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初めての旅 〜アンティティラ〜
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ダグスクへの旅は順調に進んだ。
途中、現れたヒュドラには驚いたが、やる気満々の双子とヒューゴを止める事など出来ずに馬車を止めた。
「「「手を出すな」」」
釘を刺され3人とゼンがヒュドラ相手に剣を振っているのを馬車に寄りかかって見ていたイオリは暇だとプリンを作り始めた。
折角の冷蔵庫を利用しようと何個も作ると馬車の中にテントを張り慎重に冷蔵庫に運んで行った。
その間、ナギとニナは怖いヒュドラより甘い香をさせているイオリの方が良いと冷蔵庫まで付いて来た。
「冷えるまで休ませるよ。」
そう言いながら冷蔵庫を閉めると2人はニッコリと顔を見合わせていた。
テントを出るとヒュドラとの決着が付いていたようで、汗まみれの3人が風呂に入ると喚いていた。
「それなら、今日はここに泊まって明日ダグスク入りしようか。
プリン作ったんだ。食後に食べよう。」
流石にヒュドラ相手は疲れたのかパティも解体したいとは言い出さなかった。
「イベントリに入れておくから、ダグスクで解体してもらおう。」
大きなヒュドラは一瞬でイオリのイベントリに消えていった。
ヒューゴに子供達を任せて、イオリは馬車を移動させる事にした。
テントを設置しての移動は始めてだったが異常はないらしい。
まだ動き足りないゼンと並走して馬車で小高い丘に向かった。
丘を超えると港町・ダグスクへはすぐだ。
ゼンには海の匂いが届いてるのかもしれない。
「今日はここで泊まろう。
テントはそのまま馬車の中に、ヒューゴさんが出て来たらシールド貼ってもらおう。
みんながお風呂に入ってる間に夕飯の準備だ。」
『今日は何?何を食べるの??』
「今日は昨日、仕込んだハヤシライスだよ。冷蔵庫にあるからとってくるね。」
イオリは仕込んだハヤシライスを持ってくるとコンロでクツクツと煮込み始めた。
次に焚き火を作り米を炊いた。
食べ盛りがいるから大量に用意しておいたが、念のためにダッチオーブンを取り出しポテトグラタンを作った。
『何これ!何これ!良い匂い・・・。』
惚けるようにハヤシライスの香りを吸い込むとゼンはヨダレが止まらずにいた。
「「お腹すいたー!!」」
髪を濡らしたままの子供達がテントから飛び出てくると、自分の出番だとゼンは髪を乾かしに入った。
「随分、美味そうな匂いだな。」
ヒューゴがニナとナギを連れて現れると鼻をクンクンとした。
「自信作ー。」
ご機嫌なイオリに笑うとヒューゴはゼン髪を乾かしてもらいに行った。
「「「「『いただきます!』」」」」
大きな声で挨拶すると一斉に食べ始めた。
「「美味ー!!」」
双子が声を揃えて悶えるとナギも無言で頷いた。
ヒューゴもかき込むようにスプーンを動かし、ゼンとアウラは競うように食べた。
1人マイペースなニナはフーフーと熱いポテトグラタンを口にすると二コーと笑い。
イオリの手から食べるソルも満足そうにモグモグした。
「俺。これ好きだ。」
「スコルも!」
「パティも!」
『ボクもチョーダイ!!』
「ヒヒン!!」
ヒューゴがおかわりをすると、双子もゼンもアウラも皿を出した。
「たっぷりあるから、好きに食べなー。」
結局、寸胴で作ったハヤシライスは空っぽになった。
「プリンだよー。」
イオリがトレイに乗せて冷えたプリンを差し出すと、お腹いっぱいと唸っていた連中が至る所から手を伸ばした。
イオリはニナにスプーンで掬って食べさせると、今まで味わった事のない食べ物に目をキラキラとさせ《もっともっと》とせがんだ。
プリンも平らげ、いよいよ動くのも嫌になった双子とヒューゴは放っておいて、片付けを手伝ってくれるニナとナギに自分の故郷の物語を話して聞かせた。
嘘を付いて鼻が伸びた男の子の話を・・・。
2人は嘘をついた男の子を怒っていたが、男の子を愛するお爺さんは好きだったみたいだ。
