30 / 45
30話
しおりを挟む
梓はずっと、柊が自分に対し好意を持ってくれていないと思っていた。実の兄でないとわかって避けられているのだと。
……でも、そうでもないのかな……。
昔はひたすら素直だった柊だが、確かに今はあまり素直とは言い難い。ひょっとして素直でないからこそ、ああいった態度になるのかなと思うと柊がかわいいし、そうなのだとしたらどれほど嬉しいことだろう。
あと、柊に色々言われた後に思ったことを今も改めて思う。素直じゃない性質の一部はやはり自分のせいなのかな、と。優しくしたい、笑っているところが見たいといった梓の気持ちはある意味押しつけでもあるのだろう。
「よーやくのワガママかよ」
ため息つきながらの柊は呆れている部分もあったが、どこか嬉しそうにも見えた。
これからはもっとわがままで好き勝手なお兄ちゃんになるよ柊。それでもお前は俺のこと、嫌いじゃないんだって思うことにする。ほんと後悔しても遅いからな。
灯が何というか一杯一杯という感じだったので、灯の母親に勧められた夕食は丁寧に辞退して早めに灯の家は出た。だが気持ちが妙に高揚していたので都合がついた友人と軽く飲んで帰ると、柊はもう部屋に籠った後のようだった。そのため部屋のドアに向かって心の中で告げた。
一番欲しいものを譲らない、と言い切った以上、灯のことで申し訳ないといった気持ちもなるべく持たないよう心掛けるつもりだった。多分、申し訳なさそうな梓を見る方が柊にとっては腹立たしいし鬱陶しいだろう。
風呂から出て自分の部屋へ入ると、梓はエレキギターを生音で少し弾いた。エレキなのでアンプに繋げていないと本当に音が小さいのが夜にはありがたい。
いくつかの曲を弾きながら灯を思い出す。ひたすら真っ赤になっていた灯がかわいくて、思わず顔が綻んだ。
いきなりキスをしたのは少々申し訳ないと思いつつも、それでもまだ混乱してそうだった灯にそして苦笑する。わかってくれているかなぁと少し心配になる。あの反応を見る限りわかってはくれているようなのだが、どうにも心配になるのは仕方ない。奥手そうというか、恋愛事からとても遠いところにいそうな灯にいきなり男同士はハードルが高い気がする。
梓も流石に男同士での恋愛は初めてなので余計そう思うのかもしれない。
ほんとごめんね、灯ちゃん。
いくつか曲を弾き終え、笑みを浮かべながらそっと謝るが、さほど申し訳ないとは思ってはいない。柊に譲る気はないし、灯に対しても会わないようにしたかと思えばいきなり告白だしで、改めて考えると自分の性格がとても悪いような気になる。
だが自己嫌悪にはならないどころか、眠れそうにないくらい、気持ちがまだ高揚している。酒はさほど飲んでいないので、酔っているのではなかった。
翌朝、一旦目を覚ました梓は、大学が今日は少し遅くからだし寒いしで、もう一度寝直そうとした。だが廊下から「ちゃんと起きてるって! もー下りるから!」と柊の声が聞こえた。恐らく何度も起こされた挙げ句、ようやく起きた柊と、何度も起こした挙げ句二階へ行く気をなくした母親が二階と一階で何かやり取りでもしていたのだろう。柊の声は次第に遠くなっていったのでそのまま階段を下りていったと思われた。
思わずふわりと笑った後に梓もくるまっていた布団から這い出た。
「さっむ……」
ふるりと体を震わせると、以前母親が買ってきた半纏を寝間着代わりにしているジャージの上に羽織った。
「おはよ、母さん、柊」
父親は毎日、朝早くから出勤しているのですでにいない。
「あら? 今日は早いの?」
「二人のやり取りで目が覚めちゃって」
ニコニコ言うと、柊が少しポカンとしている。
「……何?」
「な、何でもねーよ。謝んねーからな、俺は」
謝るとは、と怪訝に思った後で「ああ」と梓は理解した。確かにいつもなら「何となく目が覚めちゃって」と言っていたかもしれない。
「別に謝らなくていーよ。母さん、俺にもパン焼いてもらっていい?」
「あら、お願いなんてどういう風の吹き回し? もちろんいいわよ。コーヒーはまだ作ったばかりだから自分で淹れなさい」
「うん」
言われた通りコーヒーを淹れてからテーブルへ着くと、柊がまだ少しポカンとした顔で梓を見ている。そんなに俺はいつも遠慮しかしてなかったか? と笑いたくなる。
「何、柊」
「何でもねーっつってんだろ。……あーいや。つか何だよその格好ダセーな。百年の恋も覚めんぞ」
「お前、俺に恋してたの?」
