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美食の旦那さん
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「・・・・・・・。乳が固まる?」
何ともない兄弟の会話にイオリが反応した。
双子とナギは直感で立ち上がりゼンの後に隠れた。
「乳が固まるって何ですか?チーズじゃなくて?」
「少し暑い日に酸っぱくなってしまってね。
腐っちまってるんですよ。
チーズと同じかと思って加熱したけど溶けるわけでもないから、そうなったら捨てちまってます。」
親父の言葉にイオリは立ち上がった。
「案内してください!実物見せて!!」
イオリの剣幕に一同驚いたが、あの日を思い出したカッチェは急いで案内した。
「こっちです!」
カッチェとスヴェンの案内にイオリとバートがついて行く。
向かった先には大きな樽が並ぶ小屋があった。
カッチェは一つの樽の蓋を開けてイオリに見せた。
イオリは匂いを嗅ぎ鑑定して口にした。
「・・・・ヨーグルトだ。
自然に出来てしまったんですね・・・。」
「食べられるんですか?」
バートの問いに頷いた。
「はい!少し貰っても良いですか?」
「・・・ええ、勿論。」
戸惑う兄弟を前にイオリは腰バックから鍋を出して適量取り出した。
「戻りましょう。皆さんにも試してもらいましょう。」
戻ると首を長くしていた双子が出迎えた。
「「食べれる?」」
「うん。試してごらん?」
そう言ってスプーンで食べさせて見れば双子は顔を歪めた。
「「すっぱーい」」
「はははははは。そうだろうね。
でも・・・コレを混ぜると?」
イオリが砂糖をかけてやると
「「美味しいー!!」」
「だろう?ナギはこっちを試してごらん?」
ハチミツをかけて食べさせるとナギは微笑んだ。
「おいし!」
黙ってみていた大人達にも試してもらうと一様に驚いていた。
「腐ると言うか発酵されていたんです。
チーズには入ってない酵素が入って発酵して出来たんですよ。
ヨーグルトと言います。
一定の温度、チーズにも入っている乳酸菌、そして動物が持っている酵素が合わさった時に出来るんです。
出来ちゃった不要なものではなく、たまたま要因が一致して出来た副産物です!
ハチミツは入手は難しいですが砂糖や果実と合わせて食べると立派なスイーツになります。
乳酸は体にも良いので素晴らしい商品と言えます。」
イオリの説明に乳屋の家族は唸りをあげた。
「本当ですか?勝手に固っていつも捨てる時に切なかったんです。
食べられるなんて・・・・。」
カッチェの言葉に家族はブンブンと頷いた。
徐に手をあげたバートは首を傾げながら言った。
「と言うことは、砂糖が流通すれば自然と一般的にも求められると言う事ですか?」
「そう思いますよ。俺は好きです。
貴族のご婦人達には美容にもいいと言えば売れるんじゃないかな?」
「本当ですか?売るためとは言え嘘は言えませんよ?」
バートは眉間にシワを乗せた。
「嘘じゃありませんよ。
詳しい事を言えば、肌の良し悪しはどこで決まると思います?」
「???
良質な食べ物と生活、香油などですか?」
バートは考えた事もない事を聞かれて戸惑った。
「間違ってないですね。
良質の食べ物とは栄養の事。
生活は良質な睡眠の事。
香油は肌の保湿の事ですね。
では、貴族でも肌の悪い方はいませんか?」
「いるな・・・。」
話の展開がわからないニコライは首を傾げる。
「豪華な食事をしているのに肌が荒れている。
その方は食生活が乱れていて腸内が整ってないんです。
食事中に失礼しますが、便通が悪いと老廃物といって血がドロドロして血管を詰まらせる要因なんです。
それを改善するには、バランスの良い食事と適度な運動と良質な休息が必要なんです。
ヨーグルトは整腸作用があって腸の働きを手伝う作用があるんですよ。」
「つまり、ヨーグルトは薬になると?」
イオリの説明を聞くとバートが頭をグルグルと動かした。
「んー。少し違います。
名付けるなら・・・健康食品?
そんな大層な言葉を使って良いものか・・・。
逆に食べすぎると腸の働きが良すぎてお腹を下す事もあります。
まぁ、どんな物も食べ過ぎはいけません。
適量を提示して販売するればいいのでは?」
バートは頭の中で算盤を弾いた。
「でも・・・。」
申し訳なさそうにカッチェが頭をかきながら話に入ってきた。
「安定的には生産出来ません。
商品として売り出すには・・・。」
「ん・・・。そうですね。
希少性を高めて高く売り貴族に買ってもらう事も出来ますが、実はヨーグルトって一度出来てしまえば、牛乳に混ぜて適温で温めておくと勝手に出来ていくんですよ。」
「「「「「えっ?」」」」」
「ですよね。
俺も子供の時に祖母が作ってるのみて驚きましたよ。
清潔な容器に牛乳を入れてヨーグルトを少し混ぜ人肌より少し温かい場所で静かに置いておくと1日か2日にほどで出来上がるんですよ。
でも、日持ちがしないんですよね・・・。
精々3日くらいでしょうか。」
驚く一同をおいてイオリは饒舌に話していった。
「おほん。イオリさん?
