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19話 ※
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真っ暗というよりは、一応かろうじて上の方にある小さな窓のおかげで相手が見える程度に薄暗い。
そんな中、生智は出入り口に鍵をかけると堪えきれずに衛二を隅に置かれているマットの上に押し倒した。
「おま、え」
「好き。大好き……まだまだ子どもでごめん、俺、もうほんと限界で……」
軽く何度かキスをした後に生智はなんとかそう言うと、ぎゅっと衛二を抱きしめた。
「……ここ、普段から鍵かかってるよな。なんでお前、開けられたんだ……」
ため息を吐いた後に気でも紛らわせようと思ったのか、それとも純粋に知りたいからか、衛二がそんなことを聞いてきた。どのみち焦り過ぎて失敗しそうな気がするほどに高ぶっていた生智は、少し冷静になるためにも答える。
「さっき森永が俺に鍵くれた」
答えた途端に衛二がぼそりと「あの野郎……!」と呟いているのが聞こえ、笑えばいいのか嫉妬すればいいのか少し混乱する。
「先生と森永、絶対仲いいよな……? 今でもたまにムカつくんだけど」
「……それは杞憂に過ぎなさすぎて俺には何とも……」
衛二のあまりに微妙な表情に、生智は笑うことにした。すると衛二も苦笑に近いが笑い返してくれる。
「先生……つか、もう俺、卒業したし、衛二でいい?」
「相変わらずさん、付けようとは思わないんだな」
「だってエロいだろ、雰囲気がさ。その呼び方」
「相変わらず何を言ってるのかわからない」
ため息を吐く衛二に、生智は笑いかけながら抱きしめる。そして軽くキスをした後に囁いた。
「ねえ、衛二。大好き。衛二はまだ俺のこと、好き? して、……いい? 俺ね、もう無理やりだけはしたくねーんだ。そりゃここへはある意味強引に連れてきたよーなもんだけど……」
「気持ちなんて……今さら決まってるだろう? 今日まで我慢していたんだ……もちろん、好きだ」
「じゃ、じゃあ……」
「でも俺はあくまでも教師だし、ここは学校だ」
「……だよな」
「普段の俺なら絶対に考えられない。ただ、今日は……今日だけは思い切りお前に抱かれてやる」
「……っ」
途中から言いにくかったのだろうか、顔を少し伏せながら小さな声で衛二は言ってくれた。
生智はまた頭に血が上る。無茶だけはしないように、何とか抑えようという気持ちはあるのだが、難しそうだ。言われた瞬間、生智は衛二の唇を貪っていた。
合わさる唇や絡み合う舌、そして味わう衛二の唾液にクラクラとする。合間に漏れる衛二の吐息や小さな声がさらに煽ってくる。
ああ……ヤベー……。
生智の頭の芯がじんと疼いた。夢中になり、手で衛二の耳や首元を手で弄っていく。そして服の中に手を入れ、胸元の敏感な部分に指を這わせた。
衛二から「ん……」という小さな声が漏れる。そこはだんだんと尖りを見せてきて、生智をなおさら堪え難くさせてきた。
「衛二、好き。かわいい……」
「おま……年上にかわいいって……」
「かわいいもんは仕方ないだろ。くそ、ほんとやべぇ……」
唾液を絡ませながら深いキスをしていた生智は衛二の服を焦りながら乱していった。ゆっくりとか余裕といった気持ちなど持てない。
自分の指の刺激によって立っている胸の突起を目の当たりにすると、生智は堪らずそこへしゃぶりついた。ちゅ、っと吸い込み舌を転がすように這わせるとまた小さな声が漏れ聞こえた。
そんな小さな少しの反応ですら嬉しくて愛おしくて、生智の胸がドキドキと高鳴る。
以前勝手に悶々と悩み、嫉妬した挙句無理やり初めての行為をしてしまったことを贖罪するかのように、生智は優しく丁寧に衛二の体に触れた。いや、触れようと頑張るといったほうが正しいのかもしれない。ともすれば思い切り激しく触れ、味わいたくて堪らない。
下を露わにする時は基本堂々としているようだった衛二が少し抵抗を見せてきた。それがまた生智の興奮を擽ってくる。
「ほんと、ヤベーな……。ねえ、衛二、男同士なのに恥ずかしいの?」
「されること思ったら恥ずかしいに決まってるだろ……」
「マジで」
「なんなら立場、変えるか?」
「それは無理! あ、いや、俺のを衛二が咥えてくれるとか擦ってくれるとかそういうのはむしろ歓迎だけど」
「……お前に羞恥心ってものはなかったな、そういえば」
「は? あるよ!」
ため息を吐かれ、生智はムッと言い返す。そのおかげで少しだけ気持ちに余裕ができた。ほんの少しではあるが。
キスや触れることで衛二のそこは少し反応を見せていた。嬉しくもあり、切なくもある。
……俺のは今にも暴発しそうなくらい高ぶってんだけどな!
