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新たな旅 ー王都ー
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アースガイル国の王太子が軍の副官にさらっと愛の告白をしていた時、イオリは庭に出したテントの中で子供達と瓶の中を覗いていた。
「そろそろいいと思うんだよね。」
「「何それ?何それ?」」
「果実水あるだろ?
別のジュースを作ってみたんだ。
みんなカップを持って並んでね。」
イオリの言葉に子供達はキャッキャッと並んだ。
「ヒューゴさん。
俺がシロップ入れるんで水で薄めてあげてください。」
「了解。」
水筒とスプーンを持ったヒューゴが微笑むとイオリはシロップをマグカップに入れていく。
「いい匂い!」
甘く爽やかな匂いにスコルはニッコリするとヒューゴにマグカップを差し出した。
イオリの水筒の水は格別に冷たく美味しい。
ヒューゴは水を注ぐとスプーンでかき混ぜた。
全員分準備が出来ると子供達は飲み始めた。
「「「「「美味しいー!!」」」」」
ニンマリする子供達に満足するとイオリは自分とヒューゴの分も作った。
「何なんだコレは?」
「蜂蜜レモンですよ。
言葉のまま、レモンの薄切りに蜂蜜をつけた物です。
そのままレモンを食べてもいいですけど、シロップを水で割るとジュースになるんですよ。
ジンジャーシロップも作ってるんですけど、そっちも後で試飲しましょう。」
ジュースというものを初めて飲んだラックは子供達と一緒に勢いよく飲んだ。
「美味しいかい?」
「美味しい!!イオリは魔法使いのなの?」
顔を輝かせているラックに子供達も大喜びだ。
「魔法使いではないけど、喜んでくれてよかったよ。
外の大人達にも飲ませてあげよう。」
子供達がテントから飛び出し、嬉しそうにカップを持っているのを見て、目敏いヴァルトが駆けつけた。
「何だ?何を飲んでるんだ??」
「「蜂蜜レモン!!」」
双子の叫びに目を輝かしたヴァルトがイオリに顔を向けた。
「はいはい。用意しますよ。
で?あれなんですか?」
ほんわかムードの部屋にイオリは首を傾げた。
「あぁ、ギル兄がオーブリーと結婚するんだって。
新しい王太子妃が決まったんだ。」
イオリとヒューゴは顔を見合わせて驚いた。
「いつのまに・・・。」
「さっきだ。
ギル兄の告白の意味をオーブリーが気付いていなかったらしい。
何はともあれ、めでたいよな。」
イオリはニコニコのギルバートと照れて顔が歪んでいるオーブリーを見て微笑んだ。
「素敵な夫婦になるんじゃないですか?」
ヴァルトに蜂蜜レモンを振る舞っていると、大きな声が聞こえた。
「イオリ!!
お前どこに行ってた!
オーブリーが王太子妃になるぞ!!
そうなったら、簡単に勝負なんて出来なくなるんだからな。
明日にでも勝負だ!!」
この人は諦めてなかったのかとイオリは顔を歪めたが、オーブリーも小走りでやってくると
「お願いします!」
と真剣な顔を向けてきた。
気まずいイオリは避けて、どうする?という顔を向けると王太子を始め王族達はケラケラと笑っていた。
「イオリ。すまないが、そういう事だ。
勝負してやってくれ。」
王太子が腰に手を当てて寄ってくるとヴァルトが溜息をはいた。
「イオリは将軍達には負けませんよ。
この間のギガントベアーで分かったでしょ?」
「何を!?勝負は勝負だ!やらねばわからん!」
何故、火に油を注ぐのだと頭を抱えるイオリにテオルドが声をかけた。
「面倒なのは分かる。
それでも、これはやらねば静まらんだろうさ。
思いっきりやってこい。」
テオルドの言葉に諦めがついたイオリは渋々と頷いた。
「わかりましたよ。やりましょう。」
盛り上がりを見せる面々にイオリは苦笑するのだった。
「そろそろいいと思うんだよね。」
「「何それ?何それ?」」
「果実水あるだろ?
別のジュースを作ってみたんだ。
みんなカップを持って並んでね。」
イオリの言葉に子供達はキャッキャッと並んだ。
「ヒューゴさん。
俺がシロップ入れるんで水で薄めてあげてください。」
「了解。」
水筒とスプーンを持ったヒューゴが微笑むとイオリはシロップをマグカップに入れていく。
「いい匂い!」
甘く爽やかな匂いにスコルはニッコリするとヒューゴにマグカップを差し出した。
イオリの水筒の水は格別に冷たく美味しい。
ヒューゴは水を注ぐとスプーンでかき混ぜた。
全員分準備が出来ると子供達は飲み始めた。
「「「「「美味しいー!!」」」」」
ニンマリする子供達に満足するとイオリは自分とヒューゴの分も作った。
「何なんだコレは?」
「蜂蜜レモンですよ。
言葉のまま、レモンの薄切りに蜂蜜をつけた物です。
そのままレモンを食べてもいいですけど、シロップを水で割るとジュースになるんですよ。
ジンジャーシロップも作ってるんですけど、そっちも後で試飲しましょう。」
ジュースというものを初めて飲んだラックは子供達と一緒に勢いよく飲んだ。
「美味しいかい?」
「美味しい!!イオリは魔法使いのなの?」
顔を輝かせているラックに子供達も大喜びだ。
「魔法使いではないけど、喜んでくれてよかったよ。
外の大人達にも飲ませてあげよう。」
子供達がテントから飛び出し、嬉しそうにカップを持っているのを見て、目敏いヴァルトが駆けつけた。
「何だ?何を飲んでるんだ??」
「「蜂蜜レモン!!」」
双子の叫びに目を輝かしたヴァルトがイオリに顔を向けた。
「はいはい。用意しますよ。
で?あれなんですか?」
ほんわかムードの部屋にイオリは首を傾げた。
「あぁ、ギル兄がオーブリーと結婚するんだって。
新しい王太子妃が決まったんだ。」
イオリとヒューゴは顔を見合わせて驚いた。
「いつのまに・・・。」
「さっきだ。
ギル兄の告白の意味をオーブリーが気付いていなかったらしい。
何はともあれ、めでたいよな。」
イオリはニコニコのギルバートと照れて顔が歪んでいるオーブリーを見て微笑んだ。
「素敵な夫婦になるんじゃないですか?」
ヴァルトに蜂蜜レモンを振る舞っていると、大きな声が聞こえた。
「イオリ!!
お前どこに行ってた!
オーブリーが王太子妃になるぞ!!
そうなったら、簡単に勝負なんて出来なくなるんだからな。
明日にでも勝負だ!!」
この人は諦めてなかったのかとイオリは顔を歪めたが、オーブリーも小走りでやってくると
「お願いします!」
と真剣な顔を向けてきた。
気まずいイオリは避けて、どうする?という顔を向けると王太子を始め王族達はケラケラと笑っていた。
「イオリ。すまないが、そういう事だ。
勝負してやってくれ。」
王太子が腰に手を当てて寄ってくるとヴァルトが溜息をはいた。
「イオリは将軍達には負けませんよ。
この間のギガントベアーで分かったでしょ?」
「何を!?勝負は勝負だ!やらねばわからん!」
何故、火に油を注ぐのだと頭を抱えるイオリにテオルドが声をかけた。
「面倒なのは分かる。
それでも、これはやらねば静まらんだろうさ。
思いっきりやってこい。」
テオルドの言葉に諦めがついたイオリは渋々と頷いた。
「わかりましたよ。やりましょう。」
盛り上がりを見せる面々にイオリは苦笑するのだった。
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