本当にこれが量産されるんですか?
それに健康食品?それが流行するとお思いですか?」
一足先に気持ちを切り替えたバートがイオリに聞いてきた。
「はい。作れますよ。
このままだと皆さん苦手でしょうけど、砂糖があれば流行ると思います。」
パンッ!とバートは手を打つとみんな意識を向けた。
「それならば、最初はたまたま出来てしまったヨーグルトを貴族に広め砂糖が一般に流行り出してから量産を始めましょう。
何事も順番が大切です。」
大人達は頷きヨーグルトに舌鼓をした。
「どうだろう。今回出来てしまったヨーグルトは我が家で購入できないだろうか?」
「えぇぇ!」
ニコライの申し出にカッチェは驚いた声を出した。
「我が家の人間に広めてみよう。そうすれば貴族に話が伝わるだろう。」
「良いんじゃないですか?実は試したい事があるんです。
公爵や夫人に召し上がって欲しいですね。」
ニコライの提案に即座にイオリが賛成した。ヨーグルトをみて早速作りたい物が頭を過ぎる。
「あっ有難うございます!
でも、元々捨てる物です。
お代はいりません。お持ち下さい!」
カッチェの言葉にをバートが止める。
「いけません!
商品にはきっちりお代をとりましょう。
ヨーグルトが素晴らしい物なら尚のことです。
値段なら私がつけましょう。」
その後、乳屋の家族はバートと仕事の話を始めイオリ達は夕餉の片付けに入った。
「どう?ゼン。
美味しかった?」
『勿論だよ!
やっぱり、ボクはイオリのご飯が1番好き。
ヨーグルトで何を作るの?』
「デザートを作りたいんだ。
スコルも一緒に作ろう簡単だから。」
「うん!」
「パティも食べたい!」
「ナギもー」
初めてのヨーグルトに子供達は大満足だったらしい。
「本当にイオリは物知りだな。」
一緒に洗い物をしているフランにイオリは笑いかけた。
「自然に出来たヨーグルトは初めて見ました。
驚きましたよ。
乳には、まだまだ利用法が沢山ありますね。」
本当に来て良かった。
一日の締めくくりにイオリはそう思った。
何ともない兄弟の会話にイオリが反応した。
双子とナギは直感で立ち上がりゼンの後に隠れた。
「乳が固まるって何ですか?チーズじゃなくて?」
「少し暑い日に酸っぱくなってしまってね。
腐っちまってるんですよ。
チーズと同じかと思って加熱したけど溶けるわけでもないから、そうなったら捨てちまってます。」
親父の言葉にイオリは立ち上がった。
「案内してください!実物見せて!!」
イオリの剣幕に一同驚いたが、あの日を思い出したカッチェは急いで案内した。
「こっちです!」
カッチェとスヴェンの案内にイオリとバートがついて行く。
向かった先には大きな樽が並ぶ小屋があった。
カッチェは一つの樽の蓋を開けてイオリに見せた。
イオリは匂いを嗅ぎ鑑定して口にした。
「・・・・ヨーグルトだ。
自然に出来てしまったんですね・・・。」
「食べられるんですか?」
バートの問いに頷いた。
「はい!少し貰っても良いですか?」
「・・・ええ、勿論。」
戸惑う兄弟を前にイオリは腰バックから鍋を出して適量取り出した。
「戻りましょう。皆さんにも試してもらいましょう。」
戻ると首を長くしていた双子が出迎えた。
「「食べれる?」」
「うん。試してごらん?」
そう言ってスプーンで食べさせて見れば双子は顔を歪めた。
「「すっぱーい」」
「はははははは。そうだろうね。
でも・・・コレを混ぜると?」
イオリが砂糖をかけてやると
「「美味しいー!!」」
「だろう?ナギはこっちを試してごらん?」
ハチミツをかけて食べさせるとナギは微笑んだ。
「おいし!」
黙ってみていた大人達にも試してもらうと一様に驚いていた。
「腐ると言うか発酵されていたんです。
チーズには入ってない酵素が入って発酵して出来たんですよ。
ヨーグルトと言います。
一定の温度、チーズにも入っている乳酸菌、そして動物が持っている酵素が合わさった時に出来るんです。
出来ちゃった不要なものではなく、たまたま要因が一致して出来た副産物です!