そっと触れるとピクリとそれが震える。それまでは一瞬ではあるが自分と同じものに対し咥えたりできるんだろうかと思ったが、思うだけ無駄だった。
「っお、い。いきなり……、っちょ、やめ……」
さすがにいきなり咥えられるとは思っていなかったのか、衛二が焦ったような声を上げる。それがなんだか楽しくて、生智は気をよくしさらにねっとりと咥え込んだ。
「あ、ぁ……っ」
先ほどまでとは比べものにならない艶を帯びたような衛二の声を聞き、生智のものはズボンの中で痛いほどになった。
夢中になって舌を這わせて唇で上下させていると、衛二の鈴口からだらだらと先走りが漏れてくる。嫌悪感すらなく、むしろ愛しさしか湧かない。生智はその先を吸い込むようにしてさらにしゃぶった。
「ん、……っく、ああ、っあ」
今回はちゃんと専用のローションを用意していた生智は、一旦口を離すとポケットからそれを取り出し、たっぷりと手にとった。顔を火照らせた衛二は少し落ち着かなさげに見てきたが、何も言わない。それをいいことに濡れた指で尻の穴の辺りを撫でまわした。
ぬるぬるとさせた蕾が少しひくつくのを目の当たりにすると、生智はまるで童貞のような気持になる。気づけば荒い息が漏れていた。だがその息すら堪えることもなく、中へそっと指を入れていった。
「い、たくない?」
「大丈夫、だ」
前に無理やりした時はあまりちゃんと慣らすこともできなかったし衛二はとても痛そうだった。今回は少しでも軽減できるようにと、生智は何度もそこをローションで満たしていく。
確か指のこの辺りを上に曲げれば……。
中がくちゅりと卑猥な音すら鳴るようになった頃、生智は指を少し曲げるようにして探っていく。暫くするとなにか小さなしこりのようなものを感じた。
「っ、あ……っ」
衛二が思わずといった風に声を上げる。そして慌てた様子で口を押さえている。
「ここ? だよ、な?」
生智は嬉しくなりながら、執拗にその辺りを指の腹でひっかくように触れていく。その度に衛二が小さく体を揺らした。
「駄目、マジやべぇ……、俺、何も自分のもの弄ってねーのにイきそ……」
「ば、かか……、もうほんとお前は……、っん、ぁ……っ、も……」
「その前に先に衛二をイかせたいんだよ、俺」
実際本当に達しそうなくらい興奮している。だが生智はニヤリと笑うと、中で弄っている指をそのままに、衛二の今もだらだらと先を濡らし硬いままのそれを再度咥えた。
「っひ、ぁっ」
また悲鳴にも似た声が漏れた後、衛二が必死になって自分の口を手で塞いでいるのが見える。生智はひたすら指で中を刺激させながら口淫を続けた。
「ま、って……、も、駄目、だ……、ぁ、あ、あっ」
いつも淡々として冷静な衛二が目に涙を浮かべながら必死になって抗おうとしている。その様子にますます煽られながら、生智は少し口を離すと「イって……」と囁く。衛二の亀頭を咥えなおすと舌で先を刺激させながら吸い込んだ。
「っあ、ああっ、あ……っ」
耐えられないといった風に衛二の体が震えた。と同時にドクリと生智の口の中にどろどろとしたものが溢れ出した。
そんな中、生智は出入り口に鍵をかけると堪えきれずに衛二を隅に置かれているマットの上に押し倒した。
「おま、え」
「好き。大好き……まだまだ子どもでごめん、俺、もうほんと限界で……」
軽く何度かキスをした後に生智はなんとかそう言うと、ぎゅっと衛二を抱きしめた。
「……ここ、普段から鍵かかってるよな。なんでお前、開けられたんだ……」
ため息を吐いた後に気でも紛らわせようと思ったのか、それとも純粋に知りたいからか、衛二がそんなことを聞いてきた。どのみち焦り過ぎて失敗しそうな気がするほどに高ぶっていた生智は、少し冷静になるためにも答える。