何故か絶対に嘘をつくのをやめようと誓い合っていたがこれから、大嘘つきの大人達に会うとは思ってもいなかった。
途中、現れたヒュドラには驚いたが、やる気満々の双子とヒューゴを止める事など出来ずに馬車を止めた。
「「「手を出すな」」」
釘を刺され3人とゼンがヒュドラ相手に剣を振っているのを馬車に寄りかかって見ていたイオリは暇だとプリンを作り始めた。
折角の冷蔵庫を利用しようと何個も作ると馬車の中にテントを張り慎重に冷蔵庫に運んで行った。
その間、ナギとニナは怖いヒュドラより甘い香をさせているイオリの方が良いと冷蔵庫まで付いて来た。
「冷えるまで休ませるよ。」
そう言いながら冷蔵庫を閉めると2人はニッコリと顔を見合わせていた。
テントを出るとヒュドラとの決着が付いていたようで、汗まみれの3人が風呂に入ると喚いていた。
「それなら、今日はここに泊まって明日ダグスク入りしようか。
プリン作ったんだ。食後に食べよう。」
流石にヒュドラ相手は疲れたのかパティも解体したいとは言い出さなかった。
「イベントリに入れておくから、ダグスクで解体してもらおう。」
大きなヒュドラは一瞬でイオリのイベントリに消えていった。
ヒューゴに子供達を任せて、イオリは馬車を移動させる事にした。
テントを設置しての移動は始めてだったが異常はないらしい。
まだ動き足りないゼンと並走して馬車で小高い丘に向かった。
丘を超えると港町・ダグスクへはすぐだ。
ゼンには海の匂いが届いてるのかもしれない。
「今日はここで泊まろう。
テントはそのまま馬車の中に、ヒューゴさんが出て来たらシールド貼ってもらおう。
みんながお風呂に入ってる間に夕飯の準備だ。」
『今日は何?何を食べるの??』
「今日は昨日、仕込んだハヤシライスだよ。冷蔵庫にあるからとってくるね。」
イオリは仕込んだハヤシライスを持ってくるとコンロでクツクツと煮込み始めた。
次に焚き火を作り米を炊いた。
食べ盛りがいるから大量に用意しておいたが、念のためにダッチオーブンを取り出しポテトグラタンを作った。
『何これ!何これ!良い匂い・・・。』
惚けるようにハヤシライスの香りを吸い込むとゼンはヨダレが止まらずにいた。
「「お腹すいたー!!」」
髪を濡らしたままの子供達がテントから飛び出てくると、自分の出番だとゼンは髪を乾かしに入った。
「随分、美味そうな匂いだな。」
ヒューゴがニナとナギを連れて現れると鼻をクンクンとした。
「自信作ー。」
ご機嫌なイオリに笑うとヒューゴはゼン髪を乾かしてもらいに行った。
「「「「『いただきます!』」」」」
大きな声で挨拶すると一斉に食べ始めた。
「「美味ー!!」」
双子が声を揃えて悶えるとナギも無言で頷いた。
ヒューゴもかき込むようにスプーンを動かし、ゼンとアウラは競うように食べた。
1人マイペースなニナはフーフーと熱いポテトグラタンを口にすると二コーと笑い。
イオリの手から食べるソルも満足そうにモグモグした。
「俺。これ好きだ。」
「スコルも!」
「パティも!」
『ボクもチョーダイ!!』
「ヒヒン!!」
ヒューゴがおかわりをすると、双子もゼンもアウラも皿を出した。
「たっぷりあるから、好きに食べなー。」
結局、寸胴で作ったハヤシライスは空っぽになった。
「プリンだよー。」
イオリがトレイに乗せて冷えたプリンを差し出すと、お腹いっぱいと唸っていた連中が至る所から手を伸ばした。
イオリはニナにスプーンで掬って食べさせると、今まで味わった事のない食べ物に目をキラキラとさせ《もっともっと》とせがんだ。
プリンも平らげ、いよいよ動くのも嫌になった双子とヒューゴは放っておいて、片付けを手伝ってくれるニナとナギに自分の故郷の物語を話して聞かせた。
嘘を付いて鼻が伸びた男の子の話を・・・。
2人は嘘をついた男の子を怒っていたが、男の子を愛するお爺さんは好きだったみたいだ。
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