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【1話】無理に付き合うの止めるっ

揺れる気持ち

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 この日以降、保育園のお迎えの後に公園で毎日遊んでいたのを、2日に1回、3日に1回と徐々に減らしていった。

 同時に、初菜が行くところへついて回るようにして、ママたちが集まる場所にいる時間はほぼなくなった。近くにいても、初菜と話すようにした。

 悪いことはしていないけれど、佐奈子は罪悪感が募ってくる。
 決してママたちは性格が悪い人ではないからだ。

 ただ自分とは価値観や感覚が違うだけだ。そのせいで、一緒にいると疲れるのは自分の問題だと思っている。
 だからこそ、わざと、そして徹底して疎遠になろうとしていることに心苦しさを感じてしまう。

 本当にこれで良いのだろうか。家で愚痴りながらでも親しくしておくべきではないか。

 佐奈子の思考は、常に、と言っていいほど、バイト中も、家事をしているときも、保育園の送迎のときも同じところをグルグル回り続ける。

 時おり、お風呂に入りながら、初菜に保育園での様子を聞く。
 何をして遊んだか、給食は残さず食べたかに加えて、よく遊ぶ友だちのこと、仲良くする相手が変わってないか、慎重に聞き出す。

 佐奈子がママたちとのランチを断った後も、特に何かが変わったことはないらしい。

 年長クラスには20人の園児がいる。遊ぶ相手もある程度、固定されているようだけれど、かなり流動的なようだった。

 佐奈子はホッと胸を撫でおろす以上に、一生懸命、保育園のことを話してくれる初菜の楽しそうな様子に身も心も温めてもらっている。
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