「さっき森永が俺に鍵くれた」
答えた途端に衛二がぼそりと「あの野郎……!」と呟いているのが聞こえ、笑えばいいのか嫉妬すればいいのか少し混乱する。
「先生と森永、絶対仲いいよな……? 今でもたまにムカつくんだけど」
「……それは杞憂に過ぎなさすぎて俺には何とも……」
衛二のあまりに微妙な表情に、生智は笑うことにした。すると衛二も苦笑に近いが笑い返してくれる。
「先生……つか、もう俺、卒業したし、衛二でいい?」
「相変わらずさん、付けようとは思わないんだな」
「だってエロいだろ、雰囲気がさ。その呼び方」
「相変わらず何を言ってるのかわからない」
ため息を吐く衛二に、生智は笑いかけながら抱きしめる。そして軽くキスをした後に囁いた。
「ねえ、衛二。大好き。衛二はまだ俺のこと、好き? して、……いい? 俺ね、もう無理やりだけはしたくねーんだ。そりゃここへはある意味強引に連れてきたよーなもんだけど……」
「気持ちなんて……今さら決まってるだろう? 今日まで我慢していたんだ……もちろん、好きだ」
「じゃ、じゃあ……」
「でも俺はあくまでも教師だし、ここは学校だ」
「……だよな」
「普段の俺なら絶対に考えられない。ただ、今日は……今日だけは思い切りお前に抱かれてやる」
「……っ」
途中から言いにくかったのだろうか、顔を少し伏せながら小さな声で衛二は言ってくれた。
生智はまた頭に血が上る。無茶だけはしないように、何とか抑えようという気持ちはあるのだが、難しそうだ。言われた瞬間、生智は衛二の唇を貪っていた。
合わさる唇や絡み合う舌、そして味わう衛二の唾液にクラクラとする。合間に漏れる衛二の吐息や小さな声がさらに煽ってくる。
ああ……ヤベー……。
生智の頭の芯がじんと疼いた。夢中になり、手で衛二の耳や首元を手で弄っていく。そして服の中に手を入れ、胸元の敏感な部分に指を這わせた。
衛二から「ん……」という小さな声が漏れる。そこはだんだんと尖りを見せてきて、生智をなおさら堪え難くさせてきた。
「衛二、好き。かわいい……」
「おま……年上にかわいいって……」
「かわいいもんは仕方ないだろ。くそ、ほんとやべぇ……」
唾液を絡ませながら深いキスをしていた生智は衛二の服を焦りながら乱していった。ゆっくりとか余裕といった気持ちなど持てない。
自分の指の刺激によって立っている胸の突起を目の当たりにすると、生智は堪らずそこへしゃぶりついた。ちゅ、っと吸い込み舌を転がすように這わせるとまた小さな声が漏れ聞こえた。
そんな小さな少しの反応ですら嬉しくて愛おしくて、生智の胸がドキドキと高鳴る。
以前勝手に悶々と悩み、嫉妬した挙句無理やり初めての行為をしてしまったことを贖罪するかのように、生智は優しく丁寧に衛二の体に触れた。いや、触れようと頑張るといったほうが正しいのかもしれない。ともすれば思い切り激しく触れ、味わいたくて堪らない。
下を露わにする時は基本堂々としているようだった衛二が少し抵抗を見せてきた。それがまた生智の興奮を擽ってくる。
「ほんと、ヤベーな……。ねえ、衛二、男同士なのに恥ずかしいの?」
「されること思ったら恥ずかしいに決まってるだろ……」
「マジで」
「なんなら立場、変えるか?」
「それは無理! あ、いや、俺のを衛二が咥えてくれるとか擦ってくれるとかそういうのはむしろ歓迎だけど」
「……お前に羞恥心ってものはなかったな、そういえば」
「は? あるよ!」
ため息を吐かれ、生智はムッと言い返す。そのおかげで少しだけ気持ちに余裕ができた。ほんの少しではあるが。
キスや触れることで衛二のそこは少し反応を見せていた。嬉しくもあり、切なくもある。
……俺のは今にも暴発しそうなくらい高ぶってんだけどな!