「はぁっ? 冗談でもキモいからやめろ……! アカリのことに決まってんだろーが!」
ドン引きしたような顔で柊は思わず席を立つ。だが梓の分のパンをパン切り包丁で厚めに切っているどこか楽しそうな母親に「あんたはとりあえずさっさと食べなさい。遅刻でもする気なの?」と言われて黙って座り直している。
「まぁでも遅刻したら目が少し腫れぼったい理由にもなるかもだな」
ニコニコ笑みを梓が向けると柊は「煩い」と気まずそうに顔を逸らした。
「母さんが買ってくれた半纏、お前は着てないのか?」
「着てねーよ……んでそんなもん着んだよ……」
「暖かいのになぁ」
「るせーんだよ」
煩いと言いながら柊は携帯電話を取り出し、いきなり梓を撮ってきた。
「何で撮ってんだ?」
「そのダセー格好、アカリに見せてやる」
「え、マジで?」
「は、やっぱヤなんだろ」
「いや、この格好はいーんだけど、俺、髪跳ねてない? あと変な顔して写ってない? それが気になるんだけど。灯ちゃんに見せるならちょっとキメポーズとるからもういっか……」
「馬鹿じゃねーのかっ?」
「馬鹿はあんたよ柊! 遅刻してもお母さん知らないからね!」
また勢いよく席を立った柊に、母親の言葉攻撃が速攻で入り、またもや微妙な顔をしながら柊は座り直す。そして食べかけだったパンをコーヒーで流し込むと「食ったから! 弁当どこ」と今度こそ目的をもって立ち上がっていた。
……でも、そうでもないのかな……。
昔はひたすら素直だった柊だが、確かに今はあまり素直とは言い難い。ひょっとして素直でないからこそ、ああいった態度になるのかなと思うと柊がかわいいし、そうなのだとしたらどれほど嬉しいことだろう。
あと、柊に色々言われた後に思ったことを今も改めて思う。素直じゃない性質の一部はやはり自分のせいなのかな、と。優しくしたい、笑っているところが見たいといった梓の気持ちはある意味押しつけでもあるのだろう。
「よーやくのワガママかよ」
ため息つきながらの柊は呆れている部分もあったが、どこか嬉しそうにも見えた。
これからはもっとわがままで好き勝手なお兄ちゃんになるよ柊。それでもお前は俺のこと、嫌いじゃないんだって思うことにする。ほんと後悔しても遅いからな。
灯が何というか一杯一杯という感じだったので、灯の母親に勧められた夕食は丁寧に辞退して早めに灯の家は出た。だが気持ちが妙に高揚していたので都合がついた友人と軽く飲んで帰ると、柊はもう部屋に籠った後のようだった。そのため部屋のドアに向かって心の中で告げた。
一番欲しいものを譲らない、と言い切った以上、灯のことで申し訳ないといった気持ちもなるべく持たないよう心掛けるつもりだった。多分、申し訳なさそうな梓を見る方が柊にとっては腹立たしいし鬱陶しいだろう。
風呂から出て自分の部屋へ入ると、梓はエレキギターを生音で少し弾いた。エレキなのでアンプに繋げていないと本当に音が小さいのが夜にはありがたい。
いくつかの曲を弾きながら灯を思い出す。ひたすら真っ赤になっていた灯がかわいくて、思わず顔が綻んだ。
いきなりキスをしたのは少々申し訳ないと思いつつも、それでもまだ混乱してそうだった灯にそして苦笑する。わかってくれているかなぁと少し心配になる。あの反応を見る限りわかってはくれているようなのだが、どうにも心配になるのは仕方ない。奥手そうというか、恋愛事からとても遠いところにいそうな灯にいきなり男同士はハードルが高い気がする。
梓も流石に男同士での恋愛は初めてなので余計そう思うのかもしれない。
ほんとごめんね、灯ちゃん。
いくつか曲を弾き終え、笑みを浮かべながらそっと謝るが、さほど申し訳ないとは思ってはいない。柊に譲る気はないし、灯に対しても会わないようにしたかと思えばいきなり告白だしで、改めて考えると自分の性格がとても悪いような気になる。
だが自己嫌悪にはならないどころか、眠れそうにないくらい、気持ちがまだ高揚している。酒はさほど飲んでいないので、酔っているのではなかった。
翌朝、一旦目を覚ました梓は、大学が今日は少し遅くからだし寒いしで、もう一度寝直そうとした。だが廊下から「ちゃんと起きてるって! もー下りるから!」と柊の声が聞こえた。恐らく何度も起こされた挙げ句、ようやく起きた柊と、何度も起こした挙げ句二階へ行く気をなくした母親が二階と一階で何かやり取りでもしていたのだろう。柊の声は次第に遠くなっていったのでそのまま階段を下りていったと思われた。
