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或る日カエルになった私
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私は朝起きたら『カエル』だった。
それもよく鳴くカエルだった。
布団を剥いで手足を見ると、どう見てもカエルだった。
私は何が何だか分からなくて、ひたすら絶望した。
悲しさを困惑が凌駕して涙の一滴も出てこない。
普段の服を着ても何だか気持ちが悪い。
似合うとか似合わないではない。
着心地も、鏡の前の姿も、不気味で不快感しか湧かない。
それでも毎日相変わらずで、何食わぬ日常が待っている。
一日の時間なんて、私の変化すらも置いてけぼりで、ただ流れていく。
どんなに大事の事件があろうとも、そんなのは何処吹く風で無視されて、大声で叫んで訴えようとも、誰一人神でさえ見向きもしない。
家族が朝食を準備して待っている。
リビングへ入ると、目の前で姉が自分の席でふんぞり返っている。
母は忙しそうで、父は完全に私のことに無関心。
なので、姉にしか話しかけられず、そのまま違和感を問いかけた。
「ねえ、お姉ちゃん……?」
「何?」
「私、変じゃない?」
「何が?」
「見ても何も思わない?」
「……昨日、私……何かしたっけ?」
姉は鈍感だ。
何も興味がないし、知ろうとも感じようともしない。
勿論、理解をしようとも受け入れようともしない。
いわゆる馬鹿なのだ。
身内卑下しているわけではなく、そういった部分を嫌っていることは否定できないが、自他ともに認める『そういうひと』である。
私は下らない無駄な会話だったと思いながら、母に食べ終わった食器を渡し、弁当と交換を終わらせて登校する。
いつも学校は辛いだけだ。
ただ交われない人間同士が、一つの屋根の下で上辺の関係で馴れ合いながら、半日を表面上同じ目的を掲げて、水面下では全く違う理由と目的で通っている。
それに対して大人は美学を正義のように語り、青春というものと思春期を美しい清らかなものだと謳う。
そこに中身のない勉学の知識と、上面の道徳で私たちに鞭を振るい、それを誰かの苦痛とも捉えることなく、これを愛だと嘯く。
私は、ただ勉強したいだけで学校に通っている。
これを世では『がり勉』というのだろうか?
教室へ入り、自分の席へ着く。
次の瞬間には、勉強時間でしかない。
まるでしがないサラリーマンのようだ。
シャーペンのグリップを握り、違和感を覚えた。
握り慣れた者ものなのに、しっくり来ず馴染まない。
教科書も手に付かず、捲ることができなくなっていた。
私は気分が悪くなり、即行で保健室に向かった。
保健室に入るなり、養護員の先生が出迎えてくれた。
「中山さん……朝からどうしたの?」
「先生……私、今日何だか変なんです。」
「あら、声を聴く限り、いつもの中山さんよ?」
先生は言いながら、怪訝そうな顔で私を見つめている。
何か違和感を抱いているのだと、私は直感で察した。
「やはり、私変ですよね?」
「……話を聞かせて?」
そういうと、先生は正面に向き直った。
私も椅子を引き寄せて、話をする姿勢をとった。
「先生……私、朝起きたら、こんな姿になっていました。」
「どんな風に見えているの?」
「手足を見ても、鏡で顔を見ても、カエルそのものだったんです。」
「ああ……先生の思い違いじゃなかったのね。」
少し物憂げな顔で目を伏せた。
数秒ほど気まずい空気が流れ、互いに無言の時間が過ぎ去った。
沈黙が静かに破られ、先生から口を開く。
「あのね……中山さんは、感受性が強いのね?」
「え……?」
先生は何故か、関係なさそうな他愛のないことを確認してきた。
(いやいや……そこじゃないだろう?)
