
 俺は少しでも外に出ている時間を短縮しようと、近道を通って行くようにした。
 昼間でも人通りの全くない、あの高架沿いの道だ。
 ホームルームで担任の先生が、高校生が中学生を相手にカツアゲをしているので、効果沿いの道は子どもだけで通らないようにと、何度か注意喚起していたのを思い出す。
 深夜三時にカツアゲはないだろうと、タカをくくっていた。
 しかし、それが間違いだったとは、この時の俺は知る由もなかった。

 コンビニでカップのアイスと炭酸飲料を購入し、来た道を通って帰ろうと、とぼとぼ歩いていた時だ。
 すぐ先に見える高架下のトンネル(トンネルといっても、たかが十メートルほどだが)から、物音が聞こえてきたのだ。
 こんな所を、人が通るわけがない。
 どうせ野良猫だろうと、俺はトンネルに近づいて行く。
 トンネルまで、あと三メートルという所で、さっきの物音は野良猫ではないと気がついた。
 人の話し声がする。
 気になった俺だが、堂々と近寄るのは何だか気が引けて、こそっと覗き見ることにした。

 二人の男女が五メートルほどの距離をとって向かい合っている。
 元々、人通りが非常に少ない上に、あたりは薄暗く、最寄りのコンビニからは歩いて十分以上離れている。ましてや、この時間帯では通行人がいるはずがない。
 高架下には明かりはなく、高架に面した通りに一つだけある街灯の電球は切れかけて、一定の間隔を置いてチカチカと点滅を繰り返す。
 夕方に降った雨が、一段低くなった高架下に流れ込み、アスファルトの窪地に水たまりを作っている。

 女が口にくわえたタバコに火をつける。
 俺の位置からだと女の顔は見えない。

「要件があるなら手早く済まそう。あたしは深夜に徘徊しているあんたと違って忙しいんだ」
 
 女は目の前にいる男に言った。
 しわがれたハスキーボイス。
 女なのに男みたいな口調だなと思った。
 対峙した男はスーツの内ポケットから一本の古びたナイフを取り出した。

「返してもらいましょうか。アレは僕のモノですから」
「さあな、何のことを言っている」
 
 女は悪びれずにとぼけると、タバコの煙を気だるそうに、ゆっくりと長く吐き出した。
 男はわざとらしく咳き込むと、手にしたナイフを目線の高さまでやって、恍惚とした表情で話し始める。
 厭らしい笑みだ。
 俺は寒気を覚えた。
 それに、ナイフだって? 俺はこれから殺人事件の現場でも目撃するのだろうか。
 怖かったが、背筋が凍ったように動かない。
 額に浮いた汗が、頬を伝って顎まで流れる。
 物音を立てて、気づかれてはいけない。
 俺はそう思い、固唾を飲んで様子を窺うことにした。

「いやぁ、いいナイフが手に入ったんですよ。僕のコレクションの中でも五指に入る出来です。見てください。血で染め上げたように真っ赤な刀身。デザインも僕好みです。なにより――」
「殺傷能力に優れている……か?」
「先に言わないでくださいよぉ」
「この殺人狂が」
 
 女はタバコを指で弾いた。タバコは弧を描き、地面の水たまりに着地する。
 それが合図だった。
 二人は互いの間合いを詰めるべく、効き足で濡れたアスファルトを蹴り加速した。
 二人の距離が一メートルまで縮まった時、にやけた男は女の顔面めがけてナイフを突き出した。
 女が左肘で男の右腕を挫く。
 男が苦悶の表情を浮かべて、その手からナイフが零れ落ちる。そのナイフを男は素早く左手で逆手に掴むと、そのまま真下に振り下ろした。
 だが、一瞬早く女は右足を引いて躱すと、その勢いでくるりと回転して、男のこめかみに後ろ回し蹴りを放った。
 男は思わずよろめいて、湿ったアスファルトに片膝をついた。同時にナイフを落としてしまい、慌てて拾い上げようと手を伸ばした。
 それより早く、女はナイフを掴み男の目先で寸止めする。
 ナイフの形状がハッキリと見える。直刃でも綺麗な曲線でもなく、何て言うか禍々しく、波打った奇妙な形をしていた。

「ほんと、おまえの性根のように、イカしたフォルムだよこのナイフ」
 
 俺の背中を冷たい汗が流れた。
 女は躊躇することなく男の目を抉った。

 …………殺人だ。とんでもないものを見てしまった。
 俺は激しく後悔した。
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