思わずふわりと笑った後に梓もくるまっていた布団から這い出た。
「さっむ……」
ふるりと体を震わせると、以前母親が買ってきた半纏を寝間着代わりにしているジャージの上に羽織った。
「おはよ、母さん、柊」
父親は毎日、朝早くから出勤しているのですでにいない。
「あら? 今日は早いの?」
「二人のやり取りで目が覚めちゃって」
ニコニコ言うと、柊が少しポカンとしている。
「……何?」
「な、何でもねーよ。謝んねーからな、俺は」
謝るとは、と怪訝に思った後で「ああ」と梓は理解した。確かにいつもなら「何となく目が覚めちゃって」と言っていたかもしれない。
「別に謝らなくていーよ。母さん、俺にもパン焼いてもらっていい?」
「あら、お願いなんてどういう風の吹き回し? もちろんいいわよ。コーヒーはまだ作ったばかりだから自分で淹れなさい」
「うん」
言われた通りコーヒーを淹れてからテーブルへ着くと、柊がまだ少しポカンとした顔で梓を見ている。そんなに俺はいつも遠慮しかしてなかったか? と笑いたくなる。
「何、柊」
「何でもねーっつってんだろ。……あーいや。つか何だよその格好ダセーな。百年の恋も覚めんぞ」
「お前、俺に恋してたの?」
「はぁっ? 冗談でもキモいからやめろ……! アカリのことに決まってんだろーが!」
ドン引きしたような顔で柊は思わず席を立つ。だが梓の分のパンをパン切り包丁で厚めに切っているどこか楽しそうな母親に「あんたはとりあえずさっさと食べなさい。遅刻でもする気なの?」と言われて黙って座り直している。
「まぁでも遅刻したら目が少し腫れぼったい理由にもなるかもだな」
ニコニコ笑みを梓が向けると柊は「煩い」と気まずそうに顔を逸らした。
「母さんが買ってくれた半纏、お前は着てないのか?」
「着てねーよ……んでそんなもん着んだよ……」
「暖かいのになぁ」
「るせーんだよ」
煩いと言いながら柊は携帯電話を取り出し、いきなり梓を撮ってきた。
「何で撮ってんだ?」
「そのダセー格好、アカリに見せてやる」
「え、マジで?」
「は、やっぱヤなんだろ」
「いや、この格好はいーんだけど、俺、髪跳ねてない? あと変な顔して写ってない? それが気になるんだけど。灯ちゃんに見せるならちょっとキメポーズとるからもういっか……」
「馬鹿じゃねーのかっ?」
「馬鹿はあんたよ柊! 遅刻してもお母さん知らないからね!」
また勢いよく席を立った柊に、母親の言葉攻撃が速攻で入り、またもや微妙な顔をしながら柊は座り直す。そして食べかけだったパンをコーヒーで流し込むと「食ったから! 弁当どこ」と今度こそ目的をもって立ち上がっていた。
10
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話
みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。
数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品
双子攻略が難解すぎてもうやりたくない
はー
BL
※監禁、調教、ストーカーなどの表現があります。
22歳で死んでしまった俺はどうやら乙女ゲームの世界にストーカーとして転生したらしい。
脱ストーカーして少し遠くから傍観していたはずなのにこの双子は何で絡んでくるんだ!!
ストーカーされてた双子×ストーカー辞めたストーカー(転生者)の話
⭐︎登場人物⭐︎
元ストーカーくん(転生者)佐藤翔
主人公 一宮桜
攻略対象1 東雲春馬
攻略対象2 早乙女夏樹
攻略対象3 如月雪成(双子兄)
攻略対象4 如月雪 (双子弟)
元ストーカーくんの兄 佐藤明
告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。
その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。
その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。
早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。
乃木(18)普通の高校三年生。
波田野(17)早坂の友人。
蓑島(17)早坂の友人。
石井(18)乃木の友人。
俺にはラブラブな超絶イケメンのスパダリ彼氏がいるので、王道学園とやらに無理やり巻き込まないでくださいっ!!