私は腹の中で非難した。
それとも、私がおかしくなっていて、こんなことを訊いた私が悪いのかとさえ思った。
「中山さん……今日の午前中は学校を抜けてみない?」
一学校の先生とは思えない提案をしてきた。
こんなの、校長にでも知れたら免職確定だ。
私が訝しい顔をしていると、先生は困ったようにニッコリと笑い返した。
「大丈夫、担任の先生には適当に話しておくけど、教頭先生と校長先生にはきちんと説明しておくから……。」
そういうと、席を立ち私を室外へ促した。
私は貴重品以外を手ぶらにして、先生に校門まで促された。
門番だった担任の先生にも挨拶と事情の説明を済ませ、校外へ一度出て、先生に紹介された場所へ向かった。
たどり着いた先は、病院でもなく、遊戯施設でもなかった。
しかし、私は行った先で眼前に広がる光景に、目玉を剝いた。
そこには私と同じような、人の姿をしたカエルが大勢いた。
中には、イモリやサンショウウオもいて、当然のようにオタマジャクシもいる。
「お、新入り?」
突然目が合うなり、一人が馴れ馴れしく声をかけてきた。
私は当惑し、少し尻込みして距離をとった。
後ずさりして初めて、この空間に広がる、湿潤にも取れる心地よい空気が満たされていることに気が付いた。
それは本当に水中のようで、とても落ち着いた。
目の前の不安そうに見ている相手に、私は距離を保ったまま挨拶をした。
「すみません、挨拶もなく失礼なことをして……。」
「いいえ!……失礼だったのは僕の方です。」
お互いにお辞儀を返し合って、二人同時に声をあげて笑った。
何だか楽しかった。
心から何か、ミネラル水にも似たものが湧いてきて、摺り切り一杯を通り越して溢れ続けた。
まるで決壊したダムのように、感情が鉄砲水になって飛び出す。
何度か温かいものが頬を伝いもした。
一言談笑するだけでも、楽しくって色々共感して、感動が鉄砲水のように襲ってくる。
ずっと抱えていた違和感が、そこではっきりと姿を現した。
私は、学校へ帰路に就いた。
学校へ着いた時には7時限の始まりだった。
随分と長いこと外にいたことに、教室前で腕時計を改めて初めて知った。
すると、保険医の先生と担任が並んで教壇にいた。
私と目が合って、入り口に張り付いた笑顔で担任が近づく。
徐にドアを開けて、担任は私と少し距離を置いて、手を引くように教室へ迎え入れた。
私は教卓を前に立たされた。
これから公開処刑でもされるのかと、顔から血の気が引いていく。
頬に体温が失われ、心なしか震えが手を切り刻む。
そんな心境を知ってか否か、先生たちは私の前に立ち話始めた。
「ここに立っている中山さんは、自分のことを今朝『カエルになっている』と表現していました。」
「先生たちは言葉の意味が分かりません……だから、ここで中山さんに大事な話をしてもらいます。」
「皆さんは、その話で自分たちが思うことをディベートしてもらいます……では、中山さん…みんながあなたの話を待っています。」
先生たちは三文芝居染みた口調で口上を述べて、私に話をバトンタッチした。
私は決心して話すことにした。
今朝の素敵な出会いと、今まで浸った感動について。
「私は今朝起きたらカエルになっていました…………」
………………………、
私はたくさんの告白をした。
今……これから……『自分』が『自分』であるために。
『私』を『私』として確立するために、たった今から動き始めた。
私が話し終わる頃には、クラスにも仲間がいることに気が付いた。
そして教室がしっとりと潤っていた。
それは清流のように美しく、さらさらとした空気が漂って心地よい。
全員が真剣な顔をしながら、どこかいつもよりも朗らかな雰囲気の中で、みんなが話し合っている。
私の目の前には、人の姿をしたイモリやカエルがいた。