そっと触れるとピクリとそれが震える。それまでは一瞬ではあるが自分と同じものに対し咥えたりできるんだろうかと思ったが、思うだけ無駄だった。
「っお、い。いきなり……、っちょ、やめ……」
さすがにいきなり咥えられるとは思っていなかったのか、衛二が焦ったような声を上げる。それがなんだか楽しくて、生智は気をよくしさらにねっとりと咥え込んだ。
「あ、ぁ……っ」
先ほどまでとは比べものにならない艶を帯びたような衛二の声を聞き、生智のものはズボンの中で痛いほどになった。
夢中になって舌を這わせて唇で上下させていると、衛二の鈴口からだらだらと先走りが漏れてくる。嫌悪感すらなく、むしろ愛しさしか湧かない。生智はその先を吸い込むようにしてさらにしゃぶった。
「ん、……っく、ああ、っあ」
今回はちゃんと専用のローションを用意していた生智は、一旦口を離すとポケットからそれを取り出し、たっぷりと手にとった。顔を火照らせた衛二は少し落ち着かなさげに見てきたが、何も言わない。それをいいことに濡れた指で尻の穴の辺りを撫でまわした。
ぬるぬるとさせた蕾が少しひくつくのを目の当たりにすると、生智はまるで童貞のような気持になる。気づけば荒い息が漏れていた。だがその息すら堪えることもなく、中へそっと指を入れていった。
「い、たくない?」
「大丈夫、だ」
前に無理やりした時はあまりちゃんと慣らすこともできなかったし衛二はとても痛そうだった。今回は少しでも軽減できるようにと、生智は何度もそこをローションで満たしていく。
確か指のこの辺りを上に曲げれば……。
中がくちゅりと卑猥な音すら鳴るようになった頃、生智は指を少し曲げるようにして探っていく。暫くするとなにか小さなしこりのようなものを感じた。
「っ、あ……っ」
衛二が思わずといった風に声を上げる。そして慌てた様子で口を押さえている。
「ここ? だよ、な?」
生智は嬉しくなりながら、執拗にその辺りを指の腹でひっかくように触れていく。その度に衛二が小さく体を揺らした。
「駄目、マジやべぇ……、俺、何も自分のもの弄ってねーのにイきそ……」
「ば、かか……、もうほんとお前は……、っん、ぁ……っ、も……」
「その前に先に衛二をイかせたいんだよ、俺」
実際本当に達しそうなくらい興奮している。だが生智はニヤリと笑うと、中で弄っている指をそのままに、衛二の今もだらだらと先を濡らし硬いままのそれを再度咥えた。
「っひ、ぁっ」
また悲鳴にも似た声が漏れた後、衛二が必死になって自分の口を手で塞いでいるのが見える。生智はひたすら指で中を刺激させながら口淫を続けた。
「ま、って……、も、駄目、だ……、ぁ、あ、あっ」
いつも淡々として冷静な衛二が目に涙を浮かべながら必死になって抗おうとしている。その様子にますます煽られながら、生智は少し口を離すと「イって……」と囁く。衛二の亀頭を咥えなおすと舌で先を刺激させながら吸い込んだ。
「っあ、ああっ、あ……っ」
耐えられないといった風に衛二の体が震えた。と同時にドクリと生智の口の中にどろどろとしたものが溢れ出した。
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