ハチミツは入手は難しいですが砂糖や果実と合わせて食べると立派なスイーツになります。
乳酸は体にも良いので素晴らしい商品と言えます。」
イオリの説明に乳屋の家族は唸りをあげた。
「本当ですか?勝手に固っていつも捨てる時に切なかったんです。
食べられるなんて・・・・。」
カッチェの言葉に家族はブンブンと頷いた。
徐に手をあげたバートは首を傾げながら言った。
「と言うことは、砂糖が流通すれば自然と一般的にも求められると言う事ですか?」
「そう思いますよ。俺は好きです。
貴族のご婦人達には美容にもいいと言えば売れるんじゃないかな?」
「本当ですか?売るためとは言え嘘は言えませんよ?」
バートは眉間にシワを乗せた。
「嘘じゃありませんよ。
詳しい事を言えば、肌の良し悪しはどこで決まると思います?」
「???
良質な食べ物と生活、香油などですか?」
バートは考えた事もない事を聞かれて戸惑った。
「間違ってないですね。
良質の食べ物とは栄養の事。
生活は良質な睡眠の事。
香油は肌の保湿の事ですね。
では、貴族でも肌の悪い方はいませんか?」
「いるな・・・。」
話の展開がわからないニコライは首を傾げる。
「豪華な食事をしているのに肌が荒れている。
その方は食生活が乱れていて腸内が整ってないんです。
食事中に失礼しますが、便通が悪いと老廃物といって血がドロドロして血管を詰まらせる要因なんです。
それを改善するには、バランスの良い食事と適度な運動と良質な休息が必要なんです。
ヨーグルトは整腸作用があって腸の働きを手伝う作用があるんですよ。」
「つまり、ヨーグルトは薬になると?」
イオリの説明を聞くとバートが頭をグルグルと動かした。
「んー。少し違います。
名付けるなら・・・健康食品?
そんな大層な言葉を使って良いものか・・・。
逆に食べすぎると腸の働きが良すぎてお腹を下す事もあります。
まぁ、どんな物も食べ過ぎはいけません。
適量を提示して販売するればいいのでは?」
バートは頭の中で算盤を弾いた。
「でも・・・。」
申し訳なさそうにカッチェが頭をかきながら話に入ってきた。
「安定的には生産出来ません。
商品として売り出すには・・・。」
「ん・・・。そうですね。
希少性を高めて高く売り貴族に買ってもらう事も出来ますが、実はヨーグルトって一度出来てしまえば、牛乳に混ぜて適温で温めておくと勝手に出来ていくんですよ。」
「「「「「えっ?」」」」」
「ですよね。
俺も子供の時に祖母が作ってるのみて驚きましたよ。
清潔な容器に牛乳を入れてヨーグルトを少し混ぜ人肌より少し温かい場所で静かに置いておくと1日か2日にほどで出来上がるんですよ。
でも、日持ちがしないんですよね・・・。
精々3日くらいでしょうか。」
驚く一同をおいてイオリは饒舌に話していった。
「おほん。イオリさん?
本当にこれが量産されるんですか?
それに健康食品?それが流行するとお思いですか?」
一足先に気持ちを切り替えたバートがイオリに聞いてきた。
「はい。作れますよ。
このままだと皆さん苦手でしょうけど、砂糖があれば流行ると思います。」
パンッ!とバートは手を打つとみんな意識を向けた。
「それならば、最初はたまたま出来てしまったヨーグルトを貴族に広め砂糖が一般に流行り出してから量産を始めましょう。
何事も順番が大切です。」
大人達は頷きヨーグルトに舌鼓をした。
「どうだろう。今回出来てしまったヨーグルトは我が家で購入できないだろうか?」
「えぇぇ!」
ニコライの申し出にカッチェは驚いた声を出した。
「我が家の人間に広めてみよう。そうすれば貴族に話が伝わるだろう。」
「良いんじゃないですか?実は試したい事があるんです。
公爵や夫人に召し上がって欲しいですね。」
ニコライの提案に即座にイオリが賛成した。ヨーグルトをみて早速作りたい物が頭を過ぎる。
「あっ有難うございます!
でも、元々捨てる物です。
お代はいりません。お持ち下さい!」
カッチェの言葉にをバートが止める。
「いけません!
商品にはきっちりお代をとりましょう。
ヨーグルトが素晴らしい物なら尚のことです。
値段なら私がつけましょう。」
その後、乳屋の家族はバートと仕事の話を始めイオリ達は夕餉の片付けに入った。
「どう?ゼン。
美味しかった?」
『勿論だよ!
やっぱり、ボクはイオリのご飯が1番好き。
ヨーグルトで何を作るの?』
「デザートを作りたいんだ。
スコルも一緒に作ろう簡単だから。」
「うん!」
「パティも食べたい!」
「ナギもー」
初めてのヨーグルトに子供達は大満足だったらしい。
「本当にイオリは物知りだな。」
一緒に洗い物をしているフランにイオリは笑いかけた。
「自然に出来たヨーグルトは初めて見ました。
驚きましたよ。
乳には、まだまだ利用法が沢山ありますね。」
本当に来て良かった。
一日の締めくくりにイオリはそう思った。
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