しおりんごん
BL
俺の名前は 笹島 小太郎
高校2年生のちょっと激しめの甘党
顔は可もなく不可もなく、、、と思いたい
身長は170、、、行ってる、、、し
ウルセェ!本人が言ってるんだからほんとなんだよ!
そんな比較的どこにでもいそうな人柄の俺だが少し周りと違うことがあって、、、
それは、、、
俺には超絶ラブラブなイケメン彼氏がいるのだ!!!
容姿端麗、文武両道
金髪碧眼(ロシアの血が多く入ってるかららしい)
一つ下の学年で、通ってる高校は違うけど、一週間に一度は放課後デートを欠かさないそんなスパダリ完璧彼氏!
名前を堂坂レオンくん!
俺はレオンが大好きだし、レオンも俺が大好きで
(自己肯定感が高すぎるって?
実は付き合いたての時に、なんで俺なんか、、、って1人で考えて喧嘩して
結局レオンからわからせという名のおしお、(re
、、、ま、まぁレオンからわかりやすすぎる愛情を一思いに受けてたらそりゃ自身も出るわなっていうこと!)
ちょうどこの春レオンが高校に上がって、それでも変わりないラブラブな生活を送っていたんだけど
なんとある日空から人が降って来て!
※ファンタジーでもなんでもなく、物理的に降って来たんだ
信じられるか?いや、信じろ
腐ってる姉さんたちが言うには、そいつはみんな大好き王道転校生!
、、、ってなんだ?
兎にも角にも、そいつが現れてから俺の高校がおかしくなってる?
いやなんだよ平凡巻き込まれ役って!
あーもう!そんな睨むな!牽制するな!
俺には超絶ラブラブな彼氏がいるからそっちのいざこざに巻き込まないでくださいっ!!!
※主人公は固定カプ、、、というか、初っ端から2人でイチャイチャしてるし、ずっと変わりません
※同姓同士の婚姻が認められている世界線での話です
※王道学園とはなんぞや?という人のために一応説明を載せていますが、私には文才が圧倒的に足りないのでわからないままでしたら、他の方の作品を参照していただきたいです🙇♀️
※シリアスは皆無です
終始ドタバタイチャイチャラブコメディでおとどけします
風紀“副”委員長はギリギリモブです
柚実
BL
名家の子息ばかりが集まる全寮制の男子校、鳳凰学園。
俺、佐倉伊織はその学園で風紀“副”委員長をしている。
そう、“副”だ。あくまでも“副”。
だから、ここが王道学園だろうがなんだろうが俺はモブでしかない────はずなのに!
BL王道学園に入ってしまった男子高校生がモブであろうとしているのに、主要キャラ達から逃げられない話。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
百色学園高等部
shine
BL
やっほー
俺、唯利。
フランス語と英語と日本語が話せる、
チャラ男だよっ。
ま、演技に近いんだけどね~
だってさ、皆と仲良くしたいじゃん。元気に振る舞った方が、印象良いじゃん?いじめられるのとか怖くてやだしー
そんでもって、ユイリーンって何故か女の子っぽい名前でよばれちゃってるけどぉ~
俺はいじられてるの?ま、いっか。あだ名つけてもらったってことにしよ。
うんうん。あだ名つけるのは仲良くなった証拠だっていうしねー
俺は実は病気なの??
変なこというと皆に避けられそうだから、隠しとこー
ってな感じで~
物語スタート~!!
更新は不定期まじごめ。ストーリーのストックがなくなっちゃって…………涙。暫く書きだめたら、公開するね。これは質のいいストーリーを皆に提供するためなんよ!!ゆるしてぇ~R15は保険だ。
病弱、無自覚、トリリンガル、美少年が、総受けって話にしたかったんだけど、キャラが暴走しだしたから……どうやら、……うん。切ない系とかがはいりそうだなぁ……
地味で冴えない俺の最高なポディション。
どらやき
BL
前髪は目までかかり、身長は160cm台。
オマケに丸い伊達メガネ。
高校2年生になった今でも俺は立派な陰キャとしてクラスの片隅にいる。
そして、今日も相変わらずクラスのイケメン男子達は尊い。
あぁ。やばい。イケメン×イケメンって最高。
俺のポディションは片隅に限るな。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる