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18話 ※
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佐紅の目が、というか目玉がぽろりと落ちるのではないかと真尋は内心ハラハラした。それくらい、佐紅が目を見開いて自分を見てきている。
「さく?」
「さ、さくじゃねぇよ。な、なんだよ入れたいって」
「? 俺のちんこをさくの尻の――」
「あああああ口にすんな……! そうじゃなくて……」
佐紅がまた何か言いかけているが、多分真尋が聞いてもまたわからないか戸惑う類の内容の気がした。どのみち今は佐紅の難しい話を聞いている余裕などなかった。キスをする前から正直、真尋の理性はほぼ吹き飛んでいる。一見淡々と冷静に見えるかもしれないが、これでも夢中で佐紅を味わっていた。
童貞だし普段佐紅と抜き合う以外でそういった類の媒体のお世話にもなっていないため、あまりどうしたらいいのかわかってはいない。そのためしたいようにしていた。今もなにか言いかけている佐紅を遮るようにまたキスをする。
「ちょ、も……聞け」
聞けと言われても構わずキスをしながら手を動かした。佐紅の硬くなっているものはローションのおかげで滑りがよく、あっという間に今にも達しそうな状態になる。
「ぁ……」
「さくの、びくびくしてる」
「っ言ってんじゃ……、ぁ、ああ、あっ」
言い返そうとしてきたせいで、いつもなら声を堪えたまま達する佐紅が切なげな声を上げながら真尋の手に射精してきた。
「さく、可愛い……」
「煩い……」
いつもは達しても息が乱れるくらいであまり変わらない佐紅が、自分の腕で顔を隠しながら息を乱しつつ絞り出すように言ってきた。その顔が真っ赤で、真尋のほぼ吹き飛んでいた理性は完全に崩壊した。
ローションと精液でドロドロになっているそこに置いたままの手を無言のまま這わせ、佐紅の肛門を探る。
「まひ……」
佐紅がまた抵抗しようと身動きしたので「動かないで」と低い声で言い切った。興奮して上手く声が出ない。
すると佐紅の体が静止する。やり方なんて知らない。それでも自分にも存在するものだ。穴を解さないといけないこと位はわかる。その穴がこちらで濡らしてやらないと、刺激しても濡れないことも。
濡らした指でぐるぐると周りを撫でた後ゆっくりと中へ入れていく。指の先は思っていたよりは簡単に入ったが、同じく思っていたより狭い。とはいえ恐らく肛門の口をゆっくり慣らせば大丈夫なのではないだろうかと真尋は考えた。
「っく……」
佐紅の苦しそうな声が聞こえる。
「……苦しい? 痛い?」
「心配なら抜け……」
「それは嫌」
「このやろう……」
罵る佐紅に構わず、真尋は何度もローションを足し、指で解していった。次第に奥へ指を進めてはまた濡らす。指は慣れてきたかなと思うと増やした。
佐紅の息が浅くなったり深くなったりしている。また声を堪えているようで、辛いのかそれなりに気持ちがいいのかもわからない。
「苦しい? 気持ちいい?」
「…………違和感」
やはりよくないのだろうかと気になったが、真尋の余裕が本当になかった。もちろん、慣らす間も堪えに堪えてはいた。それは理性が残っているからではない。残っているなら佐紅が苦しそうにしている時点で止めている。
したいという欲望は抑えることができない。ただ、佐紅が大切なのでできるだけ負担はかけたくはない一心でなんとか堪えて慣らしていただけだ。
「……ごめん」
もういい加減無理だと謝った。すると目を瞑って口をぎゅっと瞑っていた佐紅がハッと目を開ける。
「ごめん? ごめんってなんだよ……」
「もう入れる」
「っちょ、ほんと、おま……、え」
自分のあまりに猛ったものをさらに手で支え、先を佐紅の肛門あたりに擦りつけた。
「ゴムは……」
「……? そんなの、持ってない」
「お前ぇぇっ、っあ、っく……、無理、だ……っ、はっ、あ、あ……ああっ」
ぐぐっと押し付けると最初はぐにぐにと反発があり入らなかったそこに、ようやくゆっくりと収まっていく。入れば入るほど、きつい。だがそこは熱くてうねうねと真尋のものを締め付けてきて、それだけで達しそうになった。大好きな佐紅の中に入っていると思うとさらに込み上げてくる。
「……っく」
「ば、か、まひろ……。……っくそ」
佐紅は苦しそうで、申し訳ないと思いつつもだが止められない。その上、その苦しそうな表情すら煽情的でますます自分のものが中で膨れ上がるのを感じた。
「……ごめん。好き……」
「っばか、やろぉ」
この行為自体が初めてで、どこをどうすればいいのか、どう動けばいいのかもわからない。真尋はただひたすらに動かした。すぐに本当に堪えられなくなる。さすがに中で出すわけにはいかないだろうと、真尋は慌てて抜いた。何度か擦り、佐紅の腹の上に射精した。
「ムカつく。まひろ……俺はお前のことなんか大嫌いだ。お前には言いたいことが山ほどあるからな……動けるようになったら覚悟しとけよ」
濡らしてきたタオルで真尋が佐紅の体を拭いた後、佐紅はベッドに突っ伏したまま文句を言いまくっている。自分のせいで痛くて怠くて動けない佐紅も、ひたすら文句の嵐の佐紅も全部愛おしくて、真尋は背後から佐紅を抱きしめた。やめろと言われるかと思ったが、むしろ佐紅は黙った。それをいいことに真尋がさらにぎゅっと抱きしめるとさすがに「体にくる。キツい……」と呟いてきたので渋々力を緩めた。
「……とりあえずお前がムカつくけど……もう、いい……」
佐紅の言葉に、真尋はなにがいいのだろうと佐紅を間近で見つめる。
「お前にはなにを言っても無駄だし、俺に気持ちいいくらい迷惑もかけてくる……」
「……ごめん」
「だったら俺もお前に迷惑をかけてやる」
「?」
「お前と付き合うっつってんだよ……仕方ないから認める」
突っ伏したまま言ってきたそれを聞いた瞬間、真尋は佐紅を自分の方へ向かせてキスをしていた。
「さく?」
「さ、さくじゃねぇよ。な、なんだよ入れたいって」
「? 俺のちんこをさくの尻の――」
「あああああ口にすんな……! そうじゃなくて……」
佐紅がまた何か言いかけているが、多分真尋が聞いてもまたわからないか戸惑う類の内容の気がした。どのみち今は佐紅の難しい話を聞いている余裕などなかった。キスをする前から正直、真尋の理性はほぼ吹き飛んでいる。一見淡々と冷静に見えるかもしれないが、これでも夢中で佐紅を味わっていた。
童貞だし普段佐紅と抜き合う以外でそういった類の媒体のお世話にもなっていないため、あまりどうしたらいいのかわかってはいない。そのためしたいようにしていた。今もなにか言いかけている佐紅を遮るようにまたキスをする。
「ちょ、も……聞け」
聞けと言われても構わずキスをしながら手を動かした。佐紅の硬くなっているものはローションのおかげで滑りがよく、あっという間に今にも達しそうな状態になる。
「ぁ……」
「さくの、びくびくしてる」
「っ言ってんじゃ……、ぁ、ああ、あっ」
言い返そうとしてきたせいで、いつもなら声を堪えたまま達する佐紅が切なげな声を上げながら真尋の手に射精してきた。
「さく、可愛い……」
「煩い……」
いつもは達しても息が乱れるくらいであまり変わらない佐紅が、自分の腕で顔を隠しながら息を乱しつつ絞り出すように言ってきた。その顔が真っ赤で、真尋のほぼ吹き飛んでいた理性は完全に崩壊した。
ローションと精液でドロドロになっているそこに置いたままの手を無言のまま這わせ、佐紅の肛門を探る。
「まひ……」
佐紅がまた抵抗しようと身動きしたので「動かないで」と低い声で言い切った。興奮して上手く声が出ない。
すると佐紅の体が静止する。やり方なんて知らない。それでも自分にも存在するものだ。穴を解さないといけないこと位はわかる。その穴がこちらで濡らしてやらないと、刺激しても濡れないことも。
濡らした指でぐるぐると周りを撫でた後ゆっくりと中へ入れていく。指の先は思っていたよりは簡単に入ったが、同じく思っていたより狭い。とはいえ恐らく肛門の口をゆっくり慣らせば大丈夫なのではないだろうかと真尋は考えた。
「っく……」
佐紅の苦しそうな声が聞こえる。
「……苦しい? 痛い?」
「心配なら抜け……」
「それは嫌」
「このやろう……」
罵る佐紅に構わず、真尋は何度もローションを足し、指で解していった。次第に奥へ指を進めてはまた濡らす。指は慣れてきたかなと思うと増やした。
佐紅の息が浅くなったり深くなったりしている。また声を堪えているようで、辛いのかそれなりに気持ちがいいのかもわからない。
「苦しい? 気持ちいい?」
「…………違和感」
やはりよくないのだろうかと気になったが、真尋の余裕が本当になかった。もちろん、慣らす間も堪えに堪えてはいた。それは理性が残っているからではない。残っているなら佐紅が苦しそうにしている時点で止めている。
したいという欲望は抑えることができない。ただ、佐紅が大切なのでできるだけ負担はかけたくはない一心でなんとか堪えて慣らしていただけだ。
「……ごめん」
もういい加減無理だと謝った。すると目を瞑って口をぎゅっと瞑っていた佐紅がハッと目を開ける。
「ごめん? ごめんってなんだよ……」
「もう入れる」
「っちょ、ほんと、おま……、え」
自分のあまりに猛ったものをさらに手で支え、先を佐紅の肛門あたりに擦りつけた。
「ゴムは……」
「……? そんなの、持ってない」
「お前ぇぇっ、っあ、っく……、無理、だ……っ、はっ、あ、あ……ああっ」
ぐぐっと押し付けると最初はぐにぐにと反発があり入らなかったそこに、ようやくゆっくりと収まっていく。入れば入るほど、きつい。だがそこは熱くてうねうねと真尋のものを締め付けてきて、それだけで達しそうになった。大好きな佐紅の中に入っていると思うとさらに込み上げてくる。
「……っく」
「ば、か、まひろ……。……っくそ」
佐紅は苦しそうで、申し訳ないと思いつつもだが止められない。その上、その苦しそうな表情すら煽情的でますます自分のものが中で膨れ上がるのを感じた。
「……ごめん。好き……」
「っばか、やろぉ」
この行為自体が初めてで、どこをどうすればいいのか、どう動けばいいのかもわからない。真尋はただひたすらに動かした。すぐに本当に堪えられなくなる。さすがに中で出すわけにはいかないだろうと、真尋は慌てて抜いた。何度か擦り、佐紅の腹の上に射精した。
「ムカつく。まひろ……俺はお前のことなんか大嫌いだ。お前には言いたいことが山ほどあるからな……動けるようになったら覚悟しとけよ」
濡らしてきたタオルで真尋が佐紅の体を拭いた後、佐紅はベッドに突っ伏したまま文句を言いまくっている。自分のせいで痛くて怠くて動けない佐紅も、ひたすら文句の嵐の佐紅も全部愛おしくて、真尋は背後から佐紅を抱きしめた。やめろと言われるかと思ったが、むしろ佐紅は黙った。それをいいことに真尋がさらにぎゅっと抱きしめるとさすがに「体にくる。キツい……」と呟いてきたので渋々力を緩めた。
「……とりあえずお前がムカつくけど……もう、いい……」
佐紅の言葉に、真尋はなにがいいのだろうと佐紅を間近で見つめる。
「お前にはなにを言っても無駄だし、俺に気持ちいいくらい迷惑もかけてくる……」
「……ごめん」
「だったら俺もお前に迷惑をかけてやる」
「?」
「お前と付き合うっつってんだよ……仕方ないから認める」
突っ伏したまま言ってきたそれを聞いた瞬間、真尋は佐紅を自分の方へ向かせてキスをしていた。
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