それはマイノリティながらも、確実に存在して可視化されていた。
結局、違和感なく馴染んだそれを見て、おかしさを覚えたのは自分だけだったのだと自覚した。
廊下の姿見を見ながら、カエルだった私が元の綺麗な自分自身に変わっていた。
それもよく鳴くカエルだった。
布団を剥いで手足を見ると、どう見てもカエルだった。
私は何が何だか分からなくて、ひたすら絶望した。
悲しさを困惑が凌駕して涙の一滴も出てこない。
普段の服を着ても何だか気持ちが悪い。
似合うとか似合わないではない。
着心地も、鏡の前の姿も、不気味で不快感しか湧かない。
それでも毎日相変わらずで、何食わぬ日常が待っている。
一日の時間なんて、私の変化すらも置いてけぼりで、ただ流れていく。
どんなに大事の事件があろうとも、そんなのは何処吹く風で無視されて、大声で叫んで訴えようとも、誰一人神でさえ見向きもしない。
家族が朝食を準備して待っている。
リビングへ入ると、目の前で姉が自分の席でふんぞり返っている。
母は忙しそうで、父は完全に私のことに無関心。
なので、姉にしか話しかけられず、そのまま違和感を問いかけた。
「ねえ、お姉ちゃん……?」
「何?」
「私、変じゃない?」
「何が?」
「見ても何も思わない?」
「……昨日、私……何かしたっけ?」
姉は鈍感だ。
何も興味がないし、知ろうとも感じようともしない。
勿論、理解をしようとも受け入れようともしない。
いわゆる馬鹿なのだ。
身内卑下しているわけではなく、そういった部分を嫌っていることは否定できないが、自他ともに認める『そういうひと』である。
私は下らない無駄な会話だったと思いながら、母に食べ終わった食器を渡し、弁当と交換を終わらせて登校する。
いつも学校は辛いだけだ。
ただ交われない人間同士が、一つの屋根の下で上辺の関係で馴れ合いながら、半日を表面上同じ目的を掲げて、水面下では全く違う理由と目的で通っている。
それに対して大人は美学を正義のように語り、青春というものと思春期を美しい清らかなものだと謳う。
そこに中身のない勉学の知識と、上面の道徳で私たちに鞭を振るい、それを誰かの苦痛とも捉えることなく、これを愛だと嘯く。
私は、ただ勉強したいだけで学校に通っている。
これを世では『がり勉』というのだろうか?
教室へ入り、自分の席へ着く。
次の瞬間には、勉強時間でしかない。
まるでしがないサラリーマンのようだ。
シャーペンのグリップを握り、違和感を覚えた。
握り慣れた者ものなのに、しっくり来ず馴染まない。
教科書も手に付かず、捲ることができなくなっていた。
私は気分が悪くなり、即行で保健室に向かった。
保健室に入るなり、養護員の先生が出迎えてくれた。
「中山さん……朝からどうしたの?」
「先生……私、今日何だか変なんです。」
「あら、声を聴く限り、いつもの中山さんよ?」
先生は言いながら、怪訝そうな顔で私を見つめている。
何か違和感を抱いているのだと、私は直感で察した。
「やはり、私変ですよね?」
「……話を聞かせて?」
そういうと、先生は正面に向き直った。
私も椅子を引き寄せて、話をする姿勢をとった。
「先生……私、朝起きたら、こんな姿になっていました。」
「どんな風に見えているの?」
「手足を見ても、鏡で顔を見ても、カエルそのものだったんです。」
「ああ……先生の思い違いじゃなかったのね。」
少し物憂げな顔で目を伏せた。
数秒ほど気まずい空気が流れ、互いに無言の時間が過ぎ去った。
沈黙が静かに破られ、先生から口を開く。
「あのね……中山さんは、感受性が強いのね?」
「え……?」
先生は何故か、関係なさそうな他愛のないことを確認してきた。
(いやいや……そこじゃないだろう?)
私は腹の中で非難した。
それとも、私がおかしくなっていて、こんなことを訊いた私が悪いのかとさえ思った。
「中山さん……今日の午前中は学校を抜けてみない?」
一学校の先生とは思えない提案をしてきた。
こんなの、校長にでも知れたら免職確定だ。
私が訝しい顔をしていると、先生は困ったようにニッコリと笑い返した。
「大丈夫、担任の先生には適当に話しておくけど、教頭先生と校長先生にはきちんと説明しておくから……。」
そういうと、席を立ち私を室外へ促した。
私は貴重品以外を手ぶらにして、先生に校門まで促された。
門番だった担任の先生にも挨拶と事情の説明を済ませ、校外へ一度出て、先生に紹介された場所へ向かった。
たどり着いた先は、病院でもなく、遊戯施設でもなかった。
しかし、私は行った先で眼前に広がる光景に、目玉を剝いた。
そこには私と同じような、人の姿をしたカエルが大勢いた。
中には、イモリやサンショウウオもいて、当然のようにオタマジャクシもいる。
「お、新入り?」
突然目が合うなり、一人が馴れ馴れしく声をかけてきた。
私は当惑し、少し尻込みして距離をとった。
後ずさりして初めて、この空間に広がる、湿潤にも取れる心地よい空気が満たされていることに気が付いた。
それは本当に水中のようで、とても落ち着いた。
目の前の不安そうに見ている相手に、私は距離を保ったまま挨拶をした。
「すみません、挨拶もなく失礼なことをして……。」
「いいえ!……失礼だったのは僕の方です。」
お互いにお辞儀を返し合って、二人同時に声をあげて笑った。
何だか楽しかった。
心から何か、ミネラル水にも似たものが湧いてきて、摺り切り一杯を通り越して溢れ続けた。
まるで決壊したダムのように、感情が鉄砲水になって飛び出す。
何度か温かいものが頬を伝いもした。
一言談笑するだけでも、楽しくって色々共感して、感動が鉄砲水のように襲ってくる。
ずっと抱えていた違和感が、そこではっきりと姿を現した。
私は、学校へ帰路に就いた。
学校へ着いた時には7時限の始まりだった。
随分と長いこと外にいたことに、教室前で腕時計を改めて初めて知った。
すると、保険医の先生と担任が並んで教壇にいた。
私と目が合って、入り口に張り付いた笑顔で担任が近づく。
徐にドアを開けて、担任は私と少し距離を置いて、手を引くように教室へ迎え入れた。
私は教卓を前に立たされた。
これから公開処刑でもされるのかと、顔から血の気が引いていく。
頬に体温が失われ、心なしか震えが手を切り刻む。
そんな心境を知ってか否か、先生たちは私の前に立ち話始めた。
「ここに立っている中山さんは、自分のことを今朝『カエルになっている』と表現していました。」
「先生たちは言葉の意味が分かりません……だから、ここで中山さんに大事な話をしてもらいます。」
「皆さんは、その話で自分たちが思うことをディベートしてもらいます……では、中山さん…みんながあなたの話を待っています。」
先生たちは三文芝居染みた口調で口上を述べて、私に話をバトンタッチした。
私は決心して話すことにした。
今朝の素敵な出会いと、今まで浸った感動について。
「私は今朝起きたらカエルになっていました…………」
………………………、
私はたくさんの告白をした。
今……これから……『自分』が『自分』であるために。
『私』を『私』として確立するために、たった今から動き始めた。
私が話し終わる頃には、クラスにも仲間がいることに気が付いた。
そして教室がしっとりと潤っていた。
それは清流のように美しく、さらさらとした空気が漂って心地よい。
全員が真剣な顔をしながら、どこかいつもよりも朗らかな雰囲気の中で、みんなが話し合っている。
私の目の前には、人の姿をしたイモリやカエルがいた。
それはマイノリティながらも、確実に存在して可視化されていた。
結局、違和感なく馴染んだそれを見て、おかしさを覚えたのは自分だけだったのだと自覚した。
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